生きやすいのだか、生きにくいのだかわかったものでは無いね、本当に。まぁでも、悪くは無かったよ   作:メヴィ

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日常

 

 三人が共にお昼寝を終えたのは午後4時頃だった。

 因みにアルシェリーナは勝己に馬乗りをされ鳩尾をグリグリと刺激されたことで起きた。

 出久が制止してはいたが、突き飛ばされたことで下腹部に尻餅をついたのでほぼ同罪である。

 アルシェリーナは現在体を丸めて汚い声でうめき声をあげている。

 

 「お"ッ…お"お"あ"……」

 

 な、なんとも強烈な目覚めだッ……!狩人に寝込みを襲われるよりダメージが……

 

 「な~アル、早くしろ。時間が無くなる」

 「だ、誰のせいだと……」

 「デク」

 

 勝己は早く遊びたい為うずくまっているアルシェリーナの頭上で仁王立ちをしている。

 一方アルシェリーナにトドメを刺した出久は目に涙を浮かべながらアルシェリーナの背中を擦っている。

 アルシェリーナが「あの時程天使と悪魔が目の前にいると思った事はない」と語るのは十数年後のことである。

 

 

 

 数十秒後にはアルシェリーナは復活し(アルシェリーナが起きてからまだ1~2分程)

勝己には軽くお説教を。出久にはみかんのべっこう飴をあげた。

 勝己は何でデクだけに!と怒りを見せたが、

 

 「ごめんなさい、も言えない人間に構う程優しくないぞ」

 

 と、目を細めて言った。

 

 「デ、デクだっ「出久はちゃんとごめんなさいを言えたぞ?」~~ッ!わ、わるか「あ"?」ごめんなさい!」

 

 アルシェリーナの口からは重低音の威圧感のある声が出された。

 

 「はぁ……最初から素直に言いなさい。ほら」

 「………ありがとう…ございます」

 

 何故敬語なんだ?『威圧したからである』

 ん?……なにか聞こえたみたいだけど気のせいか。まぁ、さっきのは大人気なかったとは思うが、私は感謝と謝罪をしない人間は嫌いだ。そもそも勝己にはそんな人間になって欲しくないんだ。

 

 さて、起きた事だし……今日は6時過ぎ位まで、だったか。

 

 アルシェリーナが携帯の画面を確認すると光己と引子が『町内の集会で帰れないから二人をお願いします』とあった。

 見た目こそ幼く見えるアルシェリーナだが個性がこの世に発現するよりも、正確には600年飛んで26年前から生きている吸血鬼だ。

 光己と引子に年齢を聞かれた時にはこう伝えている。

 

 『(600飛んで)26だ』

 『そっか26……まって私とタメ!?』

 

 当然驚愕されたが二人は勝手にそういう個性なのだと解釈した。

 自分の子供の恩人であり、(600飛んで)年齢が近い為信用を得るのは早かった。

 

 

 

 6時過ぎまでならまだ時間はある。二人の夕飯も済まさせて光己達にはもう少し羽を伸ばさせてやるとしよう。

 飯用の食材は……少し厳しいか。

 

 「二人共、少し買い物に行こうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「リーナ嬢ッいつの間に子供を……!?」

 

 二人と手を繋いで商店街へ行けば見知った顔がわざとらしく後ずさった。

 

 「私も産んだ覚えは無いよさっちゃん。それよりひき肉と豚ブロックを250ずつだ」

 「あらもうつれないわねぇ……少し待ってなさい♥️」

 

 そういって店の奥に消えていったさっちゃんを見送り、二人を見ると勝己は顔をひきつらせ、出久は背後に宇宙を背負っていた。

 予想以上の反応を見た目アルシェリーナは口許を押さえて体を震えさせながら笑いを堪えていた。

 

 「ふ…ふふッ……!」

 「あ、アル?あいつ、おと、おん……?」

 「ぴんくきんにく……」

 「!?グッファ!ハハハッ……!」

 

 困惑する勝己と見たものを口に出す出久の言葉に耐えられなくなったアルシェリーナが堪えきれずに吹き出す。

 

 改めてさっちゃんを紹介すると、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()調()()()()()()()()である。回りからはさっちゃん、の愛称で呼ばれている。

 

 程なくして戻ってきたさっちゃんに代金を払うとさっちゃんと目があった出久と勝己がアルシェリーナの後ろに隠れてしまった。

 

 その後他の店でも買い物をしたが強烈な体験をしたせいか二人は静かだった。

 

 うぅん…二人には少し…いやかなり強烈過ぎたか。元に戻すにはどうすれば……ん?

 

 「あれは…」

 

 アルシェリーナの目線の先にはヒーローのカードがランダム封入されているお菓子があった。

 二人がよくオールマイトの話をアルシェリーナの耳にタコが出来るほど聞かされていた為、二人がファンだと言うことは知っていた。これで少しでも治ればと籠に入れた。

 

 ついでに私の分も買って見るか。俊典が出たらサインでも書かせて価値をつけさせよう。

 

 

 

 

 

 「「オールマイトだッ!!!!」」

 「こんなことあるものなんだねぇ」

 

 家へ帰り、買ったお菓子を渡すと二人は一瞬で元に戻った。

 元気になりすぎだとも思ったが静かすぎるよりは良いものだ。

 まぁカードに関しては見ての通り、私たち三人全員俊典だ。

 普段からオールマイトオールマイトと言っていた二人はカードを高く掲げて走ったり跳ねたり、まぁご機嫌だ。

 

 「俺!オールマイトに会ったらぜってぇ貰う!」

 「ぼ!僕も貰う!!」

 「ん?二人もか、じゃあ今度貰ってきてあげようか?」

 

 アルシェリーナが台所からそう言うと二人はピタッと動きを止めた後に目をキラキラと輝かせながら駆け寄ってきた。

 それを見たアルシェリーナは翼を出して台所の入り口を塞ぐとドンッと翼に衝撃が伝わってきた。

 

 「こら、料理中は入るなといつも「欲しい!オールマイト欲しい!」わ、わかった、わかったから羽を掴むな!」

 

 

 結局アルシェリーナは興奮する二人を羽をで押さえつけながら料理をすることになった。因みに勝己は麻婆豆腐、出久はカツ丼が食べたいと言ったので別々に作っている。

 

 どちらを食べるかで喧嘩になる位なら最初からどちらも作ればいい。ただそれだけだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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