仮面ライダーデモンズ Re:Make   作:SoDate

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第12話, 祝祭記録J-祭りの裏側-(D)

 互いに異なる場所、同じ姿の悪魔と対峙したヒロトトミサキはドライバーを腰に巻き付ける

 

【デモンズドライバー】

 

「ふぅ……行くぞ、ベイル」

「私が、貴方を止めます」

 

『スパイダー』

『クワガタ』

 

【Deal】

 

 二人はドライバー上部のスタンプ台に押印した。ベルトから出現した機械仕掛けのクワガタがミサキの周りを飛び回り、ヒロトの周囲には蜘蛛の糸が展開される

 

「「変身!」」

 

【Decide up】

【Deep】〘深く〙

【Drop】〘落ちる〙

【Danger】〘危機〙

『仮面ライダーデモンズ』

 

【Delete up】

【Unknown】未知なる

【Unlest】混沌が

【Unlimited】超える

『仮面ライダーO.V.E.R(オーバー)DEMONS(デモンズ)

 

 

 同じ姿をした悪魔の前に、異なる鎧を纏った戦士が立ちはだかった

 

 

 

 

 

 

「俺の全力で、アンタを倒す……だがその前に、お前を此処から連れ出す!」

 

【Charge】

【デモンズフィニッシュ】

 

 ベルトを一度押し込み、スタンプを画面に押印する。エネルギーが腕に集まり目の前の悪魔に巻きつけそのまま外に出る

 

「八乙女、万が一の事があったら──」

「わかってます、フタバ先輩にですよね!」

「わかってるならいい」

 

 

 外に出た俺と悪魔の二人は一度地面を転がってから体勢を立て直す。互いに少しの睨み合いの後、走り出す

 

「はぁッ!」

ッ! 

 

 すれ違いざまの一撃を加える、やっぱり普段よりも動きが重い。ベイルとの契約が不安定になってる影響を変身する度に実感するが今は気にするだけ無駄だ、だからその分は別で補う

 

【オーインバスター50】

 

『モグラ』

【Add】

【Decide up】

【モグラゲノミクス】

 

 片腕にはモグラのゲノミクスで出現させたドリルを、もう一方の手にはガンモードのオーインバスターを召喚して構える……が、すぐには動かない。相手がこちらに向かって攻撃をしてきたタイミングで、斬る

 

「そこだッ!」

ぐぅッ! 

「もう一撃!」

 

 モグラのドリルを使って一撃を相手に与えてすぐ、オーインバスターの引き金を引き銃撃を浴びせる

 

ッ!!? 

「もう一撃──ッ!?」

 

 続け様に攻撃を仕掛けようとしたがそろそろリミットらしい。維持できなくなったゲノミクスが消滅し、その隙をついて一撃を喰らってしまう……いや、それだけじゃない。少しずつだがデモンズの姿を維持できなくなってきてる

 

「……次の一撃で、決める」

 

 それしか手はない。モグラバイスタンプをオーインバスターに押印して、銃口にエネルギーを集中させる。それに気づいた悪魔は縦横無尽に動いて狙いが定まらないようにしながらこちらの隙を狙い始めた

 

「…………今だッ!」

 

 悪魔が次に向かう場所を予測し、そこに銃口を向けた──だが悪魔の方が一枚上手、銃口を構えたタイミングで身体を急旋回させてこっちに向かって来た。それを見たのならやることはシンプルだ

 

 手に持ったオーインバスターを投げ捨て、すかさずベルトを二度押し込む

 

【デモンズレクイエム】

 

 悪魔の攻撃が直撃するスレスレの所で避け、悪魔に蹴りを叩き込む。集中していたエネルギーは一気に悪魔の中へと流れ込み。爆発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デモンズがもう一方の悪魔を撃破する少し前、ミサキの変身したオーバーデモンズもまた、ジャッカルの姿をした悪魔──ジャッカルデッドマンを相手にしていた

 

 

「そこっ!」

ぐぁッ! 畜生! これならどうだ! 

 

 一撃を喰らい怯んだジャッカルデッドマンはエネルギー弾をオーバーデモンズに向けて放つが、彼女はそれを避けると再び接敵し悪魔の顔面に掌底を叩き込む

 

がぁッ────

 

 その一撃を受けて意識が飛ばしかけているジャッカルデッドマンを見たオーバーデモンズは、すかさずベルトを深く押し込み、ドライバーの正面にスタンプを押印する

 

【Charge】

【デモンズフィニッシュ】

 

 エネルギーを集中させた拳を悪魔に向けて叩き込むとジャッカルデッドマンはその場で爆発を起こし、契約者の男は完全に分離した

 

「良かった、助けられた」

「その人は……ね?」

 

 安堵するオーバーデモンズのすぐ後ろ、唐突に現れたソレは彼女に話しかけた。一体誰が話しかけたのか、それを確認するため後ろを向くとそこに立っていたのはクリスパーの少女──國本妃美

 

「クリスパー……」

「やっほ、仮面ライダーちゃん? その人は無事助けられたみたいだね。いやぁ、良かった良かった」

 

 警戒を緩めないオーバーデモンズを気にすることなく、彼女は友人と話をするかのような口調で言葉を紡ぎ続ける

 

「一体、何が目的なの?」

「別に、今回に関しては君たちを煽るのが目的だよ。実際の所記念式典を襲撃するなんて言うのも真っ赤な嘘だしね」

「……じゃあ、何で────」

 

 こんな回りくどいことを、そう聞こうとした瞬間、國本妃美の表情を見て言葉を詰まらせる。彼女の表情はこれまで見せた事のない程の笑顔であり、オーバーデモンズ──否、狩谷ミサキが今まで見てきた中でも最も邪悪な表情をしていたから

 

「簡単だよ? 潰すため、邪魔な存在である仮面ライダー……正確に言うと、門原ヒロトくんをだけど」

「門原くんを……じゃあ最初からあなた達の狙いは」

「そ、凄いよね彼、伊達に何年も仮面ライダーをやってるだけの事はある……今回も自分に制限時間があるのを分かったうえで差し向けた悪魔を倒しちゃったし……あぁでも安心して? 今頃彼は、もう死んじゃってるから」

 

 それだけ言い残すと、國本妃美はその場から姿を消した……そしてそれから程なくして、ミサキはリサから連絡を受ける

 

 ──内容は、門原ヒロトが意識不明の重体だというものだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デモンズとオーバーデモンズが悪魔と戦った後、記念式典はつつがなく進行し、これと言ったトラブルもなく大盛況のまま幕を閉じた。しかし、今回の事件は狩谷ミサキと八乙女リサ、二人の心に深い後悔を残した

 

「私の所為で……門原くんが……」

「所長の所為だけじゃないです、私もベルトを渡さなければこんな事には……」

 

 変身を禁止した、と言っても結局彼はデモンズへと変身し、悪魔と戦った。そしてその結果瀕死の重傷を負い、今も意識を取り戻していない

 

「二人とも、今大丈夫か?」

「……フタバ先輩」

「無責任に思われるかも知れないが……今回の一件、君たちが責任を感じる必要はない」

「けど、門原くんは変身したから──」

「それは違う」

 

 ミサキの言葉をきっぱりと否定したフタバは、手に持ったタブレット端末を二人に見せる。そこに映っていたのはデモンズと悪魔が戦っていた場所の付近と思われる監視カメラの映像

 

「これって……」

「この映像には、門原くんをこの状態にした犯人が映っている」

 

 フタバが映像を再生を開始する。映像はデモンズが悪魔を撃破した直後からスタートし、悪魔を倒したデモンズは契約者を探すためにその場所から移動をしようとする場面だった、そんな彼の前に現れたのは今回の依頼人──川瀬宏伸だった

 

「川瀬さん? まさか犯人って──」

「あぁ、そのまさかだ」

 

 映像の中の川瀬はスタンプを取り出すと、それを自分に押印する。するとその姿は氷雪に包まれ悪魔とは異なる、白獅子の怪物へと姿を変えた。デモンズはその怪物と戦おうとするが彼が動くよりも早く怪物は腕に装着された巨大なかぎ爪で斬撃を放つと、デモンズの鎧を粉砕し噴き出す血液と共にヒロトは地面に倒れ伏す

 それを見た怪物は人の姿へと戻り、その場から姿を消した

 

「川瀬さんが……今回の犯人」

「じゃあすぐに捕まえれば!」

「……無理だ、セントラルタワー管理会社に川瀬宏伸という人物は在籍していたが、あの男ではなかった」

 

 そう言いながらフタバが差し出した写真に写っているのは、少し頭頂部が寂しい中年の男……本物の川瀬宏伸だった

 

「じゃあ、あの男は一体」

「……クリスパー、なんじゃないかな」

 

 ミサキの言葉を聞いたフタバは少し思考を巡らせた後、返答をする

 

「その可能性が高いだろうな」

「じゃあ、追う手立てはないって事ですか?」

「……現状は、そうなるね」

 

「私たちの会社でも、クリスパーは最重要警戒対象に入っている。これから私も警察と協力体制を敷けるよう社長に掛け合うつもりだ」

 

 フタバはそう言うと、見舞いの品と現状掴んでいるクリスパー関連の資料を二人に渡して、去って行った

 

「ホントに、何なんでしょうね……クリスパーって」

「わからない、けど、倒さないといけないっているのは間違いないと思う」

 

 

 

 

 こうして、記念式典を巡る事件は幕を閉じた、苦い結果を彼女たちの心に残しながら

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