この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第153話 武劉の決意

 めぐみんが新たな力であるファンタジーフォームを獲得する中、石井樹にいいように翻弄されてしまった俺たち。

 その後、帰宅すると……………。

 

ゆんゆん「もう嫌だ……………。」

 

 ゆんゆんが泣いていた。

 

湊翔「えっと…………何があったんだ?」

聡介「それなんだがな……………。」

朱美「本来なら、試練の内容は謎かけだったらしいんだけど…………めぐみんちゃんがその魔道具を壊して、品切れになって…………かっこいいポーズと名乗りを上げさせられたみたい…………。」

 

 俺がそう聞くと、父さんと母さんはそう答える。

 気の毒に……………。

 そんな中、族長であるひろぽんに、ある事を話す。

 

ひろぽん「何⁉︎失踪している紅魔族は、ジャマトとやらにされたのだと⁉︎」

湊翔「はい。石井樹という人物が、紅魔族にジャマトを寄生させて、ジャマト化させているみたいです。」

白夜「しかも、ステージ2に進行したら、元に戻せないらしいからな…………。」

 

 ひろぽんがそう聞くと、俺と白夜はそう言う。

 ステージ2にされた紅魔族は、元に戻らない。

 それはかなりの衝撃であり、ゆんゆんや父さんと母さんも驚いていた。

 すると。

 

ひろぽん「それは…………なかなかに燃える展開じゃないか!」

トウカ「……………え?」

ひろぽん「紅魔族としての血が疼く!仲間がピンチの中、颯爽と助けに入る!紅魔族として、最高のシチュエーションじゃないか!」

朱翼「……………ダメです。紅魔族の琴線に触れてしまったみたいです……………。」

武劉「どうしてそうなる…………。」

 

 ひろぽんはそんな風に叫ぶ。

 俺たちが呆気に取られる中、ひろぽんはそんな風に熱弁する。

 そういえば、紅魔族はゆんゆんを除いて、厨二病患者の集まりだった。

 どうやら、紅魔族として、燃える展開らしい。

 取り敢えず、ゆんゆんの試練は行いつつも、大人しくしてもらう事になった。

 俺は、武劉に話しかける。

 

湊翔「武劉…………その…………。」

武劉「俺は大丈夫だ。」

 

 俺は武劉にそんな風に話しかける。

 武劉としては、人の命を殺めてしまった事を気にしていたと思ったのだ。

 元々、自衛隊に所属していたのだから。

 すると、武劉はそう答える。

 

武劉「……………俺は、敵の兵士の命を奪う事に関しては、覚悟を決めていた。それに…………殺めてしまった者達に報いる為に、贖罪の為にも、石井樹を止める。これ以上、悲劇を繰り返さない為にもな。」

湊翔「……………そっか。やっぱり、武劉は強いな。」

武劉「伊達に軍人をやっているわけではないからな。」

 

 武劉はそう語る。

 軍人として、人の命を奪う事には、覚悟を決めていた様だ。

 それには、俺はそう呟く。

 俺だったら、追い詰められていたかもしれないからな。

 

湊翔「…………でも、拓巳も、ステージ2にされた紅魔族をどうにか元に戻せないかを調べてる。それに、あいつの事だから、元に戻す方法も知ってるかもしれない。だから…………。」

武劉「だから、死なさずに捕える…………か。それがお前なりのやり方なのだろう。だが、万が一の時には、石井樹の命を奪う。それだけは覚悟してくれ。」

湊翔「……………。」

 

 俺はそう言う。

 拓巳が調べていて、石井樹の事だから、元に戻せる可能性もあるのだ。

 俺の言葉に対して、武劉はそう言う。

 それには、俺は何も言えなかった。

 ただの一般人である俺と、軍人の武劉。

 覚悟の差が感じた。

 その頃、石井樹は。

 

樹「フフフ…………!最高だよ、僕の発明である知恵の樹は。」

 

 石井樹は、とある森に生えている一本の巨大な木の元に居た。

 一見すると、ただの木なのだが、幹の部分には、人の顔があった。

 ステージ2に侵攻したジャマトに寄生された人は、この木の中に転送されていたのだ。

 幹の周りには、赤い実が実っていた。

 

樹「……………さて。そろそろ、最初に入った人の実が実った頃かな。」

 

 樹はそう言うと、実っていた赤い実を収穫する。

 そして、その実を食べると。

 

樹「っ!……………フフフフ…………!ハハハハハハハ‼︎」

 

 樹はそんな風に笑う。

 その実を食べると、その実の元になった人の記憶が、石井樹に流れ込むのだ。

 

樹「これで、まずは1人。記憶をもらったよ…………!」

 

 樹は満足げにそう言う。

 一方、拓巳の方は。

 

ウォルバク「そっちはどうなの?」

拓巳「ウォルバクか。まだまだだ。ジャマトの寄生が、複数体で連結して固着してるからか、そう簡単にはいかない。」

 

 ジャマトに寄生された紅魔族を調べている中、ウォルバクはそう聞く。

 それに対して、拓巳はそう答える。

 複数のジャマトが寄生している事により、元に戻すのが難航していたのだ。

 

拓巳「…………やはり、石井樹を連れてきて、どうにかするしかないか。」

ウォルバク「そうね。」

 

 拓巳とウォルバクはそう話す。

 そんなこんなで、翌朝。

 

湊翔「…………ゆんゆん、大丈夫か?」

ゆんゆん「は、はい!大丈夫です!今日も頑張ります!」

 

 俺はそう聞くと、ゆんゆんはそう答える。

 ゆんゆん曰く、今日は昨日とは違う試練になるらしい。

 流石に、どんなポーズを取ったのかは気になるのだが、聞くのは野暮だろう。

 その後、ゆんゆんはアクアを連れて、試練の方に向かった。

 俺たちは、カズマとダクネスと合流した。

 ちなみに、めぐみんは爆発の容疑者として、連行されたらしい。

 俺たちが歩いていると。

 

ダクネス「おいカズマ、お前のライバルがいるぞ。」

カズマ「常勝無敗の俺にライバルなんて居ないぞ、何言ってんだ。」

湊翔「いや、あいつは…………カミツギだっけ?」

ミツルギ「ミツルギだよ!君にまで間違えられるなんてあんまりだよ‼︎」

 

 ダクネスはある人物を指さして、そんな風に言う。

 それを聞いたカズマがそう言う中、俺はそう言う。

 すると、カミツギもとい、ミツルギはそんな風に叫ぶ。

 すげぇ久しぶりに会う気がするな。

 最後に会ったのは、戦国ゲームの一件以来か?

 闘牛ゲームでは、メッセージ越しだったし。

 

カズマ「よう、久しぶり。元気だったか?最近どうよ?じゃあ、俺たち急ぐから…………。」

ミツルギ「待ちたまえ!どうしてそう避ける様に立ち去ろうとするんだ!」

 

 カズマはミツルギを見てそう言うと、その場から立ち去ろうとする。

 すると、ミツルギは慌てて、カズマの手を掴む。

 

カズマ「いやだって、俺とお前ってそんなに仲良くないじゃん。事あるごとに突っかかってきて面倒臭いし。」

ミツルギ「い、いや、それはそうだけど…………。」

 

 カズマはそんな風に言うと、ミツルギはそんな風に言葉に詰まる。

 確かに、カズマとミツルギって、あんまり仲がいいって印象はないよな。

 まあ、最初に会った際の、援助交際を求める中年的な言い方をしたミツルギが悪いのだが。

 すると。

 

トウカ「まあ…………最初に会った時の第一印象が悪かったからね。高級な装備を買い与えるとか、なんか危ない気配を感じたし。」

朱翼「そんな事言ってたんですか?」

白夜「お前、その言い方じゃ、援助交際を求める中年親父にしか見えねぇぞ。」

ミツルギ「ぐっ⁉︎今にして思えば、僕はなんて事を言ってたんだ…………⁉︎」

 

 トウカはそんな風に言うと、朱翼と白夜はそう言う。

 そういえば、俺とトウカ以外は、ミツルギとの初邂逅の際、居なかったな。

 白夜の言葉に対して、ミツルギはそんな風に言う。

 すると、武劉は口を開く。

 

武劉「それで…………紅魔の里に何の用だ?」

ミツルギ「ああ…………いや、こんな事を言うとおかしくなったのかと思われそうだけど、実は神器に逃げられてね…………。書き置きを残して旅に出たんだ…………。はは、何を言ってるんだと笑ってくれていいよ……………。」

 

 武劉がそんな風に聞くと、ミツルギは自嘲気味にそんな風に言う。

 神器に逃げられるって…………。

 どういう状況?

 俺たちが首を傾げる中、ダクネスはミツルギに話しかける。

 

ダクネス「どうやら、かなり疲れている様だな。ここに温泉があるらしいから、療養してくるといい。その…………あまり思い詰めない様にな?」

ミツルギ「あははは…………。まあ、信じられないよね。実は、夢枕に女神エリス様が現れたんだ。そして、彼を使って世界を救ってくれと言われて預かった、大切な神器なんだけど……………。ある日、書き置きを残して、どこかに去っていったんだ……………。」

白夜「神器が書き置き残して逃げるって、どういう事だよ。」

 

 ダクネスは気の毒そうな表情を浮かべるとそう言い、ミツルギはそう言う。

 それに対して、白夜はそう突っ込んだ。

 本当にどういう事だよ?

 ただ、カズマだけは、心当たりがありそうな表情を浮かべていた。

 

ミツルギ「それで、紅魔族には優秀な占い師が居ると聞いていたから、その神器の行方を探して貰いにここへ来たんだけど…………。占い師のお姉さんも僕がバカな冗談を言っていると思ったのか、『そこの酒場でウェイトレスにセクハラしてますよ』と揶揄われてね…………。」

朱翼「なんだか、気の毒に思えてきたんですけど…………。」

武劉「そんな事があったのか…………。」

 

 ミツルギはそんな風に言うと、朱翼と武劉も、同情的な視線を向ける。

 確かに、側から見れば、バカな冗談を言ってるようにしか見えないからな。

 すると、ミツルギは気を取り直したのか、口を開く。

 

ミツルギ「まあ、僕の事はどうでもいい。女神様から賜った神器の試練だ。簡単に見つかるとは思ってないからね。それより、君たちに忠告がある。」

湊翔「忠告?」

ミツルギ「魔王軍の幹部が、アクセルの街を狙っているらしい。いや、それどころか魔王軍そのものが、と言うべきか。街の壊滅が狙いなのか、君たちが狙われているのか、アクア様が狙われているのか…………。連中の目的までは分からないが、不安に思うなら、この里か、王都にでも身を隠すべきだ。」

 

 ミツルギはふと真剣な顔になりながら、そんな風に言う。

 やっぱり、アクセルの街が狙われているのか。

 

湊翔「忠告、ありがとうな。だけど、俺は俺の理想の世界を叶える為にも、負けてられないからな。」

ミツルギ「そうか…………。それと、佐藤和真。君は僕が倒すんだ。魔王なんかに負けてもらっては困るからね。次こそは僕が勝つ。そして、その時はアクア様に…………。」

 

 俺はそう言う。

 ギーツIXの力を手に入れた事で、狙われる事は百も承知だ。

 実際、ジットとやらが、俺の周りから攻めようとしている訳だし。

 だからこそ、負けてられない。

 それを聞いたミツルギは一瞬だけ、笑みを浮かべると、カズマに対してそんな風に言う。

 それを聞いたカズマは。

 

カズマ「…………なあ、ダクネス。あいつの目標な今の俺って、ちょっと主人公っぽくないか?」

ダクネス「どう考えても、向こうのほうが勇者みたいだ。」

 

 カズマはそんな風に言うと、ダクネスはそう答える。

 まあ、カズマには言わないが、今のミツルギの姿の方が、勇者っぽいからな。

 それを聞いていた俺たちは。

 

湊翔「やっぱり、狙われるか。」

トウカ「デュークの言った通りね。」

白夜「それが何だ。襲ってくるなら、俺たちで返り討ちにするだけだ。」

朱翼「そうですね。私たちも仮面ライダーですし。」

武劉「ああ。」

 

 俺たちはそんな風に話す。

 最近、デュークはこんな事を言っていた。

 

デューク『既にこの事は魔王様の下へ報告書を送っている。いずれこの街は、魔王軍の最重要攻略拠点となるだろう。』

 

 デュークは、俺たちがアクセルの街を拠点にしている事もあり、魔王にそんな事を報告していたのだ。

 だけど、俺たちは引き下がるわけにはいかない。

 仮面ライダーの力を得たからな。

 その後、めぐみんとも合流した。

 

カズマ「俺は何度もめぐみんを迎えに行こうって言ったんだよ。でも、ダクネスが…………。」

ダクネス「お、お前だって、よく考えたらまともなデートをした事がないとぼやいていたではないか!違うんだ、めぐみん。久しぶりに紅魔の里に来たのだから、観光をだな…………!」

めぐみん「まともなデートをした事がないのですか。それじゃあ、3人でデートしましょう。私が穴場のお店を案内しますよ。」

 

 カズマとダクネスは、そんな風に見苦しい言い訳をしていた。

 実は、めぐみんが来る前、カズマとダクネスは、デート云々で喧嘩していたのだ。

 相変わらずというか……………。

 その後、俺たちはめぐみんの言うその穴場の店へと向かう。

 俺たちが食事をしていると。

 

紅魔族「ネタ魔導士に一万エリス!」

紅魔族「落ちこぼれ魔導士に三万エリス!」

紅魔族「爆裂魔導士に五万エリスだ!」

めぐみん「おい、私に賭けるのは構わないが、その呼び名はやめてもらおうか!爆裂魔導士だけはかっこいいので許しますが!良いでしょう!全員掛かってくるがいいですよ!」

 

 周囲の紅魔族がそう叫ぶ中、1人の紅魔族にめぐみんが襲いかかっていた。

 喧嘩が起こる中、俺たちは我関せずと言わんがばかりに飯を食べていた。

 すると。

 

紅魔族「うっ⁉︎うわぁぁぁぁ⁉︎」

湊翔「っ⁉︎」

 

 紅魔族の1人がこう叫ぶと、その紅魔族はジャマトへと変質する。

 

白夜「寄生ジャマトか!」

カズマ「こんな時に‼︎」

湊翔「とにかく、出力を抑えてやるぞ!」

 

 それを見た俺たちはそう叫ぶ。

 俺たちは、それぞれのレイズバックルを装填する。

 ただし、基本形態のレイズバックルだ。

 

SET(セット)

 

 その音声が鳴り響く。

 すると、俺の横には、白色のシリンダーと英語でMAGNUMという文字が、カズマの横には、緑の手裏剣の絵とNINJAの文字が、めぐみんの横には、スピーカーとBEATの文字が、ダクネスの横には、紫色の手の絵とZOMBIEの文字が、トウカの横には、青の持ち手と銀色の刀身の剣の絵とCALIBERの文字が、白夜の横には、黄色い発電機と英語でLIGHTNINGの文字が、朱翼の横にフルートと英語でFLUTEの文字が、武劉の隣には、大砲の絵と英語でBUSTERの文字が浮かび上がる。

 待機音が流れる中、俺達は叫ぶ。

 

一同『変身!』

 

 そう言って、レイズバックルを操作して、変身する。

 

MAGNUM(マグナム)

NINJA(ニンジャ)

BEAT(ビート)

ZOMBIE(ゾンビ)

CALIBER(カリバー)

LIGHTNING(ライトニング)

FLUTE(フルート)

BUSTER(バスター)

REDAY(レディ) FIGHT(ファイト)

 

 俺たちはそれぞれの基本形態に変身して、紅魔族が変異したジャマトを店の外に追い出す。

 

湊翔「ふっ!はっ!」

 

 俺はジャマトの攻撃を躱しつつ、マグナムシューターでカウンター気味に銃撃をしていく。

 

カズマ「オラっ!ハァァァァァ!」

 

 カズマは、ジャマトの攻撃を躱しつつ、ニンジャデュアラーで攻撃していく。

 

トウカ「ハァァァァァ!はっ!」

白夜「おらっ!ハァァァァァ!」

 

 トウカと白夜は、斬撃と雷を纏った格闘戦を行なっていく。

 

朱翼「ふっ!はっ!」

武劉「はっ!ハァァァァァ!」

 

 朱翼は、フルートソードで攻撃をしていき、武劉は格闘戦を行なっていく。

 

めぐみん「ハァァァァァ!」

 

 めぐみんはビートアックスで音波攻撃を行っていく。

 

ダクネス「ハアッ!はっ!」

 

 ダクネスは、ゾンビブレイカーでジャマトに攻撃をしていく。

 俺たちが攻撃していく中、ジャマトは倒れる。

 すると、ジャマトから極小ジャマトが現れる。

 

湊翔「ふっ!」

 

 俺はすかさず、マグナムシューターで銃撃をする。

 すると、倒れたジャマトが元の紅魔族に戻る。

 

湊翔「早く逃げろ。」

紅魔族「あ、ああ!」

 

 俺は紅魔族にそう言うと、紅魔族は逃げていく。

 すると。

 

紅魔族「うわぁぁぁぁぁ⁉︎」

一同『っ⁉︎』

 

 1人の紅魔族に、極小サイズのジャマトが複数体まとわりつくと、その紅魔族はジャマトに変質する。

 

湊翔「ステージ2…………!」

めぐみん「ステージ2とやらになると、元に戻らないんですよね⁉︎」

カズマ「悪趣味な野郎だ…………!」

拓巳「ふっ!」

 

 俺はそう呟く。

 目の前で紅魔族の1人が、ステージ2のジャマトにされてしまったのだ。

 めぐみんとカズマがそう話す中、ゲイザーゼロに変身した拓巳が現れると、そのジャマトをどこかに転送する。

 

湊翔「拓巳!」

拓巳「ステージ2のジャマトにされてしまった者は俺がどうにかする!お前達は、他の紅魔族を守れ!」

武劉「拓巳。奴は…………石井樹は何処にいる?」

拓巳「…………石井樹の居場所は特定してある。」

 

 俺がそう言うと、拓巳はそう答える。

 すると、武劉はそんな風に聞く。

 武劉の問いに対して、拓巳はそう答える。

 

武劉「……………拓巳。奴の元に俺を転送してくれ。」

白夜「どうするつもりだ?」

武劉「あいつを止める。そうしないと、この悲劇は終わらない。」

カズマ「だったら俺も…………!」

 

 武劉はそんな風に言う。

 白夜がそう聞くと、武劉はそう答えて、カズマはそう叫ぶ。

 すると。

 

武劉「お前たちは来るな。俺がどうにかする。」

トウカ「武劉……………。」

湊翔「…………分かった。」

ダクネス「湊翔⁉︎」

 

 武劉はそんな風に言う。

 その表情から、覚悟が決まっているのが分かった。

 俺がそう言うと、ダクネスはそう叫ぶ。

 

ダクネス「お前、武劉を止めないのか⁉︎」

湊翔「武劉を止めるのは難しいだろうからな。それと…………負けるなよ。」

武劉「言われるまでもない。」

拓巳「…………分かった。行くぞ。」

 

 ダクネスがそう叫ぶが、俺はそう言う。

 武劉は覚悟を決めているんだ。

 それを止める方が野暮な気がするからな。

 拓巳は武劉を転送する。

 俺たちは、他の紅魔族を守っていく事にした。

 

武劉「……………見つけたぞ。」

樹「おや…………タイクーンじゃなくて、君が来ちゃったか。」

 

 武劉がそう話しかけると、石井樹はそんな風に言う。

 

武劉「お前は何の為にこんな事をするんだ。」

樹「全人類の記憶や魔法の知識を手に入れるためさ。ステージ2になったジャマトは、ここに転送される。そして、実った実を食べたら、僕はその人間の記憶と知識を得るって寸法さ。」

 

 武劉は樹にそう聞くと、樹はそんな風に答える。

 その技術を用いて、全人類の記憶や魔法の知識を得ようとしていたのだ。

 

樹「…………まあ、記憶については僕の知識にする価値もない、平凡な物だったけどね。」

 

 石井樹はそんな風に言う。

 何人かの記憶を得て、そんな風に判断したのだ。

 それが、武劉の逆鱗に触れた。

 

武劉「……………そうか。それは助かる。お前を倒すのに躊躇はいらない。」

樹「は?」

 

 武劉は顔を俯かせながらそう言うと、樹は首を横に傾げる。

 すると、武劉はヴァレルロードのレイズバックルを取り出して、ドライバーに装填する。

 

SET(セット)

 

 その音声が鳴ると、武劉の左右にリボルバーの絵とBORRELOADの文字が浮かぶ。

 武劉は、レイズバックルを操作する。

 

BORRELOAD(ヴァレルロード)

REDAY(レディ) FIGHT(ファイト)

 

 武劉は、ダイル・ヴァレルロードに変身する。

 

樹「…………そういえば、君は元軍人だったね。僕の知識の糧にしてあげるよ。そうすれば、ギーツも追い詰める事が出来るはずだしね。」

 

 樹はそんな風に言うと、マーレラジャマトへと変異する。

 

樹「フッ!」

武劉「ハァァァァァ!」

 

 樹と武劉は、お互いにぶつかり合う。

 その頃、俺たちは。

 

湊翔「ふっ!ハァァァァァ!」

カズマ「オラっ!」

 

 紅魔の里に現れたジャマトを倒して行った。

 倒しているのはステージ1のジャマトで、ステージ2のジャマトに関しては、拓巳がどこかに転送していた。

 ただし、時折普通のジャマトも紛れていたのか、キリがない。

 

トウカ「普通のジャマトも居て、紛らわしいわね!」

白夜「どんだけ、用意してんだよ。」

拓巳「ここはお前たちに任せる。俺は…………武劉と樹の元に向かう。」

朱翼「どうするつもりですか⁉︎」

拓巳「あいつなら、元に戻す方法を知っているかもしれない。生捕りにする。」

 

 トウカと白夜はそう愚痴る。

 実際、かなり鬱陶しいし、識別が難しい。

 すると、拓巳はそんな風に言う。

 確かに、あいつなら、元に戻す方法は知っていてもおかしくないからな。

 

湊翔「でも、ステージ2のジャマトが現れたらどうするんだよ⁉︎」

拓巳「心配するな。頼もしい援軍が来ている。」

カズマ「援軍?」

 

 俺はそう叫ぶ。

 すると、拓巳はそんな風に言う。

 カズマが首を傾げると。

 

ギロリ「ふっ!はっ!」

ウォルバク「はっ!ハァァァァァ!」

 

 ギロリさんとウォルバクの2人が現れて、ジャマトを倒していく。

 

めぐみん「えっ…………⁉︎師匠…………⁉︎」

ウォルバク「こんな私をそう呼んでくれるなんて、嬉しいわね。また会えたわね。」

ギロリ「ステージ2のジャマトは我々が抑える!君たちは他のジャマトを倒せ!」

 

 めぐみんがウォルバクを見てそう言うと、ウォルバクはそう言う。

 ギロリさんがそう言うと、2人はヴィジョンドライバーを装着する。

 そして、上部に触れる。

 

GLARE(グレア), LOG IN(ログイン)

GLARE2(グレアツー), LOG IN(ログイン)

 

 その音声が流れると、2人の周囲に輪っかが出現して、腰に付けているプロビデンスカードを取り出す。

 

「「変身。」」

 

 2人はそう言うと、ヴィジョンドライバーにプロビデンスカードをスラッシュする。

 

INSTALL(インストール)

DOMINATE(ドミネイト) A() SYSTEM(システム), GLARE(グレア)

I(アイ) HAVE(ハブ) FULL(フル) CONTROL(コントロール) OVER(オーバー), GLARE2(グレアツー)

 

 ギロリさんは仮面ライダーグレア、ウォルバクは仮面ライダーグレア2に変身する。

 そこから、2人はステージ2のジャマトを抑えにかかる。

 それを見た拓巳は、すぐに己を転送する。

 俺たちは、引き続き応戦していく。

 その頃、武劉と樹は。

 

武劉「ふっ!はっ!」

樹「ふっ!よっと!」

 

 武劉は樹に向かって、砲撃を行っていく。

 それに対して、樹はまるで武劉を嘲笑うかのように、地面に潜航してやり過ごす。

 

樹「無駄さ。そのヴァレルロードの特性は何度も見た。そんなのが、今更通用するわけないよ。」

 

 樹はそんな風に嘲笑うと、地面に潜航しながら攻撃をしていく。

 それに対して、武劉は。

 

武劉「…………今まで使っていなかったが、使うとするか。」

 

 武劉はそう言うと、シリンダーを回転させて、トリガーを引く。

 

SAVAGE(サベージ)

 

 そんな音声が鳴ると、シリンダーから弾丸が飛び出して、武劉に武装が装着される。

 その武装は、ヴァレルロード・S・ドラゴンのような物となっており、白を基調とした銃の様なアーマーが肩につき、背中にはミントグリーンの翼が生えていた。

 

樹「は?何だそれは?」

武劉「ハァァァァァ!」

 

 樹がそれを見て、訝しげな表情を浮かべると、武劉は攻撃する。

 すると、ゾルダのギガランチャーやギガキャノンが現れて、それも攻撃をする。

 

樹「ぬわぁぁぁぁ⁉︎何だ、これは………⁉︎」

武劉「この状態だと、俺が持つ他の大型レイズバックルに小型レイズバックルの力が使える。」

樹「何…………⁉︎」

 

 樹がそれを受けて吹き飛ぶ中、武劉はそう言う。

 ヴァレルロードには、複数の力が宿っており、サベージの状態になると、武劉が持つ他の大型レイズバックルに小型レイズバックルの力が使えるのだ。

 そして、デザイアロワイヤルの一件で、北岡秀一/仮面ライダーゾルダから、Vバックルレイズバックル(ゾルダver)を受け取っていた事で、ゾルダの武装が使えたのだ。

 

樹「くっ!ならば!」

 

 樹はそう言うと、ジャマトライダーを差し向ける。

 すると、武劉は慌てずにレイズバックルを操作する。

 

RIOT(ライオット)

 

 その音声が鳴ると、再び別の武装が展開される。

 今度は、ヴァレルロード・R・ドラゴンの様な姿になり、青を基調にして、両肩にはヴァレルロード・R・ドラゴンと同じ武装がつく。

 姿が変わると、武劉は動いた。

 

武劉「はっ!」

 

 武劉はジャマトライダーに向かって砲撃をする。

 砲撃が当たったジャマトライダーは、そのまま爆散する。

 すると、ジャマトバックルが破壊される。

 

樹「何っ⁉︎」

武劉「ライオットは、ジャマトライダーの復活を阻止する力がある。まあ、あまり使い道はなかったがな。」

 

 樹が驚く中、武劉はそう言う。

 ライオットには、ジャマトライダーの復活を阻止する力があるのだ。

 そこから、再びレイズバックルを操作する。

 

XCHARGE(エクスチャージ)

 

 その音声が鳴ると、新たな武装が展開されて、武劉は再び姿が変わる。

 その姿は、ヴァレルロード・X・ドラゴンのような姿となっており、黒を基調として、ヴァレルロード・X・ドラゴンと同じ武装をしていた。

 そして、武劉は動き出す。

 

武劉「ハァァァァァ!」

樹「ぐっ⁉︎」

 

 武劉は砲撃を行い、それを受けた樹は潜航しようとする。

 だが、地面に潜航できなかった。

 

樹「何っ⁉︎」

武劉「お前の能力は封じた。これがエクスチャージの力だ。」

 

 突然、潜航出来なくなった事に驚く中、武劉はそう言う。

 エクスチャージは、相手へのデバフや自分へのバフをかける事が出来るのだ。

 

樹「こんな筈じゃ…………⁉︎」

武劉「お前はここで止める…………!これ以上、悲しみの連鎖を生み出さない為にもな!」

 

 樹は武劉の攻撃を受けて倒れる中、そんな風に言うと、武劉はそう言う。

 そして、レイズバックルを操作する。

 

FURIOUS(フュリアス)

 

 その音声が鳴ると、武劉はヴァレルロード・F・ドラゴンの様な姿になる。

 その姿は、紫を基調として、銀色のアーマーが出現する。

 そこから、エネルギーがチャージしていく。

 

武劉「ハァァァァァ!」

 

 武劉がそう叫ぶ中、レイズバックルを再び操作する。

 

FURIOUS(フュリアス) STRIKE(ストライク)

 

 その必殺技音声と共に、樹に対して、レーザーを放つ。

 

樹「うわぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 それを受けた樹は、大きく吹き飛び、ジャマトとしての姿から人間の姿に戻る。

 武劉は樹の元による。

 

樹「こんな筈じゃ…………⁉︎」

武劉「お前は己の知識に頼りすぎだ。何事も上手くいくわけじゃないんだ。」

拓巳「武劉。樹は倒したか。」

 

 樹がそんな呻き声を出す中、武劉はそんな風に言う。

 すると、そこに拓巳が現れる。

 

武劉「ああ。あとは頼む。」

拓巳「ああ。お前には、色々と聞きたい事がある。同行してもらうぞ。」

 

 武劉がそう言うと、拓巳はそう言い、石井樹と共に転送される。

 武劉は、俺たちの元に戻る。

 

湊翔「武劉!あいつはどうなったんだ?」

武劉「あいつなら、拓巳が捕縛した。今頃、どうにか元に戻せないかを聞き出している頃だろうな。」

めぐみん「そうですか…………。」

白夜「ならいいんだがな。」

 

 俺がそう聞くと、武劉はそう答える。

 俺たちはそう話していく。

 ジャマトに関しては、極小ジャマトも含めて撃破したので、紅魔族への被害は最小限に済んだと思いたいな。

 俺たちは、石井樹の野望を止める事に成功したのだった。

 その頃、石井樹と拓巳は。

 

拓巳「…………さて。石井樹。お前には聞きたい事がある。ステージ2のジャマトは、どうやったら元に戻せる?お前なら、その為の対策はしているはずだ。」

樹「ふんっ。素直に教えるとでも思ったかい?」

 

 拓巳は、樹に対して、そんな風に聞く。

 すると、樹はそう言う。

 それを聞いた拓巳は。

 

拓巳「…………そうか。素直に吐いておいた方が、楽に済んだのだが…………ならば、やるとしよう。」

 

 拓巳はそんな風に言う。

 すると、拓巳はある物を取り出す。

 

樹「何だ、それは………⁉︎」

拓巳「別の世界のとある悪魔(ウルティマ)から、拷問のやり方は色々と教えてもらったのでな。それに、今のお前はジャマトだ。そう簡単には死なないだろうな。」

 

 樹は拓巳が取り出した物を見て、戦慄する。

 それは、ファラリスの雄牛、ユダのゆりかご、エクセター公の娘、ガロット、スペインのロバ、野うさぎ責め、鉄の処女など、様々な拷問器具だったのだ。

 拓巳は、フォルテの世界に居る原初の悪魔のうちの1人、ウルティマから、拷問に関して、様々なことを教わったのだ。

 

樹「ま…………待て!僕の頭脳を苦しめると言うのかい⁉︎」

拓巳「…………お前は、ステージ2にされた紅魔族の苦しみを分かっていない。お前には味合わせてやろう。死んだ方がマシと思える苦しみをな…………!」

樹「や、やめ………!うわぁぁぁぁぁ⁉︎」

 

 樹がそう言う中、拓巳はそう言いながら、樹に近寄る。

 部屋の扉が閉じられると、その中から、樹の悲鳴が響き渡った。




今回はここまでです。
今回は、パラサイトゲームの終焉です。
前回、殺めてしまった武劉だったが、軍人というのもあって、割とすぐに立ち直った。
軍人である以上、殺める覚悟はあった様です。
そして、ヴァレルロードのレイズバックルは、ヴァレルロードドラゴンをモチーフにしていますので、それらの力を使って、武劉は圧倒する。
使わなかった理由は、単純に武劉のスペックが高いからです。
そして、捕縛された石井樹は、拓巳によって、尋問という名の拷問を受ける事になりました。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ガヴの映画のタイトルが判明しましたね。
ケーキングのリデコのゴチゾウや、様々な見た事のないゴチゾウがいますが、物語にどう関わるのか。
ストマック家も、ショウマと共闘するみたいで。
熱い展開ですね。
今後のこの小説の展開でリクエストがあれば、活動報告から承っております。
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