時間軸としては第16話あたり。
私は、零細退魔組織の家系に生まれた。
私からすると、明治の頃から続く老舗なんだけど、皇紀2600年オーバーする日本では、殻の取れないひよっ子らしい。
確かに、所長の悪魔憑きに全力寄りかかりで、歴史ある大家からすると、ミジンコ扱いなんだよね…。
と、思っていた時期がありました。
所長の息子、鬼才でした。
悪魔召喚者に目覚めたと思えば、国崩し級の悪魔を呼び出すし。
ウチの管理異界を、大魔界化するし。
才能の格差って残酷なんだ、って、確認させられたのと、生涯の相棒に合わせてくれた、ごちゃまぜの感情が、ある。
彼が大改造した異界に潜った瞬間、「あ、死んだ」と、魂から感じた。
イッポンダタラが、整列して、
「お帰りなさいませ!」
って頭下げてるの、想像できる?
異界のボスが、
「諸星。貴様ぁ~~~~!」
って、日本を沈没させかねない霊力で切りかかって、それを
「ふっざけるなあぁ~~~!!!」
って、真剣白刃取りをする人間がいるって、信じられる!???
いや、とっても良い子だよ?
女の子の誘惑には、とっても弱いけどね。
彼は、止まることは知らないとばかりに突き進んでいる。
異界は、無い属性は、無いと、言う位に悪魔が充実した。
だからこそ、怖い。
彼が、この先に見越しているものが何なのか。
知りたいけど、知りたくない。
そんな複雑な感情で過ごしている。
とは言え、この異界、過ごしやすいんだよね~。
空気は澄んでるし、食べ物は美味しいし、温泉は気持ちいいし、
でも、ホント私の霊力が(強制的に)上がってから鬱陶しかったんだよね。
道を歩けば攫われようとするし(覚醒レベル上がってるので相手にならない)、アパートには連日「神の下へ身を捧げましょう!」と一神教を名乗る目が逝っちゃった人が押し掛けるし。
警察には注意してもらったけど、日替わりで人が変わるから、注意以上の事は出来ないと言われちゃった(この当時ストーカー規制法は成立していない)。
まともに日常が送れないし、両親はともに中学生の頃除霊で死んじゃってたんで、思い切って異界に出来た学校の用務員室に引き籠ったんだ。
今は気楽に過ごせて快適、快適!
結構給料上がったんで、欲しい服とか本とか、あの子たちのお菓子とかはネット注文で済ませてる(注2)。
MAC事務所で受け取ってもらって、それをイナバシロウサギ便で届けてもらっているんだ。
家電がまともに動かないんで、掃除がめんどくさい位かな?
洗濯は福利厚生で事務所に洗濯機が設置されてるから、問題ないし。
冷蔵庫?
フロスがいるから必要ないよ?
他の所員さんたちも異界に引っ越してくる人が増えてきて、賑やかになってきている。
こんな生活も悪くないよね。
後に。
的君から「世界の終わり」について聞かされて白目を剥いた私たちであった。
注1:未覚醒者にはMAGで充満した異界の環境は猛毒。食べ物も勿論MAG抜きをしなければ危険(MAGがあるからこそ施餓鬼米として効果がある)。連日これを食べている桃井さんは、魂が鍛えられる結果となり才能はあんまりなかったけどLvが上がっている模様。
注2:ネットは有線を引っ張て来てカオス製ルーターにつないでいる。それをCOMPで利用している。
玉連さん、度々の誤字報告有難うございます。