この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第136話 税金騒動と告白

 シルフィーナが来た翌日。

 カズマ達はどこかへと出掛けていき、俺とトウカはのんびりと過ごしていた。

 白夜と朱翼はウィズの店での手伝いを行い、武劉はどこかに出かけていた。

 

湊翔「たまには、のんびりと過ごすのもありだな。」

トウカ「そうね。」

 

 俺とトウカはそう話す。

 色々とあったから、体を休めるのも悪くはない。

 すると、ドアがノックされる。

 

湊翔「は〜い。」

 

 俺が対応すると。

 

ゆんゆん「こ、こんにちは…………!」

リア「やぁ……………!」

湊翔「あ、いらっしゃい。」

 

 そこには、ゆんゆんとリアが居た。

 ゆんゆんとリアが屋敷に来たいというので、誘ったのだ。

 俺たちは、イチャイチャする事に。

 

湊翔「トウカ…………ゆんゆん…………リア…………。」

「「「湊翔(さん)…………。」」」

 

 そんな風に呟くと、3人は俺に抱きついてくる。

 ゆんゆんとリアとは、しばらく会えてなかったからな。

 

湊翔「2人とも、お疲れ様。」

ゆんゆん「はい…………ふにふらさんとどどんこさんから逃げる為に、狼菜さんと一緒に、遠くにまで行ってきました…………。」

リア「私も、アクセルハーツの仕事を頑張ってたからな…………。」

トウカ「2人も大変ね…………。」

 

 俺がそう言うと、2人はそう言う。

 2人も頑張ってたんだな。

 すると、トウカが俺の膝を枕にして、寝転がる。

 

トウカ「さて…………。」

ゆんゆん「ずるいですよ!」

リア「私たちにも…………!」

湊翔「ちゃんとやるから。」

 

 トウカがそう寝転がると、ゆんゆんとリアが抗議する。

 俺はそう言う。

 それを聞いて、2人はキュンとした感じの反応をする。

 やべぇ…………凄い幸せだ。

 昔の俺に言っても、信じられないだろうな。

 それから、色々とイチャイチャをしていく。

 流石に、キスとかはまだだが。

 しばらくすると、ゆんゆんとリアは用事があるそうで、帰る事にしたらしい。

 

ゆんゆん「ごめんなさい…………狼菜さんと一緒にクエストに行く約束をしていまして………。」

リア「私も、アクセルハーツの仕事があって…………。」

湊翔「大丈夫だよ。頑張ってくれ。寂しくなったら、連絡してくれ。」

ゆんゆん「はい!」

リア「ああ。」

 

 2人はそう言うと、俺はそう言う。

 2人が屋敷から離れる中、トウカは口を開く。

 

トウカ「いいの?2人ともっと居たいとかはないの?」

湊翔「欲を言えばそうだけど、2人の時間を奪うわけにはいかないからね。」

トウカ「湊翔らしいわね。」

 

 トウカがそう聞くと、俺はそう答える。

 2人の時間や夢を壊すわけにはいかないからな。

 それを聞いたトウカはそう言いながら笑みを浮かべる。

 すると。

 

武劉「お前達、屋敷に居たのか。」

湊翔「武劉。どうしたんだよ?」

武劉「今、ギルドで緊急の呼び出しがある。早く来てほしいだそうだ。」

トウカ「呼び出し?何かしら?」

 

 そこに武劉がやってくる。

 俺たちは首を傾げながらも、ギルドへと向かう。

 冒険者ギルドに到着すると。

 

ルナ「さあ冒険者の皆さん。こちらに並んでくださいね。緊急です。緊急のお呼び出しです。申し訳ありません、冒険者の皆様方。」

 

 ルナさんが俺達を呼んで、冒険者達の所に向かわせると、その周囲をこの街の公務員と思われる人たちが取り囲んでいた。

 あれ、何だろうこれ?

 カズマ達を見つけて、合流する。

 

湊翔「カズマ、何だこれ?」

カズマ「俺が聞きたいよ。」

ダクネス「心配ない。非道な行為が行われる訳ではない。」

白夜「なら、周囲を取り囲んでいる公務員は何なんだよ?」

朱翼「なんですか、これ?」

 

 俺たちはそう話す。

 ダクネスが冒険者としての装備じゃないのが少し気になるが。

 その時、ルナさんが喋り出した。

 

ルナ「皆さんに緊急のお願いがございます。そう、緊急のクエストです。というのも、本日で年度末からちょうど1週間になりました。………そう、今日が納税の最終日です。この冒険者の中に、まだ税金を納めていない人がいます。」

 

 ルナさんがそう言うと、冒険者達の顔が引き攣った。

 あぁ、税金か。

 確かに、この世界の税金の払い方は分からなかったので、払えていなかったな。

 

カズマ「どど、どういうこった?どういうこった!おいアクア、これって何が…………!」

アクア「おおおお、落ち着いて!カズマ、落ち着いて!落ち着くの!ほら、今お姉さんが何か言うわよ!」

 

 カズマとアクアはそんな風に動揺していた。

 そして、周囲は騒いでおり、逃げようとする人がいたが、ギルドの職員と公務員達が抑えていた。

 冒険者達が悲痛な叫び声を出す中、公務員が喋り出した。

 

公務員「ええ。もちろん今までは、こんな事はお願いしてきてはおりませんでした。当然です。冒険者の皆様は、基本的に貧乏です。ええ、ですので、今までは免除…………ではなく。温情、という形で見逃してきただけなんです。」

 

 公務員の人はそんな風に語りだす。

 それを聞いた冒険者達が話を聞く中、公務員は話を続ける。

 

公務員「この冒険者ギルドは、もちろんこの街の皆様の血税で賄われております。そして、このギルドから出る報酬も。モンスターを退治しているからといって、本来は特別扱いはなされません。それでも、温情として見逃されていたのです。そんな中、今年度は皆様には大きな収入があったはず。……………そう、大物賞金首の賞金です。……………今までは、温情で税金を見逃してしてもらったのですから、大金が転がり込んだ時くらいはきちんと義務を果たしませんか?」

 

 公務員はそう語る。

 それを聞いた冒険者達は押し黙った。

 初耳だからな。

 確かに、税金の納税は義務だから、それくらいはしないと。

 すると、1人の冒険者がぽつりと言った。

 

冒険者「えっと、税金って幾らぐらい取られるんスか?」

公務員「収入が一千万以上の方は、今年度までに得た収入の半額が税金と……。」

 

 冒険者の質問に対して、公務員はそう答える。

 それを聞いた途端、冒険者達は蜘蛛の子を散らす様に逃げ出した。

 それを俺達は呆然と見ていた。

 

湊翔「あれ?何で皆逃げてるんだ?」

トウカ「多分、お金が無いんでしょう。」

白夜「冒険者達は金遣いが荒いからな。」

朱翼「納税しましょう。私たちもデザグラで稼いでいるわけですし。」

武劉「そうだな。義務は果たすべきだろう。」

 

 俺たちはそう話す。

 デザグラで稼ぎまくってるから、義務は果たすべきだろう。

 そうして俺、トウカ、白夜、朱翼、武劉、めぐみんは税金を納めた。

 と言っても、白夜、めぐみんに関しては所得が少ない為、免除となった。

 この2人は、そこまで金を欲しがらない性格だからな。

 必要最低限のお金を受け取るだけだった。

 それ故、俺が払う額が多くなった。

 痛い出費だと思うが、これも国の為だと思うので妥協するか。

 そんな中、カズマとダクネスの話し声が聞こえてくる。

 

カズマ「…………お前は何やってんの?」

ダクネス「納税は市民の義務だ。さあ行こうか、この街1番の高額所得冒険者よ。」

 

 カズマはダクネスにそう話しかける。

 何故なら、ダクネスは自分に嵌めた手錠のもう片方をカズマにつけていた。

 ダクネスが爽やかで清々しい笑みを浮かべながらそう言うと、カズマは顔を青ざめる。

 そういえば、ダクネスはこの街を治める側だったな。

 

カズマ「はっ、放せ!畜生、この………っ!お前って奴は!お前って奴は!!」

ダクネス「ハハハハハハハ!私たちの仲じゃないか!まあそんなに邪険にするなカズマ!ほら、アクアも一緒に行こう!」

アクア「いやああああー!ダクネスお願い、見逃して!カズマさーん!カズマさーん!何とかして〜!何とかして〜!!」

 

 ダクネスはカズマとアクアを連行しながらそう言う。

 その光景を、俺たちは苦笑しながら見ていた。

 

湊翔「そういえば、ダクネスはこの街を治める側の人間だったな。」

トウカ「アクアはダメでしょうね。全部使ってるから。」

白夜「ったく。ちゃんと払えよな。」

朱翼「あははは…………。」

武劉「納税は市民の義務だ。ちゃんと果たすべきだろう。」

 

 俺たちはそう話す。

 すると。

 

カズマ「ふっ…あまいなダクネス。俺にはこれがある!」

ダクネス「なっ!?お前まさか!?」

 

 カズマはそう言うと、ブジンソードバックルを取り出す。

 ダクネスがそう言うと、カズマはブジンソードバックルで脱出していた。

 そういえば、ブジンソードバックルにはそんな効果があったな。

 

ダクネス「しまった…………!」

職員「ダスティネス卿!逃げられています!アクアさんも!」

ダクネス「職員と一部の公務員は引き続き、納税の作業をしてくれ。手の空いている者は、あの2人を捕まえるぞ!」

公務員達「かしこまりました!!」

 

 ダクネスがそう呟く中、職員がそう言うと、ダクネスはそう指示を出して、ギルドを飛び出していく。

 それを見ていた俺たちは。

 

湊翔「…………取り敢えず、帰るか。」

トウカ「そうね。」

 

 俺がそう言うと、白夜達も頷き、屋敷に戻る事に。

 屋敷に帰ってのんびりとしていると。

 

アクア「うわぁぁぁん!」

湊翔「どうしたんだ……?」

トウカ「何があったのよ……。」

白夜「なんで泣いてんだよ?」

 

 アクアが号泣しながら帰ってきたのだ。

 アクア曰く、カズマのアドバイスで浄水場に逃げたものの、徴税官に見つかり、農業用水の小さい池に飛び込んだものの、炎系の魔法を打ち込まれて、茹でられそうになったそうだ。

 この国の徴税官、容赦ないな。

 ちなみに、終業時間となった事で諦めたそうだが、アクアはトラウマになったらしい。

 その後、カズマとダクネスが帰ってきた。

 

カズマ「いやぁ…………逃げ切ったぜ!」

ダクネス「くっ…………!ブジンソードは狡いだろうが…………!」

湊翔「逃げ切ったんだ。」

 

 カズマが爽やかな笑みでそう言うと、ダクネスは恨めしそうにそう言う。

 カズマ曰く、ブジンソードバックルの力で逃げ切ったそうだ。

 ダクネスの右手には手錠が嵌まったままなのは、カズマに鍵を奪われる事を想定して、屋敷の室内に捨てたそうだ。

 武劉はなんとも言えない表情でカズマの事を見ていた。

 元自衛隊だからか、脱税を行った事は感心できないみたいだな。

 その後、俺たちは夕食を食べる事に。

 夕食を食べる中、俺は口を開く。

 

湊翔「そういやさ、ダクネス。」

ダクネス「うん?なんだ?」

湊翔「あの税金の優遇措置は初めて聞いたんだけど、今日の事をしたんだ?そりゃあ、最終日なんだから、強硬手段に出るのは分かるけど。」

 

 俺はダクネスにそう聞く。

 税金の優遇措置がある事を初めて聞いたが、今回の事とどう繋がるのかが気になったのだ。

 それを聞いたダクネスは、口を開く。

 

ダクネス「ああ…………この街の冒険者は、小金を得たせいで、討伐クエストをちっとも受けなくなったのは知っているだろう?」

白夜「そりゃあ、あんな数の塩漬けクエストを見たらな。」

トウカ「あれは結構多かったからね。」

ダクネス「ああ。塩漬けクエストはどうにか片付いたが、怠け癖はそうそう抜けたりはしない。現に街のすぐ近くですらモンスターが蔓延るようになりだした。だがこれで、皆少しは働くと……………。」

 

 ダクネスはそんな風に言う。

 確かに、塩漬けクエストが結構多かったよな。

 それに、ギルドに行っても、怠けてる冒険者が多いし。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「おい待て。それってつまり、この街の冒険者がニート化してきたからって事か?」

武劉「今まで見逃されてきた税金を払えと言い出したのは、それが理由か。」

ダクネス「よく分かったな。今までのように街を守ってくれていたならともかく、ニートと化した冒険者達にわざわざ税の優遇措置をしてやる必要などないだろう。今回の緊急な徴税は、ニート対策も兼ねた特例措置だ。ギルド職員達も、コレだと大喜びしていたな。税収は増えるし、懐が寂しくなった冒険者達は働くだろうし。今後は街周辺のモンスターも駆除されるようになるだろう。だが安心しろ。今回徴収した税金は全て冒険者のために…………。」

カズマ「待てやあああああーっ!」

 

 カズマがそう聞き、武劉がそう言うと、ダクネスはそう言う。

 確かに、効果的なのは間違いないだろうな。

 すると、カズマはそう叫ぶ。

 

カズマ「じゃあ何か!?今日の騒ぎは金持ってて働かない連中を働かせようと、そんな下らない理由で追いかけ回されたのか!」

武劉「脱税した奴が言うか。」

ダクネス「戯け!武劉の言う通りだ!納税と労働はこの国の国民の義務だ!労働しない相手から、本来払うべき正規の税金を取り立てて何が悪い!我が国にニートはいらん!害悪としかならないニートなど、ゴミ処理場にでも捨ててしまえ!」

カズマ「俺の今までの人生を全否定するパーティーメンバーがここに居た!!」

 

 カズマがそう叫ぶと、ダクネスもそう叫び、喧嘩を始める。

 何やってんだ。

 俺たちが呆れながら見ていると、めぐみんが立ち上がり、ダクネスの手錠のもう片方をカズマの左手首に嵌める。

 

カズマ「めぐみん!?何してんだよ!?」

めぐみん「カズマ。デザイアドライバーとブジンソードバックルを渡して下さい。」

カズマ「なんだよ?なんで急に…………?」

めぐみん「良いから、渡して下さい。」

カズマ「は、はい…………。」

 

 カズマは驚くと、ブジンソードバックルを取り出そうとするが、めぐみんはそう言う。

 カズマは抵抗しようとするが、めぐみんの気迫に押されたのか、大人しく差し出した。

 

めぐみん「全く…………今日は2人で寝て、仲直りをしてください。」

 

 めぐみんはそう言う。

 すると、俺たちは驚く中、カズマとダクネスは口を開く。

 

カズマ「待て待て!一応俺とお前付き合ってるみたいな関係だろ!いいのかよ!」

ダクネス「そうだぞ!さすがに人の彼氏を奪う趣味は私にはないし、カズマの事はなんとも思っていない!」

めぐみん「今更何を言っているのですか。ダクネスだってカズマに好意を持っているではないですか。それにまだ彼氏ではないですし。まあ、カズマが何かダクネスにしたら、明日が2人の命日ですけど。」

 

 カズマとダクネスがそう言うと、めぐみんは呆れつつも、しっかりと脅していく。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「そうだ!鍵!手錠には鍵があるだろ!ダクネス、鍵はどこだ!」

湊翔「忘れたのか?お前のスティール対策でこの屋敷の敷地内のどこかに鍵を捨てたって。」

カズマ「そうだった!おい!何やってんだ!クエストでは、言う事を聞かずに借金を作り、民のために戦うとか言っといて、民である仲間である俺の名誉を下げるバツイチのバツネスが!」

ダクネス「バツネス言うなぁぁぁぁ!ぶっ殺してやる!!」

 

 カズマがそう言うと、俺はそう指摘する。

 鍵は、屋敷の敷地内の庭のどこかに捨てられているのだ。

 カズマがそう叫ぶと、ダクネスと取っ組み合いの喧嘩になる。

 

トウカ「…………大丈夫そうね。」

白夜「だな。」

朱翼「ですね。」

武劉「よし、あいつらに任せるぞ。」

湊翔「そうだな。間違いなんて起こらなさそうだし。」

 

 俺たちはそう判断する。

 大丈夫そうだと。

 カズマとダクネスが風呂に入っている中、俺たちはババ抜きをしていた。

 

湊翔「よし。これで手札を減らせたな。」

トウカ「相変わらず強いわね。」

白夜「まあ、ここにいる面子はババ抜きは大体似たような強さだからな。」

武劉「そうだな。」

朱翼「こうしてやるのも、楽しいですよ。」

 

 俺たちはそう話しながらババ抜きを行なっていく。

 その後、それぞれでお風呂に入り、俺たちは寝る事にした。

 それからしばらくして、カズマの部屋。

 カズマは目を開けると、ダクネスの顔が近い事に気付いた。

 

カズマ「…………お前、何しようとしてんの?」

ダクネス「っ!?…………スー…………スー…………。」

カズマ「おい、寝たふりすんな。お前今……………。」

 

 カズマがそう聞くと、ダクネスは体を震わせて、寝たふりをする。

 カズマがそう言うと、自分の首筋が若干湿っている事に気付いた。

 

カズマ「お前…………!吸ったな!俺の寝ている間に、俺の首筋を吸ってねぶって体中を弄ったんだな!」

ダクネス「ちちちち、違ー!まだそこまではしていない!待ってくれ、違うんだ!これは本当に違うんだ!」

カズマ「何が違う!この首筋の湿りはなんだ!お前が性欲を持て余してるのは知っているが、俺が寝ている間に本当に、俺の無垢な体に悪戯するとは…………!」

 

 カズマがそう叫ぶと、ダクネスは目に涙を浮かべながら跳ね起きる。

 カズマがそう言うと、ダクネスは必死にカズマを落ち着かせようとする。

 

ダクネス「こ、声が大きい!違…………!ほ、本当にまだ何もしていない!その、目が覚めたらお前の首筋に顔を埋めていたんだ!それで、お前の首に私の涎が垂れてて…………!それでどうにかしようとしたが、無防備な寝顔を見せているお前に背徳感が湧いてきて…………!」

 

 ダクネスはそう言う。

 カズマは起き上がって、自分の体を触る。

 

カズマ「…………なんだ。まぁベルトもついたままじゃないか…………。本当にまだ何もしていないのか……………。」

ダクネス「ど、どうしてちょっと残念そうなんだお前は…………。」

 

 カズマがそんな風に呟くと、ダクネスはそう呟く。

 

カズマ「お前って奴は、エロい体を持て余したどすけべ女なのは知っていたが、まさか本気で寝込みを襲うとは思わなかったぞ。以前俺に薬を盛ろうとした時も最後まで行くつもりだったんだろ。お前本当にそろそろ痴女ネスとか呼ぶからな。」

ダクネス「そ、それはやめ…………!…………ん…………くっ!…………こ、こんな状況でお前に怒られながら、ドスケベだの痴女だの罵られて、少しドキドキする私は、もう本当にダメなのだろうか……………。」

カズマ「今さらそんな心配しなくても、お前は出会った時からぶっちぎりでダメだったよ。」

 

 カズマがそう言うと、ダクネスは顔を赤くしながらそう言う。

 それを聞いたカズマがそう突っ込むと、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「…………なあ。お前はめぐみんとアイリス様の事が好きなのか?」

カズマ「なんだよ、突然。そりゃあ、嫌いなわけないだろ、好きだよ、湊翔やトウカ、白夜達、当然お前だって…………。」

ダクネスが「それは、全員、異性としてではなく仲間としてだろう。湊翔や白夜、武劉は男だしな。なあ、お前はめぐみんが異性として好きなのか?それに以前エルロードの帰りにアイリス様に告白されていただろう。」

 

 ダクネスはそう聞いてくる。

 それを聞いたカズマがそう言うと、ダクネスはそんな風に言ってくる。

 それを聞いたカズマは。

 

カズマ「好きではあると思う。2人に告白されて、とても嬉しかったのは本当だし、特にめぐみんの事は一緒に戦っていることもあって、近い距離にいるから、多分異性として好きだと思う。ケケラやめぐみんのサポーターにも揶揄われたし、それにあいつと話していると妙に自然体でいられる。」

ダクネス「そうか……………。」

 

 カズマはそんな風に答える。

 それを聞いたダクネスは、反対側を向く。

 すると、口を開く。

 

ダクネス「このままがいい。…………このままがいい。アクアが何かをやらかして泣き、白夜と武劉に怒られていて、カズマと湊翔が尻拭いをする。トウカと朱翼が呆れながら見ていて、それから……………。」

カズマ「お、おい。どうしたんだよ、ちょっと落ち着けって。」

 

 ダクネスは最初は普通に言っていたが、次第にダクネスの声が震えていく。

 カズマがそう言うと、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「………でも、お前が誰かと結ばれたら、きっと今の関係は変わってしまう。きっと、このままでは居られなくなる…………。このままじゃダメか?ずっとこのまま変わらずに…………。」

 

 ダクネスはそんな独白を続けていた。

 カズマが黙っていると、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「本当に恋人はめぐみんかアイリス様だけじゃなきゃ駄目なのか?」

カズマが「いや恋人がほしいというか…………ん?だけ?」

 

 ダクネスがそう聞くと、カズマはそう言う中、首を傾げる。

 すると、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「ただ女を抱きたいと言うなら私でいいじゃないか。私だってめぐみんと同じ距離にいて、一緒に戦っているじゃないか!どんな願いでも欲望でも、どんな事でもどんな法律でもやぶって叶えてやるぞ!」

カズマ「お前は俺を馬鹿にしてんのか?流石に怒るぞ。そんなんじゃねーよ。あれだ…………その…………。」

 

 ダクネスはそんな風に叫ぶ。

 カズマは反論しようとするが、言葉が思い浮かばなかった。

 すると、ダクネスが肩を震わせているのに気付いた。

 

カズマ「…………お前、今日はおかしいぞ色々と。どうしちゃったんだよ、本当に。一旦寝ろ。今日は寝て、また明日…………っ!」

 

 カズマはそう言いかける。

 すると、ダクネスはカズマの方を振り向く。

 ダクネスは涙をこぼしていた。

 それを見てカズマが息を呑むと。

 

ダクネス「私じゃダメか…………?なあ、私じゃ、ダメか…………っ?」

 

 ダクネスは泣き顔でそんな風に言う。

 カズマが泣き続けるダクネスを見て、呆然としていると、ダクネスは涙を拭く。

 

ダクネス「…………みっともない所を見せたな。」

 

 ダクネスは涙を拭きながらそう言う。

 カズマが呆然としていると、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「…………私は、本来ならばあの時、あの領主の物になっていた身だ。それをお前と湊翔が助けてくれて、自由をくれたあの時、私はお前に惚れてしまった。」

カズマ「イケメンで既に何股もかけてる湊翔じゃなくてか?」

ダクネス「真面目な話は最後まで聞け!私はこのまま、トウカやめぐみん達とこのまま一緒にいれるなら…………!」

 

 ダクネスはそんな風に語る。

 それを聞いたカズマがそう聞くと、ダクネスはそう言う。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「だからって、自分が俺に襲いかかって犠牲になって、自分だけが周りに責められて、残り2人がハッピーエンドになるってか?お前、あのくそクズ豚領主との結婚の時もそうだったけど、なんで1人だけ犠牲になって他の人を救おうとするんだよ!そんなんであの2人が喜ぶわけないだろ!お前な、いくら、俺が欲望丸出しで、モテたいからとかハーレム作りたいとか言ったり、めぐみんやアイリス、お前に攻められてるからって、俺がそんな簡単に湊翔の様な状況の三股を簡単にかけるようなクズ男だと思ってんのか?一応これでも真剣に、どうするべきか考えてんだぞ!」

 

 カズマはそんな風に叫ぶ。

 その頃。

 

湊翔「へくしっ!?…………なんか、謂れのない悪評を言われた気がするな……………。」

 

 俺はくしゃみをしていた。

 そんな中、カズマは口を開く。

 

カズマ「ウォルバクさんとの戦いで、めぐみんに告白されて、どうやって返答するべきか迷ってたら、友達以上恋人未満の案を出されて、そんな距離感で過ごしてたら、まさかのアイリスにも告白されて、「返事を魔王を倒したら聞かせてください」て言われて、俺に魔王なんて倒せるのか?なんて悩んでてお前にも、今こんな……………。」

 

 カズマはそんな風に言う。

 ウォルバクとの戦闘後、そう言われたのを聞いて、ずっと考え続けていたのだ。

 すると、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「…………私も、お前の事が好きだ。最初はただ漠然と、好みのタイプの男だと思っていた。……………お前は…………外見はパッとせず、スケベで、できるだけ楽に人生送りたいと人生舐めてるダメな奴で。働きもせずに朝から酒を飲んでみたり、しまいには借金まで作って。…………ふふっ。」

 

 ダクネスはそんな風に語る。

 それを聞いたカズマは。

 

カズマ「その借金は、誰かさんがドMのせいでクエストでモンスターをおびき寄せたり、そのモンスターに突っ込んで、喜んたり、気持ちよくなったりで、アクアが問題をおこす動機やめぐみんが爆裂魔法を打つ原因を作ったり、結婚したりのせいでできているのを忘れんなよ!大体、そうゆうのは、自分が借金をしてない人が言うセリフだと思うんだがな。」

ダクネス「じゃあその分のお仕置きと借金分を今ここで体で払おうか?」

カズマ「すいません、すいません、すいません、勘弁してください、お前と一緒にあいつの犠牲になるのはやばいです。」

 

 カズマはそんな風に言うと、ダクネスはニヤリと笑いながらそう言い、カズマはすぐに謝った。

 それを見て笑ったダクネスは、口を開く。

 

ダクネス「思えば、お前は最初はクズ男だと思っていたが、出会ってすぐに私たちと一緒に仮面ライダーになって、どんどん変わっていったな。最弱職なのに、仮面ライダーの力だけの力に頼らず、いろんなスキルを使いこなし、知識で強敵と渡り合ってきて、湊翔達とは違う方向で、お前よりも強くて、経験のある魔剣使いやクレア殿、魔王幹部達を倒して、私を脅かせたな!あの領主の前で私の為に、作り上げた商品の大金をぶちまけた時なんか、1番おどろいたぞ!」

カズマ「うるせえよ、お前のためじゃなくて、俺の懐のためだよ。」

 

 ダクネスはそんな風に語っていく。

 カズマが照れ臭そうにそう言うと、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「最初はどうしようもなかったお前は、ドンドン変わっていったな。お前みたいな奴は、仮面ライダーだけの力だけを頼りに戦うと思ったのに、どんな相手でも、どんな強敵でも、最弱職のお前は、特別強力な装備で身を固めず、サポーターからもらった特別な力やバックルにも頼りすぎず、知識を頼りに、初心者の装備や小型バックルやニンジャバックルなどで戦ってきた。いつの間にかあの膨大な借金を返して、そして、この前の旅でそのめぐみんのつけたおかしな名前の剣がお前のめぐみんへの思いで、お前だけの力であるブジンソードを手に入れた。」

 

 ダクネスはそんな風に言う。

 すると、口を開く。

 

ダクネス「お前はいつの間にか、私の好みとはかけ離れていったな。最近そこ、若干ゴロゴロしているが。…………いつの間にか、私の好きなダメな男のタイプからはかけ離れていった。…………お前が好きだ。最初は、お前が私好みのタイプのダメ男だったから、惹かれていった。だがいつの間にか…………私の好きなタイプは、お前自身になっていた。もう、お前がどんな人間に変わろうとも、きっと、私はお前の事が好きなのだろう。」

 

 ダクネスはそんな風に告白する。

 カズマが黙り込んでいると、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「私はお前が好きだ。めぐみんとそんな関係になっていても、アイリス様という上の人間がお前に好意を持っていても、私はお前が好きだ!私は、めぐみんもアイリス様もアクアもトウカ達も好きだ。今の関係がとても好きだ。だから、こんな関係がなくなるなら、自分の気持ちを胸の内に秘めておきたかった。でも

以前、めぐみんと関係があるのに、アイリス様からの告白を見て、私にもチャンスはあるんじゃないかと思ってしまった。私は騎士としても仮面ライダーとしても我慢強く、強い女ではなかったらしい。お前がどこか遠くに行ってしまうのが辛いし、怖い。なあカズマ。…………私じゃ…………ダメか?」

 

 ダクネスはそんな風に語る。

 返事を聞くのを怖がるように、恐る恐る。

 それを聞いたカズマは。

 

カズマ「ダクネス。確かにお前とも冒険者としてだけじゃなく仮面ライダーとしても一緒に戦ってきて、俺もお前が嫌いじゃない。というか、俺の今までの人生を振り返って、お前みたいな綺麗な年上の人にこんな好かれることなんて、まずなかった。俺はさ、もとの国じゃ、色恋沙汰になることなんが全然なくて、このまま一生誰とも付き合う事なく、人生終了するんだろなと思ってたのに、こんなに年上の人や年下の子にも告白されて恋に悩む事がおこるなんて思わなかったし。本気で伝えてきてくれてると分かって嬉しくないわけがない!でも、ごめん。アイリスにも同じ事を言ったけど、今は、めぐみんとそんな完璧な関係じゃないけど付き合ってるんだ、湊翔達に影響されて、そう簡単にそのようになる覚悟になるほどのクズじゃないんだ。俺はまだ、その返事を返して、お前と付き合う覚悟はない。」

 

 カズマはそんな風に語る。

 これが、カズマなりに考えた答えだった。

 それを聞いたダクネスは。

 

ダクネス「ありがとう、真剣に色々と考えてくれていたんだな。そんな悩みを無理矢理聞いてしまって、すまなかったな。」

 

 ダクネスはどこか吹っ切れたような笑みを浮かべながらそう言う。

 ダクネスが立ち上がると。

 

ダクネス「…………ではな、カズマ。また明日。…………やはり、私はお前が好きだ。いくらでも上手い誤魔化しようはあるのに、こうしてちゃんと私の心にケリをつけてくれた、お前の事が…………。」

 

 ダクネスはそう言って、部屋から出ようとする。

 すると。

 

カズマ「待っ…………!?」

ダクネス「はぶっ!?」

 

 カズマはそう言う。

 手錠で繋がれていることを忘れていたのか、ダクネスはベッドの縁に顔面がぶつかる。

 

カズマ「お、おい、大丈夫か…………?」

 

 カズマがそう聞くと、ダクネスは恥ずかしかさからか、顔を赤くする。

 それを見たカズマは。

 

カズマ「………………ぶふっ!」

ダクネス「っ!?」

 

 思わず噴き出してしまった。

 そんな中、俺はというと。

 

湊翔「喉乾いたな……………。」

 

 俺はそう呟き、水を飲みにいく。

 コップに水を入れて、それを飲むと。

 

湊翔「…………さて、戻るか。」

 

 俺はそう呟くと。

 

ダクネス「ぶっ殺してやるっ!そして、お前を殺して私も死ぬ!」

カズマ「そして朝になったら、2人仲良くアクアに蘇生されるんですね、分かります!笑ったのは悪かった!でも仕方ないだろうが、お前も悪い!緊張した後にあんな事されたら笑わないわけねーだろ!」

 

 そんな叫び声と共に、暴れるような音が聞こえてくる。 

 またかよ……………。

 流石に寝ようとして、あんな叫び声と暴れる音が聞こえたら、寝れやしない。

 すると、アクアとめぐみんが外に行き、トウカが出てくる。

 

トウカ「一体何をやってるのよ…………。」

湊翔「全くだ。」

 

 俺とトウカはそう話すと、鍵を見つけたアクアとめぐみんと共に、カズマの部屋に向かう。

 すると、ダクネスがカズマにのしかかっている光景が目に入った。

 俺たちを見たカズマは。

 

カズマ「助けてえ!この女に犯される!」

ダクネス「ああっ!?」

 

 そんな風に叫んだ。

 その後、アクアが見つけた鍵を使って手錠を外した。

 

湊翔「あのな?何でこんな夜中に喧嘩してるんだよ。」

トウカ「少しは近所迷惑を考えてよ!寝れないわよ!」

めぐみん「二人共、仲良くと言ったんですよ!誰が夜中に騒いで喧嘩しろと言いましたか!」

ダクネス「……す、すまない……。」

 

 俺たちはダクネスに対して、説教をしていた。

 

アクア「私、もう眠いんですけど。鍵探すの頑張ったし、もう寝たいんですけど。」

めぐみん「ご苦労様です。」

 

 アクアがそう言うと、めぐみんはそう言い、さっさと部屋に戻った。

 

カズマ「全く、とんだ女だよお前は。寝ている俺の体に欲情して悪戯したばかりか、激しく抵抗する俺にあんなことを…………!」

ダクネス「あっ!貴様という奴は…………!」

 

 カズマは他人事の様にそう言うと、ダクネスはカズマを睨む。

 すると、めぐみんとトウカもカズマを睨む。

 それを見たカズマは、耐えきれずに正座をする。

 

カズマ「…………俺も何となく正座しときますね。」

めぐみん「良い心がけだと思います。」

湊翔「何やってんだよ……………。」

 

 カズマがそう言うと、めぐみんはそう言い、俺はそう呟く。

 何かしたんだな。

 すると。

 

めぐみん「まったく。一晩一緒にいればお互い少しは素直になるかと思ったのに……。」

トウカ「それで、ダクネスはちゃんと言いたい事を言えたの?」

「「「!?」」」

 

 めぐみんとトウカはそんな事を言い出した。

 え、この状況を見越してるの?

 俺が驚く中、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「そ…………その…………。めぐみん、すまない…………。」

めぐみん「何を謝るんですか?私がどうこう言える問題ではありませんよ。自分の気持ちは大切にすべきです。まだカズマとちゃんとした恋人になったわけではありませんし、この落ち着きのない男が誰を選ぼうが私がとやかくは言えませんよ。ダクネスは自分の想いを伝えられましたか?」

 

 ダクネスが謝る中、めぐみんがそんな風に言う。

 トウカは意外な様な、納得した様な表情を浮かべていた。

 すると、トウカが口を開く。

 

トウカ「カズマ。甲斐性の見せ所よ。あの2人やアイリス様に愛想尽かされない様に。たまには、派手に活躍する所を見せたら?それとも、湊翔みたいに、3人とも受け入れるのはどう?」

湊翔「そこで俺を引き合いに出さないでくれよ…………。」

カズマ「どの口が言ってんだ。ったく。しょうがねぇなぁ…………。」

 

 トウカは笑みを浮かべながらそう言い、めぐみんとダクネスは頷く。

 俺がそう呟くと、カズマは突っ込み、そう言う。

 すると、めぐみんは口を開く。

 

めぐみん「そういえば、一応聞いておきますが、どうせ何もなかったんですよね?」

ダクネス「ああ、この男は激しい抵抗を見せて私に何もさせなかった。」

 

 めぐみんがそう聞くと、ダクネスはそう答える。

 その表情は、悪戯っぽい視線をしていて、どこか勝ち誇った様な感じだった。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「…………そういや、さっき目を閉じてる時にダクネスに不意打ちでされたアレって、俺、ファーストなんたらって奴でした。」

「「「「っ!?」」」」

 

 カズマがそう言うと、めぐみんの顔が引き攣り、ダクネスは顔を伏せて、俺たちは驚いた表情を浮かべる。

 結局、こうなるのか。

 ダクネスにめぐみんが詰め寄り、トウカが何とも言えない表情を浮かべる中、俺はそう思うのだった。

 だが、この時の俺は気付いていなかった。

 ある秘密と向き合うのが近いという事を。




今回はここまでです。
今回は税金騒動と、ダクネスのカズマに対する告白です。
湊翔達は税金をしっかりと納めた中、カズマはブジンソードの力で逃走する。
そして、ダクネスはカズマに告白をしたが、保留みたいな扱いになりました。
次回はシルフィーナにある危機が迫り、ロキが遂に動き出すかもしれないです。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開について、リクエストは活動報告から承っております。
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