この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第173話 この素晴らしい世界に祝福を!

 俺たちは、協力して、ロキと魔王を倒したのだった。

 

白夜「湊翔!お前、心配させやがって!」

武劉「お前が倒されたと聞いた時は、ヒヤヒヤしたぞ。」

湊翔「悪かったって。でも…………ロキを倒すには、神になるしか無かったからな。リバースは俺でも防ぎきれなかったし。」

カズマ「そうだったのかよ…………。」

 

 白夜と武劉はそんな風に言ってきて、俺はそう返す。

 実際、神になる前の俺では、リバースは防ぎきれなかったからな。

 そんな中、それを見ていた闘轟と武は。

 

闘轟「…………で?お前はあいつには何か話しかけないのか?」

武「別に…………話す事なんてねぇよ。次に会った時には、全力で戦うだけだ。」

闘轟「…………ふっ。」

 

 闘轟はそう聞くと、武はそう答えて、そそくさと居なくなっていた。

 闘轟もそう言うと、そそくさとどこかへと消えていった。

 

トウカ「湊翔〜!」

ゆんゆん「心配したんですよ〜!」

湊翔「悪かったって。」

 

 トウカとゆんゆんは、涙を流しながらそう言って抱きついてくる。

 この二人には、心配をかけたからな。

 すると。

 

アクア「アンタ……………シリアスな空気で何も言えなかったけど…………神を騙るなんて、どういうつもりよ!」

湊翔「今更食いつくんじゃねぇ!」

武劉「本当に今更だな……………。」

朱翼「あははは……………。」

ダクネス「まさか、神になるとは…………。」

 

 アクアは俺を睨んでくると、噛み付く様にそんな風に叫び、首を絞めようとする。

 俺はアクアと応戦する中、武劉は呆れた様にそう言い、朱翼は苦笑し、ダクネスはそう呟く。

 すると。

 

ロキ「まだだ…………!」

ミツルギ「なっ…………⁉︎まだ…………⁉︎」

湊翔「ロキ。お前の負けだ。大人しく負けを認めるんだ。」

ロキ「ふっ…………!この私が大人しく負けを認めるとでも?この場は負けたが、私の野望は終わらない!いつか必ず、悲鳴が響き渡る世界にしてみせる!」

???「いや…………お前は終わりだ。ロキよ。」

 

 ロキはそんな風に呻き声を出す。

 ミツルギが驚く中、俺はそう言う。

 それに対して、ロキは未だに執念深くそう言う。

 すると、そんな声が聞こえてくる。

 俺たちは声のした方を向くと、そこにはゼウスと拓巳の二人がいた。

 

トウカ「拓巳さん…………!」

湊翔「ゼウスか。」

ミツルギ「ぜ、ゼウス⁉︎あの人が⁉︎」

ゼウス「いかにも。余がゼウスだ。」

 

 トウカと俺がそう言う中、ミツルギはそう驚く。

 そういえば、ゼウスと会うのは初めてだっけ?

 ゼウスがそう答える中、拓巳は口を開く。

 

拓巳「ロキ。お前は終わったんだ。大人しく投降しろ。」

ロキ「人間風情が…………!神に指図するなぁぁぁぁ!」

 

 拓巳はロキにそう話しかける。

 それに対して、ロキはそんな風に叫ぶ。

 それを聞いたゼウスは。

 

ゼウス「…………ロキよ。お前はやりすぎた。よって、お前の権能と力を没収し、拓巳に譲渡する!」

ロキ「何…………⁉︎そんな事が罷り通っていいのか⁉︎貴様、それでも神か⁉︎」

ゼウス「人間の世界を混沌に陥れようとした者が言うな!既に決定事項だ!」

 

 ゼウスは往生際が悪いロキに対して、そんな風に言う。

 ロキは唖然としてそう言うと、ゼウスはそう叫び、ヴィジョンドライバーの上部に触れる。

 すると。

 

ロキ「ぐわぁぁぁぁ⁉︎私の…………私の力が……………⁉︎」

 

 ロキから何かが吸い取られる様に光が出ていき、ロキはそんな呻き声を出す。

 しばらくすると、ロキは項垂れる。

 ゼウスは、拓巳に話しかける。

 

ゼウス「………拓巳、いいな?」

拓巳「ああ。」

 

 ゼウスは拓巳にそう話しかけると、拓巳はそう答える。

 すると、滞空していた光が拓巳の中に入っていく。

 

拓巳「ぐっ…………⁉︎うぉぉぉぉぉぉ!」

 

 それを受けて、拓巳はそんな声を出す。

 すると、拓巳の見た目が変わっていく。

 髪の色が紫になり、瞳が赤くなる。

 

拓巳「…………ふぅ。力が馴染んだか。」

ゼウス「よくやったな。では、ロキの悪趣味なデザイアグランプリを終わらせるぞ。」

拓巳「ああ。終幕のデザイアグランプリは終わりだ。」

 

 拓巳が一息吐く。

 ゼウスがそう言うと、拓巳は腰に装着していたジリオンドライバーの上部に触れる。

 すると、周囲には波動が放たれる。

 

民間人「えっ…………⁉︎」

ジャマト「ゼラスト(やった)〜!」

 

 その波動を浴びると、ジエンドライダーに変身させられていた人たちは変身解除する。

 それを見て、ひまわりジャマトは喜びの声を出す。

 

ダスト「疲れたぜ……………。」

リーン「魔王軍も退けられて…………仮面ライダーにされてた人も元に戻ったわね…………。」

シエロ「あの…………リアちゃん…………。」

エーリカ「湊翔は…………。」

狼菜「大丈夫?」

リア「…………大丈夫だ。それに…………感じたんだ。湊翔の気配を。」

 

 ダスト達がそんな風に話す中、シエロとエーリカは、そんな風に話しかける。

 それに対して、リアは胸に手を当ててそんな風に言う。

 一方、ウィズ達の方では。

 

ウィズ「消えた…………?」

バニル「ふむ。どうやら、ロキとやらが倒れ、終幕のデザイアグランプリが強制終了した様だな。」

樹「その様だね。」

 

 ゲームマスターが消えた事で、ウィズが戸惑う中、バニルは見通す力で見通してそう言い、樹もそう言う。

 一方、サマスはというと。

 

サマス「あっ…………!何故⁉︎何故、天界へのゲートが閉じられているの⁉︎ねぇ!どうして⁉︎ねぇ!どうして⁉︎」

 

 サマスはそんな風に錯乱していた。

 ロキが敗れた事を受けて、天界に撤退しようとしていたが、天界へのゲートが閉じられていたからだ。

 サマスが黒ツムリにそう当たっていると。

 

ギロリ「残念だが、君がゲートを通る事は出来ない。ロキと関わっていた以上、君は存在させるわけにはいかないからな。」

 

 そこに、ギロリさんとウォルバクの二人が現れる。

 それを聞いたサマスは。

 

サマス「嫌…………!嫌っ⁉︎」

 

 サマスはそんな悲鳴を出す。

 だが、抵抗虚しく、サマスは消えて、黒ツムリへと吸収される。

 

黒ツムリ「どうして…………私だけ?」

ギロリ「君はあくまで生み出された存在に過ぎない。なので、これからは拓巳のサポートとして頑張ってもらいたい。」

ウォルバク「よろしくね。」

黒ツムリ「はい…………。」

 

 黒ツムリは、自分だけが消えていない事に首を傾げていた。

 それに対して、ギロリさんとウォルバクはそう答える。

 こうして、黒ツムリは拓巳のサポートとして動く事になった。

 


 

 その頃、俺たちの方では。

 

ゼウス「…………さて、それでは佐藤和真君。魔王を倒し、無事にデザ神となった君に、話がある。着いてきたまえ。」

拓巳「湊翔とアクアも来い。湊翔にとっては、神としての初めての仕事だ。」

湊翔「ああ。」

カズマ「おう…………。」

アクア「え、ええ…………。」

 

 ゼウスはそう言うと、ゲートを開く。

 拓巳にも言われて、俺とカズマとアクアはそのゲートを潜っていく。

 ちなみに、ロキはこの時、鎖で拘束されて、連行されていった。

 いよいよか…………。

 トウカはともかく、ゆんゆんとリアには悪い事をするかもしれない。

 でも…………。  

 俺はそんな風に考えながら、カズマと向き合う。

 

湊翔「…………それじゃあ、佐藤和真さん。あなたは魔王を討伐して、デザ神となりました。魔王を倒し、デザ神となった事で、どんな願いでも、一つだけ叶える事ができます。」

カズマ「おい、どうしてそんな事務的に行うんだよ?何やってんだよ。」

湊翔「…………佐藤和真さん。願いを一つだけお願いします。」

 

 俺はそんな風に言う。

 カズマがそう突っ込む中、俺は構わずに先を促す。

 この後、忘れてしまうのだから、意味はないのだ。

 カズマの特典として連れてこられたアクアはともかく、エリスとアテナは、クリスとトウカという人間の体で降り立つ必要があるという事から、そんな簡単に降りられないのだろう。

 だから、俺はカズマ達との生活はもう出来なくなってしまう。

 少しでも、悲しみを減らす為にも他人行儀で行った方が良い。

 すると。

 

カズマ「…………そうだな。この世界に来る際に、貰い損ねたチートを下さい。」

湊翔「その願い、承った。どんな能力をお望みでしょうか?」

アクア「あ…………。」

 

 カズマはそんな風に言う。 

 それを聞いて、俺がそう言う中、アクアは不安げにこちらに手を伸ばしかけて、思い直した様に引っ込めた。

 俺は薄々、カズマの願いが分かったような気がするな。

 俺がそう考える中、カズマは口を開く。

 

カズマ「神様はチートに入りますか?」

 

 カズマはそんな風に言う。 

 それを聞いたアクアは口を開く。

 

アクア「カズマ!早くアクセルに帰るわよ!」

湊翔「……………ふっ。2人とも、あいつらのことを頼むぞ。」

 

 アクアはそんな風に嬉しそうに言う。

 素直じゃないな。

 俺はそう思いながら、そんな風に言う。

 すると。

 

カズマ「何言ってんだよ。お前も来るんだよ。」

湊翔「……………えっ⁉︎」

 

 カズマがそんな風に言い、俺はそんな風に反応をする。

 それを見ていたゼウスと拓巳は、笑みを浮かべ、何かの作業をしていたように見えた。

 

湊翔「いや…………お前の願いはアクアを連れていくって事だろ?何で…………⁉︎」

カズマ「ったく…………お前の事だから、天界のルールに従って、勝手に居なくなろうとしてんだろ。」

湊翔「お見通しかよ…………。」

カズマ「それに…………俺は神様って言っただけで、女神とは言ってねぇぞ。」

湊翔「一本取られたな…………。ていうか………覚悟決めてたんだけどな…………。俺、カッコ悪いじゃねぇかよ。」

 

 俺が驚きつつ、そんな風に聞くと、カズマはそう答える。

 お見通しかよ。

 カズマの願いは、性別や人数の指定もないので、複数連れていく事が出来ると解釈できる訳だし。

 俺が照れ臭そうにそう言うと。

 

カズマ「たく、お前、神になったからって、天界のルールで俺たちの前に姿を出せないとか思ってたろ、願いを叶える権利を得たのは俺だ!ちゃんと俺の願いを叶えて俺たちと過ごしてもらうぞ!」

 

 カズマはそんな風に言う。

 すると。

 

ゼウス「良いじゃないか。魔王を倒したデザ神の願いを叶えてやるのだ。それに…………君はもう少しだけ、人間としての生活を楽しむのも構わないと思うからな。」

拓巳「黒ツムリが流したお前の死亡したという通知に関しては、この世界のすべての人の記憶から抹消した。まあ、ロキの終幕のデザイアグランプリが強制終了した時点で、その記憶は消えた訳だが。気にせずに行ってこい。」

湊翔「……………ああ。」

 

 ゼウスと拓巳は、そんな風に俺の背中を押すようにそう言う。

 俺は泣き笑いの表情を浮かべながら、そう答える。

 そうして、俺たちは魔王城へと戻っていく。

 すると。

 

ゆんゆん「ああっ⁉︎魔王軍がテレポートで続々と帰ってくる!っていうか、あそこに居るのは魔王の娘じゃあ…………⁉︎」

 

 帰ってくると同時に、ゆんゆんのそんな叫び声が聞こえてくる。

 俺は事情を聞く事に。

 

湊翔「えっと…………どういう状況?」

トウカ「湊翔達が拓巳について行ってる間に、魔王軍が帰ってきたみたい…………。」

白夜「まあ、魔王が倒されたと知ったら、戦闘どころじゃねぇからな。」

朱翼「ですね。」

武劉「それで…………俺たちはどうしようかと思案していたのだが…………。」

 

 俺がそう聞くと、トウカ達はそう答える。

 まあ、そりゃあ帰ってくるよな。

 すると、聞き覚えのある詠唱が聞こえてきた。

 

カズマ「えっ⁉︎ちょっ…………⁉︎」

めぐみん「エクスプロージョン!」

 

 カズマが止めようとしたが、詠唱を行っていた張本人…………めぐみんは止まらずにマナタイトの詰まったリュックを背負い、バルコニーから爆裂魔法を放った。

 

ゆんゆん「めぐみん⁉︎ちょっ、ちょっとあんた何してんのよ⁉︎」

 

 ゆんゆんが止めようとするが、めぐみんは爆裂魔法を連発していく。

 バルコニーから見ているが、それはもう悲惨な光景だった。

 

めぐみん「ワハハハハ!我こそは魔王めぐみん!この城を乗っ取りし、世界最強のアークウィザード!我の城に近づく愚か者共め!我が絶大なる力の前に消え去るが良い!」

ダクネス「め、めぐみん落ち着け!」

ゆんゆん「せっかく魔王を倒したのに、また魔王が現れてどうするの!」

 

 めぐみんはそんな風に叫び、ダクネスとゆんゆんはそんな風に止めようとする。

 それを見て。

 

湊翔「…………本当、締まらねえな。」

トウカ「…………そう言う割には、嬉しそうにニヤニヤ笑ってるけど?」

湊翔「そうか?」

 

 俺がそんな風に言うと、トウカはニヤニヤ笑いながらそう言う。

 本当に締まらないが、これがこの世界での暮らしなのだ。

 割とろくでもない事が多くあるが、それでも飽きないな。

 

湊翔「それじゃあ、さっさと帰ろうぜ。スパイダーフォンを使って、アクセルに戻ろう。」

カズマ「だな。」

 

 俺がそう言うと、カズマもそう答える。

 そうして、俺たちは転送される。

 これからも、この素晴らしい世界で俺たちは生きていく。

 誰もが幸せになれる世界の為に。

 


 

 一方、とある空間で俺たちと魔王とロキとの戦いを見ていたある存在は。

 

???「あ〜らら、ロキ負けちゃってるじゃ〜ん。もう少しイケると思ったんだけどな〜。」

 

 その青年は、そんな風にボヤいていた。

 どこか、ロキにがっかりしたような表情を感じられていた。

 退屈そうにソファーに深く腰掛けると。

 

???「まぁでもあの雑魚にしては、まあまあやれたほうか。中々楽しめたし♪あ!でも、ロキやられたからボクの計画もまた練り直しか〜………。あ〜あ、めんどくさ…………。やっぱ、ロキみたいな雑魚に期待するのはやめたほうがよかったな〜………。」

 

 その青年は、少しだけ楽しげにそう言うと、すぐにうんざりした表情を浮かべ、愚痴を言う。

 すると。

 

???「でも面白いもの見れたしいっか♪それにボクの計画に使えそうなの見つけたし、あれを見つけれたことに関してはロキに感謝しないとね〜。」

 

 その青年はそう言うと、俺たちの姿をスクリーンに映す。

 その表情は先ほどと打って変わって、妖しげな笑みとなっていた。

 すると。

 

???「さて!ボクもそろそろ準備にとりかかるか!ロキがやられたせいで最初から練り直しだけど、あれがあればもっと面白いことができそうだし♪」

 

 その青年は、ソファーから立ち上がり、俺を見つめながらそんな風に言う。

 そして。

 

???「ふふふ♪見せてあげるよギーツ、そして天界のみんな。最っ高にイかれた楽しいゲームをね♪」

 

 そう言うと、その青年はその場から姿を消す。

 果たして、その発言の意図とは。




今回はここまでです。
今回はエピローグ的な話ですので、少し短めです。
これにて、このすばとギーツの本筋の物語は幕を閉じます。
天界のルールによって、湊翔は別れを告げずに離れようとしましたが、カズマが原作通りの願いによって、アクアと一緒に連れ出されました。
ゼウスとしても、湊翔の家族の人生を滅茶苦茶にした負い目があったからか、それを了承する。
拓巳も、ロキの力と権能を受け取り、神へと至る。
そうして、若干締まらない感じでしたが、それこそがこのすばという物語ですので。
湊翔達はアクセルに帰還していく。
そんな中、168話でも登場していた青年は、何か悪巧みをしている模様で。
果たして、そのキャラが何を企んでいるのか。
いずれ分かります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開に関しては、4人のエースと黒狐に相当する話だったり、ジャマト・アウェイキングに相当する話もやります。
ファイナルステージのエピソードも出来ればやりたいなとは思っていますが。
今後の展開などでリクエストがあれば、受け付けています。
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