ありふれた(?)女神転生   作:はるまき

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ライドウって、何でしょうね?



第12話:海が好き!

あれからヤタガラスからの依頼が増えた。

なんか蒼月さんが俺を気に入ったらしく、指名で仕事が入る。

精鋭である蒼月さんとの除霊は、Lv10前後が多く、大いに仲魔の強化にも役立っている。

依頼の度に、事前情報から組み合わせを変えているのだが、その都度蒼月さんが無言になるのは、何なんだろうか?

そんな仕事中に、色々と教えてもらっている。

ヤタガラスとは、皇朝が開闢した頃から存続していると言われる、鎮護国家を在り方とする除霊組織で、代々の政権と密接に関わりながら現代まで続いている。

光覇明宗は、平安の頃に大陸より飛来したある大妖を封じた組織で、少し政権から距離は取っているが、衆生救済の理念でヤタガラスと連携を取りながら除霊を行っているのだそうだ。

封じた、ねぇ。

まあ、あれは獣の槍が無いとどうしようもないから、協力はするけど、任せるしかないな!

適材適所じゃ。

因みに、次期ライドウ候補はいる、そうだ。

伝聞系なのは、葛葉一族と言う、結界に閉ざされた里の退魔を生業とする一族の頂点なのだが、蒼月さんも一度も会ったことは無い、と言う。

一説には、溢れ出すとこの世を地獄と化す異界に籠り、間引きを続けているとか。

なにその戦闘狂。

 

「ぶえっくしょん!」

「え、大丈夫、古屋君?」

「なんでもねぇ宗谷、誰か噂でもしたか?」

「古屋、貴様除霊の最中で気を抜いてるんじゃない!」

学生服の男女と、何故か黒スーツの美少女が、女性型の怪異と相対している。

周囲には、怪異に対処していた霊能者が倒れていた。

怪異が学生服の少年に飛び掛かり、伸びた爪で突きかかる。

「くっ!」

少年は掌に霊力を載せ、その爪を受け止める。

「今だ、烏丸!」

「ふ、任せたまえ!見えているなら!」

スーツの美少女が印を結ぶと、

縛!

と、怪異の動きが止まる。

少年は、己の眼に霊力を注いで、怪異の霊脈を、暴く!

ぽつり、と一点、光る霊的秘孔。

「宗谷!」

「任せて!」

学生服の少女は、符を投げて、()()()()()()()()()()()目と耳をふさぐ。

「いまだよ、古屋君!いっちゃって、絶頂除霊(テクノブレイカー)

「大きな声で、言うなーーー!!!」

 

「んほおおおおおお!!!」

 

ある日の、次期ライドウ候補の一コマである。

 

 

んお!!?

なんか今、ライドウに俺の仲間、絶対に合わせちゃいけないって、霊感が囁いた気がする!?

 

そんなこんなで俺も仲魔もLv15位に上昇している。

異界も、恐らく東京都を広さでは超えたであろうか。

フード悪魔も湧いてきた。

イナバシロウサギ。カタキラウワ、マメダヌキ、クダ。

オンモラキとチュパカブラは、ランちゃん的には食材と判定されなかったらしく出現していない。

…ああ、輸送手段の確保として、因幡は召喚したよ(ぼそ)。

鍛冶小屋程度であった、面堂兄妹のボス小屋も、豪華な洋館程度に発展している。

仲間達は、主にそこで寛いでいるようだ。

そんな状況で、俺は今、福岡の海岸線をMTBで疾走している。

 

「ダーリン?」

そんな俺の横を潮風を受けながら気持ちよさそうに飛翔していたラムが、こちらに顔を向けた。

「何じゃ?、ラム。」

「結構充実してきたと思うっちゃけど、まだ足りないものがあるのけ?」

疑問を浮かべるラムに、悪魔じゃ分からんか、と苦笑する。

「今走っとる右に何がある?」

「海だっちゃね。」

当たり前のことを言われて、キョトンとする、ラム。

「ああ。だが、人間は、ここから取れる塩が無いと、生きていけない。」

「!、それも、そうだったちゃね。」

一日に必要とされる塩分量は、約7.5g。

少ないと思うだろ?

日本人全体で考えてみろ。

約900トン。

最低限で、そうなる。

終末を迎えた時、地球の海は、それまでと同じ環境なのか?

それを考えると、絶対に確保すべき資源である。

そんな事を、ラムに説明すると、

「人間って、脆いっちゃね…。でも、安心して良いちゃよ、ダーリン、死んだら魂はウチがしっかり受け止めてあげるっちゃ!」

と、ニッコリと微笑んできた。

「だぁ~~~!死後まで捕まるなんて、まっぴら御免じゃ~~~!!」

「ん、もう、ダーリン、待つっちゃぁ~~~!!」

 

で、到着しました、福岡県志賀島。

島って言ってるけど、橋で陸続きで、サイクリングにも最適だよ、風強いけど。

ここに、結構なパワースポットを誇る神社がある。

まず、参道。

なんと、日本全国の龍がこの参道を通って行くという。

 

なので。

人除け…平日だから必要か疑問があるが、一応して。

 

"SUMMON DEVIL"

 

「俺を呼び出したのは、お前か。」

学ラン姿で、短髪の美少女が、顕現した。

 

「もちろんです、お嬢さん。私の仲魔になって頂きたい。」

す、と彼女の手を取ると。

「え、あ、ちょ!?

と、慣れていないのか覿面に顔を赤らめる。

「だ~りん!!」

後ろから、ラムが、ちょっと待て!

「ちょ、ラムそれマハジ…!」

「あ。」

「「あばばばばば!!」」

 

ラムと二人、平身低頭して契約にこぎつけた。

 

「コンゴトモヨロシクな、サモナー!」

「コンゴトモヨロシク、藤波 竜之介。」

 

ぴ。

 

種族:龍神(青龍劣化分霊)Lv12

衝撃耐性 氷結耐性 雷撃弱点

空間殺法 ザンダイン マハザンマ

衝撃プロレマ 龍の反応 貧乏

 

なんか、流石龍神って感じだよな(貧乏から目反らし)。

 

さて、とっても、気が進まないのだが。

この神社の主神を呼び出すとしますか。

 

"SUMMON DEVIL"

 

目の前に、何も顕れない。

 

海鳴りが、聞こえる。

 

ノースショアのビッグウェーブはかくもあらん、と言う波に乗るは、ステテコ半袖の、親父。

 

「海が、す…」

「撃ち落せ、ラム~!!!」

「ジオダイン!」

「あばぁ~~~!!!」

塩資源、ゲットだぜ!

 

 

 

 




紫暮さんは、主人公の底を、測ってます。
その度に想像の上をいかれてチーン、してますが。

古屋君、実はメガテン悪魔に特効だと思うんですよね。
メガテン悪魔は、基本自分の快と思う方針で動く。
そこに、絶頂除霊なんて撃ち込まれた日には…。
ライドウ待ったなしですよね?

まあ、この回で出番最後だと思いますけど。

注連さん、ご指摘有難うございます。
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