数分後、魔法少女に関わる人物達が兵藤宅の客間に集められたのだが……
パトリック
「……外観もさることながら、中もまた広いことで……」
グラハム
「聞けば、同棲するために増築したそうだ。まったく、素晴らしいまでの大きな愛だ」
ドモン
「コイツの愛情は並大抵のものではないからな」
雄二
「……愛で済ましてしまっていいのか?」
一誠の家の広さについての見識を愛の一言で納得したガンダムパイロット達に雄二がツッコミを入れる(流されたが)。
一誠
(本当は大勢いるんだけど、みんな最近見滝原市や冥界に出ずっぱりだしな……)
さやか
「ほ、本物のグラハム・エーカーとパトリック・コーラサワーだ。それにドモン・カッシュに刹那・F・セイエイまで……ヤバイ、感極まってきた」
まどか
「お、落ち着いてさやかちゃん」
歴戦の戦士達を間近で見て興奮気味になるさやかをまどかが宥める。その隣で、ほむらがまじまじと彼らを見ていた。
ほむら
(モビルスーツが量産、配備されてる世界……それも、そのパイロット達がこうして集まるなんて……ここまで来たら、もう何が来ても驚かないわね)
北岡
「で、早いとこ説明してほしいんだけど。君達のことについて」
リアス
「ええ。ただし、単刀直入に言わせてもらうわ。……私達は、悪魔なのよ」
マミ
「悪魔?」
パトリック
「そんな証拠がどこにあるんだ?」
リアス
「こうすればわかるかしら?」
若干背中に力を込めると、リアスの背中から漆黒のコウモリのような翼が現れ、更に一誠にも同じ翼が現れた。
まどか
「ほ、本当に悪魔なんだ……!」
一誠
「厳密に言えば俺の体はドラゴンで、さっき使った鎧は
そう言うと、一誠は左手に
さやか
「凄い……!」
ほむら
(前言撤回、驚いたわ)
グラハム
「なんと…かつて修羅の道にこの身を堕としたことはあるが、よもや生きて悪魔やドラゴンにお目に掛かれるとは……人生というのは、何が起きるかわからんな」
刹那
「人間を超えた存在……イノベイターの一種か?」
リアス
「いいえ。確かに私達は人智を超えた存在だけど、人類から進化した革新者ではないわ。貴方みたいにトランザムバーストを使いこなすなんて、とてもじゃないけどできそうにないもの」
ドモン
「だろうな」
さやか
「あれ? ドモンさんは、あんまり驚いてない?」
平然としているドモンに対しさやかが首を傾げる。
明久
「以前からイッセー達と知り合いだったらしいよ」
グラハム
「ほぅ、それは初耳だ。よければその時の話をしてもらいたいな」
ドモン
「長くなるから、出会いのきっかけだけ話すぞ」
ドモンは一誠を見据え、懐かしそうに思いを馳せていた。
ドモン
「確か、俺はデビルガンダムとイノベイド達を倒した後、不慮の事故で悪魔達が住む冥界に飛ばされたんだったな」
一誠
「丁度その時、俺もあの放送を見ててさ。大々的な告白がまー凄かったのなんの。……そのすぐ後で冥界全体への生中継でリアスに告白することになろうとは思わなかったけど」
ドモン
「その映像を俺が偶然見てな。親しみを感じて会ってみたら思いの他意気投合したんだ。今じゃ流派東方不敗を教える関係にある」
一誠
「初めの内は結構辛かったなぁ……」
腕を組み、うんうんと頷く一誠。それを聞いた人達は「凄い共通点があったもんだ」と一様に驚いていた。
リアス
「話を戻すわ。今現在この街では行方不明事件が多発しているけど、それらの主な原因は魔女とミラーモンスターなの」
パトリック
「ミラーモンスターは聞いたことあるが、魔女ってなんだ?」
リアス
「魔女というのは―――」
リアスはマミと共に魔女や、魔法少女について説明していった。
刹那
「人間を絶望させる存在……そんなものがいるとは」
パトリック
「ん? さっき結界と言ったが、それって俺達が戦ったデビルガンダムがいた空間か?」
マミ
「はい。あの時のデビルガンダムは、魔女をコアとしてましたから」
ほむら
「魔女を取り込んだの!?」
北岡
「字面だけ聞くと……いや、そうでなくても驚くか」
グラハム
「ところで、君が言っていたキュゥべぇとやらはどこにいるのだ? 近くにいるのだろう?」
マミ
「そう言えば……」
今日はあまり姿を見てなかったと、マミは口にした。
リアス
「まあいいわ。あ、後どうしてグラハムさん達ガンダムパイロットがここに訪れたのかしら? 説明してくれないかしら」
グラハム
「ふむ、よかろう。ただし一応、任務であるが故内容は厳守すると誓ってくれたまえ。我々も、悪魔や魔法少女については内密にしておこう」
パトリック
「言ったところで信じてもらえるかどうか怪しいっスけど」
リアス
「約束するわ」
その言葉を聞き、グラハムは「よろしい。ならば」と説明に入った。
グラハム
「私と准尉は、上層部の命令で日本の見滝原市に現れたデビルガンダムを掃討しに来た。無論、ドモン・カッシュと少年もだ」
ドモン
「そしてそれは早々に果たしたという訳だ」
雄二
「デビルガンダムはあちこちで欠片から復活してるらしいからな。今回のもその内の1つなんだろう」
パトリック
「何にせよ、俺達は任務を無事終わらせたんだ。ようやく家に帰ってカティに会うことができるぜ」
安堵の言葉をパトリックが出した時、突然ピリリリリ…という電子音が鳴った。刹那がポケットから通信端末を取り出したのでそれのもののようだ。起動させると、立体映像である人物の顔が写った。
???
『すまない刹那、大事な話がある』
刹那
「どうしたティエリア? 問題でもあったのか?」
通信してきた人物は、ソレスタルビーイングのティエリア・アーデだった。
ティエリア
『問題かと言われればそうだ。実は先ほど刹那達が倒したデビルガンダムは、対象とは異なるものだったんだ』
刹那
「何?」
ドモン
「その話、詳しく聞かせてくれ」
ドモンや他2人がずい、と身を乗り出した。
ティエリア
『周辺一帯を捜索した結果、現在地から4キロメートル離れた位置の地下に強力な反応を持ったデビルガンダムがいた。本来掃討する筈だったのはこれだったんだろう』
明久
「今回いたのは偶然だってこと?」
一誠
「みたいだな」
グラハム
「そのデビルガンダムはどうしている?」
ティエリア
『残念ながら、反応が消えてしまった。この付近にいることは間違いないが』
グラハム
「そうか……」
パトリック
「それじゃあ、しばらくは帰れないのか……はぁ」
任務がまだ終わってない事実にがっくりとパトリックは項垂れてしまった。
ティエリア
『そこで提案なんだが、刹那達もデビルガンダム捜索の傍ら、巴マミ等魔法少女のサポートをしてほしいんだ』
ほむら
「っ!?」
通信越しのティエリアの発言にほむらが真っ先に食いついた。
リアス
「いいのかしら?」
ティエリア
『乗りかかった船だ。それに任務の一環として動けばある程度問題はない。ミス・スメラギの許可も得ている』
リアス
「なるほど」
グラハム
「……承知した。このグラハム・エーカー、君達のサポートに全力でもってあたらせてもらおう!!」
パトリック
「つっても、あまり大きなことがないとモビルスーツは使えないけど」
マミ
「い、いえ、手伝っていただけるだけで十分です!」
まどか
「そ、そうですよ!」
さやか
「これから、よろしくお願いします!」
緊張気味のマミとまどかと、目を爛々と輝かせるさやかが言う。その時、部屋の扉が開いてトレーを持った1人の少女が入ってきた。
???
「皆さん、お茶が入りました」
一誠
「お、悪いなアーシア」
グラハム
「彼女は?」
リアス
「この子はアーシア・アルジェント。私達と同じ悪魔よ」
アーシア
「は、初めまして」
恥ずかしそうに、アーシアは挨拶する。
ドモン
「アーシアを見るのも久々だな……」
グラハム
「まるで人形のような愛らしさを感じるな。フフ、以前の私だったら迷わず抱き締めていたかもしれん」
アーシア
「え、ええっ!?」
一誠
「ちょっと! ウチのアーシアにセクハラは止めてくださいよ!」
北岡
「弁護なら俺に任せてくれ。すぐに無罪にしてやるから」
軽いコントみたいなことをやっていたが、グラハムが「遠慮しておく」と言ったのを最後に止めた。
リアス
「そうだ、良いことを思いついたわ。……アーシア。貴女も一誠達と魔女退治に加わりなさい」
一誠
「リアス!?」
突然の提案に、一誠だけではなく全員が目を見開き驚いた。
明久
「大丈夫なんですか? 相手は魔女なんでしょ?」
リアス
「もちろん前線には行かせないわ。アーシアは他人の傷を癒やすことができるから、その為の支援役として行ってもらいたいの」
マミ
「要するに回復役ってことね」
リアス
「まあ、そういうことよ」
一誠
「なら危険はないな。いざとなったら俺が守るし」
アーシア
「え、えっと、どこまでお役に立てるかわかりませんが、よろしくお願いします!」
ぺこりとお辞儀をするアーシアに、全員が「可愛い」と思ったのは言うまでもない。
そして、以後はしばらく談笑をして解散した。
グラハムさん達は任務が終わってないとのことでしばらく滞在します。こうでもしないと、立場上動かせないんで。