俺のヒーローアカデミア エネルギッシュ! 作:すぱーくしーど
エネルギーマグナムが当たった!昨日、なんとなく思いついた技ではあるが、無事成功したようでなによりだ。それに、威力もちゃんと非殺傷に抑えることができている。
尾白と合流し、3対2(葉隠は奇襲要員のため、実質2対2である)の戦況になる。
「尾白!大丈夫か!?」
「あぁ、助かったよ、エネ」
「速い遠距離攻撃持ってるやつは厄介だな」
「轟、お前の範囲攻撃と俺の近接攻撃……。連携を意識して訓練を行おう」
「あぁ……。そうだな……!」
轟が初撃程の範囲で氷を作る。連携といった筈なのに……と障子が思っていると、轟が走り出すのが見えた。
「目くらましだ!まず、遠距離持ちを叩く!」
「了解だ」
エネは高揚していた。始めて個性をフルに使用して戦闘訓練を行う。初日に相澤先生から言われた心持ちの話は現状、頭に浮かぶことはなかった。
氷が来た!更に考えていた新技を使う!!エネルギーをただ纏うだけじゃない。胴回り以上の広さでエネルギー纏い、殴ると同時に、エネルギーを前に押し出すことで、エネルギーの消費を抑えつつエネルギーパンチ以上の威力を引き出す……。そう、この技の名前は……
「エネルギースタンプ!」
新技は成功し、あっけなく氷が割れる。今までの氷の威力を考えると、こんなに脆いだろうか、と思う反面、新技が強いのだと、自尊心が高まる。
そこに、油断が生まれた。
「エネ!左だ!!」
「!?しまっ!」
「その遠距離攻撃、先に封じさせてもらうぞ」
「尾白、お前も余所見している場合じゃないぞ?」
「こっちも!?」
目くらまし攻撃後の、先程の声掛けはフェイク。どちらか1人を狙うと見せかけ、それぞれ片方を狙いに行く。一見、連携していると言われると疑問に思えるが、バラバラだったコンビの戦い方の方針が纏まった瞬間であった。
「尾白!確保!」
「しまった!ごめん、二人共……!」
「グゥゥ……」
「片腕はもらったが……」
優勢かと思われたエネ、尾白、葉隠トリオだったが、あっという間に劣勢になってしまう。
左腕を凍らされた……!!それに、尾白も……。この状況、ちょっとヤバいぞ……。エネルギーで溶かせるか?やってみるか…!
エネは、轟と距離を取った。そして、左腕の凍った部分をエネルギーで纏い、そのエネルギーを高速で動かすことで、氷を溶かそうとする。しかし、その隙を轟は見逃さない。
「お前も確保だ」
「あっ……」
エネは、氷を溶かす隙を狙われ、あっけなく確保されてしまった。残った葉隠は、状況の悪さに手も足も出せない。
「降参しろ、そうすれば氷漬けにはならない」
「……呼吸の音で分かる、部屋の隅にいるな。隙を狙っていたようだが、尾白との戦闘中、俺はお前の警戒を常にしていたからな。足音1つも聞き逃さないぞ」
「……。参りました」
第2試合ヒーロー側、轟アンド障子コンビwin!
「エネ……だったよな?」
「ん?」
「ちょっと来てくれ」
「……?わかった」
エネは轟に近づき、轟は右手を氷につける。気づくと建物全体の氷が溶けていた。
「お前……熱も使えるのか?」
「あぁ……」
「そ、そっか。ありがとな」
態度が豹変した轟に驚き、エネはそれ以上聞くのをやめてしまった。