俺のヒーローアカデミア エネルギッシュ!   作:すぱーくしーど

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第30話

 

 

 状況は拮抗していた。近付こうとする俺と、近づかせまいとする塩崎。エネルギードライブでの高速移動も、全面に展開される茨で妨害されてしまう。このままでは、茨の限度が不明な塩崎が有利だろう。それに気を抜くとあっという間に茨に絡め取られてしまうだろう。

 

「埒が明かないな」

 

「ええ、降参されてもいいのですよ」

 

「んなわけ!」

 

 ダメ元でエネルギーマグナムを撃ってみるが、全ての茨を貫通するほどではない。 

 

「クソっ!」

 

 エネルギードライブ中は、エネルギーを体内で循環させ、運動能力やエネルギーの生成量も増幅される。しかし、使いすぎるとスタミナ、いやエネルギー切れになってしまうので注意が必要だ。現状のエネルギー消費は5割程だろう。ずっとエネルギードライブを使用しているのはキツイことが分かった。

 

 しかし、俺の個性はまだまだ発展途上である。この状況を打開する技、もしくは策を思い付けば……

 

 ふと、策を2つ閃いた。1つは圧倒的なスピードで背後を取り制圧。騎馬戦で飯田が使っていた技みたいな物をぶっつけ本番で使用するイメージだ。しかし、今まで伏せていた飯田の技と違って、俺の技は精査もしていない思いつきの技である……いや、割と今まで思いつきでやって来てたな、ならいけるか。

 

「クライマックスにしようか、塩崎」

 

「負けを認めるんですか?大丈夫です、その敗北を神はお許しになるでしょう」

 

「そのセリフ、すぐに返してやるよ」

 

 エネルギードライブは、中長期で使えるように調整した状態だ。エネルギードライブ時のエネルギー循環を大体40とすると、今回は、その倍80程で試してみる!

 

 今までの倍のエネルギーが身体を巡る。身体の中を循環するだけの筈が、そのエネルギー量から体外に弾き出されている。そして、体の熱が高まり、気分も高揚してきた。今なら轟や爆豪にも勝てる気がする!そうだ、この状態もちゃんと名前を付けておこう。エネルギードライブよりも更に身体に循環するエネルギー量を増やしたこの状態……

 

「エネルギーフルドライブ!トバスぜ……」

 

「すこしバチバチしてるからって!……!?」

 

 飯田には少し劣るが、それでも圧倒的なスピードだったのではないだろうか?塩崎が茨を展開しようとした瞬間には背後を取り、茨の大部分をエネルギースラッシュで両断。間髪入れずに場外まで塩崎を運び出すことに成功した。文字通り、間に髪が入る余地も無く、長期戦も考えていた勝負は、瞬きをする間に終わってしまった。

 

「おおっと!?絵音の姿が少し変わったかと思えば、優勢であった塩崎があっという間に場外ィ!!!焦れったい試合かと思ったら想像以上に切れ味の良い結末だったぁぁ!!!勝者は絵音、絵音流義或!!!」

 

 

 

 やった、2回戦も勝った……!!これは優勝も夢じゃないな、なんて考えていると

 

「負けてしまいましたか……。まだまだ進めると思っていたのですが……」

 

「あぁ強かったよ、とんでもなくね。でも、俺は試合中に進化した、してみせた!ま、失敗したらフツーに負けてただろうけど」

 

「土壇場って事ですか?」

 

「そのとーり!!」

 

「フフ、さっきまで試合してたとは思えないくらい元気ですね」

 

「だろ?それが俺の個性、エナジーさ」

 

 




ヒロイン……塩崎にしようかな……
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