第17話 冤罪のギーツとタイクーン
機動要塞デストロイヤーとスラグフォートレスジャマトを倒した俺たち。
だが…………。
???「サトウカズマ、桐ヶ谷湊翔!貴様らには国家転覆罪の容疑が掛かっている!大人しく来てもらおう!」
どういう訳か、国家転覆罪という罪が付いていた。
湊翔「えっと、貴方は?」
セナ「これは失礼した。私はセナ。王国検察官です。」
カズマ「それでなんで、俺達は国家転覆罪の容疑が掛かっているんですか?」
確かに俺達は何もしてない。
セナ「この街の領主、アルダープの屋敷に、巨大なモンスターが現れた。」
湊翔「えっ?」
セナ「その巨大なモンスターは、貴様らが使役していると告発があったのだ。」
え?
巨大なモンスター?
そんなの使役してる覚えはないぞ。
しかも、何で俺たちが使役しているという暴論になるんだ。
完全に濡れ衣だろ。
ダクネス「待ってくれ!それは完全に濡れ衣じゃないのか!?」
トウカ「そうだ!私達は、デストロイヤーやジャマトの対応をしていたんだ!そんな事をしている暇はないだろ!!」
ダクネスとトウカは、そう叫ぶ。
そう言ってくれるだけでも嬉しいよ。
俺たちは、そんな事を出来る力は無いしな。
セナ「無論、それは分かっています。しかし、告発がある以上、動かざるを得ないので。貴方達を逮捕します。」
そうなるのか…………。
少し、俺は過去を思い出して、顔を顰める。
冤罪なのに、俺が悪いみたいになっている。
どうにも納得がいかない。
セナ「貴方達には、テロリストもしくは、魔王軍のスパイの疑惑がかかっています。手荒なことはしたくありません、署までご同行願います。」
カズマ「どうすんだよ、湊翔…………。」
湊翔「………………着いていくしかないだろうな。」
そう。
今ここで逃げれば、益々面倒な事になる。
大人しく行くしかないな。
だが。
ダスト「おい!それは横暴じゃねぇのか!?」
湊翔「ダスト!?」
ダスト「こいつらはな、デストロイヤーだけじゃなく、ジャマトって奴も倒したんだぞ!?」
冒険者「そうだ!そうだ!」
冒険者「国家権力の横暴かよ!!」
ダストの叫び声と共に、他の冒険者たちもそう叫ぶ。
そう言ってくれるのは嬉しい。
だが……………。
セナ「ちなみに、国家転覆罪は主犯以外にも課される事がある。言葉には気をつけろ。」
『………………。』
セナのその言葉に、周囲は黙ってしまう。
いや、黙らされたの方が正しいだろう。
俺とカズマは、頷く。
カズマ「…………分かったよ。」
湊翔「ただ、少し、仲間に物を預けても良いですか?」
セナ「まぁ、良いだろう。さっさと預けろ。」
俺たちは、デザイアドライバーとそれぞれが持つレイズバックルを、トウカと白夜の2人に預けた。
そうして、俺たちは連行されていった。
アルダープって奴、何考えてんだ。
それにしても、巨大なモンスターか………。
ジャマトじゃないだろうな?
トウカside
私たちは、湊翔とカズマが連行されていくのを黙って見る事しか出来なかった。
ギルド内では、怒り心頭だった。
冒険者「何でだよ!何で湊翔とカズマが捕まんないと行けないんだよ!!」
冒険者「そうだ!横暴だ!!」
冒険者「アイツら、結構良い奴なのに!!」
あの2人、結構慕われてるね。
まあ、納得はいく。
私と白夜は、ある人を呼び出す。
しばらくすると、その人がやって来る。
トウカ「……………やっと来たわね。ツムリ。」
ツムリ「お待たせしました。」
白夜「遅えよ。」
そう。
ツムリを呼んだのだ。
まさかと思い、とある事を聞く為にだ。
白夜「それで、何か分かったのか?」
ツムリ「はい。アルダープの領主館に、ジャマトが現れていました。」
トウカ「やっぱり……………。」
巨大なモンスターなんて、この世界ではあまり存在しないから、まさかとは思ったけど…………。
白夜「つまり、アルダープの領主館を襲ったのは、ジャマトっていう訳だ。」
ツムリ「事情は聞きました。ギーツとタイクーンが、逮捕されたとか。」
トウカ「それで、2人の仮面ライダーの資格を剥奪するとかじゃないわよね?」
ツムリ「勿論です。今回に関しては、スラグフォートレスジャマトとサボテンナイトジャマトが同時に出現するという、予想外の事態です。それに関しては、申し訳ありません。」
ツムリはそう言って、頭を下げる。
どうやら、アルダープの領主館に現れたのは、サボテンナイトジャマトの方みたいだな。
どうなっているんだ…………?
そもそも、サボテンナイトジャマトが現れたのなら、それも通知に入る筈…………。
私はデザイアグランプリに関しては、参加者の方に入ったから、上位神が何を考えているのか、よく分からない。
白夜「トウカ?」
トウカ「何でもない。何とかして、湊翔とついでにカズマを助けないと。」
白夜「そうだな。アイツらが流石に不憫だしな。」
私と白夜はそう話して、アクア達の方に戻る。
問題は裁判だ。
一応、私と白夜の2人が、弁護人として出るのだが、問題はアクアだ。
あんな性格じゃあ、何をしでかすか分からない。
ちゃんと監視しないと。
湊翔side
俺達はその後、牢屋へとカズマと共に入った。
カズマ「何で俺たちが捕まるんだよ。」
湊翔「さあな。」
カズマ「俺たち…………どうなるんだろうな。」
湊翔「取り調べがあるとか言ってたから、そこで変な事をしなければ、大丈夫だろ。」
カズマ「そうだな。」
俺たちはそう話す。
というより、何で俺たちが冤罪を被らないといけないんだ。
少しイラついてきたな。
俺とカズマは、今日は寝る事にした。
その日、俺は夢を見た。
それも、過去の出来事の記憶を…………。
???『見て。あの子よ。』
???『本当だ。人殺しだってな。』
そんな声が聞こえてきて、周囲からは、蔑みと畏れの視線が……………。
湊翔「……………ハアッ!?」
俺は、飛び起きる。
そこは、昨日と変わらず、牢屋だった。
湊翔「……………最悪だ。」
思い出したくない事を思い出したな。
ここ最近、過去を刺激するような出来事ばかりだな…………。
その後、カズマも起きて、俺達は揃って同じ部屋に連れてこられた。
おそらく取調べ室だろう。
俺達は隣同士に座り、反対側にセナが座る。
セナ「これから貴様らの取り調べを行う。言っておくが嘘は通じないぞ。そこにあるのは嘘を見抜く魔道具だ。」
この世界には嘘発見器があるのか。
まあ、嘘を吐く気はないが。
セナ「まずはサトウカズマ。貴様からだ。16歳で冒険者。では出身地と冒険者になる前に何をしていたのかを言え。」
カズマ「出身地は日本で学生してました。」
チーン。
カズマがそう言うと、魔道具から音が鳴る。
セナ「……………出身地と経歴詐称か。」
カズマ「すいません。日本で学生とは名ばかりでグータラしてました。」
今度は鳴らない。
カズマってニートだったんだ。
まあ、俺には関係ない話だが。
セナ「そ、そうですか。次は貴様の番だ。桐ヶ谷湊翔。18歳で冒険者。なら、先程のと同じだ。」
湊翔「出身地はカズマと同じく日本で大学生をしていました。」
俺がそう言っても、魔道具は鳴らない。
事実だからな。
セナ「そうか。そこの男とは違い、真面目に勉学をしていたと言う事か。しかし、ニホンとは聞いた事が無いな。」
そりゃ、異世界だからな。
聞いた事がないのは当然の事だ。
セナ「では、冒険者になった動機をサトウカズマから言え。」
カズマ「魔王軍に苦しんでいる人達を助けようとして……。」
チーン。
カズマがそう言うと、再び魔道具から音が鳴る。
カズマ「…………冒険者になってカッコいいし、活躍したら人気者になれそうだからです。魔王を倒す気はありますけど。」
今度は鳴らない。
カズマらしいといえば、カズマらしいな。
セナ「次はお前だ。」
湊翔「俺は、偶然、仮面ライダーの力を手に入れて、これがあれば、魔王を倒せると思い、冒険者になりました。」
その言葉を聞いたセナさんは、魔道具をチラリと見る。
だが、魔道具から音は鳴らない。
まあ、ギーツの力を手に入れたのは事実だからな。
魔王討伐が目的のデザイアグランプリに参加して。
流石に、デザイアグランプリの事に関しては話せないから、伏せておく。
セナ「ふむ。では領主殿に恨みの類はあるか?」
湊翔「そりゃあ、ありますよ。ベルディアを倒したのは俺たちなのに、外壁の修理費をケチった領主のせいで、俺たちは借金を負う事になったわ、デストロイヤーやスラグフォートレスジャマトを倒したのに、俺たちがテロリスト扱いされるわ。」
カズマ「一応、憤る仲間をそんな感じに説得しましたが、本音を言えば、恨んでますよ。」
セナさんは、俺たちの言葉に少し引きながら、魔道具を見る。
魔道具は鳴らない。
セナさんは俺たちに少し、同情の視線を向ける。
セナ「ごもっともですね。では次に…………。」
カズマ「あのすみません。そんな回りくどい言い方しないでくださいよ。」
湊翔「さっさと、俺たちに魔王軍関係者かって聞けばいいじゃ無いですか。そもそも俺達は魔王軍とは関係ないですよ。」
その言葉に、当然の如く鳴らない。
セナさんはため息をつきながら、俺たちに話しかける。
セナ「………どうやら私が間違っていた感じのようですね。あなた方は魔王軍関係者ではない。すみません。」
湊翔「信じてくれて有難いです。」
カズマ「容疑が晴れて良かったです。それに俺達はデストロイヤーにベルディアの討伐をしたんだから。」
セナ「それはもちろん存じ上げております。あなた方仮面ライダーが居てくれたお陰でアクセルの街は2度も助かった。しかし、湊翔さんはともかく、貴方の方は悪い噂があるようで。」
ああ、スティールの一件か。
カズマも、心当たりがあるのか、少し罰の悪い表情を浮かべる。
セナ「まあ、それはともかく、あなた方は魔王軍関係者ではなく、幹部の知り合いがいないと言う事だな。」
湊翔「魔王軍の知り合いは流石に居ないとは言い切れません。それに、スパイがいて、そいつと知り合っている可能性がありますけど、魔王軍とは一切関係ありません。」
鳴らない。
それは事実だしな。
一応、魔王軍幹部であるウィズとは知り合いなのだが、知り合った時は、魔王軍幹部だとは知らなかったので、大丈夫だろ。
セナ「スパイ?もしかして心当たりが?」
湊翔「無いですよ。あくまで保険。それに駆け出し冒険者の街に送っても大して意味は無いと言えるでしょう。」
カズマ「そうですよ。」
少々、怪しかったがどうか?
セナは、少し訝しげにしながらも、納得した表情を浮かべる。
セナ「なるほど。あなた方は無罪である事は確認出来ました。しかし、私は検察官として領主アルダープに雇われた身。領主側になりますが、お二人が無罪になる様に善処します。」
カズマ「分かりました。」
湊翔「ありがとうございます。」
なんとか無罪だと証明出来た。
しかし聞きたい事があるので聞く。
湊翔「あの…………セナさん。」
セナ「はい?」
湊翔「領主の屋敷を襲った巨大なモンスターとは、どんな奴なんですか?」
セナ「確か…………サボテンの様な見た目で、馬の様な頭が二つあるモンスターだと聞いています。」
湊翔「そうですか…………。分かりました。呼び止めてすいません。」
セナ「いえ。」
サボテンの様な見た目で、馬の様な頭が二つあるモンスターね…………。
ジャマトの可能性が高いな。
俺たちは、牢屋へと戻った。
カズマ「なあ…………そのサボテンみたいな奴って……………。」
湊翔「ジャマトかもしれないな。」
カズマ「マジかよ。じゃあ、俺たち関係ないって事だな!」
湊翔「一応、無罪は証明出来た。」
そんな風に話していると、スパイダーフォンに連絡が入る。
そう。
こっそり忍ばせていたのだ。
白夜からメールが届いていて、内容は、『アルダープの屋敷を襲ったのは、サボテンナイトジャマトというジャマトだと分かった。』と書いてあった。
どうやら、ジャマトである事が分かったな。
俺たちは、寝る事にした。
この日は、あの記憶を見る事なく、寝る事が出来た。
今回はここまでです。
湊翔とカズマに、国家転覆罪の容疑がかかったのは、アルダープの屋敷に、サボテンナイトジャマトが襲撃したからです。
次回、湊翔とカズマがどうなるのか、判明します。
今日のギーツは、とんでもない事が判明しましたね。
まさか、ジャマトを育てている人がいて、その人は、デザイアグランプリの運営と繋がっているとは。
色々と、闇が深そうですよね。
あと、ギーツとリバイスの冬映画の新情報も来ましたね。
五十嵐家に、四人目の子供が生まれ、それが物語の鍵を握る事になるとは。
この小説の、原作第五巻までの大まかな流れは、こんな感じです。
第3章→復活のベルディアに相当する話→第4章→希望の迷宮と集いし冒険者たち+アニポケコラボエピソード→紅伝説→MOVIEバトルロワイヤルに相当する話
現状は、こんな感じですね。
MOVIEバトルロワイヤルに相当する話で、アクセルハーツを出したいと思います。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
復活のベルディアに関するエピソードも、リクエストがきたので。
紅伝説に相当する話でも、オリキャラを1人出す予定です。