この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第27話 痛々しい街での観光

 アルカンレティアへと向かう為、アクセルの街から出発した俺たち。

 アクセルから遠出するのは、初めてだな。

 

湊翔「しっかし、アルカンレティアって、どんな所なんだ?」

白夜「そ、そうだな……………。」

トウカ「ま、まあ、アルカンレティアは、温泉が有名だからな。」

龍「そうだな。」

アフロディテ「あとは、温泉饅頭とかも美味しいわよ。」

湊翔「へぇ……………。」

 

 いかにもな、温泉街といった感じだな。

 ただ、若干嫌な予感がするんだがな………。

 何せ、白夜にトウカが、先ほどから挙動不審気味なのだ。

 まさか、やばい街なのか?

 でも、めぐみんが、そんなやばい街を慰安旅行先にするか?

 そんな風に不安を抱きつつも、馬車の旅は続いていく。

 流石に暇になり、スパイダーフォンを眺める。

 画面には、各仮面ライダーのデータが映っていた。

 とは言っても、誰が何の仮面ライダーに変身しているのか程度で、所持レイズバックルは不明だが。

 変わりゆく景色を眺めながら、旅行を満喫していたが、突然、馬車の動きが止まって、スパイダーフォンにカズマから連絡が入る。

 

湊翔「カズマ?どうした。」

カズマ「悪い!ちょっと俺達は交戦するぞ!」

湊翔「何で!?」

カズマ「走り鷹鳶って奴が来たんだけど、俺達…………というか、ダクネスが原因で来たんだよ!」

湊翔「どう言う事だよ!?」

 

 話を聞くと、走り鷹鳶は硬い物を見つけて突撃していくそうで、ダクネスの余りの防御力の高さが走り鷹鳶を引き寄せてしまったそうらしい。

 俺たちも同じ仲間として、カズマ達と共に出撃する事になった。

 俺達は全員変身する。

 腰にデザイアドライバーを装着して、それぞれのレイズバックルを構え、装填する。

 

SET

 

 すると、俺の横には、白色のシリンダーと英語でMAGNUMという文字が、カズマの横には、緑の手裏剣の絵とNINJAの文字が、めぐみんの横には、スピーカーとBEATの文字が、ダクネスの横には、紫色の手の絵とZOMBIEの文字が、トウカの横には、青の持ち手と銀色の刀身の剣の絵とCALIBERの文字が、白夜の横には、黄色い発電機と英語でLIGHTNINGの文字が、ウィズの横には戦闘機の絵とJETの文字が、龍の横には、大型の戦艦の絵と英語でFLEETという文字が現れる。

 全員が変身ポーズを取り、叫ぶ。

 

「「「「「「「「変身!」」」」」」」」

 

 俺たちは、それぞれのレイズバックルを操作する。

 

MAGNUM

NINJA

BEAT

ZOMBIE

CALIBER

LIGHTNING

JET

FLEET

REDAY FIGHT

 

 俺はギーツ・マグナムフォーム、カズマはタイクーン・ニンジャフォーム、めぐみんはナーゴ・ビートフォーム、ダクネスはバッファ・ゾンビフォーム、トウカはラウンズ・カリバーフォーム、白夜はライコウ・ライトニングフォーム、ウィズはホーク・ジェットフォーム、龍はムメイ・フリートフォームに変身する。

 ウィズは、カズマ達が乗っていた御者のおっちゃんを守るそうだ。

 

御者「お客さん!勝手に外に……!って!仮面ライダーかよ!」

 

 どうやら、色んな所で噂になっているみたいだな。

 俺たちは、それぞれの武器を持って、走り鷹鳶と応戦する。

 

ダクネス「私に任せろ!」

トウカ「ダクネス!突っ込むなよ!」

カズマ「ったく……………!」

湊翔「やっぱり、ダクネスに集中するか…………!」

白夜「みたいだな。」

めぐみん「とにかく、片っ端から倒しますよ!」

龍「ああ。」

 

 ダクネスが走り鷹鳶に向かって行き、ゾンビブレイカーで倒していく。

 俺たちも、それぞれの武器で、走り鷹鳶を倒していく。

 カズマと白夜は、高速移動をしながら、それぞれの武器で、倒していく。

 トウカと龍は、ダクネスをフォローするかの様に、ソードエクスカリバーと龍が持つ剣で倒していく。

 俺とめぐみんは、マグナムシューター40Xとビートアックスで、遠距離から倒していく。

 だが、走り鷹鳶は、走りながらこちらに来ているので、倒すと、完全には止まらず、こちらに向かってくる。

 そこは、ウィズがカバーしてくれている。

 ウィズは、慣性の法則に従って、倒された走り鷹鳶をこちらに来る前に魔法で消し炭にする。

 何とかなりそうだな。

 そう思っていると。

 

???「ハァァァァァ!!」

湊翔「っ!?」

 

 そんな叫び声がして、俺に攻撃が来たので、すぐに躱す。

 すると、俺が居た場所には、両腕にチェーンソーの刃を付けた、カマキリの頭の仮面ライダーが居た。

 腰にデザイアドライバーを装着していたので、仮面ライダーだと分かったのだ。

 すると、トウカが殺気をぶつけながら問いかける。

 

トウカ「おい、お前、誰だ?」

湊翔「トウカさん、落ち着いて!俺は無事だから!」

 

 俺がトウカを抑えながらそう言う。

 すると。

 

???「貴様!私を忘れたか!?」

湊翔「はい?初対面ですが?」

???「何だと…………!?貴様、私を倒したではないか!?」

湊翔「いや、知らない……………。」

???「愚弄しおって…………許さん!」

 

 そう言って、俺に襲いかかってくる。

 俺は、チェーンソーに当たらない様にして、躱していく。

 ていうか、何なんだよ!?

 俺は、白夜に教わった格闘術を使って、その仮面ライダーと戦う。

 その格闘術と、マグナムシューターの銃撃で、その仮面ライダーとは、互角に戦えている。

 

???「つ、強い……………!」

湊翔「なあ、話を聞いてくれよ!アンタとは本当に初対面なんだよ!」

???「ほざけ!シュバルツギーツが!」

トウカ「シュバルツギーツ?」

白夜「まさか………………。」

龍「シュバルツギーツか。」

 

 この人、シュバルツギーツと応戦していたのか。

 なら。

 俺は、変身解除する。

 すると、その仮面ライダーは、俺に攻撃を当てる直前で動きを止める。

 

???「何の真似だ!?」

湊翔「良い加減に気づけよ。俺は仮面ライダーギーツ。シュバルツギーツじゃない。」

???「何っ!?まさか、本当か?」

白夜「ああ。」

トウカ「彼は桐ヶ谷湊翔。馬場武じゃないわ。」

 

 それを聞いたカマキリの仮面ライダーは、変身解除する。

 どうやら、女性の様だった。

 

???「すまない。早とちりをした様だ。申し訳ない。」

湊翔「いや、誤解が解けた様で、良かったよ。」

トウカ「貴方は?」

ジン「私はジン。」

白夜「ジンか。」

カズマ「おい!そっちは大丈夫なのか?」

めぐみん「そこの人は?」

龍「まあ、色々とな。」

 

 走り鷹鳶を倒して、ジンの誤解も解けた。

 良かった。

 その夜、休憩を取る事になった。

 すると、商隊のリーダーの人が話しかけてくる。

 

リーダー「さあ、どうぞどうぞ!良い部分が焼けたので、召し上がって下さい!」

 

 そう言って、俺たちに肉を差し出してくる。

 昼間、走り鷹鳶を撃退した事で、凄い歓待を受けていた。

 ただ、後ろめたさを感じる。

 

リーダー「いやぁ!まさか、巷で話題になっている仮面ライダーの一団と合間みえるとは実に光栄です!」

 

 勘弁してくれ。

 というより、走り鷹鳶がやって来たのは、仲間のクルセイダーのせいなんです。

 

リーダー「これは、少ないですが、護衛の報酬です!」

カズマ「いやいやいや!護衛の報酬は、本当に結構ですので…………!」

リーダー「何を言われるんですか。殆どの走り鷹さんを倒したのは、あなた方ではないですか!」

湊翔「冒険者なら、あの場に居たなら、戦闘に参加するのは、当然の事ですよ!」

リーダー「何という方々だ…………!この世知辛い世に、まだ、あなた達の様な本物の冒険者が居たとは!」

 

 俺たちは、マッチポンプに近い状況で、報酬を受け取るのを拒否した。

 すると、リーダーはそう言って泣く。

 こんなマッチポンプで、報酬なんか受け取れるか!

 そう思うのだった。

 その後、アクアはウィズを連れて、宴会芸を披露していた。

 カズマは、走り鷹鳶の戦いで、傷ついたダクネスの鎧を直して、それをダクネスとめぐみんが見ていた。

 龍とアフロディテは、お互いにイチャイチャしていた。

 俺、トウカ、白夜は、ジンに話を聞いていた。

 

湊翔「つまり、シュバルツギーツと戦い、負けたと。」

ジン「ああ。その際、煽ってきたのでな。」

トウカ「なるほどね……………。」

白夜「アイツ、どんだけ面倒な事をやってくれたんだよ。」

 

 本当だよ。

 こりゃあ、アイツが面倒な事を起こす度に、俺がとばっちりを受ける奴じゃん。

 すると、ジンは頭を下げる。

 

ジン「本当に申し訳ない。早とちりで、迷惑をかけたな。」

湊翔「気にすんなって。」

トウカ「まあ、仕方ないでしょ。」

白夜「だな。」

ジン「借りが出来たな。もし、何かあったら、呼んで欲しい。力になるぞ。」

湊翔「ああ。」

 

 そうして、ジン/仮面ライダーマティスと協力関係になった。

 そこに、ダクネスがやって来る。

 

ダクネス「なあ、ジンとやら。」

ジン「ん?」

ダクネス「どこかで、あなたと会った事はないか?」

ジン「………………気のせいじゃないか?」

 

 そんな風に話して、ダクネスは、若干納得してなさそうにして、戻った。

 その後、俺たちは寝る事にした。

 だが、しばらくして、目が覚めた。

 物音がしたからだ。

 

湊翔「………………ん?」

 

 何だ?

 俺は、周囲を見渡すが、特に誰も起きていない。

 いや、起きていた。

 カズマとダクネスが。

 すると、トウカと白夜も目が覚める。

 

トウカ「何だ……………?」

白夜「何かいるのか?」

湊翔「多分な。」

 

 俺とトウカと白夜は、そう話す。

 すると、周囲の人たちも目を覚ます。

 俺たちは、カズマとダクネスの方に向かう。

 

湊翔「おい、カズマ。何か居たか?」

カズマ「湊翔か。千里眼スキルで見てみたんだが、人型なんだが、動きが鈍い!」

 

 なるほどな。

 他の冒険者が、焚き火の火を長めの棒に移して、外に向かって投げる。

 すると、そこにはゾンビが居た。

 

「「「なあああああーっ!?」」」

 

 周囲の人が叫び声を上げる中、俺はマグナムシューターを、トウカはソードエクスカリバーを、ダクネスはゾンビブレイカーを構える。

 

カズマ「俺はアクアを起こしてくる!こんな時位は、アイツも役に立つだろ!」

湊翔「分かった!」

 

 カズマはそう言って、アクアの方に向かう。

 俺たちは攻撃しようとするが、ゾンビの群れは、俺たちを無視して、アクアの方に向かう。

 

湊翔「あれ?何でアクアの方に向かってんだ?」

トウカ「ああ……………ん?なんか、この光景に、既視感が……………。」

 

 奇遇だな、俺もだ。

 俺とトウカがそう言う中、アクアの叫び声が聞こえてきた。

 

アクア「わあああああーっ!何事!?何で私、目が覚めたらアンデッドに集られてるの!?カズマさーん!」

 

 アクアはそう叫ぶ。

 すると、既視感の正体が分かった。

 分かったと同時に、罪悪感が再び出てくる。

 つまり………………。

 

湊翔「これ、また俺たちのせいじゃね?」

トウカ「だよな……………。」

アクア「迷える魂よ、眠りなさい!ターンアンデッド!」

 

 俺たちがそう話す中、アクアは浄化魔法を発動させる。

 ゾンビ達が浄化されていく。

 

ウィズ「ほえ〜!!」

ダクネス「ああっ!ウィズ!」

白夜「ウィズ!しっかりしろ!!」

 

 ウィズも浄化されかけ、ダクネスと白夜の慌てた声が聞こえる中、俺は心の中で謝っていた。

 そう。

 既視感の正体は、ベルディア戦にあった。

 ベルディア戦にて、ベルディアが召喚したアンデッドナイトが、アクアに集中した事があった。

 つまり、走り鷹鳶の時に続いて、俺たちの仲間がやらかしたという事だ。

 俺は、カズマと合流する。

 

湊翔「カズマ、これって……………。」

カズマ「言うな。俺もそう思ってるから。」

 

 俺とカズマがそう話す中、浄化をし終えたアクアが、ドヤ顔でこちらに来る。

 

アクア「どう、カズマ、湊翔?この私の女神っぷりは!この旅の間、活躍しっぱなしじゃないかしら?そろそろ私に、お供え物の一つぐらい捧げてくれても、罰は当たらないわよ!」

 

 こいつ!

 お前のせいでこうなってるんだろうが!

 何ドヤ顔してんだ!

 すげぇムカつく。

 その後、リーダーが再び礼金を俺たちに払おうとしたので、即座に拒否した。

 それからしばらくして、アルカンレティアに到着した。

 ちなみに、ジンとは別れた。

 ジンは、あの旅団の護衛として雇われていたそうで、護衛が続くからそうだ。

 一団が去っていく中、めぐみんが言う。

 

めぐみん「ああ、じゃりっぱ…………!じゃりっぱが行ってしまいます……………!」

カズマ「お前、何してんだ?」

白夜「ドラゴンの名前を、めぐみんに求めちまったのか……………。」

 

 どうやら、カズマ達の方には、レッドドラゴンの赤ちゃんが乗っていた様で、そのドラゴンにそう名付けてしまったそうだ。

 俺が苦笑する中、アクアが言う。

 

アクア「さあ、着いたわね!水と温泉の都アルカンレティア!ここは、アクシズ教団の総本山なのよ!」

「「っ!?」」

 

 ここがアクシズ教団の総本山!?

 何てこった。

 道理で、アクアが行きたがり、対照的に、白夜とトウカが行きたがらなかった訳だ。

 これ、絶対慰安旅行にならねぇだろ。

 

アクシズ教徒「ようこそいらっしゃいました!観光ですか?入信ですか?冒険ですか?洗礼ですか?」

アクシズ教徒「なんて美しく輝かしい水色の髪!地毛ですか?羨ましい!羨ましいです!その、アクア様みたいな羽衣もよくお似合いで!」

トウカ「押しが強い!」

湊翔「すいません、ウチにはもうアクシズ教のアークプリーストがいるもので。今日は観光に来ているので、また………。」

アクシズ教徒「そうでしたか!さようなら同志!あなた方が良き1日であらん事を!」

 

 流石、厄介者だらけの街だ。

 慰安旅行で来たけれど、全然休めない。

 その後、アクアがチヤホヤされると言って、アクシズ教団の教会に向かい、めぐみんは心配だからという理由で、アクアについて行った。

 俺、トウカ、白夜、カズマ、ダクネスは、ウィズの方にいた。

 カズマがウィズにドレインタッチでダクネスの魔力を移す中、ウィズが目を覚ます。

 

カズマ「目が覚めたか。」

湊翔「もうアルカンレティアに到着しているよ。」

ウィズ「川の向こうで、ベルディアさんが私に声をかけてたんですが……………。」

 

 それ、臨死体験じゃん。

 三途の川じゃん。

 その後、ウィズの看病を白夜に任せて、俺たちは観光をする事になった。

 

ダクネス「カズマ、湊翔、トウカ!見てくれ!美しい女神像だな……………。」

トウカ「………………そうね。」

 

 ダクネスは、噴水の所に置いてある女神像を指差して言い、トウカは、そこまで興味を示していなかった。

 それを見た俺とカズマは。

 

((……………詐欺だな。))

 

 そう思った。

 実際に、女神アクア本人を見ても、詐欺としか思えない。

 すると。

 

女性「きゃあっ!?どうしましょう、折角買ったリンゴが…………!」

 

 そう言って、りんごを落とした。

 俺たちは、りんごを拾って、その女性に渡す。

 

女性「どうもありがとうございました!おかげで助かりました!何か、お礼をさせては貰えないかしら…………。」

 

 そう言って、俺たちを見つめてくる。

 若干、嫌な予感がしたので、俺は少し下がる。

 カズマは頬を赤くして、ダクネスは不機嫌そうな顔になる。

 すると、その女性は。

 

女性「この先に、アクシズ教団の運営するカフェがあるんです。そこで私とお話ししませんか?」

「「結構です。」」

 

 その女性はそう言った。

 やっぱり。

 俺たちは、すぐに去ろうとする。

 だが、その女性は、俺たちの腕を掴む。

 

女性「まあまあお待ちになって下さい!私、実は占いが得意なんです!お礼代わりに占わせては頂けませんか!?」

湊翔「結構です!!」

カズマ「ちょ、本当に結構なんで……………はな……………放せぇぇぇ!!」

 

 俺たちがそう叫ぶも、女性は必死にしがみつき、目を光らせて言う。

 ていうか、怖いって!

 

女性「今、占いの結果が出ました!このままでは、あなた達に不幸が!でも、アクシズ教に入信すれば、その不幸が回避できます!入りましょう!ここは入っておきましょう!」

湊翔「その不幸は、今まさに遭遇してるよ!さっさと放せ!」

カズマ「ダクネス、助けてくれ!」

 

 俺とカズマがそう叫ぶと、トウカとダクネスが助けに入る。

 

トウカ「ちょっと、そこの2人が嫌がってるだろ。やめろよ。」

ダクネス「すまない、私はエリス教の信徒でな。」

女性「ぺっ。」

 

 トウカの言う事は聞かなかったが、ダクネスがそう言うと、女性は道に唾を吐く。

 そして、買い物袋を持って、ある程度歩くと。

 

女性「ぺっ。」

 

 女性は再び唾を吐く。

 どんだけ、エリス教を毛嫌いしてるんだよ。

 

カズマ「お、おいダクネス、その、あれだ。アクシズ教とエリス教は仲が悪いみたいだし、そのお守りは隠しておけ。」

湊翔「まあ、仕方ないよな…………。」

ダクネス「んっ……………!」

 

 俺とカズマがそう言うと、ダクネスは小さく呻いて、体を震わせる。

 

トウカ「……………ダクネス。もしかして、少し興奮したのか?」

ダクネス「……………してない。」

カズマ「だって…………『んっ……………!』って。」

 

 トウカがそう聞くと、ダクネスはそう答える。

 俺たちは、人通りの少ない道へと向かう。

 理由は勿論、アクシズ教徒と遭遇するのを回避する為だ。

 

ダクネス「流石は、アクシズ教の総本山だな。」

トウカ「だからここには、行きたくなかったんだよ…………。」

湊翔「俺もそう思うよ。」

カズマ「まあ、人通りも少ないし、大丈夫だろ。」

 

 俺たちがそう話す中、目の前から男と少女の2人が現れる。

 何か、嫌な予感が。

 すると、女性が叫ぶ。

 

女性「きゃあああっ!助けて!すいませんそこの方、助けて下さいっ!あの凶悪そうな、エリス教徒と思しき漢が、私を無理矢理暗がりへ引き摺り込もうと…………!」

男性「へっへっ!おい、そこの兄ちゃん達!お前らはアクシズ教徒じゃねえな?ハッ!強くてかっこいいアクシズ教徒だったなら逃げ出した所だが、そうじゃないなら、遠慮はいらねぇ!暗黒神エリスの加護を受けた俺様の、邪魔をするってのなら、容赦はしねえぜ!」

 

 そんな三文芝居を繰り広げていた。

 要は、アクシズ教団に入れという事なのだろう。

 気になった俺は、トウカに聞く。

 無論、アクシズ教徒に聞かれない様に。

 

湊翔「トウカ、女神エリスって、暗黒神なのか?」

トウカ「そんな訳無いだろ。アイツらがでっち上げただけだ。」

 

 ですよね。

 なら、放置一択だな。

 そう思い、俺たちは無視して立ち去ろうとする。

 すると、少女と男が話しかけてくる。

 

少女「ああっ、見捨てないで、そこの方達!大丈夫、この紙に名前を書くだけで、アクア様から授けられるアレな超パワーで強くカッコよくなれます!その力に恐れをなして、このエリス教徒も逃げ出す事でしょう!」

男「そうだぜ!しかも、入信すると芸達者になったり、アンデッドモンスターに好かれやすくなったりと、様々な不思議特典もあるんだぜ!」

 

 どうでも良い。

 芸達者になったり、アンデッドモンスターに好かれやすくなるって、別に要らないだろ。

 そんなアクアみたいになったら、バカが移りそうだし。

 俺は少しずつ、ストレスが溜まっていく。

 これ、拷問の類ですか?

 ていうか、もう三文芝居をやめてないか?

 すると、ダクネスがエリス教徒のペンダントを取り出し、言う。

 

ダクネス「おい!私の前でエリス様を暗黒神呼ばわりするとは…………!」

「「ぺっ。」」

 

 ダクネスが何かを言い終える前に、少女と男は唾を吐き、その場から去っていく。

 アクシズ教徒は、こんな連中ばっかなのか?

 ダクネスは、再び震えた。

 

湊翔「……………エリス教も、こんな連中ばっかじゃないだろうな?」

トウカ「そんな訳ないだろ。私の親友が特殊なだけだ。」

 

 俺の呟きに、トウカはそう答える。

 そう答えるトウカの顔は、呆れていた。

 トウカもトウカで、苦労してたんだな。

 その後も……………。

 

アクシズ教徒「あら!パーティかしら!どうも、アクシズ教に入りませんか?今なら食べられる石鹸も付いて来ますよ!」

アクシズ教徒「あら!ねぇねぇ久し振り!私よ、私!あ!でも分かんなかった?私アクシズ教に入ってから変わったからさ!君もアクシズ教に入ろうよ!」

アクシズ教徒「あらあら!新婚が2組も!じゃあ、これもらって!良いのよ!叔母さんからのご祝儀よ!この洗剤ね!飲んじゃっても大丈夫!」

 

 と、こんな具合に勧誘が凄まじく、オープンカフェで俺達は撃沈していた。

 

湊翔「………………もう嫌だ。アクセルに帰りたいよ。」

トウカ「……………気持ちは痛いほど分かる。」

カズマ「…………どうなってんだこの街は。と言うか、アクシズ教団ってのは、何なんだ。」

 

 俺たちがそう話す中、ダクネスは頬を火照らせていた。

 すると、注文していた料理が来て、俺たちは食べようとする。

 すると。

 

ウェイトレス「あ、エリス教徒のお客様。こちらは、当店からのサービスです。」

 

 ウェイトレスがそう言って、ダクネスの足元に置いたのは、犬の餌。

 

ウェイトレス「では、ごゆっくりどうぞー。」

 

 そう言って、ウェイトレスは去っていく。

 もう嫌だ。

 慰安旅行になってないし。

 すると、ダクネスが俺たちに話しかける。

 

ダクネス「…………なあ、カズマ、湊翔、トウカ。皆でこの街に住まないか?」

カズマ「…………絶対嫌だ。」

湊翔「断る。」

トウカ「無理。」

 

 ダクネスの問いに、俺たちは異口同音に答える。

 俺たちは食事を終えて、宿に戻る事にした。

 人目の少ない路地裏を歩いていると、1人の女の子が転んだ。

 

湊翔「おい!大丈夫か?」

女の子「うん。ありがとう。お兄ちゃん達、お姉ちゃん達。」

トウカ「大丈夫そうだな。」

カズマ「大丈夫か?ほら、立てるか?」

 

 俺たちの問いに、少女ははにかむ。

 どうやら、子供はマシみたいだな。

 

女の子「うん、もう大丈夫!ありがとう!親切なお兄ちゃん達、お名前教えて?」

カズマ「カズマだよ。サトウカズマ。」

湊翔「俺は湊翔だ。桐ヶ谷湊翔。」

女の子「サトウカズマに桐ヶ谷湊翔?ねえ、どんな字を書くの?書いてみてお兄ちゃん達!」

カズマ「ああ、良いよ。」

湊翔「俺らの名前はな…………っ!?」

 

 俺たちは、女の子から紙とペンを受け取って、名前を書こうとするが、直前で気づく。

 その紙が、アクシズ教団の入信書である事に。

 俺はマグナムシューターで、入信書を撃ち、カズマはニンジャデュアラーで、入信書を斬り裂く。

 

「「くそったりゃああああーっ!!」」

女の子「お兄ちゃん達〜〜〜〜!!!」

 

 俺たちがそう叫ぶ中、女の子もそう叫ぶ。

 何なんだよ!!

 悪質すぎるだろ!!

 これじゃあ、アクシズ教じゃなくて、悪質狂だろうが!!

 俺のストレスゲージは、振り切った。

 俺とカズマは怒り、アクシズ教団の本部の教会に向かう事にした。




今回はここまでです。
少し、短めです。
アクシズ教徒のしつこい勧誘に、湊翔はキレました。
湊翔は、アクシズ教徒の様な自分勝手な人は嫌いなので。
しかも、子供を使ってでも、勧誘しようとした時点で、キレるのは確定でした。
次回は、アクアが魔女と呼ばれる頃までです。
そして、ハンス戦も始まろうとしています。
今回のギーツは、良かったです。
景和が、汚名返上と言わんがばかりに活躍して、見事、逆転する事に貢献出来たんですから。
ただ、MOVIEバトルロワイヤルの景和の悪魔といい、若干、不安要素はある訳ですが。
この小説のジャマトの成長は、退場者のIDコアが用いられています。
ただ、それは、とある神が、その様に細工した結果です。
その神は、ロキで、今後の物語や、MOVIEバトルロワイヤルにも関与してきます。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ちなみに、今回の話で登場したジン/仮面ライダーマティスは、リクエストで出来ました。
グレアの変身者は、ギロリではなくオリキャラになる予定です。
ジャマトフォームに関しては、どうしようかなと思っています。
流石に、ダクネスを死なせる訳にはいかないので。
もし、ジャマトフォームに関する意見がある場合は、お願いします。
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