この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第138話 純白の破壊

 ゼーレシルトという貴族の元に向かう事になったカズマ達。

 馬車に乗っているカズマ達はというと。

 

カズマ「おい、ダクネス。俺にもちょっと手綱握らせてくれよ。」

ダクネス「バカを言うな。御者というのは、これでいて技術がいるのだ。歩かせる速度も体力配分を考えて、早過ぎず、遅過ぎず…………。」

カズマ「さっきから見てると、単に紐握ってるだけじゃないか。なあ、俺にもやらせてくれよ。暇なんだよ。」

 

 カズマはダクネスにそう話しかけていた。

 それを見ていた朱翼とリアは。

 

朱翼「…………やっぱり、様子が少し変ですね。」

リア「何かあったのか?」

朱翼「ちょっと、色々とあって…………。」

 

 2人はそう話していた。

 そう話している中、カズマはダクネスから手綱を受け取っていた。

 

ダクネス「しょうがない。少しだけだぞ。手綱を強く引いたりするなよ。基本は馬に任せればいい。」

カズマ「分かってる、分かってる。手綱握りながら、たまにピシピシすればいいんだろ?」

ダクネス「ピシピシはするな!それは緊急の場合だけだ!いいか、やるなよ?これは前振りじゃないぞ!お前達のいつものやり取りじゃないからな?」

 

 ダクネスがそう言うと、カズマはそう言う。

 それを聞いたダクネスは、不安になったのか、しつこく念を押していた。

 すると。

 

カズマ「…………サイドブレーキとハンドルがついてないぞ。あと、クラッチはどこだ?」

朱翼「いや、馬車にそんな物がついてるわけないじゃないですか。」

リア「いきなり何を言い出すんだ。」

カズマ「何だよ。マジレスすんなよ。異世界ジョークだよ。」

 

 カズマはそんな風に呟く。

 それを聞いた朱翼とリアがそう言うと、カズマはそう言う。

 すると、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「…………そもそも、その異世界ジョークというのは何なのだ。…………どうせ、隣町に行く道中は暇なんだ。今日は朱翼とリアも含めて、お前達の事をじっくりと聞かせてもらうぞ。今まで気になっていたからな。で、まずはお前達の出身地はどこなんだ?」

 

 ダクネスはそんな風に聞いてくる。

 3人は顔を見合わせると、口を開く。

 

カズマ「出身国は全員日本だよ。世界有数の経済大国で、俺みたいな黒髪黒目の人が多い国だ。」

ダクネス「日本…………日本…………?」

 

 カズマがそう言うと、ダクネスはぶつぶつと呟きながら考え込む。

 すると、朱翼が口を開く。

 

朱翼「湊翔、白夜、武劉さんも同じ日本出身ですよ。」

カズマ「ていうか、お前も聞いた事があるだろ?お前らが変わった名前の連中って呼ぶのが大体日本から来た連中だよ。」

 

 朱翼がそう補足する中、カズマはそう言う。

 すると、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「そうだ、それだ!お前達のような髪色の連中は、皆、何かしらすごい力を持っている。あの、ミツなんとかと言った魔剣使いの男もそうだ。それに、湊翔のギーツ、白夜の雷を纏った格闘能力、武劉の無尽蔵といえる魔力など、お前達は、その力をどこで手に入れたのだ?」

リア「まあ、私は魔導鍵盤を手に入れたがな。」

 

 ダクネスはそう言うと、リアはそう語る。

 魔導鍵盤は、ミツルギの魔剣グラムと同じく、転生特典なのだ。

 すると、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「…………もしや、お前にもタイクーン以外に、そういった凄い力や強力な装備が…………。」

カズマ「俺にそんなものは一つも無いぞ。強いて言えば、生まれ持った幸運と高い知力、そして、ほんの少しの勇気と有り余る冒険心を持つってとこかな…………。」

リア「何をカッコつけているんだ?」

 

 ダクネスがそう聞くと、カズマはカッコつけてそう言う。

 リアがそう突っ込むと、ダクネスは残念な人を見る目を向ける。

 

ダクネス「つまり、お前はなんの力も持たない平凡な男というわけか…………。」

朱翼「まあ、それが普通なんですけどね。」

 

 ダクネスがそう言うと、朱翼はそう呟く。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「おい、その平凡な男がどれだけ活躍してると思ってんだよ!ガッカリしたため息を吐くなよ!」

リア「まあ、無理もないが。」

カズマ「リアも同意してんじゃねぇよ!」

 

 カズマがそう言うと、リアはダクネスに同意して、カズマはそう突っ込む。

 そんな風に話していき、進んでいった。

 特に、トラブルに巻き込まれずに進んでいったのだ。

 

カズマ「しかし、アクアが居ないだけで、こうも順調に行くとはなあ。こうしていると、旅に出るのも悪くないもんだ。」

朱翼「まあ、アクアもアレで好きでトラブルを巻き起こしているわけじゃないですし。」

リア「アクアへの評価が酷くないか?」

 

 カズマと朱翼がそう言うと、リアはそう呟く。

 リアは、アクアと旅をした事が無いため、そんな風に言えた。

 そこから、ダクネスがカズマから忍者やら侍についてを聞いていた。

 それを聞いていたリアと朱翼は。

 

リア「…………あんまり、変な事は吹き込まないで欲しいんだが…………。」

朱翼「まあ、認識にズレはありますけどね。」

 

 そんな風に呟いていた。

 カズマとダクネスのギクシャクした感じは無くなったように見えた。

 これまでは。

 カズマ達は、洞窟の中に入ることにした。

 

ダクネス「ちょうど良い洞窟が見つかって助かったな。」

朱翼「そうですね。これなら、馬車をバリケードにして、安心して眠れますし、テントを張る必要もないですしね。」

リア「そうだな。とはいえ、食事は干し肉と黒パンになるけどな。」

カズマ「そうだな。」

 

 ダクネス達はそう話す。

 すっかり日も暮れて、肌寒くなってきた。

 カズマ達は、馬車を入り口にバリケードの様に設置して、夜を越す事に。

 

ダクネス「あとは、洞窟の中に適当に毛布でも敷いて、少しでも体を休めるとしようか。風呂に入れないのは残念だが、水で体でも拭いておこう。」

カズマ「そうだな。」

 

 ダクネスがそう言うと、カズマはオウム返しの様にそう言う。

 すると、ダクネスは口を開く。

 

ダクネス「さっきからなんなんだ、お前は。ちゃんと私の話を聞いているのか?」

カズマ「聞いてる、聞いてる。クリエイトウォーターで水が欲しいんだろ?分かってる。今ちゃんと出してやるから。」

ダクネス「そんな事は言っていないが…………。いや、水は欲しいといえば欲しいのだが…………。」

 

 ダクネスがそう聞くと、カズマはそう言う。

 カズマが洗面器にクリエイトウォーターをやろうとすると。

 

「「あっ。」」

 

 お互いの指先が触れ合った。

 それを見ていた朱翼とリアは。

 

朱翼「少し、焦ったいですね。」

リア「そうだな。」

 

 そんな風に呟いていた。

 若干、気まずい雰囲気を漂わせていた。

 2人がそう話す中、カズマとダクネスは黒パンを食べようとしていた。

 すると。

 

「「固い。」」

カズマ「おい、何だよ。黒パンって固いとは聞いてたけど、こんなもんどうやって齧るんだよ。」

朱翼「黒パンは、そのまま齧るんじゃなくて、切って、バターやラードなどを塗るんですよ。」

リア「まあ、固くなってしまった場合は、スープとかに浸して食べるらしいがな。」

ダクネス「そ、そうなのか…………。」

 

 カズマとダクネスが同時にそう言い、カズマがそう言うと、朱翼とリアはそう言う。

 2人は、黒パンを買った際に、店主から食べ方を聞いていたのだ。

 2人は干し肉を食べると。

 

「「しょっぱい。」」

カズマ「おい、この飯食ったらヤバいやつじゃないのか?絶対血圧上がって死にかけるって。つうかこれ、完全に塩の塊じゃんか。」

ダクネス「これは普通、スープか何かの材料にするのではないか?確かにこのまま食べれば体に悪そうなのだが…………。」

朱翼「干し肉はそのまま食べるんじゃなくて、軽く炙るんですよ?」

リア「スパイダーフォンで調べれば良いじゃないか?」

 

 2人がそう言うと、朱翼とリアはそう言う。

 干し肉は軽く炙ってから食べるのが主なのだ。

 すると、カズマは弓矢を肩にかけて立ち上がる。

 

ダクネス「お、おいカズマ、いったいこんな遅くにどこへ行く気だ?」

カズマ「美食大国日本で甘やかされたニートを舐めるな。こんなもん食べてられるか。ちょっと一狩り行ってくるから、お前は朱翼達と一緒に、その辺の枝を拾っといてくれ。調理する程度の短時間の火なら、モンスターも寄ってこないだろ。」

ダクネス「お前は本当に、こう言う時は頼もしいな…………。」

 

 ダクネスがそう聞くと、カズマはそう言って、狩りに出かけた。

 その間、ダクネス達は枝を集める事に。

 しばらくすると、カズマが角の生えた兎を捕まえてきて、戻ってくると。

 

カズマ「あれ?ダクネスは?」

朱翼「もう少し、枝を集めてくるそうです。」

リア「私たちは、先に火を起こす事にしたんだ。」

カズマ「そうか。」

 

 カズマがそう聞くと、朱翼とリアはそう答える。

 すると、朱翼が口を開く。

 

朱翼「そういえば、カズマさんって、出会った時は正体を知るためとはいえ女性から下着を奪う、最低な人だと思いましたけど、以外とウブで可愛いですよね。」

カズマ「はっ!?いきなり、何言い出すんだよ!?」


リア「朱翼から、ダクネスがお前に告白したのを聞いてな。確かに、私は湊翔の方が好きになったとはいえ、確かにカズマはセクハラ以外は、自主的に人が嫌がる問題はお仕置き以外では起こしていないからな。」

 

 朱翼は少しニヤニヤしながらそう言うと、カズマはそう聞く。

 リアも、少しニヤニヤしながらそう言う。

 すると。

 


カズマ「お前らみたいに湊翔や白夜と何股をしてもいいよとOKしてるような関係と一緒にすんなよ!確かにそんな関係は夢だったが現実でなるとなったらどうすればいいんだって感じだからな!と言うかセクハラは俺の意思じゃなくて、バカにされたり、騙させたり、敵や犯人から武器を奪おうとしてスティールをしたら何故か取れるだけだからな!だったらそれを証明するために、今ここでお前らにやってやろうか!」

 

 カズマは逆ギレ気味にそう叫ぶ。

 すると、リア達が口を開く。

 


リア「おい!いくら揶揄われたからって、その対応はどうかと思うぞ!もしやったら、帰って、湊翔に言いつけて、折半してもらうぞ!」


カズマ「どうぞ!今の俺は、これでもパーティの中では1番強いと思うから、負けねえよ!」


 

 リアがそう言うと、カズマはそう答える。

 現状、スペック的には、レーザーブーストよりもブジンソードの方が高い為、強ち間違いとは言えなかった。

 すると、朱翼が口を開く。

 

朱翼「いくらなんでも最低ですよ!それにまだ、私は、白夜さんとそんな関係にも告白もしてないですし!って、あっ…………。」


 

 朱翼はそう叫ぶ。

 すると、そんな風に発言したのに気づいて、口を塞ぐが、手遅れだった。

 


カズマ「へえ〜冗談で言ったのにいい事を聞いた!スティールはやらないが、揶揄われたお返しだ!帰ったら、白夜にお前の気持ちをめいいっぱい伝えてやる!リア、お前にもしっかりお返しだ!エーリカとシエロからお前の部屋が2週間で汚部屋になっているのは聞き込み済みだ!それを湊翔に教えてやる!(まあ、あいつ(湊翔)も知ってるけど。)」

 

 カズマはニヤリと笑うと、そんな風に叫ぶ。

 ちなみに、リアの部屋が汚い事に関しては、リアが居ない間に湊翔も把握している。
 

 それを聞いた朱翼とリアは慌てると。

 


リア「やめて!揶揄ったのは謝るから、それだけは伝えないでくれ!確かに、少ししか散らかってないけど…………「少し?」乙女として、他の人から、伝えられるのは、本当に恥ずかしいから!」

 

 リアがそう言うと、途中、カズマはそう突っ込む。

 すると、朱翼も口を開く。

 

朱翼「白夜が好きなのがバレたのも恥ずかしいですけど、勝手に好意を伝えるのはやめてください!流石に今は恥ずかしくて伝えられなくても、いずれは自分の口から伝えたいので!それを言うぐらいなら、スティールでいいので!」

 

 朱翼はそう叫ぶ。

 すると。


 

ダクネス「……………おい。」

「「「っ!?」」」

 

 そんな声が聞こえてきて、3人が振り返ると、そこには不満そうな表情を浮かべたダクネスが居た。

 

リア「だ、ダクネス…………?」

ダクネス「私が居ない間に何をしているんだ?」

カズマ「いや、これはその…………。」

ダクネス「座れ。」

朱翼「は、はい…………。」

 

 ダクネスはそう言う。

 3人は正座をして、言い争いは終わったのだった。

 その後、食事をして寝る事になった。

 その後のお昼頃、俺たちは。

 

湊翔「子供達、なんとか落ち着いてきたな。」

トウカ「そうね。」

白夜「だな。」

武劉「油断するな。まだ特効薬は完成していないんだ。他の子供が大丈夫でも、シルフィーナは特効薬がないと治らないからな。」

めぐみん「とにかく、カズマ達が戻ってくるまで、頑張りましょう。」

アクア「さっさてしてほしいんですけど〜。」

 

 俺たちはそう話す。

 子供達は、アクアの魔法陣によって、結構回復していた。

 とはいえ、シルフィーナはコロリン病のキャリアなので、特効薬が無いと完治しないのだ。

 すると。

 

トウカ「そうだ。ちょっと、食べ物買ってくるね。看病してて疲れてるでしょ?」

湊翔「ああ、ありがとう。」

 

 トウカはそう言って、孤児院の外に向かう。

 俺たちは看病を続けようとする。

 すると。

 

トウカ「きゃああああ!?」

湊翔「っ!?トウカ!?」

エーリカ「えっ!?いきなり何!?」

シエロ「どうしましたか!?」

 

 外からトウカの悲鳴が聞こえてきて、俺たちはすぐに外に出る。

 すると、ロキがトウカを捕まえていた。

 

湊翔「ロキ!?」

白夜「あいつ…………何しに来やがった!?」

ロキ「やあ、仮面ライダーの諸君。この女は貰っていく。私の計画のためにもな。」

めぐみん「計画…………?」

武劉「貴様…………一体何を企んでいる!?」

ロキ「それは…………私に追いついたら教えてやろう。追いつければな!」

 

 俺が驚いていると、白夜はそう聞く。

 ロキはそう言う。

 その時、俺はある事を感じていた。

 それは、今のロキがあいつらに重なって見えたのだ。

 めぐみんが首を傾げて、武劉がそう聞くと、ロキはそう言う。

 すると、ジャマトが大量に現れる。

 更に。

 

武「よお、遊ぼうぜ!」

 

 そう言うと同時に、馬場武達が現れる。

 ただ、牛島闘轟の姿がなかった。

 

白夜「こいつら…………!」

武劉「湊翔!こいつらはなんとか抑える!お前はロキを追え!」

湊翔「…………ああ!頼んだぞ!」

炎魔「さて!久しぶりに大暴れするとするか!」

彩花「気をつけて。馬場武は、ライダー特攻の能力を持ってるから。」

隼「要は、奴に警戒しつつ、ジャマトを倒していけばいい。」

龍牙「行くぞ!」

 

 白夜と武劉がそう言うと、俺はなんとかジャマトの包囲網を突破して、ロキの後を追う。

 白夜達は、ジャマトと応戦していく。

 俺は、ロキを追いかける。

 しばらくすると、ロキに追いついた。

 

湊翔「待て!逃がさないぞ!」

ロキ「…………ほう。彼らに任せて、単独で来るとはな。」

湊翔「トウカは渡さない!」

ロキ「そういえば、君はトウカ…………アテナと付き合っているのだったな。」

 

 俺がそう言うと、ロキはそんなふうに言う。

 すると、俺は口を開く。

 

湊翔「お前…………一体何を企んでいるんだ!?」

ロキ「何…………私の理想の世界にする為に、アテナが必要なのだよ。」

湊翔「お前の理想の世界?」

 

 俺がそう聞くと、ロキはそう答える。

 俺が首を傾げながらそう聞くと、ロキは口を開く。

 

ロキ「アテナともう1人の神の力を使って、この世界を作り変える。破壊と混沌と悲劇に見舞われている世界にな!」

湊翔「…………は?」

ロキ「君も知っているだろう?この世界では、人間と魔王軍が争い続けている事を。」

湊翔「それが何だって言うんだよ。」

ロキ「だが、デザイアグランプリによって、人間側が優勢になりつつある。それではいずれ、魔王軍との決着がつくだろう。だからこそ、私はこの世界を作り変える!終わらぬ戦争、繰り返される災害!それにより、人々の悲鳴が響き渡る世界を作るのだ!!」

 

 ロキはそんな風に語る。

 俺が困惑してそう聞くと、ロキは嬉々としてそう叫んでいく。

 悲鳴が繰り返される世界…………?

 それを聞いて、俺は口を開く。

 

湊翔「…………お前、そんな事をして、トウカは……………アテナは無事で済むのか?」

ロキ「ふむ。アテナともう1人の神は死ぬだろうな。だが、それがどうした?」

湊翔「……………は?」

ロキ「2人の神の力を使い、女神の像を作れば、すべての力を使い切ると死ぬだろうな。だが、消滅してから長い時間をかければいずれ復活する。まあ、2人分の神の加護が消えるから、その分、この世界に不幸が降り掛かるだろうがな。所詮は短い時しか生きれない人間だ。それくらいは些細な物だろう?」

 

 俺がそう聞くと、ロキはそう答える。

 些細な事……………? 

 それを聞いて、俺は堪忍袋の尾が切れた。

 

湊翔「ふざけんなぁぁぁぁ!!

ロキ「おっと…………?」

湊翔「そんな事の為に、アテナの力を奪って、消滅させるだと!?アテナは…………俺の大切な人なんだ!そんな事は許さない!!

ロキ「はぁ…………所詮は人間。そんな事も分からないとはな。神に勝てるわけがないのが分からないのか?」

 

 俺はそう叫ぶ。

 己の理想の世界を作る為に、大勢の人たちを不幸で苦しめて、アテナともう1人の神の力を奪う所業に。

 ロキはため息を吐くと、そんな風に言い、ヴィジョンドライバーを装着する。

 俺もデザイアドライバーを装着すると、ロキはヴィジョンドライバーの上部に触れる。

 

GAZER(ゲイザー), LOG IN(ログイン)

 

ロキ「諦めろ。そうすれば、世界が作り変わるまでの間だけは、幸せに過ごせるぞ?変身。」

 

 ロキはそう言うと、横のホルダーからプロビデンスカードを取り出すと、ヴィジョンドライバーにスキャンする。

 

INSTALL(インストール)

 

 そんな音声が鳴る中、俺はブーストマークIIレイズバックルとレーザーレイズライザーを構える。

 

湊翔「変身!」

 

SET(セット) UP(アップ)

 

 そう言うと、デザイアドライバーに装填して、操作する。

 

DUAL(デュアル) ON(オン)

HYPER(ハイパー) LINK(リンク)

LASER(レーザー) BOOST(ブースト)

INNOVATION(イノベーション) &(アンド) CONTROL(コントロール), GAZER(ゲイザー)

 

 俺はレーザーブーストフォーム、ロキはゲイザーに変身した。

 ロキがドミニオンレイで攻撃しようとする中、俺は加速する。

 

REDAY(レディ) FIGHT(ファイト)

 

 すると、そんな音声が鳴る。

 

湊翔「ハァァァァァ!はっ!」

ロキ「ふっ!はっ!」

 

 俺はブーストマークIIの力で加速しつつ、攻撃をしていく。

 ロキはそれをいなすようにしていく。

 

湊翔「はっ!ハァァァァァ!」

ロキ「ふっ!」

 

 俺はレーザーレイズライザーで銃撃しつつ、パンチをしていくが、ロキの膝蹴りでレーザーレイズライザーを落としてしまう。

 ロキのキックで吹き飛ばされ、俺が倒れる中、ロキは近づいてきて、キックをしようとする。

 俺は重力操作の力で、落としたレーザーレイズライザーを引き寄せて、躱すと同時に銃撃していく。

 ロキはそれを受けて一旦下がると、ドミニオンレイを三基展開して、俺に攻撃してくる。

 

湊翔「くっ!?うわっ!?」

 

 俺はドミニオンレイの攻撃で怯んでしまう。

 

湊翔「お前……………なんでゲイザーに変身出来るんだよ!?」

ロキ「ふっ。私が何もしていないとでも思ったのか?デザイアロワイヤルやジャマトグランプリは、私の計画を進めるための余興に過ぎない。密かに色々と動いていたのだ。まあ、様々な者たちの不幸を味わう事が出来たのだから、結構良かったぞ。特に、お前の過去をベロバに盛大に暴露されたあの時。あれは本当に最高だった…………!貴様の不幸は、私の幸せになったのだから!!」

 

 俺がそう聞くと、ロキはそんな風に語る。

 結斗/仮面ライダーリバイたちの世界を巻き込んだデザイアロワイヤルも、ジャマトグランプリも、全てはこいつが仕込んでいたのか。

 そして、最後の方の言葉には、俺は本当にキレた。

 

湊翔「ふざけんな!色んな人の不幸を楽しんで、それだけで飽き足らず、更に多くの人の不幸を、トウカを犠牲にして生み出そうとしやがって…………!そこを退けぇぇぇ!!

 

 俺は激昂しながらそう叫ぶ。

 心のどこかで思っていたのだ。

 他の人たちには、不幸を味わってほしくなかった。

 その為に戦っていたのかもしれないと。

 そんな事を嬉々として語るロキにキレたのだ。

 俺がそう叫びながらロキに向かおうとすると、横からドミニオンレイが突っ込んできて、倒れると、5基全てで俺に集中砲火を浴びせてくる。

 

湊翔「ううっ!?くぅぅぅっ…………!?」

ロキ「…………冷静さを失った君に、勝ち目はない。まあ、人間風情が神に勝てると思うなど、烏滸がましいがな。」

 

 俺が集中砲火を浴びる中、ロキはそう呟く。

 俺はオーバーダメージにより、強制変身解除してしまった。

 俺が起きあがろうとすると。

 

ロキ「…………運命を受け入れろ。アテナは私の理想の世界の礎となり消える。奴の事は忘れるんだ。そうすれば、世界が作り変わるまでの間は、幸せに過ごせるぞ?」

 

 ロキはそう言いながら、トウカを連れて撤退しようとする。

 それに対して、俺は口を開く。

 

湊翔「忘れてたまるか……………!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 俺はそう言うと、そう叫ぶ。

 俺の心の中には、怒りが湧いていた。

 あらゆる命や幸福を弄ぼうとするロキか、こんな状況で、何も出来ない俺の無力さかは、この時の俺には分からなかった。

 すると、俺からある物が飛び出てくる。

 それは、フォルテの世界から戻るときに、フォルテから受け取ったブランクのレイズバックルだった。

 そのブランクのレイズバックルに俺から力が注ぎ込まれると、形状が変わって、デザイアドライバーに装填される。

 

SET(セット)

 

 その音声が鳴ると、ロキは振り返り、驚愕の表情を浮かべる。

 

湊翔「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 俺がそう絶叫すると、俺の周囲から赤黒く、禍々しい尾の様なオーラが出てきて、赤黒い尻尾がロキを薙ぎ払おうとすると、ロキは回避する。

 

ロキ「何…………!?」

 

BOOST(ブースト) MARK(マーク) III(スリー)

 

 その音声が鳴ると、俺は変身した。

 純白のギーツに。

 

湊翔「はぁ…………!はぁ……………!はぁ……………!!」

 

REDAY(レディ) FIGHT(ファイト)

 

 俺がそんな風に荒い息を出す中、そんな音声が鳴り響く。

 俺の周囲には、赤黒い3本の尻尾が出ていた。

 

ロキ「くっ!」

 

 それを見たロキはドミニオンレイを一基向かわせてくる。

 そのドミニオンレイは、尻尾の一つに触れた途端、ドミニオンレイは捻り潰される様に消えていく。

 尻尾がロキの方に向かうと、ロキは回避する。

 すると、ロキがいた地面が抉られていた。

 

ロキ「この力は…………創世の力か。やはり、私の調べた通りだな。その力が、あのレイズバックルに力を与えて、目覚めたのか。」

湊翔「トウカを…………離せぇぇぇぇ!!

 

 ロキはそう呟く。

 そんな中、俺はそう叫ぶと、尻尾がロキの方へと向かう。

 その頃、孤児院の近くで戦闘をしていた白夜たちは。

 

白夜「っ!?何だ、この気配は…………!?」

武劉「周囲を圧倒する様なプレッシャー…………湊翔が向かった方からか!?」

めぐみん「一体、何が起こっているんですか!?」

武「あ?撤退か…………。まあ、そこそこ楽しめたぜ。じゃあな。」

 

 白夜達は、凄まじい気配に驚いていた。

 そんな中、馬場武がそう言うと、残りのメンツも撤退していく。

 

炎魔「一体、何が起こってるんだよ!?」

彩花「とにかく、行ってみましょう!」

隼「ああ。」

龍牙「マジかよ…………!」

シエロ「私たちは、念の為に孤児院に残ります!」

エーリカ「頼んだわよ!」

 

 炎魔達もそう話すと、俺の方へと向かっていく。

 その頃、俺の方では、ロキに向かって尻尾が向かっていたが、ロキはジャマトや魔物を召喚する。

 だが、それらはすぐに倒されてしまう。

 

ロキ「だが、その力は人間自らの力で操れる物ではない。」

 

 ロキがそう呟く中、魔物やジャマトの大群を蹴散らして、追いつく様に思えた。

 だが、ロキはテレポートで撤退してしまった。

 俺は手を伸ばすも空振りしてしまい、そのまま倒れてしまう。

 倒れると同時に変身解除する。

 俺の周りには、赤黒い尻尾のオーラの様な物が漂っていた。

 

ジーン「湊翔!ううっ!?しっかりしろ、湊翔!」

 

 ジーンのそんな声が聞こえてくる中、俺は気を失った。

 その頃、カズマ達の方は。

 

ダクネス「…………面目ない。」

カズマ「本当だよ。」

朱翼「何やってるのよ……………。」

リア「ああ……………。」

 

 ダクネスが申し訳なさそうにそう言う中、カズマと朱翼とリアはそう言う。

 どうしてこうなったのか。

 それは、少し前に遡る。

 ゼーレシルトの元に到着したカズマ達。

 大勢で押しかけても失礼という事で、朱翼とリアは待機となった。

 そこで、ゼーレシルトから爪を譲ってもらえないか交渉した。

 ゼーレシルトは、2人を恐怖させようとしたのか、モンスターとダクネスを戦わせたり、自ら戦おうとした。

 だが、ダクネスは喜んでしまい、ゼーレシルトは機嫌を損ねてしまったのだ。

 それを後で聞いた朱翼とリアも、ダクネスに呆れの視線を向けていた。

 

朱翼「ねえ、ダクネス。子供達やシルフィーナの命が掛ってるのに、何してるの?」

リア「そこは喜ぶところじゃないと思うが…………。」

ダクネス「し、仕方ないだろう!?私だってあんなのは初めてだったのだ!」

 

 朱翼とリアが呆れながらそう言うと、ダクネスはそう言い訳をする。

 すると、カズマはある存在に気がつく。

 

カズマ「おいダクネス。あれ見ろよ。」

ダクネス「…………本当に、面目ない…………。ん?あれはクリスか?どうしてここに?」

 

 カズマがそう言うと、ダクネスは前にいるある人物に気がつく。

 それは、クリスだった。

 クリスは駆け寄ると、ダクネスに話しかける。

 

クリス「やあ親友!助けに来たよ!」

 

 クリスはそう言うと、満面の笑みを向けてくる。

 だが、この時のカズマ達は気づいていなかった。

 

ベロバ「へぇ〜。アテナは確保したのね。それじゃあ、あとはエリスだけ。」

 

 ベロバが建物の影からカズマ達を見ていたのを。




今回はここまでです。
今回は、カズマ達がクリスと合流するまでです。
カズマ達がゼーレシルト伯爵の元に向かっている中、ロキがトウカを攫う。
ロキの目的が判明しました。
それは、人々の悲鳴が響き渡る世界を作る事。
その為に、様々な行動をしていた。
人々が苦しむ姿を楽しむ為に。
それを聞いた湊翔は激昂するが、冷静さを欠いてしまったが為に、敗北してしまった。
ゲイザーに変身できた理由は、『ギーツエクストラ 仮面ライダーゲイザー』の話で、ゲイザーのデータを手に入れたからです。
そして、フォルテから受け取ったブランクのレイズバックルが、湊翔の力の覚醒に呼応して、ブーストマークIXレイズバックルに変化して、ブーストフォームマークIIIに変身する。
果たして、湊翔は精神世界で、誰と対話するのか。
次回も楽しみにしていて下さい。
ダクネスのバッファの強化フォームを出す予定ですので。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
昨日から、TTFCに会員登録していれば、ジャマト・アウェイキングが見れる様になったので、また見ましたが、本当に良い作品でした。
ジャマト・アウェイキングの話について、リクエストがあれば受け付けています。
4人のエースと黒狐に相当する話も。
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