俺のヒーローアカデミア エネルギッシュ!   作:すぱーくしーど

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第8話

 

 まず、俺がエネルギーを緑谷に渡す。今まで、エネルギー譲渡は非常に力を抑えた一回しかやったことがないが、今回は相澤先生とリカバリーガールがいるため、ある程度なら問題は無いと判断して、中々のエネルギーを譲渡する。

 

「緑谷、これがエネルギー譲渡だ。体調は大丈夫か?」

「これは……。すごいよ!エネ君!体力が湧き出てくるというか!指の痛みも軽減、何なら無痛って感じだ。これなら、戦闘中は痛みを抑えて、体力が回復?湧き出るこの感じを考えると個性もブツブツブツブツ」

「あ、リカバリーガール。治癒の方をよろしくお願いします。相澤先生も、もしもの時のために、準備をお願いします」

「分かっている」

「ほいさね。いくよ、チユー」

 

 いつ見ても、リカバリーガールの治癒は独特というかなんというか……。チューでチユーだ。つまり、チューで治癒している。この個性というのは本当、遊び心も感じるな。この世界にもし神がいるのなら、ユニークに違いない。

 

 怪我はすぐに治癒した。治癒が終わってからも、緑谷がしばらく無言なことに気づいて、心配になり声を掛ける。

 

「緑谷?大丈夫か?」

「……」

「相澤先生!何かマズかったでしょうか!?」

「いや、見ていたがマズイってことはなかった。それに、リカバリーガール。貴女も問題はないと判断したはず。そうですよね?」

「そうさね。私の個性は人の治癒力を活性化させるだけの個性。治癒するには体力が必要だから、普通はどっと疲れるはずなんだけどね。場合によっちゃ体力を持ってかれすぎて逆に死ぬなんてこともあるかもしれないね」

「死っ……!?」

「そんな不安にならなくても大丈夫さね。それに、もしかすると君の個性は私の治癒と相性が良いのかもしれないね」

「というと……」

 

 無言の緑谷が、フルフルと震え始めた。もしや、これはもうダメなのではないか。そう思ったとき、緑谷が非常に興奮した様子でこちらに振り向いた。

 

「すごい!すごいよ!エネ君!これは……。君から譲渡されたエネルギーで、僕の体力が上限以上になった感じがしたんだ。その後、治癒によって体力が持っていかれたような気はするんだけど、それでもそんなに疲れは覚えてないんだ。例えると、いつもは早起きじゃないんだけど、偶に早起きした朝に15分くらい散歩したイメージかな。ちょっと疲れはあるけど、どちらかというとスッキリ……。爽快感があるんだよ!それに、さっきの体の感じはもしかしたら個性にも何か影響があったかもしれない!A組の誰かに協力してもらって、このエネルギー譲渡をさらに検証した方がいいと思う!」

「なるほど。それは、今後ヒーロー社会において非常に重宝される可能性が高い。絵音、緑谷。俺が許可するから、お前たちの空いた時間で絵音の、エネルギー譲渡について検証を進めてくれ。もし、個性を使うなら、俺に言ってくれれば、個性が使用出来る場所の使用申請を出しておく。くれぐれも無許可で個性ぶっ放したりするなよ?特に緑谷。お前はまだ個性の制御が出来ていない様だからな。分かったか?」

「「はい!」」

 

 やっぱり、このエネルギー譲渡は……。想定以上だ。しかも、緑谷の話からすれば、痛みも軽減出来るらしい。まさか、いないだろうが、常に痛みと戦いながら生活している人がいれば、その人の生活をさらに豊かにできるだろう。それに、緑谷も言っていた個性への影響……。これを確かめるのには、誰の個性が良いか……。

 

「なー、みどりやー」

「なに?エネ君」

「明日からでもさっさく譲渡の検証したいんだけどさ、いいヤツいないかな?緑谷の個性は怪我しちゃうかもだからさ。」

「そうだよね……。ごめん……」

「いやいや、謝るなって!これからパワー制御していこうぜ〜。それにしても、あの力……間近でみて驚いたよ。なんというか、オールマイトぐらいのパワーだったんじゃね?」

「え!?お、オ、オールマイトのパワーだなんて、そ、そんな訳ないじゃないか〜!……。まだまだだと思う」

「そっか。お前って結構自分に対してストイックなのな。悪くないしカッコいいと思うけど、あんまり無茶すんなよ?」

「ありがと。エネ君」

 

 2人で話しながら校門を出ると、後ろから飯田が声を掛けてきた。

 

「緑谷君!君、怪我は大丈夫だったのかい!?それに、エネ君は付き添いか?」

「そうだよ」

「わ!飯田くん!うん、治ったよ。リカバリーガールとエネ君のおかげでね!」

「……?なぜそこでエネ君の名前が?」

 

 飯田の頭上にハテナマークが浮かんでいる様な気がしたため、説明をしようとした時、後ろからまた別の声が掛けられた。

 

「3人方〜?もしかして駅まで?待ってー!」

「君は∞女子」

「うららかさん……だよね?」

「そう!麗日お茶子です!えっと絵音流義哉くんと飯田天哉くんに緑谷…デクくん!だよね!!」

「デク!!?」

「あれ?テストの時爆豪って人がデクてめぇー!!って」

「あの……本名は出久(いずく)で……デクはかっちゃんがバカにして……」

「蔑称か」

「爆豪と知り合いなのか」

 

 緑谷と爆豪が昔馴染みであることが分かった。あの爆発の個性、エネルギー譲渡の検証に役立つような気がする。ぜひ協力してもらいたい所だ。

 

「えーそうなんだ!ごめん!」

「でもデクって頑張れ!!って感じで、なんか好きだ私。響きが」

「デクです」

「「緑谷(くん)!?」」

「浅いぞ!蔑称なんだろ?」

「まぁまぁ、いいじゃんいいじゃん」

「コペルニクス的転回……」

「コペ?」

 

 そんな感じで、初日は4人で帰った。さっそく友だちができたんじゃないだろうか。常闇に飯田、麗日に緑谷。これからも仲良く出来たらうれしい。

 

 

 

 

 

 後、緑谷は極端に女子慣れしてない。すごい分かる、素人でも見たら分かるよ。そんな感じの挙動だったもの。

 

 




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