とある科学と魔術とオカルティクス   作:紫苑試験式

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取り敢えずこの辺りまで読んでもらえれば満足。
これで興味を引けなかったら多分何処まで行っても爆発……


science side……??編
1.姉弟と超科学


木山冬哉は小学生である。……見た目だけは。

こんな前置きから続くのは必然的に否定語で、頭脳は大人というわけである。

何やらどこかで聞くような話だ等と思う傍らに、最近やたらと増えてる気がする小学校のカタログやら子育て教本やら。

『THE・反抗期』だとか、偶然に興味を持った等とは言わせる気は無い冬哉であった。

 

 

 

時は木山家冷戦時代……もとい、真相は思いやり合戦である。事の発端は木山家(姉弟)の姉・春生が言った一言による。

 

 

「冬哉、お前はその……友達が欲しいと思ったりはしないのか?」

 

 

そんな言葉を聞いた時の衝撃は、冬哉からしてみれば筆舌し難いものであった。

つまるところ暗に友達がいないと断定されたのは、まぁ図星であるのでともかくとして、ショックだったのは姉にそれを言われたという事実であった。

 

冬哉は“木山先生”に師事することをお願いしてからこのかた、精力的に様々なことを教わってきていた。

確かに、小学校には通わずに能力開発込での研究を、半ば自宅と言っていい備え付けの春生の研究室で行っているために、同年代との接触は極めて少ない。

と言うのも、冬哉としては自衛手段の確保に向けて少しでも多くの知識を手に入れるために、研究所で助手を務められる春生の下での環境の方が効率的だと判断したのだ。

 

少なからず、もう一度の学生時代というのも惹かれるものもあったが、それは中学からでも十分だと考え、それまでは春生の傍で支えて少しでも恩を返そうという思いが強かったのである。

 

その辺りの覚悟は伝わったのか、やることにはそこまで干渉せずに自由に活動させてもらっていた。

それは、大人扱いとは言わないまでも、少なからず認めてもらっていて行動の責任を任せてくれているのだ……と、冬哉は思っていた。

いや、事実信頼して貰っているのは間違いないのだろう。

 

が、である。

 

 

「(この“ぼっち”確認には、重大な思い違いの可能性を孕んでいるのではあるまいか?)」

 

 

冬哉は以前(・・)の学生生活では、深さはともかくとして割と交友関係は広かったと自負していた。

故に所謂友達が“作れない(・・・・)”なんていう心配は、全くもって遺憾であったのだ。

 

 

「(この謂われのない言われよう、そのままにしていいのか?

……否、断じて、否である!これは、久しぶりに本気を出すべきだっ)」

 

 

その後、コミュニケーション充実(略してコミュ充)である事の証明を全力で行い、涙めぐましくもある奮闘の結果、その気迫にやや圧された姉の、信頼と少しの誤解を深めたのであった。

 

 

これは後に、友達の存在証明という虚しい事態に発展する事を、彼はまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

そんな所で、今後の予定が定まった冬哉がまずやるべきだと判断したのは……都市伝説の消失であった。

 

 

「木山先生、脱いだもノはきちンと籠の中に入レて……って何だ、これ……。

脱ぐのは良いケド、いや、良く無いンだケど!

取り敢えず脱ぎ散らかすノから止めヨうか!と言うか何処から増えて来ンのこノ量!」

 

「いや、な。この“電子研”の、“粒子線による能力特定技術の考察”論文が興味深くてな。後で“木山少年”も読んでおくといい。

この技術は主流になっていくだろうからな、君のこれから(・・・・)の物にも参考になる、“木山少年”」

 

「あー、えっと、ごめン“春生先生”。まぁ確かにそレが興味深いノは分かるケど、さ。

……春生姉さンは十二分に魅力的な女性なンだから、もうちょっト身嗜みに気をつけヨうよ」

 

「……そうだな。お前がそう言うなら、次からは気を付けるように努力しよう、“冬哉少年”」

 

 

そう、冬哉の義姉であり師である、呼び名木山先生改め“春生先生”は、生活能力に欠けるのであった。

因みに、呼称はプライベートでの変化に合わせたものであり、公私で敬称の違いはあれど共に名前で呼び合う事になっている。

 

その実態はというと、別に洗濯機をスイッチ一つで爆発させたり料理で未元物質(ダークマター)を創ってしまったりする訳ではないのだが。

 

言ってしまえば家事において全てが満遍なく 残 念 な の だ 。

 

その分を、というわけなのか研究分野では天才と言っても決して過言ではない。

幻想御手《レベルアッパー》なんていう学園都市の存在意義を根底から変えかねないとんでもない物を作って、伊達にアニメで

 

一つの章のボスをこなしてないと言える非凡さである。

その為なのか、研究資料の整理は完璧に出来る辺り、遣る瀬の無いものがある冬哉であった。

 

 

そして一方、冬哉の能力開発の方は順調に進み、形だけ所属している小学校過程で5年……つまりは中学に行く予定とした年の、2年前に強能力者《レベル3》に上がっていた。

 

しかし、厄介な事に冬哉は“原石”と呼ばれる存在……即ち天然の能力者であることが判明しており、学園都市でも原石では初のレベル上昇であったのだ。

 

当然注目が集まり、春生の専門の研究も山場を迎えたこともあって、それまで姉弟としてやってきた能力開発の半分程は他の専属研究員が参加する事になった。

因みに、冬哉は完全に独自のスタイルでの時間割《カリキュラム》を組んでいる。

それは、自身が他の能力者とは違う点……つまりはこの世界に対する認識からである。

 

冬哉は別に、未だこの世界が所詮は二次元(空想)の世界だ、と思っている訳では決してない。

小説やアニメという媒体を通して物語を読み解くだけなら二次元であったとしても、ここで生活する自分からの観測は三次元(げんじつ)である。

なので、むしろ真実(本当)禁書世界(こちら)の方が上の次元であるのでは、とすら考えていた。

 

例えるならば遠くの景色を見たりする時。

ある一定距離以上からは立体的構造の把握は出来ずにそのまま一枚の絵のような映像認識、即ち二次元となる。

が勿論、その位置まで行けばちゃんと三次元(げんじつ)は存在する。

それは、この世界も同じように“只の読者”という観測点からでは認識出来ない次元がここにある、というわけである。

つまりは、前世(?)に対しての俗に言う“転生”或いは“憑依”なんていうものを経て観測できる禁書世界(この世界)のことだ。

 

あくまで仮とした一つの空間モデルでの例えなので、四次元だとか超紐理論だとかそういった御託を棚に上げた大雑把なもの(自論)ではあったが、理解の及ぶ範囲で仮証としてまずは掲げたのである。

すると、そんな認識によって結果に大きく反映したのが、発想および発現力であった。

 

能力とは、自分だけの個性《パーソナリティ》によって、従来の法則を捻じ曲げられる領域を創って発現される。

この領域の性質や性能で種類が決まり、イメージ(想像力)により出力即ち強度《レベル》が決まるのである。

 

なので、以前の世界とを比較することにより、禁書世界(こちら側)ではとんでもない事も可能であると知っていて“実現している(許される)”と識っていたのは、非常に大きかった。

主に、魔術だとか魔術だとか魔術だとか。

 

 

以上、で、あるからして。

教訓(データ)の積み重ねによって施行錯誤の末に“それが最適”だと検算された訓練や実験であっても簡単に型には嵌めないという、研究者からしたら暴挙ともとれる試行にでたのだ。

ある時はその方が神秘的だからと勝手に行程を増やしてみたり、ある時は理論平均値から外して異なる仮定での値を入れてみたり。

これは何も、冬哉にとってはなんの根拠も無いものでもなかったのだが。

 

そもそも根本的な話、何故人は能力を使えるのか実の所はっきりとは証明されていない。

にも関わらず、その行程と結果……詰まりは能力開発方法と能力だけが先行しているのである。

 

そんな曖昧な分野なのをいいことに、冬哉は“より実践的”の一言を使って前例を破壊していき、例外や更なる原因不明の仮定と実例を次々と生み出していってみたのである。

それは、視てきたものに準えたりしたものでもあったのだが。

 

そんな、理論を超えた“未知なる法則(ナニカ)”は、案の定というべきか学園都市の時間割《カリキュラム》や能力開発の仕組み(カタルシス)には真っ向から対立するものである。

言ってしまえば、迷信(オカルト)域を否定する科学からしてみれば、時代遅れの根性論のように映ったのだ。

 

 

そこで当然の様に浮上する問題が、研究員と冬哉の能力開発の方針の違いであった。

 

“原石のレベル上昇”という実績のある能力者自身と、その実績にあやかるもしくは横取りしようとする研究員。

顕示欲に駆られた研究員が指示して行う実験は、ベースが歪むに歪んだ“ナニカ”な故か、思うように成果を上げず、冬哉の独自のスタイルで行う実験は着実に成果が上がった。

しかも、能力開発によって発達した分割思考《マルチタスク》からくる、理論(ロジック)を吟味し加味した上での鋭い指摘は、大人達のそれを凌駕しコンプレックスを誘発する。

 

 

これは、“新しい見解だ”と冬哉の理論を親身に受け入れて取り組む非凡な春生と、対等であると思っても思われてもおらずにそもそもの理論それ事態の全体を教えてすら貰えない一山いくらの研究者達との、線引きを明確にするものであった。

 

これは後に、経験(・・)からの遺産により、“領域横断情報学”、“よくわかる現代科学(偽)概論”、“新説・都市伝説解体新書”等々、巫山戯ているとも取れるが反論もできないグレーゾーンな命題をポンポンとぶち上げる運びとなり、凡人達を迷走させて着実にヘイトを稼ぐことになる。

 

 

 

そんなわけで。

我こそは、と自信満々に冬哉の能力開発に乗り出して、結局は怨嗟の声を浴びせ去って行く研究者(オトナ)達という構図が出来上がる。

 

これは奇しくも、同時期に誕生していた“とある学生(のうりょくしゃ)”と同じ推移を辿っていた。

 

そして誰かの私怨からか、意味など殆ど無いと言って良い対決による実験案が提示され……学園都市上層部はそれを何故か受理

 

し、冬哉は何も知らされないままに死地へと向かう事になるのであった……。

 




そんな感じ。
長い、眠い。と言われたら試合終了の構え。


領域情報~
経験し、生き残った模様。向こうで面識があり、もろ範囲だったので手向けとして代理執筆。私も見てみたい。

現代科学~
まぁパロ。やってることはそんなに変わらないのではとも。同じ境遇の人がいれば、副音声で、魔術!と聞こえてくるのではという試み。失敗した模様。

新説・~
作品名回収フラグ。そっち系全般を、万遍なく経験している模様。暗号(笑)が解けたなら、罹ってそれをベースに色々と巻き込まれたと解釈してください。
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