王だと?私は神だアアアアアアアアアアーーー!!!!   作:SOD

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やあ、私だ!!十点の評価点をくれた『ロボ戦極凌馬』くんありがとう!!!!キミには何故かとても親近感を感じるよ!!いずれヘルヘイムの森にも行ってみようと思う。

あとついでに大分投稿が遅くなってしまったが全ては秘書の責任なので、間違っても私のせいにしないで頂きたい。
話が佳境を迎えたせいでどこで切ったらいいのか分からず長々と書いてしまったのが悪いんだ!





…………………余計な茶々がないと思うと、それそれで少し寂しいのは、何故なんだろう。神の才能でも、人の心は難しいな……




火力は全てを凌駕する!!!!

当たり前の話をしよう。

震えは()()()。震えた空気が人間の耳の可聴範囲に入れば、音となって人に感知される。そこに物質的な干渉が無くとも、大地の震えは物理的に人体を揺らす振動となる。

音が大きければ人の耳への刺激は大きくなり、振動が大きければ人体への刺激は大きくなる。

即ち。

 

 

「おい、何だ今の地震は!?」

 

「落雷の音も聞こえたぞ!?」

 

「さっき物凄い光が見えたんだが!?」

 

「おいおい、これどっか雷落ちて燃えてんじゃねえの!?」

 

「いや、もしかしたら火山が噴火したのかも知れないぞ!この学園、何をトチ狂ってるのか活火山の麓に建ってるし!!」

 

「マジかよ創設者最悪だな!!」

 

「創設者は伝説のデュエリストの海馬瀬人社長だよ。」

 

「嘘です海馬社長海馬社長も海馬コーポレーションも素敵な人と会社ですどうか何処かで聞いていてもバーストストリームしないでください」

 

 

慌てふためく学生達が騒ぎ立てている中、ラーイエローの一年生達はこの日の朝からずっと一箇所に集められ、飲まず食わずの休憩9秒以内でのデュエルを続けていた。

その場の監視者を任されている青年、鳴海翔護の部下、享楽愉謁(きょうらくゆえつ)は、監視者の役目を一時離れて、音と光のする方へ向かっていた。

 

人間の身でありながら、何処か獣のように身軽に、俊敏に大地を駆け抜けていく。

 

愉謁(もし、何か災害レベルの事象が起こっていたら、流石に大将にキレられても蠱毒を中止してあいつらを逃さねえと……元々オレがバカ言わなけりゃ、あんなデュエルゾンビ作るようなことおきなかったはずなんだ……!)

 

愉謁の視力は、1km近く離れた位置の赤い何かと、その後現れた青い何かを捉えていた。

 

愉謁(赤と青……炎?雷?どっちにしても、この目で確かめねえと大将を説得出来ねえ。行くしかねえんだ!)

 

正体不明の何かと、明らかに日常生活で聞くことのない轟音に怯える心を奮い立たせて走り続けた愉謁が、ついに現場の灯台の感にたどり着いたその時……

 

 

翔護「スカイスクレイパー・ZERO!!」

 

 

 

愉謁「ーー大将…?」

 

ボロボロになった氷河の英雄の力によって、凍り付けにされてバラバラにされた青の巨神兵と正面から対峙する、自身の大将の姿を見た。

 

 

 

翔護「ヒーローは必ず勝つ。ご都合主義(ハッピーエンド)に喰われちまいな。」

 

 

そう口にした、翔護の表情が愉謁にも見える。

 

ソレを目の当たりにした愉謁は、思わず口からこぼしてしまう。

 

 

 

“何でそんなに、楽しそうな顔してるんだ?”

 

 

 

愉謁が翔護の何を知っているのか?ほとんど何も知らないだろう。

だが、それでも困惑せずにいられなかった。

 

この世界で自身こそが唯一のデュエルだとまで言い切った男が、デュエルであれ程までに充実した表情をしている。

 

自分とデュエルした時すら、そんな顔はしていなかった。

 

 

何故か少し、胸骨の辺りが痛んだ気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在のデュエルの状況

 

清貴 LP4000

手札3

 

永続罠 絶対なる幻神獣

 

伏せ1

 

翔護 LP900 手札5(ヴァイオン1)

 

アブソルートzero ATK900

サンライザー DEF1200

 

 

翔護「カードを2枚伏せて、ターンエンド。」

 

 

自身の手札から2枚のカードを取り、静かにディスクにセットしてエンド宣言をした翔護。気迫は心身共に充実した戦士そのもの。だが、その佇まいは心を心を無とし、自らを人を斬る機能と定めた剣士のようだ。

 

愉謁(信じられねえ……あの傍若無人な暴君が……あんなに静かに闘志を滾らせている。相手のターンに()()()昂った感情を鎮めてる。

 

鳴海翔護が、相手を『敵』と認識している……っ。)

 

 

清貴「フフフフ。これでターンは一巡。

正直驚いたよ、鳴海翔護。HEROデッキを使うことは知っていたが、オシリスの天空竜が出た時点で主導権は握ったはずだと思っていたのに。私の神を一度に討ち倒し、ライフポイントまで大幅に削っている。それも、私のターンの対応の余力まで残してだ。」

 

翔護「驚くようなことじゃねえさ。HEROは融合の使い手だ。

シンクロやエクシーズみてぇに、一度場に並べなきゃならねえような制約はない。瞬間的に戦力を揃えて、幅広い対応力を持って敵を打ち倒す。チートじみたぶち壊れのカードを除けば、HERO以上に万能に戦えるカテゴリーは、このカードゲームには存在しない。」

 

清貴「なるほど。では、次の私の攻撃は、どこまで耐えられるかな?」

 

翔護「無論…勝つまで。」

 

清貴「フフフ…フハハハハハハ!!アハハハハハハハハハハーー!!!!

 

私のタァーン!!ドロー!!

 

ではその大言を見事体現してみせて貰おうかァ!!

 

手札の暗黒界の門番 ゼンタを捨てて、効果発動!!デッキから暗黒界の門を手札に加える!!」

 

翔護「チェーン『灰流うらら』!その効果を無効にする!!」

 

清貴「チェーン3!『墓穴の指名者』!その希望を無に還そう!!」

 

翔護「カカッ、面白半分で突いてみただけのモンに希望なんざ載るかよ!元よりこっちとら希望なんて持ち合わせちゃいねえけどよ」

 

清貴「ハッハッハッハッハ!!英雄にあるまじきセリフだな!」

 

翔護「……英雄?なんだそりゃ?」

 

清貴「この世界に来る前に、キミのこれまでの人生を見せられたんだよ。

 

 

聖獣セルケトに君を虐めていたいじめっ子が食われそうになった時、キミはその場にいた友だちを助けた。そして、あろうことか自身が身代わりになってまでいじめっ子も助けようとした。

私欲で幼い命を使い小遣い稼ぎに走っていた校長先生や、一件の元凶だった教団の教祖に至るまで、キミは助ける選択肢を取り続けた。

 

キミの所属するチンピラチームが結成される切っ掛けとなった、ハワイ諸島を沈没寸前まで追い込んだ【秘匿の大災害】。

 

 

そして……神々が人間を滅ぼそうと動いた、有史以来初の世界中に秘匿不可能レベルに陥った最悪の災害。【大神災】

 

いずれも、キミは自らの命をかけて戦い、人類を救い、そして戦い抜いた。最期の戦いで相討ち同然で死ぬまで。

感謝どころか仇で返されてもなお。

 

私から言わせればキミの人生は狂気そのものだ。

だが、あの怪しい女から言わせればキミは、三千世界の英雄ということらしい。何でも彼女達の管轄するメタバース世界の全てを引っ括めても、英雄と呼ぶに値する人間は【鳴海翔護】以外に確認されていないらしい。

 

誇らしいかい?【英雄】鳴海翔護。」

 

翔護「そりゃあくびが出るほど光栄だ。投げたピーナッツを一発で口に入れられた時以来のな。」

 

清貴「そうだろうねえ。気持ちは分かる。

私も同じことを言われれば、きっと箸を使って白米を食べた時くらい光栄だろうからね。思っていた通りキミは、英雄などと呼ばれる柄では無い。チンピラで充分だ。」

 

翔護「満足したならデュエルを続けろよ。テンポが悪くてイケねえ。人生で話し相手がいなかったのか?」

 

清貴「フフハハハハハハハハハハハハ!何せ神の才能を持って生まれてきたものだからね。なかなか話が合う相手がいないのさ。

 

さて、言葉で殴られて悲しいから、私は、オベリスクで殴るとしよう。

魔法カード発動『死者蘇生』。蘇れ、オベリスクの巨神兵!!」

 

オベリスクの巨神兵 ATK4000

 

翔護「おーおー。殺した先から出てきやがった。ゴキブリかっての。」

 

清貴「神は不滅だ!!更に暗黒界の門を発動!」

 

翔護「あーあーしゃあねえなぁ。これは流石に使わせられてやるよ。

チェーンでリバースカードオープン。『マスク・チェンジ』。

 

アブソルートを墓地に送ってエクストラデッキから『M・HERO アシッド』を守備表示で特殊召喚だ!」

 

清貴「フフフ。そうだろうとも。そうだろうとも!

このまま行けば、ただただ私が得をする。」

 

アシッドDEF2100

 

翔護「ゼロの強制効果発動!場から離れた時、相手の場のモンスターを全滅させる。

そしてチェーンでアシッドの特殊召喚時効果。相手の場の魔法・罠カードを全て腐らせる。」

 

愉謁(おい何だよソレ!?相手の場のカード全部破壊してるじゃねえか!)

 

清貴「もちろん私もむざむざ破壊などさせないさ!!チェーン3『蘇りし天空神』!!」

 

翔護「また知らねえカード……オシリスの天空竜の専用サポートか?」

 

清貴「ああ!!見るが良い!!そして慄くがいい!!HEROが霞むほどの神の威光を!!キミの言うところのぶっ壊れの力を!!

 

このカードは墓地から『オシリスの天空竜』を特殊召喚する!」

 

翔護「ちっ…またあの電気ウナギかよ」

 

清貴「舌打ちはまだ早いぞ鳴海翔護オオーー!!!

オシリスの天空竜の特殊召喚に成功したその後

 

お互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにドローする!!!!

 

 

翔護「ーーざッッッッけんなよテメェ!???何だそのキチガイカードは!?」

 

清貴 手札2

 

翔護 手札3

 

清貴「さらにチェーンを重ねさせて貰おうか!!悪魔族専用融合速攻魔法『暗黒界の登極』!!墓地の我が友グラファを除外して、更に手札から『暗黒界の魔神王 レイン』を捨てることで融合召喚を行う!!

 

いでよ、『暗黒界の龍神王 グラファ』!!!!」

 

 

暗黒界の龍王神 グラファ ATK3200

 

愉謁(何だあいつ?攻撃力3200の融合モンスターを出したはいいけど、まだアブソルートの破壊効果が控えてるのに大型モンスター連打してどうするんだ?)

 

草葉の陰で疑問を呈する愉謁を他所に、両者のチェーンが終了し、効果が処理されていく。

 

清貴「さあいでよ、オシリスの天空竜!!!!」

 

オシリスの天空竜 ATK6000

 

翔護「ドローカード。」

 

清貴「ドロー!!!!」

 

 

清貴 手札0→6

 

翔護 手札3→6

 

翔護「アシッドとゼロの効果で、お前の場は全滅する。」

 

 

黒野清貴

 

場 無し。オベリスクの巨神兵は勿論。出したばかりのオシリスの天空竜や暗黒界の竜神王 グラファも破壊されていく。

 

ライフポイントに差はあるものの、戦況は僅かに翔護有利となった。

だが……

 

翔護「…………。」

 

愉謁(大将、相手の場が全滅したのに、眉一つ動いちゃいねえな。)

 

清貴「さて、ゼロの効果が終わったところで、新たに破壊されたグラファの効果を発動させて貰おうか。」

 

翔護「……フン。」

 

鼻で笑いながら、翔護は自らの手札を一枚、指で弾いて捨てた。

 

愉謁(何だ?何が起きたんだ?)

 

清貴「進化したグラファは、相手によって場から離れると、元の姿のグラファを墓地か除外ゾーンから特殊召喚する。更に手札があるプレイヤーは一枚捨てる。無駄のない美しい効果だ。」

 

翔護「捨てたレインの方は?」

 

清貴「もちろん。私は暗黒界の登極で手札から捨てたレインの効果も発動するさ。デッキから2枚目の我が友『暗黒界の龍神 グラファ』を手札に加える。これをチェーン2とする。」

 

翔護「ああ。確かに無駄がねえな。」

 

そう言いながら、翔護は今度はアシッドのカードをフィールドから墓地へ置いた。

 

清貴「竜神王の効果でグラファを捨てることで、アシッドを破壊。説明するまでもなく進行してくれるのは助かるよ。鳴海翔護。」

 

 

翔護「余裕の笑み浮かべやがって……カカッ!」

 

 

 

黒野清貴 LP4000

 

手札6

 

場 暗黒界の龍神 グラファ ATK2700

 

 

鳴海翔護 LP900

手札5

 

場 E・HEROサンライザーDEF1200

伏せ 1

 

 

清貴「もちろん余裕だとも。さっきも言っただろう?神は不死身だ!!

 

墓地の『蘇りし天空神』の効果発動!私は墓地の『死者蘇生』をデッキの一番上に置く。

更に、墓地に幻神獣族が存在すれば、私は一枚ドロー出来る。」

 

愉謁(何だよソレ!?擬似的な死者蘇生のサーチカードじゃねえかよ!?)

 

清貴「さあ、行くぞ。死者蘇生発動!!

 

三度甦れ。オシリスの天空竜!!!!」

 

 

 

 

オシリスの天空竜 ATK6000

 

 

オシリスの天空竜『ゴオオオオオオオオオオオオオオォォォォォーーーー!!!!!!』

 

 

鼓膜を爆撃する雷鳴と共に、赤の雷神が三度その威光を示す。

 

その瞬間、愉謁以外にも騒ぎを聞きつけて野次馬根性で隠れ潜んでいたモブ生徒が、至る所から顔を出し、そして

 

 

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーー!????!!!る?!!?ふほたはまなま、あ!)!!、む!ーー、む?つ?!!」

 

突如発狂し自らのデッキのカードを千切り始めた。

 

だが、そんな彼らの命を賭した発狂芸など、落雷から鼓膜を護って無傷な決闘者の視界には入らない。

 

愉謁「………ハァッ……ハァッ……っっ!!な、なんだ……急に寒気が……呼吸が…うまく……出来ない…??」

 

三幻神の一柱、オシリスの天空竜。

原作においてデュエルキングとなった主人公、武藤遊戯すら、恐怖で体の自由が効かなくなるほどの戦慄を覚えた威圧感を放つ。

オベリスクの巨神兵に至っては、モブデュエリストに自らのレアカードを破り捨てさせるほどの絶望を与えている。

 

実力あるデュエリストでも震えるほどの恐怖を放つ神の存在感が、野次馬程度のモブデュエリストには自らを()()ことすら赦さなかった。

 

清貴「フフフフフフフフ……!!ああ、やはり神をフィールドに従えているのは良い。私自身が神なのだと、改めて実感する…!!

 

そして我が友、グラファ。ああ、素晴らしい。私の神たる姿を見て、語り継いで欲しい!!君にこそ!!!!

 

 

さあ、バトルフェイズだ!!まずはグラファでサンライザーを攻撃!」

 

暗黒界の龍神 グラファ ATK2700 VS E・HEROサンライザー DEF1200

 

 

愉謁「ハァ……ハァ……っ!もし、オレのコレが三幻神の力の影響……だとしたら…………これを、直撃で食らったりしたら……っっ!大将!!逃げろ!!!!」

 

 

清貴「フフハハハハハハハハハハハハ!!!!これでフィールドはガラ空きだ!!オシリスの天空竜の攻撃。サンダーフオオオオオオオオオオオオオオォォース!!!!」

 

 

 

オシリスの天空竜 ATK6000

 

 

オシリスの口が開き、背後のデュエルアカデミア校舎ごと飲み込むほどの極太の電光が解き放たれる。

その照射範囲は、明らかに一個人の放つ為のそれでは無い。

 

 

翔護 LP900

 

 

愉謁「大将ーー!!!!」

 

 

翔護「カカカッ………。」

 

 

清貴「フハハハハハハハハハ!!!!神☆異世界初勝利イイイイイイィィーーーー!!!!」

 

 

 

「ーーヒャハハハハハハハハハ!!!!懐かしいなぁオイ!!俺が生まれた時も、祝福の鐘の音はオシリスの雷鳴だったよなァ!?」

 

 

 

清貴「何?」

 

 

「リバースカードオープン!!罠カード『フェイバリット・コンタクト』!!

墓地のアブソルートと、手札抹殺で眠ってた『D・HERO BIOO−D』をデッキに戻してEXデッキから『D・HERO デストロイフェニックスガイ』を特殊召喚!!」

 

 

D・HERO デストロイフェニックスガイ ATK2500

 

 

学園の校舎を飲み込もうとする極太の超電磁砲を片腕で払い除け、ついでとばかりに地面に一発爆撃を放ち、デストロイフェニックスガイが登場する。

デストロイフェニックスと並び立ちながら、鳴海翔護だった者は、狂気の笑みを浮かべながら、ギラギラとした視線で清貴を射抜く。

 

 

清貴「……なるほど、キミが()()か。知識として知っていても、いざ目の当たりにしてみると、ここまで別物に変わるものなのかと驚愕するな。」

 

 

「おーおーこりゃ感動だなァ。

初対面の人間に自己紹介の必要が無いなんざ初めての経験だぜ!!べっつに見た目にもその他にも大っぴらな変化もねえよな。

 

んで、そのテメエの力も制御出来ねえ憐れな羽つきウナギの攻撃はどうすんだァ?」

 

清貴「フフフフフ。ーーちょっと長考入ります!!」

 

 

「ヒャハハハハハハ!!デュエルってやつは便利だよなァ。考えて戦う余裕が与えられるんだからよォ。」

 

 

清貴「与えられた条件と、権利を存分に振るい戦うのは神の才能がなくとも必然だァ!!」

 

 

清貴(さて…………鳴海翔護の人格交代によって、現れた『シン』という何か。そもそも何故わざわざ現れたのか?

鳴海翔護の人生を主観視点で全て閲覧した私だが。あのシンに関しては、この神の才能を持ってしても説明が付かなかった。

 

鳴海翔護が契約した何かであることが分かっているだけ。

常に狂気の笑みを浮かべながら、その行動は論理的にして快楽的。破滅的にして保守的。行きあたりばったりであるはずが、計画通りに事を運ぶ。)

 

シン「こりゃあ長くなりそうだなァ………」

 

頭をポリポリと掻くと、そのまま陰の方で息も絶え絶えになっていた愉謁の方へ歩いていった。

 

愉謁「ハァ…ハァ……………大将…あん、な……切り札……ハァ…持ってたんだな。」

 

「持ってるっつーか、俺自身の力がアレになったんだけどもよ。」

 

言いながら、シンは愉謁の首をデコピン一発打って意識を刈り取った。

 

愉謁「ーー!???」

 

「メンタルが弱ってっから、そんなんになるんだよ。

 

まあ……半分オレのせいみたいなとこあるけどよ。……寝てな。」

 

木に寄りかからせて、着ていたアカデミアの制服をかけてデュエルに戻った頃には、狂気の笑みも、ギラギラしていた瞳も消えていた。

 

清貴「なんということだ。デュエルに参加しに来たのかと思えば、キミの中のソレは、ただ仲間を気に掛けていただけだったとは…………私の仮説の一つだった『悪魔に類する何か』は間違いだったのかい?」

 

翔護「…………悪魔……ねぇ。自称神の相手としては、そっちのほうが面白そうではあるがな。」

 

清貴「自称ではない私は神だアアアアアアアアアアーーー!!!!バトルフェイズ!!オシリスの天空竜でD・HEROデストロイフェニックスガイを攻撃!!サンダーフォース!!!!」

 

翔護「フン……堪え性のない。確かに神に相応しい短慮さだ。

良かったのか?そんなホイホイ攻撃してきて。

 

デストロイフェニックスは、相手の場のモンスター全てを威圧し、自分の墓地のHERO一体につき、攻撃力を200下げちまうぜ?」

 

 

 

オシリスの天空竜 ATK5200

 

 

清貴「構うものか!!些事など笑い飛ばしてくれる!私の神の才能がアアアアアアアアアアーーー!!!!」

 

 

 

D・HERO デストロイフェニックスガイ ATK2500

 

 

 

翔護「些事だと思うか?荒ぶる神を殺すのは、いつだって英雄の仕事だ。お前らは今、運命付けられた天敵と戦っているぞ。

 

蘇りし天空神によって招かれた宿命を喰らいな。ダメージステップ開始時、手札から『E・HERO オネスティ・ネオス』の効果発動。

 

デストロイフェニックスの攻撃力を2500上昇させる!」

 

D・HERO デストロイフェニックスガイ ATK5000

 

清貴「くっ……そしてHEROが墓地に増えたことで、更にオシリスの攻撃力が200下がる……おのれ……っ!!オノレエエエエーー!!!!」

 

 

オシリスの天空竜 ATK5000 VS D・HERO デストロイフェニックスガイ ATK5000

 

学園一つを飲み込む電雷の極光と、敵味方問わずに滅びを与える破壊の業火がぶつかり合う。

エネルギーが相殺しあいながら、完全に消しきれず。拡散した僅かな雷はデュエリストを逃さぬ檻となり。そして炎は海を焼いてその場を青白く照らす。

最後には両者は爆散し、運命通り、相打ちとなった。

 

 

翔護「カカカッ!!ずいぶんロマンチックな風景になったじゃねえか。ラストは女でも連れ込んで、逢瀬と洒落混んだ方がパンチが効きそうだなァ!!」

 

 

清貴「よくもオシリスの天空竜を2度も大した活躍なく殺してくれたな。パンチが欲しければくれてやる!!

 

バトルフェイズ中に速攻魔法、発動!『粉砕せし破壊神』!!!!墓地からオベリスクの巨神兵を蘇生させる!!!!」

 

 

オベリスクの巨神兵ATK4000

 

 

翔護「ケッ…今度は、青ゴキブリか」

 

 

清貴「青ゴキブリではない!!神だアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーー!!!!

 

オベリスクの巨神兵の攻撃。

ゴッドハンドクラッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーー!!!!!!」

 

 

海よりも青い巨神兵は拳を握り、鳴海翔護に振り下ろす。

 

場はガラ空き。阻むものは何もない。手札以外は。

 

翔護「攻撃宣言時、手札から『E・HERO スピリット・オブ・ネオス』の効果発動!このモンスターを戦闘に対して無敵化して守備表示で特殊召喚する!!」

 

 

E・HERO スピリット・オブ・ネオス DEF2000

 

 

振り下ろされた青の拳は、主人を護る形で間に割り込んだ光の巨人によって受け止められた。

 

翔護「更に、スピリットの効果発動。特殊召喚成功時、デッキから『融合』またはE・HEROテキストが記された魔法・罠カードを一枚、手札に加える。俺は2枚目の『ミラクル・フュージョン』を手札に加えるぜ。」

 

 

清貴「……………凌ぎ切られた。か。

 

だが、面白いな。鳴海翔護。」

 

翔護「…………ああ。面白いぜ。黒野清貴。」

 

清貴「そろそろ、フィナーレも近そうだ。」

 

翔護「出来ればあと2ターンほど続けたいところだが、無理かもな。

このデュエルは俺が勝つ。内容ほどの価値は無いが、それでも結果とはいずれ訪れる必然。回避不能の銀の弾丸だ。」

 

清貴「フフフフ。君は私の神の猛攻を防いでみせた。

同じことが私に出来ないとでも?ご覧に入れようじゃないか。天敵(銀の弾丸)が無力となる、神の才能を。」

 

翔護「ああ。来いよ。」

 

清貴「メインフェイズ2。

手札をデッキの上に乗せて、墓地のエッジインプ・シザーを蘇生。さらに手札から『暗黒界の術師 スノウ』を召喚。これを手札に戻して、レインを墓地から特殊召喚。レインを手札に戻して我が友グラファを特殊召喚。」

 

 

翔護「…………………。」

 

 

 

清貴「…………………。」

 

 

両者、何も言わずに一瞬、目を合わせた後口を開いた。

 

 

 

 

清貴「三幻神は三柱いる。」翔護

 

 

 

 

清貴「魔法カード発動。『古の呪文』。この効果により私は、三幻神の頂点。『ラーの翼神竜』を手札に加える。更にラーの翼神竜をアドバンス召喚する権利を得る。

 

そして、墓地に行った『古の呪文』を除外して発動。この呪文を唱えたターン。ラーの翼神竜をアドバンス召喚に成功すれば、生贄にしたモンスターの攻守の合計分、攻撃力を上昇させる。

 

さらに、私の命を注ぎ込むことで、ラーの翼神竜の輝きは増す。」

 

 

翔護「オベリスク。エッジインプ・シザー。そして、お前の(グラファ)か。」

 

 

 

清貴「精霊は歌う。大いなる力。すべての万物を司らん。その命、その魂、そしてその(なきがら)でさえも。

 

 

 

 

 

 

その瞬間。朝日が登り、深夜は朝となった。

これまで異変に気付きながらも、震えて眠っていた者たちは、もう眠れない。目覚めの時。そう、現実を受け入れる時が………新しい、夜明けが来た。

 

 

「おい……何だよ……おかしいだろ!!何でこんな時間に太陽が登ってるんだよ!!!??」

 

「夢だ……夢を観てるんだよオレたち……そうでなきゃおかしいだろ!??」

 

「そうだよ今は夜なんだ!!太陽が登ってるはずが無いんだよ!!!!」

 

「これは異常だ!!こんなことありえない!!!!落雷も、地震も、轟音も、太陽も……全部ウソだアアアアアアアアアアーーーー!!!!!」

 

 

 

 

ラーの翼神竜 ATK10900

 

 

 

 

清貴 LP100

手札 4枚(暗黒界スノウ・レイン)

 

ラーの翼神竜 ATK10900

 

翔護 LP900

 

手札5枚(『ヴァイオン』『ミラクル・フュージョン』)

 

E・HERO スピリット・オブ・ネオス DEF2000

 

 

 

 

 

 

 

清貴「あぁ……まるで神話を創っているようだ。鳴海翔護。」

 

 

 





次回、王だと?私は神だアアアアアアアアアアーーー!!!!最終回。予定。初めてプロットを全て書ききれそうで嬉しい限りです。

では、十点をお待ちしています。意地悪する人は蠱惑魔ストラクどこ行っても売り切れてる呪いかけときますね。
人を呪わば穴二つ。しかーし!!私はすでに予約済だから効かない!!!フフハハハハハハハハハーー!!!!



………効かないよね…?
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