【旧版】空飛ぶ女海賊   作:貮式

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【報告】
作品を一時凍結させていただきます。

詳細に関しましてはあとがきの方にありますので、ぜひ一読ください。


1.空飛ぶ転生者

 

 

「オウエエエエエエェェェッッ!!! マッッッッズゥゥゥゥゥゥッッ!!」

 

 

 あまりの不味さに悶えた。ついでに断片的ではあるが前世も思い出した。

 だからこそ、この世界が前世では『ONE PIECE』という世界的に人気のあった漫画の中の世界だという事に気付けたし、今の私の異名と名前、そして手に入れた能力を見て私がその『ONE PIECE』に出てくるキャラに憑依したのだという事にも気づけた。

 

 

 ……気付けた、のだが。

 

 

「“金獅子”のシキって、女じゃなくて男だった気がするんだが……」

 

 

 何度見ても、私の容姿は太ももくらいまである癖っ毛の長い金髪、金色の袴に下駄、腰に刺した二振りの名刀、そして本来”金獅子”のシキというキャラクターにはあり得ないはずの、着物を大きく押し上げる胸に、前世の自分基準で見ると途轍もなく美形である顔。

 

 どこからどう見ても女である。

 前世で見た、狡猾で用意周到な敵キャラのジジィはそこにいなかった。

 

 なんなら、ちらりと見た手元の新聞を見る限り、どうやら原作は始まっていないどころか、原作が始まるのは何十年もあとの事だろう。

 

 

「『海賊ロックスが大暴れ』ねェ……」

 

 

 確か、『ロックス海賊団』が暴れまわっていたのは原作開始から40年ほど前だったと記憶している。

 だとすれば、今私が記憶を取り戻した時代は、原作で『四皇』と呼ばれていた奴らがまだルーキーか生まれていないかという、いわば”ゼロ世代”ということか。

 

 正直なところ、安全安心で平和な前世で暮らしていた記憶があるから、戦いとかそういうのは極力避けたいところではあるが……。

 

 

 

「……“金獅子”のシキ、懸賞金2億3000万ベリー……だよなぁ。こんな物騒なモン腰に下げてんだから、手配済みだよなぁ」

 

 

 

 どうやらもう、争いは嫌だ、とも言ってられないところまで来てしまっているようで。

 

 だったら、記憶を取り戻す前のこの体に刻まれた剣技や人の殺し方を頼りに、腹をくくってこの海賊時代に身を投じるのも悪くないのではないだろうか。

 

 

 そうと決まれば、まずはこの手に入れた『フワフワの実』の研鑽から始めてみよう。これを扱う事が出来なければ、この先の海で生き残れるわけがないから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果、全ッ然うまくいきませんでした。

 

 まず、同時に10個以上のモノを浮かそうとするとコントロールが効かなくなる。

 コントロールがブレたヤツを修正しようとして意識をそっちへ向ければ、また別のヤツのコントロールが効かなくなって、今度はそっちを直そうとして……と無限ループが始まるのだ。

 

 

 そう考えると原作で数多の島を浮かせていたシキって実はとんでもないのでは?

 

 

 ま、まぁあれは中身が生粋の海賊だし、何より今の私と年季が違うのだから当たり前っちゃ当たり前なのだけれど。当面は原作のシキを目標にして能力を伸ばそう。

 

 というより、まずはフワフワの力で自分を浮かせて自由に動き回れるようになれないと、話にならない。

 フワフワの強みは、自分自身が飛び回って四方八方から攻撃できる点だと思う。他の海賊が地に足を付けなければ戦えない中、自分はフワフワの力で空からでも攻撃できるし、推進力を生み出せるから力も籠められる。

 

 それができなければ能力の持ち腐れだし、この体の本来の持ち主に申し訳が立たない。

 

 

 

 この体を貰ったからには、私は世界を震撼させるような大海賊にならなければならないのだ。

 

 

 

 次に剣技について。

 これは頭、というより体に染みついていた感覚のままに戦ったら思いの外上手くいった。

 

 能力の練習も兼ねて、心配する部下を置いて単騎で海賊艦隊に突っ込んだが、多少傷を負ったくらいでほぼ何事もなくスムーズに艦隊を壊滅に追い込めた。

 

 

 そして、後ろから銃弾を撃ち込まれてヒヤリとしたと同時に、そういえば『覇気』の存在を忘れてた、と頭を抱えた。

 

 

 発砲の音を聞いて超反射的に躱せたが、この体の天才的なセンスがなければあの一撃で自分の今回の人生は終わっていただろう。

 

 だが、『見聞色』を鍛えれば後ろから自分を狙っている不届き者の存在にも気づけるし、万が一撃たれても『武装色』を纏えば銃弾を弾き返せる。

 なんなら、『覇王色』に覚醒できるポテンシャルを持っていて、それを覚醒できれば艦隊に単騎で突っ込まなくても、空から威圧すれば直接手を下さなくても殲滅できるだろう。

 

 

 ただ、覇気に関しては自分でどうこうなるものじゃないので、実践あるのみになってしまうのがつらいところ。

 

 

 何が嬉しくて人を簡単に殺せる狂気(凶器)を持った集団に飛び込んで死にかけなくてはいけないんだ。まぁでも、実際それが覇気を目覚めさせるための近道なのだから仕方ない。

 

 

 あと最近、能力の練習がてら自分の船をフワフワの力で浮かせながら航海……航海? 航空? まぁ航海でいいや。航海してたら、世界政府から『空飛ぶ海賊』と呼ばれ始めた。

 

 能力の練習で原作のシキと同じ異名を貰ってしまうのはなんだか少し申し訳ない気がしなくもないけど、船を浮かばせてから一日足らずで世界政府にマークされるなんて、私は有名なんだなぁとちょっと嬉しくなったのは内緒だ。

 

 

 

 

 そんなこんなで旅をしてたら、また練習台にぴったりそうな海賊船を見つけたので空から奇襲をかける。

 

 ちょっと小さめの海賊船だから、いつもより手間はかからないだろうと、いつもより楽観視しながら着地した敵船で、私は絶望した。

 

 

 

 

 

 

「テメェか、近頃巷で話題になってる“空飛ぶ海賊”ってのは……」

 

「……“白ひげ”エドワード・ニューゲート……ッ!!」

 

「グララララ!! おれの事を知ってるのか」

 

「知らねェ方がおかしいだろう」

 

 

 

 

 のちに“海賊王”ゴール・D・ロジャーとも張り合う豪傑。

 

 乗り込む船間違えた、と後悔してももう遅い。

 

 

 

 

「だが、人の船に土足で上がりこんだら、どうなるかくらい分かってるよなァ」

 

「……それを承知で、私はこの船に乗り込んだッ!!」

 

 

 

 

「上等だァッ!!!」

 

「シィッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

――――のちに大海賊となる“金獅子”と“白ひげ”の三日三晩に及ぶ戦い。

 

 

 

 まだ互いに世界的知名度がなかったために、この時の戦いはあまり知られてはいないが、知る人はこの戦いを『ダノウラーの海戦』と呼んだ。




【重要報告】

日刊ランキング入り本当にありがとうございます。

評価や感想も沢山もらえて嬉しい限りなのですが、だからこそ見切り発車で始めてしまった部分の粗が目立ってしまい、一作者として不甲斐なさを感じました。

ですので、現在のこの作品をこの第一話のみを残して一度すべて消させていただきます。

今一度この『空飛ぶ女海賊』という作品と向き合い、見切り発車で目立ってしまった粗を無くした状態のこの作品を皆様にお届けしたいと思っております。

リニューアルが完了した際、また新たな小説として投稿させていただきますので、その時はまたどうぞよろしくお願いいたします。


改めて、急な報告になってしまって申し訳ありません。

またお会いした際によろしくお願いいたします。

月弐式




《追記》

新版投稿開始しました!
こちらからどうぞ→https://syosetu.org/novel/299761/
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