この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第19章
第169話 爆裂乱舞


 魔王軍。

 それは、この世界にて、長らく人類を脅かした存在だ。

 彼らは人を遥かに超えた力を持っており、転生者を送っても尚、その脅威は残っていた。

 その魔王軍の本拠地が、今………。

 

めぐみん「『エクスプロージョン』ーーッ!『エクスプロージョン』ーーッ!」

カズマ「わはははは!わははははは!いいぞめぐみん、もっとやれ!お前こそが世界最強の魔法使いだーッ‼︎」

 

 めぐみんがそう叫ぶ中、カズマはそんなふうに言う。

 たった1人の仮面ライダーナーゴ兼魔法使いによって、未曾有の危機に晒されていた。

 

カズマ「見ろ、お前ら!この爽快な絶景を!思い起こせば、俺は魔王軍の連中に散々迷惑をかけられてきたが、とうとう一矢報いることが出来たぞ!わははははは!ざまあ見さらせ、何が魔王だ舐めやがって!」

ダクネス「あ、ああ…………ああああ…………家が買えるほど高額な、とびきりのマナタイトが一つ…………二つ……………!」

 

 カズマは高笑いをしながらそんな風に言うと、ダクネスは顔を青ざめていた。

 それを見ていた俺たちは。

 

湊翔「これ、俺達いる?」

トウカ「いらないかも………。」

白夜「見ろ。魔王軍の精鋭がなす術もなく消えていく………。」

朱翼「ヤバすぎでしょ………。」

武劉「……………そうだな。」

ミツルギ「地獄絵図だ………。」

 

 俺たちはそんな風に呟いた。

 実際、爆裂魔法が魔王城の結界にどんどんと叩き込まれていく。

 

カズマ「見ろ!魔王軍の精鋭が慌てふためいて半泣きで飛び出してくる様を!本来なら滅茶苦茶強い連中なんだろうが、今の俺たちの前ではコボルトとなんら変わらねえ!」

ダクネス「ああああ…………!あわわわわ…………!」

 

 カズマがそう叫ぶ中、ダクネスは顔を青ざめて、慌てていた。

 実際、めぐみんの爆裂魔法を受けて、魔王軍の面々が飛び出してくるが、どんな存在であろうとも、等しく爆裂魔法の前に消し炭にされていく。

 ガーゴイルなどの飛行が可能なモンスターも、爆裂魔法によって撃ち落とされていく。

 これを地獄絵図と言わずして、何と言おうか。

 すると、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「じ、地獄だ…………!この世の地獄だ………!いくら大量のマナタイトのおかげとはいえ……………この光景を陛下や貴族達が見たら、めぐみんは間違いなく最重要危険人物に認定されるぞ……!国が放っておかなくなる………!」

ゆんゆん「ちょっと!めぐみん!目の色がかつてないほどに真っ紅なんだけど……!」

アクア「このまま、魔王を倒してくれると、ありがたいんだけど………。」

 

 ダクネスがそんな風に言う中、ゆんゆんとアクアはそんな風に言う。

 まあ、そんな確率は限りなく低いがな。

 結界に関しては、あちこちにヒビが入っていた。

 敵も泡を食ったみたいに出てくるが、悲壮感が漂っていた。

 出るとやられるのを理解しているのだ。

 敵が気を引く中、魔法使いは結界の修復の為に魔法を唱えていた。

 そんな魔法使い達も、涙目になっていた。

 ちなみに、双眼鏡を持ち込んでおり、それで見ていた。

 魔王城から暗黒騎士や鬼みたいな兵士が次々とやられていき、城の周囲には無数のクレーターができていた。

 

湊翔『もう、どっちが魔王何やら…………。』

 

 俺はそんな風に考えていた。

 しばらくすると、白い仮面を身につけた、魔法使いが現れた。

 着ているローブや杖も白と、魔王軍にしては不思議な清涼感や神聖な気配を感じた。

 

めぐみん「何か出て来ましたね。あいつが噂の、世界最強の魔法使いとやらでしょうか?」

白夜「そうじゃねぇか?」

 

 めぐみんがそんな風に言うと、白夜はそんな風に言う。

 ちなみに、めぐみんは爆裂魔法の発動をやめて、マナタイトの山に腰下を埋めたまま、その魔法使いを見る。

 その魔法使いは、こちらに向かって悠然と歩いていた。

 何か、本当に強そうだ。

 どうしたものかと思っていると、めぐみんが迷いもなく魔法を放った。

 

めぐみん「『エクスプロージョン』ーー!」

『ちょっ!』

 

 めぐみんが爆裂魔法を発動させると、俺たちはめぐみんにそう声をかける。

 俺たちが静止させる間もなく、その魔法使いに突き刺さる。

 煙が晴れると、仮面とローブを消し飛ばされて、素っ裸にされた男がうつ伏せで倒れていた。

 その男は、羽が生えていて、身を震わせながら立ち上がった。

 

『おおっ!』

 

 その男が立ち上がったのを見て、俺たちはそんな声を出す。

 まさか、めぐみんの爆裂魔法を受けて、耐え切るとはな。

 あいつが世界最強の魔法使いなのだろう。

 ソイツはこちらを見てくると。

 

幹部「……我が……は………ッ!魔王軍……最……の……ッ!いきなり……!」

 

 そいつは俺たちを見て、そんな風に叫んでいた。

 何かを叫んだのだろうが、こちらにまで聞こえてこない。

 カズマに千里眼と読唇術を使わせる。

 生憎、俺にはそんなスキルはないからな。

 すると、何言ってんだコイツみたいな顔をしたカズマに聞いてみる。

 

湊翔「どうしたカズマ?」

めぐみん「あいつが何を言ってるのか分かったのですか?」

カズマ「読唇術スキルを使ったんだけどな。なんか、遠くから城を攻撃するのはズルい、超ズルいみたいな事言ってる。」

ダクネス「それは何というか、最強の魔法使いと呼ばれる割に、子供みたいな奴だな……。」

トウカ「いや、向こうの方が正しい気がする。」

白夜「だろうな。」

朱翼「まあ、無理もないですよ。」

武劉「一方的な蹂躙だからな。」

ミツルギ「ていうか、こんな魔王退治なんて、普通はあり得ないからね‼︎」

 

 俺とめぐみんがそう聞くと、カズマはそんな風に言う。

 それを聞いて、ダクネス達がそう話す中、ミツルギはそう叫ぶ。

 そう言うな。

 すると、めぐみんは口を開く。

 

めぐみん「取り敢えず、撃ってもいいですか?」

カズマ「撃っとけ、撃っとけ。射程はこっちの方が上なんだ。向こうに付き合う必要はないさ。」

ダクネス「き、気の毒に……………。」

白夜「あいつに同情するよ。」

 

 めぐみんがそう聞くと、カズマはそう答えて、ダクネスと白夜はそう言う。

 確かに、可哀想な気もするが。

 めぐみんは詠唱を開始する。

 どうやら、一発の威力を高める方を選んだようだ。

 相手の幹部が何かを言っていると。

 

めぐみん「『エクスプロージョン』ーー!」

 

 相手の言葉を遮るように、めぐみんが爆裂魔法を発動する。

 その幹部は吹き飛ばされ、空高く舞った後、地面に墜落した。

 そいつは、白目を剥いて痙攣していた。

 すると、そいつの体の下に複雑な魔法陣が浮かび上がり、強烈な光を放ち出す。

 

湊翔「あれは…………!」

武劉「恐らく、セレスディナが言っていた強力な再生能力の鍵だろうな。」

トウカ「あれが……………。」

 

 それを見た俺たちはそう話す。

 すると、その幹部を結界の修復を行なっていた魔法使い達が慌てて結界の中へと引き摺っていく。

 

白夜「結界内に篭られたな。」

ゆんゆん「ね、ねぇ。流石にこれ以上はダメだって!あとは私に……………!」

めぐみん「ふんっ!あなたの出る幕はありませんよ。結界の中に籠もられても関係ありません。どうせ破壊するのですから。その後で、どちらが最強の魔法使いかの決着をつけてやりましょう!」

 

 白夜がそう呟く中、ゆんゆんはそんな風に言う。

 それに対して、めぐみんはそう叫ぶと、爆裂魔法の乱射を再開する。

 双眼鏡を取り出して、結界内部の様子を見てみると、恐慌状態に陥っていた。

 そりゃあ、なあ。

 結界内の魔法使い達は。

 

魔法使い「ああああ、どうしたら!どうすれば!」

魔法使い「もうダメだあ、オシマイだぁ…………!」

魔法使い「何なんだ!何なんだあいつは!頭がぶっ壊れてるんじゃないのか⁉︎」

魔法使い「結界がもう保たない!早く逃げないと、結界の崩壊と同時にあの狂暴な紅魔族に消し飛ばされるぞ!」

魔法使い「なぜ突然、あんなラスボスみたいなのが攻めてきたんだ!どうしてあんなにポンポン爆裂魔法を撃てるんだ!異世界の魔王が攻めてきたのか⁉︎」

魔法使い「お、お母さーん‼︎」

 

 魔法使い達はそんな風に慌てているように感じた。

 まあ、無理もないけど。

 すると、世界最強の魔法使いも、目を覚ました様だ。

 魔法使いによってマントがそっと羽織られると、口を開く。

 すると、カズマが口を開く。

 

カズマ「俺が本気になれば、あんな貧乳紅魔族なんてイチコロだぜ、だってよ。」

めぐみん「エクスプロージョン!エクスプロージョン!」

 

 カズマがそんな風に言う。

 すると、それを聞いためぐみんは、青筋を少し立てながら再開する。

 

ダクネス「カ、カズマ、本当か?本当に、アイツはそんな事を言っているのか⁉︎」

カズマ「大体合ってる。」

湊翔「本当かよ……………?」

 

 ダクネスがそんな風に聞くと、カズマは適当な返事をする。

 俺はそう呟く中、再び双眼鏡で覗く。

 その最強の魔法使いも傷が治っていた。

 すると、その魔法使いは何かを指示すると、他の魔法使いと共に結界の修復作業に入る。

 すると。

 

カズマ「頭がおかしい紅魔族の魔力切れを狙うってさ。俺は無限に魔力があるんだ、いかれ魔法使いの相手なんかしてらんねーから、結界直しながら長期戦に持ち込もうってよ。」

めぐみん「ブッコロ。」

ミツルギ「待て、佐藤和真!本当なのか⁉︎本当にそんな言い方をしてるのか⁉︎」

カズマ「大体合ってる。」

白夜「絶対余計な一言があるだろ。」

 

 カズマがそんな風に言うと、めぐみんはそんな風に呟く。

 ミツルギがそう聞くと、カズマは適当な返事をして、白夜はそう呟く。

 カズマみたいに読唇術スキルは無いので、分からないからな。

 最強の魔法使いを筆頭に、魔法使い達が結界の修復を行なっていく。  

 すると、めぐみんが目を爛々と輝かせて、息を深く吸い込むと。

 

めぐみん「『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』…………!」

幹部「ちょっ………待っ…………!」

 

 めぐみんは爆裂魔法を連打しまくる。

 双眼鏡越しに見ていた俺でも、幹部がそんな事を言っていたのが分かった気がした。

 めぐみんの爆裂魔法の連打によって、結界を完全に破壊される。

 

めぐみん「『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』『エクスプロージョン』…………!」

 

 尚も続く爆裂魔法によって、周りにいた魔法使いは軒並み吹き飛ばされていく。

 しばらくして煙が晴れると、そこには大量のクレーターが残っていたが、幹部だけはしぶとく残っていた。

 だが、完全に瀕死の状態になっていた。

 

白夜「瀕死だな。」

武劉「まあ、あれだけの爆裂魔法の連打を受けて、まだ無事なのが凄まじいがな。」

湊翔「そうだな。」

 

 俺たちはそんな風に話す。

 すると、めぐみんは詠唱を行なっていた。

 どうやら、マナタイトではなく、自前の魔力を使うようだ。

 それを見た魔王軍の元幹部は。

 

幹部「我…………こそ…………は…………魔王軍……………最強……………最古参にして…………その名を……………!」

めぐみん「エクスプロージョンーーーっ‼︎」

 

 めぐみんのただならぬ気配に気付いたのか、そんな風に名乗りをあげようとする。

 だが、その直後にめぐみんの爆裂魔法が直撃して、そのまま消滅したのだった…………。

 その幹部が消滅すると。

 

カズマ「お疲れさん!いやあ、しかし凄え惨状だな。機動要塞デストロイヤーが襲撃してきた時もここまではならなかったんじゃないか?まあ、これで名実共にお前が世界最強の…………お、おいめぐみん。鼻血出てるぞ。」

めぐみん「えっ?あっ…………。」

 

 カズマはめぐみんにそう話しかける。

 すると、めぐみんは顔を赤くしていて、鼻血を拭う。

 

朱翼「というより、ほっぺたとかが異常に熱いんですが…………!」

カズマ「えっ⁉︎これ、興奮してるだけじゃないだろ!」

めぐみん「だ、大丈夫です!まあ見ていてください。今から魔王城の上層階を…………!」

 

 朱翼がそう言う。

 実際、側から見てもかなり熱そうに見えるのだ。

 カズマがそう言うと、めぐみんはそう言いながら、杖を取る。

 すると、ダクネス達が抑える。

 

武劉「爆裂魔法は、人類が使える最強の大魔法だ。だが、それをこれほど連発したんだ。体に異常をきたさない方がおかしいだろう。」

ダクネス「マナタイトから魔力を引き出し、それを体内に循環させて魔法を撃ち出す。そんな作業も体の頑強な魔法使いが普通の魔法を使う分には大して負担にならないのだろうが…………。」

カズマ「めぐみんの体では、負荷が大き過ぎたのか…………。」

 

 武劉とダクネスは、そんな風に説明をする。

 まあ、爆裂魔法を連発したんだ。

 何かしらの影響はある可能性がある。

 それを聞いたカズマがそう言うと。

 

めぐみん「そんな、私の体が小さいから問題が起きたみたいに言わないで下さい!大丈夫です!まだまだいけます!というか、いかせてください!」

ゆんゆん「めぐみん!無茶しないで!」

 

 めぐみんはそう言うと、駄々を捏ね出す。

 それを見て、ゆんゆんはめぐみんを落ち着かせようとしていた。

 その後、カズマは折れたのか、緊急時以外の爆裂魔法の使用を禁止する事で妥協したようだ。

 

湊翔「それじゃあ…………行くか。」

カズマ「ああ。覚悟は出来てるよな?」

白夜「言われるまでもねぇよ。」

トウカ「誰に聞いてるのよ。」

朱翼「行きましょう!」

武劉「ああ。」

ダクネス「私も大丈夫だ。めぐみんばかり活躍して、なんだか悔しいのだ。」

めぐみん「ふっ!」

ゆんゆん「私も頑張ります!」

ミツルギ「さあ、いきましょう!アクア様!」

アクア「え、ええ…………。」

 

 俺たちはそう話す。

 そうして、俺たちは魔王城に乗り込んでいく。

 そんな中、ロキは。

 

ロキ「…………遂に、乗り込んできたか。なら、相手をするとしよう。」

サマス「お気をつけて。ロキ様。」

 

 ロキはそう言うと、動き出そうとして、サマスはそう言う。

 こうして、最終決戦の幕が開ける。




今回はここまでです。
今回から、このすばの最終巻である17巻のエピソードに入っていきます。
まずは、めぐみんの爆裂魔法のラッシュです。
こうして見ると、かなりの地獄絵図が展開されたんですね。
最強の魔法使いを、爆裂魔法によって倒しました。
そして、既に変身しているのもあって、魔王城に突撃していきます。
いよいよ、魔王とロキとの最終決戦が幕を開ける。
果たして、どのような結末を迎えるのか。
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ありがとうございます。
いよいよクライマックスを迎えますが、これからも応援の程、よろしくお願いします。
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