悟空とパンは、邪悪龍討伐の旅に繰り出した。
一体、二体と着実に倒していき、遂に最後の一体である
悟空は超サイヤ人4となり、互角に戦う。
だが、一星龍は折角集めたドラゴンボールを奪い取り、吸収して超一星龍と化す。
そんなピンチの時、ベジータが駆けつけ、ブルマの協力で超サイヤ人4に変身する。
「カカロット、フュージョンだ」
「フュージョンだって?」
「貴様だってこのままではやつに勝てないのはわかっているだろう?」
「待ってくれベジータ。人数が多い」
「どう言う意味だ?」
悟空の体から、ユズが姿を現す。
「貴様は?」
「私が悟空の本体。今まで悟空として戦ってたのよ」
「なんだと?」
ユズは完全に悟空の体から抜けると、一星龍の前に立つ。
「あんたの体、もらうよ」
「何をしようとしてるかは知らんが、この俺に勝てる者などいないのだ」
「どうかしら? とも限らないわよ」
ユズは一星龍に飛びかかる。
一星龍のカウンターをかわし、ジェル状になって彼を包み込んだ。
「な、なんだ!?」
一星龍の体内にジェル状になったユズが染み込んでいく。
「うわああああ!」
苦痛に顔を歪める一星龍。
刹那、一星龍は意識を失い、肉体の主導権をユズに奪われた。
「はああああ!」
一星龍の気が爆発的に上昇する。
(な、なんてパワーなの! 力が満ち満ちてくる……!)
「一体、どうなったんだ?」
疑問符を浮かべるベジータ。
「そうだ! カカロットは!?」
ベジータが悟空に駆け寄る。
「カカロット!」
悟空が目を覚ます。
「……………………」
「カカロット?」
「……………………」
無言のままの悟空。
「いくら呼びかけても無駄よ。彼に悟空としての記憶はないもの」
ユズはそう言って、一星龍の体を内側から破壊した。
「お前は何者なんだ?」
「私はユズ。ベビーの姉よ」
「その姉がなぜ弟であるベビーを手にかけた?」
「私は地球で暮らしてたからね。地球人としてこの
それより——と、続けるユズ。「その体返して」
ユズは悟空の肉体へと飛び込んだ。
体を起こす悟空。
そこへパンがやってくる。
「ユズ、さんだっけ? おじいちゃんじゃ……ないんだね?」
「うん、そういうことになるのかしらね」
「あの、これからもおじいちゃんって呼ばせてくれる?」
「それはいいけど……」
「ありがとう、おじいちゃん」
(女の子なんだけどな……)
悟空が立ち上がり、転がったドラゴンボールの元へ移動する。
すると、呼び出していないはずの神龍がドラゴンボールから出現する。
「悟空……いや、ユズよ。ドラゴンボールにマイナスエネルギーがたまった理由はわかるな」
「ああ。だけど、今回のことは地球人たちには関係ない。邪悪龍に殺された人たちを生き返らせてくれねえか?」
「いいだろう。これが最後の願いだ」
神龍の力で、邪悪龍に殺された人々は蘇った。
「さあ、ユズ。行くぞ」
「わかった」
ユズは神龍の背中に飛び乗った。