LABORの登場により、世界は混沌としながらもギリギリ対応できていた。
少なくとも欧州は陥落しておらず、南米はゲリラの嵐だが、最低限国の態は為している。
お隣の大国は、性能は悪いながら一応使えるLABORのアフリカへの輸出で糊口をしのいでいる。
米国は、これぞPOWER IS JUSTICE、なLABORを送り出して国内とカナダ、中南米辺りの支援に乗り出している。
スターク社が小型化に挑み始めもしている。
ロシア連邦もグダグダながら何とか連携して悪魔対策をしている。
アフリカは蟲毒の壺となっているが、主要な国はまだ国体を保っている。
メシア教に乗っ取られた国もあるのだが、やはり悪魔への対抗手段がある、と言う事実は大きい。
少しづつ、世界は、秩序を取り戻し始めていく。
だが。
悪魔への認識も、日増しに広まっていき。
GPは少しづつ、上昇していき。
LABOR登場から、季節が三つ程廻った時。
世界の壁が、割れた。
欧州では、トランぺッターが高らかに終末の音色を吹き鳴らし。
中東では古代バビロニアの姦婦が呪詛を振りまき。
アフリカでは、終末の四騎士が闊歩し。
インドではアバドンが蝗の大群で全てを食らいつくし。
ロシアでは、チェルノボーグが死を撒き散らし。
中国では、四凶が大地を荒らし。
南米では、テスカトリポカが世界を破滅する風を吹かせ。
北米では、クトゥルーがルルイエを浮上させ。
日本でも、白面の者が目覚めた。
空を覆う、無数の婢妖の群れ。
全ての人が、それを見る、見えてしまう。
異質な、恐怖しか感じないそれが大衆に襲い掛かろうとしたとき。
「第1小隊、
パパパ、と自衛隊が放つ小銃の弾に消滅していく、婢妖。
更に、
「ハマライト、照射ぁ~~!」
「照射!」
「観測班、報告!」
「は!、照射域消滅、効果大!」
大型の婢妖に対しては。
「野明、右の群れにライオット!」
「分かった、遊馬!行くよ、アルフォンス!」
「ぬおおおおお!!」
「こらあ、太田、無駄弾を撃つんじゃない!!!」
霊装仕様に換装されたPATLABORが食い止める。
そして。
この機会を狙ってメシア教が乾坤一擲で召喚したドミニオンと、パワーの群れには。
「むうん!」
「ぎぃやああああ!!!!」
「ふむ、やはり天使にはムドが付与された刀が良く効く!」
「おのれぇ、邪教の徒が!!!」
裸褌の五島陸将に指揮されたデモニカ部隊が、対処し。
「
「悪魔の化身が!、ぬほおおおお!!!」
全ては、潮ととらを、白面の者に届かせるため。
そして、既にこの世を去った者も。
「鏢さん…、皆…!!」
あの世の門から還り来て、潮の背中を押す。
だが、それでも。
白面の者への道は、遠い。
群がり寄せる、婢妖。
「気合い入れて行けよ、とら!」
「ふん、誰に物を言ってると思ってやがる!」
前を向き、獣の槍に、己を注ぎ込み!
視界を白く染める、雷撃の、嵐。
そして、撃ち漏らしを貫く、独鈷。
「的の兄ちゃん、流の兄ちゃん!」
「けえ、鬼っ娘かい!!」
「言ったろ、道は開いてやるってな。」
「相変わらず、的の旦那は底が見えねえなぁ。よう、潮、露払いは任せな。」
「あんまりのろまだと、うちらが貰っちゃうっちゃよ?」
「ちぃ!おめえとは、後で決着つけてやるからな!」
「「おおおおおおおおおお!!!!」」
駆ける、潮と、とら。
「…ま、実際のところラムに吊り下げられてる俺らだと、邪魔にしかならんだろうけどな。」
「…言うなよ、的の旦那。」
斯くして、白面の者は退治された。
日本を支える柱に、大きな傷跡を残して。
それを埋めるために、身を捧げようとする、怪異の群れ。
人間の為ではない、と言うが、中継されていたその光景は、人々の意識に影響する事、大きく。
「おおっと(棒)、丁度、良い伝手があるんだよな。」
いきなりそう言いだした、日本、いや世界でも最高クラスの
「「天逆鉾」」
二柱がそう唱えると、中空に鉾が浮かび、白面の者が抜けて空いた穴を掻き混ぜて、新たな土地で、埋めた。
「…なあ、旦那、もしかして、あの二柱…。」
常に飄々とした流にしては珍しく、脂汗を流しながら的に聞いてくる。
「極秘事項だ。」
つ、と目を反らして言う的に、あ、これアカン奴や、と中継を見ていた全員が思ったのであった。
懐かしい、夢を見ていた。
開けるのも億劫な瞼を引き上げて、これまた丸太でもついてるんじゃないかって位重い、右手を上げる。
枯れ木のような、皺だらけの、手。
あれから、長い刻が過ぎた。
あの、神世紀が始まった後、ワシは、カオス爺と共にGHOST SWEEPER協会の設立に奔走した。
その最中、追い詰められ、邪悪認定されたクソ天使共による、南極でのシュバルツバースを用いた、世界転覆、神魔戦争。
美神、忠夫らと奮戦したのは、昨日のように思い出せる。
だが。
「五島さんも、清麿も、潮も、忠夫も、流も、皆みんな、逝ってしもうたな…。」
そう、ワシは魂の霊格が、転生やらなんやらで大幅に上がったことにより、人より老化が緩やかになった。
何人も、それこそ、子や、孫も見送ってきた。
しかし、そろそろ、ワシの番のようだな。
「ダーリン。」
そ、っとその手が握られた。
ラム、お前は変わらず、美しいな。
「旦那。」
弁天、お前さんにその表情は似合わねえよ。
「あたるさん。」
おユキ、良くワシを支えてくれた。
「婿殿。」
クラマ、お前の叱咤激励は、効いたよ。
「ちと、疲れたわ。カオスの爺さんに、先に逝っとくって伝えてくれや。」
この日、大英雄が、逝った。
「ぬわああああああああああああ!!!!!」
「ダーリンの魂は、ウチのものだっちゃ!」
「ふざけんな!、旦那の魂はあたいのもんだ!」
「あたる様の魂は、私がしっかりと管理いたしますわ。」
「婿殿は、わらわが頂く!」
「ふざけるな!俺はまだ見ぬ美女に会いに、転生するんじゃあ~~~!」
「「「「浮気は許さない(っちゃ)(ぜ)(ですわ)(のじゃ)!!!」」」」
「全く、相も変らぬのう、やつらは。」
「ちいっとも進歩しとらんのう。」
「あたる君にも困ったものね。」
「まあ、あれが彼らの在り方と言いますか…。」
「こんな(死後の)生活、いやじゃああああああ!!!」
「
Fin!
拙作にお付き合いいただき、有難うございました。
ご存じのように、令和版うる星やつらが放送されましたが、その情報と共に、来年ウルトラセブン関連の何かを円谷プロがやるらしい、と言う情報と、カオス転生の小説を読んで、あれ、モロボシ繋がりに、うる星も、ウルトラもメガテンに違和感無くない?って言うのがこの小説を書くきっかけでした。
ですので、全くプロットなし、勢いだけで書き始めています。
サンデー縛りも、途中からです。
うる星隠すために、サンデー作品って表記したので、どうせなら突き詰めるか、と。
ですので、決まってたのは、ラストのあのシーン位でした。
もう、突っ込みどころ満載だと思いますが、行き当たりばったりでしたので、ご了承いただけると幸いです。