この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第89話 祭りの開幕

 雷ジャマト祭りは、俺が新たに獲得した力、ブーストマークIIで終了した。

 その新たな力は、敵味方関係なく、混乱を与える事になった。

 ジャマト側はと言うと。

 

武「おい、なんだあれは!?」

闘轟「なぜ、桐ヶ谷湊翔は、あの赤い狐の姿になった?」

 

 それは、馬場武や牛島闘轟も例外ではなく、ブーストマークIIの存在に驚いていた。

 そう言う中、それを聞いた石井樹は。

 

樹「彼が何者であろうと、こっちは計画を進めるだけさ。幸い、ジャマトグランプリとしての主導権は、ゲームマスターであるベロバにあるからね。」

 

 樹はそう言いながら、ベロバの方を見る。

 その当のベロバは、相当に不機嫌な表情を浮かべていた。

 

ベロバ「せっかく、あと少しで極上の不幸を味わえたのに……………!!」

アルキメデル「復讐だ!復讐だ!!ベロバ様、早く次のゲームを!」

 

 ベロバが不機嫌気味にそう言うと、アルキメデルはそう叫ぶ。

 それを聞いたベロバは。

 

ベロバ「もちろん。スコアトップでラスボスのゼウスか黒石拓巳を攻略すれば、あなた達のどちらかがジャマ神ね、闘轟、武。」

闘轟「ああ。俺の理想の世界を叶えてやる。」

武「俺も忘れんなよ?」

 

 ベロバはそう言うと、2人はそう答える。

 すると、樹は口を開く。

 

樹「そういえば、桜井要の姿が見えないけれど?」

ベロバ「ああ…………なんか、用事があるって言って、どっか行ったわよ?」

樹「用事?」

 

 樹がそう言うと、ベロバはそう言う。

 それを聞いて、樹は首を傾げていた。

 その一方、トウカ達はというと。

 

めぐみん「湊翔はどうでしたか?」

トウカ「……………ずっと寝てる。目を覚ます気配が無いよ。」

ダクネス「そうか……………。」

 

 めぐみんがそう聞くと、トウカはそう答える。

 ダクネスがそう言う中、白夜達が口を開く。

 

白夜「それにしても、あいつのあの姿は何なんだ?」

朱翼「ええ。見た事がありません……………。」

武劉「鍵を握るのは、このブーストレイズバックルだな。」

 

 白夜がそう言うと、朱翼はそう言って、武劉はブーストマークIIレイズバックルを持ちながらそう言う。

 

めぐみん「それは何でしょうか?あの姿は、紅魔族としても、ビンビンと来ますよ!」

ダクネス「まあ、ジャマトを退けてくれたのはありがたいが……………何なんだそれは?」

トウカ「……………少なくとも、湊翔の体に負担がかかっているのは、間違いなさそうね。」

白夜「確かにな。何にせよ、ジャマトの動向とかには気をつけないとな。」

朱翼「そうですね。……………そういえば、カズマとアクアはどうしました?」

武劉「ああ……………カズマとアクアなら、祭りの準備に出かけたぞ。」

 

 めぐみんがそう言う中、ダクネスとトウカ、白夜はそう話す。

 朱翼がカズマとアクアの事を気にすると、武劉はそう言う。

 その頃、カズマはというと。

 

カズマ「くそっ……………!花火は絶対に中止にさせたく無いってのに……………!!」

 

 カズマはそうボヤきながら、歩いていた。

 その顔には傷がたくさんついていた。

 そんな風にボヤいていると。

 

???「やあ、佐藤和真。」

カズマ「ん?………………っ!?」

 

 そんな風に声をかけられて、カズマは前を向く。

 そこには、桜井要の姿があった。

 

カズマ「おまっ……………桜井要!?」

要「やあ、ジャマーガーデンでの戦闘以来かな?生憎、僕たちはジャマトグランプリには参加出来ないからね。」

カズマ「………………何の用だよ?」

要「警戒するねぇ……………まあ良い。単刀直入に言わせてもらうよ。君、僕たちの仲間にならないか?」

 

 カズマが要の姿を見て、警戒する中、要は大して気にせずにそう言う。

 

カズマ「はっ?いきなり何なんだよ。」

要「君の作戦を立てる能力は、あんなへっぽこパーティーでは勿体無いと思わないか?僕たちの仲間になる方が、有益に扱えると思うよ?」

 

 カズマがそう言うと、要はそう言う。

 その誘いにカズマは。

 

カズマ「悪いけど、お前らは信用できないし、こっちも忙しいんだ。さっさと帰ってくれ。」

要「そうですか。では、またいずれ。」

 

 カズマはそんな風に言う。

 要は若干、顔を顰めるがすぐにその場から去っていく。

 それを見ていたカズマは。

 

カズマ「何なんだ、あいつ……………。」

???「まさか、ヘッドハンティングが来るなんてね。」

カズマ「うわっ!?何だよ、ケケラか。」

 

 カズマがそんな風に呟くと、カズマの横にケケラが現れる。

 それを見て、カズマは驚いた。

 

カズマ「それで、何の用だよ?」

ケケラ「いや、祭りがあるって聞いたから、どんな感じなのかなって見にきたのよ。」

カズマ「そうか。まだ祭りは始まらないから、もう少し待てって。」

 

 カズマがそう言うと、ケケラは楽しそうな笑みを浮かべながら、そう言う。

 カズマがそう言う中、ケケラは口を開く。

 

ケケラ「カズマ。」

カズマ「何だよ?」

ケケラ「あんた、もうすぐ誕生日なんでしょ?」

カズマ「ああ……………そういえばそうだったな。」

 

 ケケラがそう言うと、カズマはそう言う。

 祭りの最終日は、カズマの誕生日なのだ。

 

カズマ「確かに、俺の誕生日だけど、それがどうしたんだよ?」

ケケラ「それなんだけど……………気をつけた方がいいわよ。」

カズマ「何でだよ?」

ケケラ「ベロバは、人の不幸を見て楽しむ性格だからね。誕生日に最高の不幸を楽しむのは、あの性悪が考えそうな事だからね。油断しないでよ?」

カズマ「お、おう……………。」

ケケラ「それじゃあ!」

 

 カズマがそう聞くと、ケケラはそう言う。

 それにカズマがそう答えると、ケケラは颯爽と去っていく。

 それを見ていたカズマは。

 

カズマ「まあ良いか。取り敢えず、祭りの準備をしないとな……………。」

 

 カズマはそう言って、移動していく。

 それからしばらくすると。

 

湊翔「……………ううん、ここは?」

トウカ「湊翔!目が覚めたんだな!」

 

 俺が重い瞼を起こしながらそう言うと、トウカがそう声を出す。

 俺は体を起こすと、トウカが抱きついてくる。

 

湊翔「うわっ!?トウカ?」

トウカ「良かった…………!目を覚まさないんじゃないかって思っちゃった……………!」

湊翔「心配かけたな。」

 

 トウカが抱きついてきた事に驚いたが、トウカが泣きながらそう言うので、俺はそう言う。

 心配かけたからな。

 

湊翔「そういえば、俺はどれくらい寝てたんだ?」

トウカ「ええっと……………大体3日くらいかな。」

湊翔「そんなに寝てたのか……………。」

 

 俺がそう聞くと、トウカはそう答える。

 3日も寝てたのか……………。

 俺はベッドのそばに置いてあったブーストマークIIレイズバックルを持つ。

 

湊翔「このバックルを使ったからか…………。」

トウカ「そのバックルは何なの…………?」

湊翔「分からね……………ブーストレイズバックルがこんな感じになって……………。」

 

 俺がブーストマークIIレイズバックルを持っていると、トウカはそう聞く。

 俺はそう言う。

 俺は気になることがあり、トウカに聞く。

 

湊翔「そういえば、ジャマトはどうなったんだ?」

トウカ「ジャマトなら撤退したわ。祭りも無事に始まったわよ。」

湊翔「そうか………………良かった。」

 

 俺がそう聞くと、トウカはそう答える。

 祭りも無事に出来る様で良かった。

 だが、トウカはどこか浮かない顔だった。

 

湊翔「どうしたんだ?」

トウカ「いや……………祭りは開催出来たんだけど、色々とアクシズ教徒がやらかしてね……………。」

湊翔「えっ。」

 

 俺が気になってそう聞くと、トウカはそう言う。

 どういう事かと言うと………………金魚掬いをやろうとした際には、ジャイアントトードのお玉杓子で代用しようとしたり、クラーケン焼きと偽って、イカ焼きを出したり、水槽にデカい魚が入っているのに、マーマンとマーメイドのハーフと偽ったり、エリス様そっくりな人形を的にした射的をやったり、アクアに至っては、色を塗ったトカゲを売ったりしていたのだ。

 何で詐欺物ばっかりなんだよ。

 

湊翔「アクシズ教徒がまともに出来るわけがないと思っていたら、予想以上に酷かったな……………。」

トウカ「…………………そうね。」

 

 俺がそう呟くと、トウカはそう言う。

 一応、カズマが介入して焼きそばを売った事で、何とか持ち直したらしい。

 カズマも苦労してるな。

 聞いた話によると、クリスがアクシズ教団の方を手伝っているとの事。

 

湊翔「なあ、何でエリス様が自分の祭りじゃなくて、アクアの祭りを手伝ってるんだ?」

トウカ「それは………………アクアに押し切られたと思うから……………。」

 

 俺がそう言うと、トウカは苦笑しながらそう言う。

 やっぱりか。

 話を聞くと、カズマが色々な祭りで出る食べ物を提案した事で、アクシズ教団は結構売れているとの事。

 ただし、アクアが調子に乗り始めたらしいが。

 すると、トウカが口を開く。

 

トウカ「ねえ、湊翔。」

湊翔「ん?」

トウカ「祭りにさ……………一緒に行かない?」

湊翔「えっ?」

 

 トウカが話しかけてきたので、俺はそう聞くと、トウカからお誘いが来る。

 俺は戸惑うが、何とか冷静になって、口を開く。

 

湊翔「何で?」

トウカ「いや、雷ジャマト祭りでは、湊翔のおかげで止める事が出来たからね。そのお礼がしたいの。」

 

 俺がそう聞くと、トウカは顔を赤くしながら、そんな風に言う。

 そ、そうか。

 それなら、悪い気はしないな。

 

湊翔「分かった。3日も寝てたから、すげぇ腹が減ったからな。行こうぜ。」

トウカ「うん!」

 

 俺がそう言うと、トウカは良い笑顔でそう言う。

 それを見てると、良い気持ちになる。

 そうして、俺とトウカはアクセルの街へと向かう。

 アクセルの街はかなり賑わっており、人が大勢いた。

 

湊翔「随分と賑やかだな……………。」

トウカ「そうね。やっぱり、祭りは盛り上がるからね。」

湊翔「でも、人が多いから、離れない様に手を繋ごうぜ。」

トウカ「ええっ!?う、うん!」

 

 俺がそう言うと、トウカはそう言う。

 祭りで逸れると面倒な事になるからな。

 そういう意味では、手を繋ぐべきだろう。

 トウカは驚くが、すぐに手を繋ぐ。

 

湊翔(トウカの手って、柔らかいんだな………。やっぱり、女の子なんだよな。女神や仮面ライダーであっても。)

トウカ(湊翔の手、温かくて、逞しいんだ……………。この状況って、まさにデートだよね!?ドキドキする………………。)

 

 俺がそんな風に思う中、トウカもそう思っていた。

 俺は気づいていなかったが。

 しばらく歩いていると、たこ焼きやかき氷などが見えてくる。

 

湊翔「たこ焼きにかき氷か。懐かしいな〜。少し買うか!」

トウカ「あ、うん!」

 

 たこ焼きにかき氷などが見えてきて、懐かしくなり、それらを買う事に。

 

店員「いらっしゃい!森で取れた野生のたこ焼きですよ〜!どうですか?」

湊翔「たこ焼き二つくれ。」

店員「まいど!」

 

 店員さんに話しかけると、『森で取れた』というパワーワードが聞こえてきたが、気にせずに二つ買う事に。

 もう一つはトウカの物だ。

 トウカの方へと戻ると、俺はトウカにたこ焼きを渡す。

 

湊翔「トウカも食べるか?」

トウカ「えっ?良いの?」

湊翔「ああ。誘ってくれたお礼だ。」

トウカ「うん。」

 

 俺はトウカに渡すと、トウカはそう聞いてくる。

 俺がそう言うと、トウカはそれを受け取る。

 俺は、たこ焼きを一つ口に入れる。

 

湊翔「ハフハフ………………うん。やっぱり、たこ焼きは美味いな。焼きそばやかき氷、焼きとうもろこしとかも買いに行こうかな?」

 

 俺はそう言いながら食べていく。

 やっぱり、祭りで食べるこういうのは美味い。

 すると、トウカが俺の顔を見つめていた。

 

湊翔「……………ん?どうしたんだ?俺の顔を見つめて。」

トウカ「あ、いや……………そんな感じに食べる湊翔が可愛いなって思って……………。」

湊翔「そ、そうか……………。」

 

 俺がそう聞くと、トウカはそんな風に言う。

 俺は照れ臭くなって、食べていく。

 このたこ焼きは美味いな。

 

湊翔「たこ焼き、美味かったな。ただ……………嫌な点があるんだよな……………。」

トウカ「嫌な点?」

湊翔「………………包装紙がアクシズ教団への入信書になってやがる………………。」

トウカ「あっ………………。」

 

 俺はそう言うと、トウカは首を傾げる。

 そう、包装紙がアクシズ教団への入信書になっていたのだ。

 誰が入るか。

 俺はそう思い、入信書をゴミ箱に捨てる。

 そんな事はあったが、祭りを楽しんでいく。

 その一方、白夜と朱翼は。

 

白夜「それにしても、人がいっぱい居るな。」

朱翼「そ、そうね。」

 

 白夜と朱翼も、祭りに参加していた。

 白夜と朱翼は、手を繋ぎ合っていた。

 

朱翼(うう……………ドキドキする。白夜とこんなに近くにいるから……………。)

 

 朱翼は、顔を赤くしながらそう思っていた。

 白夜はというと。

 

白夜「朱翼、どうした?」

朱翼「ううん!何でもない!焼きそばがあるから、食べない?」

白夜「焼きそばか。良いな。」

 

 白夜がそう聞くと、朱翼はそう叫ぶ。

 焼きそばを買う事にした。

 

白夜「すいません、焼きそば二つ下さい。」

店員「まいど!」

 

 白夜はそう言うと、店員から焼きそばを受け取り、代金を払う。

 白夜は朱翼に焼きそばを渡すと、2人で食べていく。

 

朱翼「焼きそば、美味しいですね。」

白夜「ああ。カズマが監修したらしいからな。美味いな。」

 

 2人はそう話しながら食べていく。

 しばらくすると、焼きそばを食べ終える。

 

朱翼「本当に美味しかったですね。別の物も食べる?」

白夜「そうだな。それも悪くないな。ただ、一つ嫌な点があるとしたら……………包装紙がアクシズ教団への入信書になっている事だな。」

朱翼「ああ……………。」

 

 朱翼と白夜はそう話す中、白夜はそう言う。

 白夜は入信書をゴミ箱に捨てて、移動をしていく。

 一方、俺たちの方は。

 

トウカ「あ、ゆんゆんじゃない。」

ゆんゆん「湊翔さん、トウカさん!」

???「……………どうも。」

 

 俺たちが歩く中、そこにはゆんゆんともう1人の姿があった。

 その人は、見覚えがあった。

 

湊翔「確か……………孤塚狼菜だったよな?」

狼菜「は、はい!こ、孤塚狼菜と申します……………。」

 

 俺がそう言うと、狼菜は挙動不審気味にそう言う。

 孤塚狼菜。

 かつて、ベルゼルグ王国の王都で出会った仮面ライダーだ。

 すると。

 

カズマ「……………まあ、そんな事だろうと思ったよ。」

湊翔「お、カズマ。」

めぐみん「おや、湊翔達も居ましたか。」

 

 そこに、カズマとめぐみんの2人がやってくる。

 すると、ゆんゆんが叫ぶ。

 

ゆんゆん「私、誰かと一緒にお祭りとか、花火大会とか見に来るの初めてなんだけど!ねえめぐみん、どこかおかしい所はない!?一応気合い入れてきたんだけど!」

めぐみん「そのテンション以外にはおかしい所は無いですよ。お願いですから、祭りぐらいで取り乱さないでください。というより、狼菜でしたか?アクセルに来たんですね。」

 

 ゆんゆんがそうハイテンションに騒ぐ中、めぐみんはそう宥める。

 すると、ゆんゆんが口を開く。

 

ゆんゆん「聞いてよ、めぐみん!私、狼菜さんと友達になったの!」

カズマ「へぇ……………そうなんだな。」

 

 ゆんゆんがそう叫ぶと、狼菜は恥ずかしそうに頷く。

 カズマがそう言う中、めぐみんが叫ぶ。

 

めぐみん「えええっ!?あのゆんゆんに友達が!?騙されてませんか!?……………このゆんゆんと友達になるなんて、何が狙いですか?言ってみなさい。」

ゆんゆん「ちょっと、めぐみん…………!」

狼菜「いや、その………………たまにはアクセルの街でのんびりしようかなって思って、戻ってきたのは良いんだけど……………なかなか会話に入れなくて……………ゆんゆんとは、人と話すのが苦手とかみんなの会話の輪に入るのが難しいこととかを話してたら、気が合って仲良くなったの………………。」

 

 めぐみんがそう叫ぶと、ゆんゆんは止めようとするが、狼菜はそう語る。

 なるほど、ゆんゆんと同じタイプか。

 すると、それを聞いためぐみんは。

 

めぐみん「ああ……………なるほど。確かにゆんゆんが普通の友達……………特に明るい子なんかと友達になるなんて、至難の技ですもんね。要は同じぼっち同士、惹かれあったというわけですか。納得です。」

「「ひ、酷い!?」」

めぐみん「ほら、ピッタリじゃないですか。」

 

 めぐみんは納得しながらそう言い、ゆんゆんと狼菜はそう叫ぶ。

 やめてやれって………………。

 流石に居た堪れないので、俺たちも付き合う事にした。

 ちなみに、カズマがアクシズ教団のブースには行きたく無いと言ったので、俺たちも行かない事にした。

 そうして、カズマが射的の出店を射撃スキルで軒並み荒らしたり、持ち前の運の良さでくじ引き関係の店も全滅させた頃。

 

めぐみん「………………なんというか、カズマは容赦という物を覚えた方がいいと思いますよ。」

ゆんゆん「本当ですよ。射的のお姉さんもくじ引きのおじさんも泣いてましたよ?今日はもう店仕舞いだって。」

トウカ「無慈悲だよね……………。」

カズマ「良いか?祭りってのは本来店主との戦いなんだよ。俺のいた国なんかでは、高価な景品をくじの一等賞に飾っておきながら、くじが完売しても最後まで当たりが出ないなんて事はザラだったぞ?他には、当たりを引いて大喜びで家に持って帰って開けたら、中身は名前を似せただけのバッタ物だったりな。」

湊翔「それを言うのはやめてやれよ……………。」

狼菜「まあ、お祭りあるあるですからね。」

 

 たくさんの景品を手に入れてホクホク顔のカズマを見て、めぐみんとゆんゆんがそう言うと、カズマはそう言う。

 それを聞いて、俺と狼菜はそう言う。

 確かに、お祭りあるあるだけどさ。

 祭りによって、アクセルの街は大賑わいだった。

 すると。

 

カズマ「本当に、異世界なんだなぁ…………。」

 

 カズマはそう呟いていた。

 まあ、気持ちは分からんでもないが。

 すると、アクセルの街の貯水池の方から振動と共に音が鳴る。

 どうやら、花火が始まったみたいだな。

 すると、周囲の魔法使い達が駆け出していく。

 それだけでなく、めぐみんがカズマを連れて引っ張っていく。

 えっ、どういう事?

 すると、トウカが口を開く。

 

トウカ「ああ……………やっぱり。」

湊翔「えっ?どういう事?」

狼菜「そうなるのも無理ないですよね。この世界の花火大会は、集まってきた虫に対する宣戦布告の合図なの。」

 

 トウカがそう言うのに俺が首を傾げると、狼菜はそう言う。

 どうやら、祭りの篝火に釣られて、近くの森や平原から、虫が引き寄せられるらしい。

 そんな虫達に向けて、爆発魔法や炸裂魔法を打ち上げるとの事。

 この世界って、本当にクセが強いよな。

 その後、俺たちも参加して、狼菜とゆんゆんは一緒に帰り、カズマは部屋へと戻っていった。

 そんな中、俺はトウカに話しかける。

 

湊翔「トウカ。」

トウカ「ん?」

湊翔「今日はありがとな。誘ってくれて。」

トウカ「うん。こっちもありがとうね。」

 

 俺たちはそう話すと、部屋へと戻る。

 雷ジャマト祭りでの疲れが癒やされる様な感じがするよな。

 そう思いながら、俺は風呂に入って、そのまま寝る事にした。

 だが……………その時の俺たちは気づいていなかった。

 アクシズ教団が更に面倒なことを起こしていた事を。

 翌朝、目が覚めた俺たちはリビングへと向かうと。

 

武劉「本当に面倒な事になったな……………。」

 

 武劉がそんな風に頭を抱えていた。

 俺とトウカは話しかける。

 

湊翔「どうしたんだ、武劉?」

トウカ「何かあったの?」

武劉「お前達か。いや……………ダクネスから聞いた話なんだが……………カズマ達やアクシズ教団が面倒な事を起こしたんだ……………。」

 

 俺とトウカがそう聞くと、武劉はそんな風に語る。

 ものすごく嫌な予感がするが、聞いておくか。

 

湊翔「………………ちなみに、カズマ達は何をやらかしたんだ?」

武劉「……………貴族の家系であるアンダイン家に盗みを働こうとして、見つかったらしい。アクセルの街は今、カズマとクリスを探す冒険者達がいっぱい居る。」

 

 俺がそう聞くと、武劉はそう言う。

 あいつら、今度は何を盗もうとしたんだ?

 十中八九、神器関連なんだろうけどな。

 すると、トウカが口を開く。

 

トウカ「まあ……………クリス達の事だから、神器関連なんだろうけど……………アクシズ教団は何を言い出したんだ?」

武劉「………………今回、予想外に祭りを盛り上げて、多額の売り上げを叩き出した事を理由に………………来年からは、女神アクア感謝祭の単独開催にしろと要求してきた様だ…………。」

 

 トウカがそう聞くと、武劉はそんな風に言うのだった。

 嫌な予感が的中してしまった。

 俺はそんな風に思うのだった……………。




今回はここまでです。
今回は短めとなり、湊翔とトウカ、白夜と朱翼が距離を縮めました。
要は、ジャマトグランプリを乗り切った日常回みたいな感じです。  
そんな中、カズマに接触する桜井要に、暴走するアクシズ教団。
ジャマトグランプリを乗り切ったのにも関わらず、やばい祭りが順調に進行しているのだった。
次回は、エリスコンテストなどをやる予定です。
感想、リクエストなどは絶賛受け付けています。
次回か次々回に、カズマと桜井要との因縁が生まれる話をやる予定です。
そこで、ブーストマークIIをカズマに手に入れさせる予定です。
その話や次回の話でこんな感じにして欲しいというのがあれば、受け付けています。
このすばの原作8巻に相当する話が終わったら、キツネ狩りゲーム、キバのレジェンドミッション、タイクーンmeetsシノビ、性転換の話をやってから、九巻の内容に入ります。
ちなみに、9巻の内容が終わり、闘牛ゲームなどに入る前に、とあるエピソードをやる予定です。
それはまだ伝えられません。
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