俺のヒーローアカデミア エネルギッシュ!   作:すぱーくしーど

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第18話

 

 人生初めて飛んだ余韻を味わいながら、緩やかに着地する。地面は氷漬けになっているため、一度使ったエネルギーシューズを履いている状態だ。

 

 それにしても轟の個性は強い。約20対1ほどで、多数を一撃で潰してしまった。それに、相手は全身氷漬けだ。屋内訓練の際は少し加減をしていたのが分かる。

 

「怪我はないか?」

「……。あ、あぁ。そうだ、他の奴らが心配だ。早く広場に戻らねぇと」

「いや、少しこいつらから情報を集める。こんな無茶は普通しねぇ。それに、オールマイトを殺すって言ってた。何か策があるはずだ」

「そうだな……!」

 

 俺は、皆やプロの元へ戻る一心だけだったが、轟は違った。この敵襲を受け、情報収集を行おうとは個性同様、クールな男だぜ……

 

 轟は一番手前のヴィランへ尋問を開始した。

 

「おい。オールマイトを殺すって策はなんだ?」

「誰が……、そんな……、ことを、言うか……」

「なら、別のやつに聞くだけだがな?なぁ、今はただ寒くて冷たいだけかもしれない。だけどこれ以上凍ったままだったら、その内、肉体は壊死しちまうんだよ。そんなことはお前らだって避けたいだろ?」

「ヒッ……聞いてねぇよ、こんなヤベェガキがいるなんて」

「そこなんだよ。お前らはただのチンピラレベルだ。しかし、そんな奴らが束になったってオールマイトには勝てねぇ。なぁ、オールマイトを殺すんだろ?どうやるんだよ」

「……黒いやつだ」

「霧の奴か?」

「違う。脳が剥き出しになってる化物だよ。アレが対オールマイトだと聞いてる」

「分かった。」

 

 轟は情報が聞けて満足だったのか、こちらに向きを変え歩いてきた。

 

「エネ、さっきみたいに飛ぶの、あれ飛行は出来るか?広場に向かわねぇと他の奴らがヤバいかもしれねぇ。オールマイト用の化物なら、誰も対抗出来ねぇ」

「多分いける!そうだな、皆のところへ行こう!ついてこれるか!?」

「あぁ、問題ない」

 

 轟を右手で抱え、左手で支える。立った人を介抱するみたいな感じだ。

 

 エネルギードライブと、エネルギーを脚部に纏い、全力で跳ぶ!……よし!いけた!賭けではあったが、なんとか飛べたみたいで良かった。落ち着いたら、どういう流れで飛べているのか確かめたい。

 

「轟!方角分かるか!?」

「分からねぇ!だが、あのデカいゲートは目立つはずだ。それに目印の噴水もある。一度高く飛んで様子を見てくれないか!?」

「分かった!高度上げるぞ!」

 

 高度15mほどだったが、30m近くまで飛んでみた。周りを見渡す。……あった!!結構遠いな。皆無事なら良いんだけど……!

 

「轟!見えたぞ!早速向かう!」

「頼む」

 

 広場に向かって飛ぶ。大体距離は800mほど。2分もあれば到着するだろう。

 

「そういえば轟、氷溶かさなくて良かったのか?壊死がなんとかって」

「そんな簡単に壊死はしない」

「そっかぁ……」

 

 やっぱり、この子冷たいなぁ……氷だけに。いや、今のはだめだな。本当に面白くない。流れで言おうかと思ったけど、口は閉じておこう。

 

 広場に着いたとき、俺達は想像もし得なかった光景を目にすることを、このときは、まだ知らなかった。

 

 

 

 

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