この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第146話 ウィズの惚気

 ウィズがストーカーに遭遇した。

 その後、ウィズはそのストーカーことデュークに会ったらしい。

 だが、それを見ていたカズマ曰く、あまりに情熱的なプロポーズに呆然として、逃げたらしい。

 

アクア「今日もウィズは帰ってこなかったわ。遊びに行くところが減っちゃって、暇なんですけど。」

湊翔「遊びに行くなよ…………。ウィズは商売をしてるんだぞ。」

 

 アクアがそんな風に言う中、俺はそう突っ込む。

 ウィズが行方をくらませてから、3日が経過した。

 そのデュークは未だに街で姿を目撃されているらしい。

 それで、ここ最近、カズマはどこかへと向かう事が多いのだ。

 その為、俺たちはカズマから聞いた話を元に、そのデュークの事について話し合う事に。

 

湊翔「……………それで、カズマ達からそのデュークって男について、色々と聞いてみたんだが………。」

トウカ「なんか、妙にすれ違ってる気がするのよね……………。」

白夜「ああ。なんか変な感じがするんだよな。」

朱翼「ですね。カズマ達は告白だとか思っているみたいですが……………。」

武劉「ウィズがリッチーだという事を知っている時点で、魔王軍の関係者である可能性が高いのだが…………。」

 

 俺たちはそう話す。

 ところどころ、話がおかしいのだ。

 ウィズがリッチーである事を知っているのは、人間では俺たちくらいな物だ。

 そもそも、リッチーが貧乏な店の店主をやってるなんて、誰が思うのだろうか。

 俺もトウカ達と付き合っているのだが、そんなに色ボケてない。

 それに、カズマはデュークがウィズに勝負を挑んだ際、こんな事を言っていた。

 

デューク『何故だと?決まっている!お前に俺の力を示し、今の仕事を辞めてもらう為だ!』

 

 そんな事を言っていた。

 そして、ウィズがリッチーである事を知っている事を鑑みれば…………。

 

湊翔「どう考えても、魔王軍の関係者だろ。」

トウカ「そうよね…………。」

白夜「ウィズの仕事は、一つは魔道具店の店主。以前は定期的に共同墓地のゴースト達を天に還している筈だったな。」

朱翼「それと、魔王城の結界の維持でしたね。」

武劉「となると、魔王軍の関係者だと思うが…………。どうする?あいつらには話しておくか?」

 

 俺たちはそんな風に話す。

 ウィズはああ見えて、魔王城の結界の維持もなんちゃってではあるがやっているのだ。

 それで、カズマ達に話すかどうかなのだが…………。

 

湊翔「どうしたもんかな…………。話しておくべきなんだろうけど…………。」

白夜「あいつら自身が気づかないといけないだろ。」

トウカ「それに、そのデュークって男の目的も分からない以上、ひとまずは様子見しかないわね。」

武劉「そうだな。」

朱翼「はい。」

 

 俺たちは、ひとまずはデュークの事に関しては、様子見を決め込む事にした。

 その翌朝、俺たちは朝食を取る事に。

 すると。

 

カズマ「という訳で、俺はあいつを応援する事にした。」

アクア「ちょっと、何言ってるのか分かんないんですけど。」

 

 カズマはそんな風に言い、アクアはそう呟く。

 

湊翔「どうしたんだよ?いきなり。」

カズマ「いやな、あのデュークって奴に会ったんだけど、案外、漢気溢れる良い奴なんじゃないかと思ってさ。」

トウカ「はぁ…………。」

 

 俺がそう聞くと、カズマはそんな風に言う。

 カズマの奴、デュークに会ってたのか。

 どうしてそうなるんやら。

 すると、めぐみんが口を開く。

 

めぐみん「…………まあ、私としてはカズマの周りの女友達が恋人を得てくれるというのは歓迎すべき事なので、好きにしたら良いと思いますが……………。」

カズマ「ふっ。俺を『人の男』とか言っときながら、まだ心配なんてしてるのか。全く、可愛い奴め。」

朱翼「あの…………カズマさん。そのキャラ、気持ち悪いだけなので、やめてくれませんか?」

 

 めぐみんがそう呟くと、カズマはそんな風に言う。

 確かに、気持ち悪いな。

 すると、アクアが口を開く。

 

アクア「アンタ、ウィズがあんな何処の馬の骨とも分からない男に持ってかれても良いの!?どうせ、カズマの事だから、めぐみんやダクネスだけじゃ飽き足らず、湊翔みたいにウィズもアイリスもエリスもクリスもこめっこも、皆、俺のもんだとか言い出しそうじゃない。」

カズマ「お前、俺をなんだと思って…………いや待てよ。最後の1人はおかしいだろ。流石の俺だって越えちゃいけないラインは把握してるし、何度も言うがロリコンじゃないぞ!」

湊翔「そこで俺を引き合いに出すの、辞めてくれよ……………。」

 

 アクアはそんな風に叫ぶ。

 それを聞いたカズマがそう言う中、俺はそう呟く。

 そりゃあ、トウカ、ゆんゆん、リアの3人と付き合っている俺が言えるセリフじゃないけどさ。

 すると、ダクネスがテーブルを叩いて立ち上がる。

 

ダクネス「見直したぞ、カズマ!そうだ!あの男の愛はとても尊い物だった!たとえ、相手がリッチーでも気にしないと、どこかの誘惑に弱い男とは比べ物にならない一途さで………!」

カズマ「おい、誘惑に弱い男って、俺の事言ってんのか。誘惑した本人がそれを言うのかよ。」

 

 ダクネスがそう叫ぶ中、カズマはそう突っ込む。

 すると。

 

武劉「お前達。少しは落ち着け。」

めぐみん「武劉の言うとおりですよ。まずはお互いの気持ちの確認からでしょう?あんなにグイグイ来られたら、私のように恋愛に精通した大人な女性でもない限り、狼狽えてしまいますよ。」

トウカ「というより、まずはウィズの行方を探さないといけないでしょ。」

 

 武劉達はそんな風に言う。

 まあ、それもそうなんだが。

 その後、アクアがサキュバスの店のことをバラしそうになり、カズマは必死に抑えた。

 その後日、俺たちは窓越しから雨の降る外を見ていた。

 外には、アクアとめぐみんが畑作業に勤しんでいた。

 

ダクネス「なあ、お前達からもあの2人に言ってやってくれ。農作業を舐めてはいけない。毎年、マツタケ農家やタケノコ農家が大変な目に遭っているんだぞ。」

カズマ「俺たちだって、農家が大変なことは知ってるさ。」

湊翔「台風が来たら、行方不明者とかが結構出るしな。」

武劉「確かに。苦労する物だ。」

ダクネス「お前達の国でもそうなのか。台風の日は、野菜もテンションが上がって興奮するからな……………。」

 

 ダクネスは困り顔で俺たちに訴えてくる。

 俺たちはそんな風に話すと、ダクネスはそう言う。

 野菜もテンションが上がって興奮するなんて、日本じゃ絶対に聞かないワードだな。

 

アクア「皆、見なさいな!早速畑に芽が出てるわよ!」

めぐみん「秋刀魚の目も出てますよ。ちょっとグロテスクですが、今のうちに見ておくと良いです。」

 

 そんな風に2人は叫ぶ。

 本当、この世界、頭おかしい。

 なんで秋刀魚が畑から収穫されたり、スイカが海で獲れたりするんだよ。

 もう訳分かんねぇよ。

 すると、ドアがノックされて、俺が対応する事に。

 そこには、ゼーレシルト伯爵の姿があった。

 

湊翔「……………えっと、どうしたんですか?」

アクア「あーっ!」

ゼーレシルト「ピギィッ!?」

 

 俺がそう聞くと、農作業を終えて戻ってきたアクアが、ゼーレシルト伯爵を発見する。

 

アクア「アンタ、外で会ったら浄化するって言っといたのに良い度胸じゃないの!あのヘンテコ悪魔もいない事だし、ここで天に還してあげるわ!」

ゼーレシルト「待ってくれ!ここに来たのには訳があるのだ!実は、バニル様と店主殿が…………!」

 

 アクアがそんな風に叫ぶ中、ゼーレシルト伯爵はそう言う。

 俺たちは、雨が降りしきる中、魔道具店へと向かう。

 

カズマ「ウィズ、帰ってきたのか!皆、心配してたん…………!」

ウィズ「バニルさんのバカ!そういうデリカシーのないところは昔からちっとも変わっていませんね!」

バニル「このすっとこ店主が!悪魔にデリカシーを求めるでないわ!フラフラと放蕩していたと思えば色ボケおってからに!嫁に行くならとっとと行けばいいではないか!」

 

 カズマがそう言いながら入ると、ウィズとバニルの言い争いが目に入った。

 俺たちが固まっていると。

 

ウィズ「いいんですか!?本当に私がお嫁に行っちゃっていいんですか!?家庭に入れと言われている以上、このお店を辞めなきゃいけなくなるんですよ!?経営者が変わるんです!悪魔にとって契約は絶対なんでしょう?一緒にこのお店を盛り立ててくれるっていう私との契約はどうなるんですか!」

バニル「行き遅れ店主が嫁入りして店主が変わった暁には、使える方の新店主と店を盛り立て、ちゃんとダンジョン建設費用を捻出してやる!だから安心して嫁に行くが良い、惚気店主め!」

ウィズ「きいいいいっ!!」

 

 雨の中を帰ってきたのか、全体的に湿ったウィズが涙目でそう言うと、バニルはこめかみに青筋を浮かべながら反論する。

 それを聞いて、ウィズは目に涙を浮かべてバニルにつかみかかる。

 

湊翔「……………どういう状況?」

ゼーレシルト「バニル様と店主殿が先程からずっとこうなのだ。やっと帰ってきたかと思えば、何を尋ねてもどこか上の空の店主殿にバニル様がお怒りになってな。私では2人を止める事が叶わないので、君たちに助けを求めたのだ。」

 

 俺がそう呟くと、ゼーレシルト伯爵はそう言う。

 確かに、これは止められないわな。

 すると、アクアが口を開く。

 

アクア「ちょっと、ウィズ!あんたどこほっつき歩いてたのよ!皆に心配かけて、ちゃんとごめんなさいを言いなさい!」

めぐみん「アクア、今はなんだか忙しそうです。」

トウカ「ちょっと、空気を読もうね。」

 

 アクアがそんな風に言うと、めぐみんとトウカが店の隅に連れて行く。

 すると、ダクネスと武劉が口を開く。

 

ダクネス「というか、お前達2人は一体何が原因で喧嘩をしているのだ?」

武劉「ゼーレシルト伯爵が困っているだろ。」

 

 ダクネスと武劉の2人がそう言うと、涙目のウィズが縋り付く。

 

ウィズ「聞いてくださいダクネスさん、武劉さん!実はここ数日、世界の最果てにある最も深いと言われる巨大ダンジョンに篭もり、モンスターを狩りながらずっと悩み続けていたんです。」

湊翔「どんな篭もり方してんの?」

 

 ウィズはそんな風に言うと、俺はそう突っ込む。

 俺やトウカは部屋に引き篭もったというのに、かなり武闘派な引きこもり方だな。

 すると、花瓶から花を1本抜き取って、もじもじしながら口を開く。

 

ウィズ「あの方…………。突然現れ、私の全てを受け入れてくれたデュークさんは…………一体なぜ、私の事をあそこまで情熱的に口説くのだろうと…………。」

 

 ウィズはそんな風に惚気始めた。

 確かに、バニルもイラつくだろうな。

 実際、嫌そうにげんなりしていたのだから。

 

ウィズ「だって、私はリッチーですよ?なのに、俺はそれでも構わないと、アンデッドになっても美しい、そのままのお前が好きだと言ってくれて…………。」

湊翔「そんなセリフ、言ってたか?」

カズマ「いや、言ってない筈だけど…………。」

ウィズ「それに、会ったばかりだというのに、いきなり家庭を持ちたいだなんて…………。しかも、可憐なお前に危険な仕事は似合わない、これからは俺がお前を守ってやるから、と………。」

カズマ「言ってないよね?」

白夜「……………。」

 

 ウィズはそんな風に言葉を紡いでいく。

 その間、俺とカズマはそう話す。

 後ろを見ると、白夜が若干、不機嫌気味だった。

 理由は分からんが。

 

ウィズ「カズマさん、私は今大事な話をしてるんです、お静かにお願いします。…………突然プロポーズをされても、私にはバニルさんとの約束もあればお店もあります。ああ、一体どうしたら……………。」

 

 ウィズはそんな風に大袈裟に言うと、チラチラとバニルを見る。

 すると、バニルは鬱陶しそうに口元を歪めると、口を開く。

 

バニル「店に帰ってきてからというもの、先程からずっとこうなのだ。どうしたらも何も、店主を続けるなら留守にしていた分とっとと働け、嫁に行きたいのなら其れこそ汝の好きにしろと告げてやると、なぜか突然怒り出してな…………。」

ウィズ「もっと親身になってくれても良いじゃないですか!私とバニルさんの仲はそんな物なんですか!?私たちはお互いの願いを叶える為の相棒でしょう!」

 

 バニルがそんな風に言うと、ウィズはそう叫ぶ。

 なるほど、要は構ってちゃんみたいな感じになってるのね。

 すると、バニルが口を開く。

 

バニル「悪魔にとって契約は絶対ではあるのだが…………。この我輩でも、最近の汝のポンコツ具合にはいささか心が折れそうなのだ………。どうにか、汝との契約をクーリングオフ出来ないものかと、日々知恵を巡らせているのだが……………。」

ウィズ「させませんよ、契約破棄だなんて!いくら私でも、ここでバニルさんが居なくなったらお店がなくなっちゃう事ぐらいは分かってます。で、でもほら、世界最大のダンジョンとなると、絶対私しか作れませんよ?いいんですか、バニルさん!難攻不落の最高のダンジョンの奥底で、冒険者を迎え撃つという夢を諦めてしまっても!」

 

 バニルがそう呟くと、ウィズはバニルに縋り付きながらそう叫ぶ。

 バニルが居なくなったら、店が潰れるのは理解してるんだな。

 すると、トウカと朱翼が口を開く。

 

トウカ「それで、ウィズはそのデュークって人と付き合うの?」

朱翼「どうなんですか?」

ウィズ「あの方は見た目的には悪くないと思いますし、愛情深いのも結構なんですが…………。ほら、私にはバニルさんの夢を叶えてあげる義務みたいなものがありますから。」

 

 トウカと朱翼がそう聞くと、ウィズはそう答える。

 すると、バニルは口を開く。

 

バニル「我輩としては、店主が汝でなくとも構わぬし、金さえ貯まった時にダンジョンを作ってくれればそれで良いのだが。」

ウィズ「バニルさんはツンデレなんですか!?デレの部分が無さすぎます!もうちょっと私に興味を示して下さいよ!私たちはもう長い付き合いじゃないですか!良いんですか!?私があの方とくっついて離れて行っても!」

 

 バニルがそう言うと、ウィズはそう叫ぶ。

 その際、怒りに任せてドレインタッチでも使ってしまったのか、花が枯れていく。

 すると。

 

バニル「性別のない我輩にツンデレと言われても困るのだが…………。分かった分かった、今度はちょっと気合いを入れて見通してやる。見通すことができたなら、よほど酷い相手であれば追い払ってやろう。それで良いか?」

 

 バニルは面倒臭そうにそう言う。

 さて、どうなるのかな。

 

バニル「ほうほう…………見える、見えるぞ。汝を慕うその男が、この街で貴様の情報収集に勤しんでおるわ。」

湊翔「マジで何もんだよ?」

 

 バニルがそう言う中、ウィズは満更でも無さそうな顔で口元を軽く緩めて、俺はそう呟く。

 すると。

 

バニル「…………むむ?こ、これは、なんと…………!素晴らしい、素晴らしいぞ!何やら見通し辛い奴だと思えば、そういう事か!」

ウィズ「な、何ですかバニルさん、一体何が素晴らしいんですか?ていうか、バニルさんがそんなに人を褒めるだなんて、珍しいですね!?」

バニル「見通す悪魔が宣言しよう!汝がその男の想いに応える時。これ以上にない至上の歓喜と幸福を享受する者が生まれるであろう!」

 

 バニルは見通していると、そんな風に言う。

 ウィズが訝しんでいると、バニルはそんな風に宣言する。

 なんか怪しくね?

 というより、このバニルの態度には覚えがある。

 それは、ドラゴンもどきの一件で、俺たちを誘導した事だ。

 それとなく、俺は聞いてみる。

 

湊翔「……………で、何を見通したんだ?お前の事だから、お前の得になる様なもんだろ?」

バニル「さあ?答えを言ってしまっては興醒めというものだろう!」

 

 俺がそう聞くと、バニルはそう返答する。

 こいつ、絶対に分かってるな。

 俺たちは屋敷に戻る事にした。

 カズマ達が話をしていると。

 

湊翔「なんか、変な方向に話が拗れていってるな。」

トウカ「そうね。」

白夜「……………だな。」

朱翼「しかし、バニルは何を考えているんでしょうか?」

武劉「そうだな…………。というより、アクア。なんでさっきから黙ってるんだ?」

 

 俺たちはそう話す。

 あのデュークが魔王軍の関係者である可能性が高いが、まさかこんな方向に話が進んでいくとは。

 武劉がアクアに話しかけると。

 

アクア「認めないわ。」

一同「えっ?」

 

 アクアはそんな風に呟く。

 俺たちがその呟きに振り返ると。

 

アクア「私は、あんな何処の馬の骨とも分からない人なんて認めないわ!だっておかしいもの!相手はあのウィズなのよ?どうしてそこまで惚れ込むの?絶対悪い事考えているに違いないわ!これはそう、女神の勘よ!あの男はウィズの事を好きなんかじゃないわ!」

 

 アクアはそんな風に叫ぶ。

 いきなり何なんだよ。

 

カズマ「お前、茶飲み友達が居なくなるのが嫌なんだろ。」

アクア「そうだけど!でもなんかこう、ちょっとだけ嫌な予感がするの!上手く言えないんだけど…………私の大嫌いな相手が大喜びしそうな結末が待ってそうで…………!」

 

 カズマがそう聞くと、アクアはそんな風に言う。

 まあ、バニルが喜ぶ結末にはなりそうな気がするがな。

 実際、何か企んでるだろうし。

 

めぐみん「そうは言っても、ウィズがちょっとだけ乗り気になった今、私たちが止めるのも無粋ですよ。」

トウカ「あとは当人達同士の問題だから、口を出すべきじゃないわよ。」

 

 めぐみんとトウカはそんな風に言う。

 結局、バニルの言葉を聞いて、ウィズは前向きに検討してみると言って、仕事に戻った。

 あとは、当人達同士の問題だから、第三者である俺たちが介入する謂れはない。

 すると、アクアは口を開く。

 

アクア「……………あの男を試すわ。」

湊翔「は?試す?」

カズマ「一体、何する気なんだよ。」

アクア「あの人が、本当に一途で真面目な漢なのかを確かめるのよ。そう、逆ナンよ。逆ナンをするの。」

 

 アクアは突然、そんな風に言い出す。

 それには、俺たちは困惑の表情を浮かべる。

 

武劉「正気か?恋愛経験も無いのに、そんな事が出来るのか?」

アクア「あんた、この私を誰だと思ってるの?全国一千万のアクシズ教徒を信者に持つ、皆に人気のアクア様よ?近所の子供にだって好かれてるし、此間だって、お爺ちゃんにお菓子まで貰ったもの。私がちょっとこの4人を指導してあげれば、あんな男なんてイチコロよ。」

湊翔「…………そんなにいるのか?」

トウカ「全世界合わせて……数百人がいい所じゃないの?」

 

 武劉が呆れながらそう聞くと、アクアは謎の自信を漲らせながらそう言う。

 俺がそう聞くと、トウカはそう言う。

 盛るなよ。

 ていうか、この4人の指導?

 

アクア「なにせ、ロリっ気がある相手に致命的な威力を発揮するロリキラーに、順当な可愛さを持つ朱翼に、えっちいのが大好きな相手に猛威を振るうエロネスさんにトウカよ?この4人の誘惑にも惑わされる事なく撥ね退けられたなら、私もちゃんと認めてあげるわ!」

めぐみん「待ってください!ロリキラーとは私の事ですか!?やりませんよ!そんなバカな事!」

トウカ「絶対に嫌よ!」

朱翼「お断りするわよ!」

ダクネス「というか、良い加減エロ担当みたいな言い方はやめてくれ!」

 

 アクアがそんな風に言うと、めぐみん達はそんな風に叫ぶ。

 俺だって嫌だし。

 その後、俺とトウカは、アクセルハーツの家に逃げてきて、朱翼はどこかへと逃げた。

 

湊翔「悪いな、急に来ちゃって。」

リア「い、いや、気にして無いさ!」

シエロ「というより、ちょうど良かったです!」

エーリカ「リアの部屋を片付けるのを手伝って!」

 

 俺がそう言うと、リアは緊張気味にそう言う。

 すると、シエロとエーリカはそう叫ぶ。

 またか…………。

 結局、その日はリアの部屋の掃除をする事になった。

 

リア「ま、待ってくれ!それは大事な………!」

シエロ「湊翔さんが来てるのに、何言ってるの!」

エーリカ「さっさと片付けるわよ!」

 

 リアがそんな風に言う中、シエロとエーリカは割と容赦がなかった。

 その後、俺、トウカ、リアは一緒に寝る事になった。

 その際。

 

シエロ「僕たちは、一緒の部屋で寝ますので…………。」

エーリカ「アンタ達は、やるならちゃんと防音の魔道具をつけなさいよ。」

 

 そんな風に言われて、俺たちは顔を赤くした。

 それで、ベッドに入った。

 俺が真ん中にいて、トウカが右側、リアが左側についていた。

 

湊翔「…………なんか、緊張するんだけど。」

トウカ「気にしないで。私は気にしてないから。」

リア「あ、ああ。私もだ。」

 

 俺がそう言うと、トウカとリアはそう言う。

 2人とも、俺の腕に胸をつけており、温かかった。

 俺たちは他愛もない話をして、そのまま寝る事にした。

 そんな中、白夜は。

 

白夜「…………何なんだ、この気持ち。」

 

 白夜はそんな風に呟いていた。

 ウィズがデュークと話をすると言ってから、そんな感じになっていた。

 果たして、その意味とは。




今回はここまでです。
今回は、原作だと、ダクネスがデュークに接触しているところまでです。
湊翔達は、デュークが魔王軍の関係者だと睨んでいます。
実際、正解なのですが。
そんな中、白夜はモヤモヤとした気持ちを抱えていた。
果たして、その意味とは。
次回は、どこまで行くのかは考え中です。
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