ベルディアとハンスを倒した俺たちは、魔石を探す事にした。
手分けをして探す。
湊翔「そっちにはあったか?」
カズマ「いや。そっちはどうだ?」
ダクネス「ふむ……………こっちではないみたいだな。」
ウィズ「こちらでもないみたいです。」
めぐみん「ここにもありません。魔力の気配はするので、遠くはないと思うのですが……………。」
トウカ「こんなに探しても見つからないなんてな………………。」
白夜「もうちょい探すぞ。」
朱翼「ですね。」
龍「ああ。」
アフロディテ「分かりました。」
だが、なかなか見つからずに、苦戦していた。
カズマは、アクアに声をかける。
カズマ「アクアの方はどうだ?」
アクア「うーん……………探索器の反応だとこの辺なんだけど…………あっ!カズマー!こっちこっち!あったわよ!」
カズマ「おー!」
ダクネス「見つかったか。」
湊翔「みたいだな。」
めぐみん「今度の数字は何でしょう。」
白夜「これは………………七だな。」
トウカ「魔石はこれで六個目か。」
朱翼「後一つですね。」
ここまで来たんだな。
だいぶ苦労したな。
すると、ダクネスが口を開く。
ダクネス「最悪、最後の一個を見つけられなくとも、十分な稼ぎになったんじゃないか?」
めぐみん「ダメです。ちょむすけの分が足りません。」
カズマ「だから猫は入れんな。」
ちょむすけ「なーう。」
めぐみん「カズマ。ここまで着いてきてくれたちょむすけだって、立派な私たちの仲間ですよ。この子にも魔石をもらう権利はあります。」
カズマ「猫に小判だ。必要ないだろ。」
まあ、確かにね。
ちょむすけに魔石を渡しても、意味はないだろう。
すると、魔石の光が消えていく。
トウカ「魔石の光が消えていくな。」
湊翔「確かに。」
めぐみん「……………もしかして、ダンジョンの幻を生み出すのに、魔石の力を利用していたんじゃないでしょうか?」
朱翼「カズマさんが拾い上げたから、ダンジョンとの繋がりが切れたという事ですか?」
白夜「そうかもな。」
アクア「あ、それってつまり、帰りは楽が出来るって事じゃない!?」
ダクネス「そうか。塔の幻が発生しなくなったのなら、敵が出てくる心配はないな。」
カズマ「そりゃあ、良いな!今日は精神的に疲れたし、早く帰りたい所だったんだ。それじゃあ、さっさとこんな塔から降りるぞ。」
確かに、そうかもしれない。
だが、なんか嫌な予感がする。
すると、白夜がウィズに話しかける。
白夜「どうした、ウィズ?」
龍「何か気になる事でもあるのか?」
ウィズ「い、いえ……………皆さん、お気づきになってないみたいですけど……………。」
アフロディテ「なんか、塔の壁や床石が透けてきてませんか?」
湊翔「………………え?」
カズマ「はい?」
白夜と龍に話しかけられた2人がそう言うのを聞いて、俺たちは周囲を見渡す。
すると、塔自体が薄くなってきているのだ。
カズマ「おいおい!まさか、塔まで幻影だったってオチか……………!?」
アクア「か、カズマ、それ、どういう事!?」
湊翔「お前、分かってないの!?このダンジョンは、幻を生み出す物なんだよ!」
ウィズ「つまり、魔力供給が切れたので、幻影で出来た塔自体が消えているのでは…………。」
朱翼「あの………………ここって、何階でしたっけ………………?」
ダクネス「分からない位登ってきたな……………。」
ウィズ「あの、そうこうしてる間に、壁が無くなってきちゃいました。」
白夜「壁だけじゃねぇな。」
めぐみん「床ももう見えなくなってきました。」
あれ、これ、やばくね?
俺たちは、冷や汗を流す。
すると、アクアが口を開く。
アクア「えっと……………つまり?」
トウカ「このままだと、地面に落ちて、ミンチになるな。」
龍「面倒な事になったな……………。」
アフロディテ「ですね……………。」
アクア「いやぁぁぁぁぁ!!カズマさん!カズマさん!落ちるぅぅぅぅ!!」
カズマ「おい、アクア!その羽衣を貸してくれ!」
アクア「嫌よ!これは女神の証なんだから!」
カズマ「うるせぇぇぇ!!地面に叩きつけられたかったら、1人で叩きつけられてろ!」
白夜「ウィズ!なんかサポート頼む!」
湊翔「皆、行くぞ!」
俺たちは、アクアの羽衣をパラシュート代わりにして、塔から脱出する。
すると。
ウィズ「テレポート!」
湊翔「あ。」
そういや、テレポートがあったな。
すると、俺たちはアクセルにテレポートした。
なんとか、ミステリータワーからの生還を果たしたのだった。
龍とアフロディテは、どこかに行ってしまったが。
そんな中、アクアは唸っていた。
アクア「うーん……………おかしいわね……………。」
ダクネス「どうしたんだアクア。難しい顔して。」
アクア「あ、ダクネス。見てよ、この探索器。次の魔石の場所を確認しようと思ったんだけど……………。」
朱翼「どれどれ……………。」
トウカ「目的地が移動してる…………?」
めぐみん「光点が動き回っていますね。」
アクア「どういう事?壊れちゃったのかしら?調子が悪い時はこうやって……………ていっ!」
そう。
光点が移動していたのだ。
どういう事かと首を傾げる中、アクアが探索器を叩く。
カズマ「おいこら、乱暴に扱うな。」
白夜「壊れたらどうすんだよ。」
アクア「そんな事言っても……………このまま直らなかったら不良品よ?返品して文句言ってやるわ!」
湊翔「まだ言うか……………。」
だが、光点が動いているのは気になるよな。
有り得るのは、誰かが既に持ち去ったか、あるいは、ダンジョンそのものが動いているのか。
後者はあり得るのかは、分からないが、考慮に入れよう。
すると、クリスがやってくる。
クリス「何騒いでんの?」
カズマ「よお、クリス。」
クリス「例の情報、魔石の正体について少し調べてきたんだけどね。面白い事が分かったよ!」
湊翔「面白い事?」
クリス「この魔石なんだけどね、この国で作られた物じゃないんだって。昔、ニホンっていう国から来た冒険者が持ってきたって話だよ。」
カズマ「あー、やっぱりそうか…………。」
クリス「え、カズマ達、知ってたの?」
だろうな………………。
いかにもドラゴンボール染みた設定だから、だろうなとは思ったけど。
そんな風に考える中、カズマが叫ぶ。
カズマ「そうだ……………そうだよ!こんな駄女神のせいで苦労してるけど、元々転生者は強い筈だろ!そのアイテムさえ手に入れれば、俺だって魔王を倒せる様になるんじゃないか!?」
アクア「ちょっとカズマ?今、ナチュラルに私の悪口を言わなかった?」
白夜「そんな美味い話は無いと思うがな。」
湊翔「確かに。」
俺と白夜はそう思った。
その後、その魔石の力を使えない事を知り、落胆するカズマだった。
そして、翌日、トウカからとんでもない事を聞いた。
湊翔「は?塔が復活した?」
トウカ「ええ。どうやら、一時的に魔力切れを起こしただけで、魔力が溜まれば、また出現するんだと。」
白夜「マジかよ……………。」
朱翼「なるほど……………。」
トウカ「それで……………ギルドの人から、また調査して欲しいと言われたんだが……………。」
湊翔「どうしたもんかな……………。」
カズマ「ぜってぇに行かねぇからな!!」
俺が悩む中、カズマのそんな叫び声が聞こえてくる。
どうやら、あの塔は、本当に謎だらけらしい。
何で出現したのかも分からず。
その後、ギルドに向かうと、アクアがバニルに掴み掛かっていた。
アクア「ここに居たのね、悪魔!肝心な時に店に居ないなんて、役に立たないわね!」
バニル「何だ。騒々しいと思ったら、駄女神ではないか。」
アクア「悪魔の癖にギルドに出入りするなんて非常識よ!おかげで、店まで出入りしちゃったじゃ無い!まあ、ひと暴れさせてもらったから………………ぎゃふん!?」
アクアがバニルに対して文句を言っている中、俺と白夜は、アクアの頭をぶっ叩いていた。
アクア「ちょっとアンタ達!何すんのよ!?」
湊翔「それはこっちのセリフだ。」
白夜「お前、バニルに文句を言おうとしたついでに、店で暴れたのか……………!?」
アクア「いいじゃ無い!アンデッドの店なんて、潰しても誰も文句は言わないわよ!」
白夜「お前なぁぁぁぁぁぁぁ!!」
アクア「ぎゃあああああ!?」
すると、白夜はそう言って、アクアにプロレス技をかける。
そんな中、俺とカズマは、アクアが落とした魔石探索器を拾い、バニルに話しかける。
湊翔「悪いな、バニル。うちの狂犬女神が迷惑をかけたな……………。」
バニル「全くだ。まあ、うちのポンコツ店主では、どうにもならないとは思ったがな。」
カズマ「ところで、魔石探索器の表示がこんな風になってるんだが……………。」
バニル「ふむ……………ほう、なるほど。」
俺がバニルに謝りながらそう言うと、バニルはそう吐き捨てる。
その後、カズマが魔石探索器を見せると、興味深そうに見る。
すると、白夜の制裁が終わったアクアが叫ぶ。
アクア「ほら!壊れてるでしょ!?よく見て!光がずっと動いてるの!故障してるのよ!」
白夜「お前は一回黙ってろ。」
朱翼「それで、どうなんですか?」
バニル「いや、壊れてなどいない。これも仕様である。」
トウカ「仕様?それは一体どういう意味だ?また揶揄ってるのなら、斬るぞ?」
湊翔「トウカ、落ち着け。それで、どういう意味なんだ?」
バニル「文字通りである。指し示すべき目的地が動いているのだ。故に、これに表示される光点も動いているのだ。」
アクアがそう叫んで、白夜が抑えて、朱翼がそう聞くと、バニルはそう答える。
すると、トウカがバニルを攻撃しようとするので、俺は抑える。
トウカも、バニルに対しては、あまり信用してないみたいだしな。
アクア「はあ?魔石が移動するわけないでしょ!」
湊翔「つまり、魔石があるダンジョンそのものが動いてるってわけか?」
バニル「左様。」
なるほど、そういう事か。
すると、他の皆が驚いた反応をする。
カズマ「ダンジョンが動く!?何だそれ!?」
めぐみん「信じられませんね。そんなダンジョン、聞いた事がありません。」
トウカ「ダクネスは知ってたか?」
ダクネス「いや……………私も動くダンジョンがあるなどとは聞いた事が無いな。初耳だ。」
朱翼「そんな物があるなんて……………。」
白夜「まあ、あの塔だって生成したんだ。そんな事もあり得るんじゃ無いか?」
確かに。
白夜の言う通り、そんな事もあり得るかもしれない。
それに、バニルは地獄の公爵だ。
それ程の力を持つ奴が言うのなら、あり得るかもしれない。
そんな風に考える中、トウカが肘で突いてくる。
湊翔「どうしたん?トウカ。」
トウカ「湊翔、考え事か?」
湊翔「まあな。ダンジョンそのものが動くなんて、前代未聞だしな。」
トウカ「まあ、そうだな。それより、セナさんが来てるぞ。」
湊翔「ああ、悪い。」
セナさんか。
会うのは、あの裁判以来か?
すると、サイレンが鳴り響き、冒険者達が集められる。
集まった中、ダストが口を開く。
ダスト「それで?俺たちが集められたのは、どういう理由だ?」
ルナ「このほど、王国の西の荒地に、突如、街の形をしたダンジョンが出現しました。」
カズマ「またか……………。」
トウカ「幻の塔の次は、街の形のダンジョンか……………。」
アクア「今月はダンジョン大増量セールなんじゃないの?」
湊翔「そんなセールがあってたまるか。」
というより、どんだけ新たなダンジョンが出現するんだよ。
もう十分だわ。
すると、ダクネスが口を開く。
ダクネス「それで、そのダンジョンがどうしたのだ?」
朱翼「また調査が必要という感じですか?」
ルナ「はい、その通りです。こちらも封鎖されていた幻の塔と同様に、複数のパーティーを調査に派遣しました。ですが……………。」
白夜「何かあったのか?」
ルナ「実は………大変言い難て、その………。」
湊翔「何があった?」
ルナ「あー、凄く端的に言ってしまうとですね。……………皆さん、頭の中が子供になってしまって……………。」
カズマ「はい?」
セナ「ありがとうございます。ここからは、自分が説明いたします。」
え、どういう事?
そんな風に首を傾げる中、セナさんは説明する。
どうやら、王国からそう遠くない場所に出現したので、騎士達も調査をしに行ったそうだ。
だが、そのダンジョンは特殊で、入るともれなく幼児退行するそうで、騎士達も幼児退行したそうだ。
しかも、タチの悪いことに、幼児退行した人たちがやらかしているそうだ。
街中で駄々を捏ねるわ、お金を払わずに食べ物を食べてしまうわ、道行く女性にママと迫るわ、挙げ句の果てには、全裸になって街を駆けずり回るというのもあるらしい。
シンプルにやべぇな。
タチが悪すぎるだろ。
という訳で、このダンジョンの調査報酬は、国とギルドの両方から出るそうだ。
セナ「では、このクエストに挑戦する冒険者は名乗り出て下さい!」
セナさんはそう言う。
だが、誰も名乗りでなかった。
無論、俺らも。
それを見たセナさんは、驚愕の表情を浮かべる。
セナ「なっ……………ぜ、ゼロ……………!?」
ダスト「いやー、だって……………なあ?」
カズマ「いくら報酬が多くても、その話を聞いてやりたいとは思わないんで。」
湊翔「幼児退行するのは、ちょっとなぁ……………。」
白夜「俺も……………。」
セナさんが驚く中、俺たちはそう言う。
というより、幼児退行して、いらん犯罪を犯すのは嫌なんだが。
そんな中、セナさんが口を開く。
セナ「そうですか……………それは残念です。王国から用意された報酬だけで、200万エリスは下らないのですが……………。」
アクア「200万……………!?」
カズマ「おいこら。一瞬で金に目が眩むな。」
セナ「どうですか、サトウさん、桐ヶ谷さん。ぜひ、魔王軍幹部を倒して、ジャマトを倒したあなた達の力を貸して欲しいのですが………。」
アクアは、あっさり釣られそうだな。
というより、リスクが大きすぎるんだよな。
幼児退行するのはごめんだ。
そう思う中、カズマ達は、セナと、そしてバニルと話していた。
すると、白夜が話しかけてきた。
白夜「湊翔。」
湊翔「どうした?」
白夜「バニルによると、そのダンジョンに、魔石があるみてえだ。」
湊翔「え?」
朱翼「しかも、七つを集めた状態で売ると、高値で売ると言ってますよ。」
トウカ「どうする?」
湊翔「………………。」
こりゃあ、俺たちも受ける事になりそうだな。
まあ、魔石は回収しておくべきか。
結果として、俺たちも調査クエストを受ける事になった。
ちなみに、馬車はセナが手配してくれるそうだ。
そうして、俺たちはその街の形をしたダンジョンへと向かう。
アクア「はぁ……………やっと着いたわね!ずっと馬車に乗ってたから、お尻が痛くなっちゃったわ!」
ダクネス「それにしても…………これがダンジョンとはな。」
トウカ「予め聞いてないと、本当に普通の街にしか見えないよな。」
アクア「でも、変わった建物ばっかりよね。」
めぐみん「構築している素材も特殊……………というか、珍しい物の様ですね。壁も道も、どんな素材でできているのか、まるで検討がつきません。」
到着すると、そこには、一面の桃の花が広がり、建物があった。
アクア達がそう話す中、俺たち日本人組は。
湊翔「見た所、古い中国みたいな雰囲気だな。」
カズマ「どっちかというと、仙人が住んでる桃源郷に近いか。」
朱翼「ですね。」
白夜「仙人が住んでるのかな。」
アクア「へぇ、ゲームの知識も意外と役に立つのね。」
カズマ「ゲーマー舐めんな。その手のよく使われる知識は、とっくにネットで学習済みだ。」
まあ、そういう桃源郷とかの奴は、ゲームでもよく使われるからな。
俺もそこそこ知っている。
俺たちは、先に進む。
先に進むと、桃の花が咲き誇っていた。
ダクネス「凄いな……………辺り一面、桃の花が咲いている。」
カズマ「そらまあ、桃源郷って言うくらいだし、普通は桃の林の奥にあるらしいからな。桃の花があってもおかしくはないだろ。」
ダクネス「そうか。しかしこの風景…………。つい見入ってしまうほど美しいな…………。」
トウカ「そうだな。」
めぐみん「カズマ、カズマ。あの人たちは誰ですか?ダンジョンなのに恐れる風もなく歩き回っていますが。」
カズマ「……………見た感じ、少し浮世離れしてる様に見えるな。あれはもしかしたら、仙人かもしれないぜ。」
めぐみん「せんにん?」
湊翔「アークウィザードとは違う存在だな。修行によって、色んな術を使える人だ。」
ダクネスとトウカがそう言う中、めぐみんは仙人を見つけて、俺たちはそう言う。
まあ、修行で不思議な力を使えるというのは、間違いじゃないはずだ。
すると、めぐみんは目を輝かせる。
めぐみん「おお……………も、もしかして、その術というのは強いのですか?爆裂魔法より?」
湊翔「いや、そんな物騒な術は無いから。」
めぐみん「気になりますね。……………あの、カズマ。少し話を聞きに行っても良いでしょうか?」
カズマ「そうだな。このダンジョンの状況も分からないし、話を聞いてみるのもありか。」
めぐみん「ありがとうございます!絶対に爆裂魔法を強化する術を聞き出してきます!」
白夜「おい、目的違うだろ。」
めぐみんはそう言って、その場から離れる。
あんまり単独行動はお勧めしないんだがな。
すると、ダクネスが口を開く。
ダクネス「しかし、こうしていても、平和そのものの街にしか見えないのだが……………本当にここに敵が居るのか?」
トウカ「確かに。他のダンジョンと違って、戦闘の痕跡がない。」
湊翔「それに、なんで幼児退行するのかも、分からないしな。用心しよう。」
そう。
現状、敵らしい敵が出てこないのだ。
何がどうなってんだ。
ここのダンジョンも、意味が分からんな。
すると、アクアが口を開く。
アクア「ねえねえ、あそこで優雅に船遊びしてる人がいるわ。魚なんかも釣れるのかしら?」
カズマ「多分釣れるんじゃないか?仙人といえば釣り竿だしな。」
アクア「なんだか面白そうね!ちょっと私も行ってくるわ!」
湊翔「おい!遊びに来たんじゃないんだぞ!」
アクア「分かってるわよ!ちゃんとここの情報も聞いてきてあげるから!どうせ手がかりがないなら、動いたほうがいいでしょー!?」
アクアが珍しく正論を言ったな。
だが、こういう所では、あまり単独行動は推奨されない。
そう思う中、アクアはさっさと行ってしまった。
カズマ「行っちまったな……………。」
湊翔「しょうがない。俺たちは待機するぞ。」
朱翼「ですね。」
白夜「おう。」
トウカ「分かった。」
ダクネス「あ、ああ、そうだな。…………くうっ……………。」
俺たちがそう話す中、ダクネスは顔を赤くしていた。
カズマ「ん、どうしたダクネス?」
ダクネス「いや、別になんでもない。」
湊翔「顔赤いし、モジモジしてるよ?」
トウカ「トイレに行きたいのなら、さっさと行けば良いじゃん。我慢は体に悪いぞ。」
ダクネス「い、いや……………!す、少し席を外す。き、聞き耳を立てるなよ!?絶対だぞ!?立てたらぶっ殺すからな!?」
ダクネスはそう言って、その場から離れる。
この場には、俺たちだけが残った。
カズマ「俺たちだけが残ったな。」
湊翔「だな。」
白夜「まあ、ここ自体が怪しいしな。」
朱翼「どこに敵が居るのかも分かりませんからね。」
トウカ「確かに。あんまり不用意には動かないほうが良さそうだな。」
俺たちはそう話す。
このダンジョンは、一見平和そうに見える。
だが、ここの調査をした冒険者や騎士達は、もれなく幼児退行している。
一体、どういう原理なんだ?
すると。
アクア「ただまー。」
めぐみん「戻りました。」
ダクネス「待たせたな。」
そう言って、三人が戻ってくる。
カズマ「お、おお、お帰り。」
湊翔「それで、何か話は聞けたのか?」
アクア「いえ、何も聞けなかったわ。」
カズマ「ふ〜ん。めぐみんの方はどうだったんだ?」
めぐみん「同じです。彼らは何も知りません。」
白夜「知らない?待て。このダンジョンに居て、何も知らないなんておかしいだろ。」
ダクネス「皆、こっちだ。」
トウカ「あれ?ダクネス、あんなに我慢してたのに、結構早くない?」
ダクネス「問題無い。」
朱翼「え?でも、さっきは…………。」
アクア「それより、先に進みましょう。」
めぐみん「ええ。時間がもったいないです。」
アクア、めぐみん、ダクネスはそう言う。
それを見て、俺たちは違和感を抱いた。
カズマ「なあ、あいつらの様子、おかしくないか?」
湊翔「確かに。」
白夜「なんなんだあいつら?」
トウカ「ダクネス……………?」
朱翼「ひとまず、奥に行ってみましょう。」
俺たちは、そう話す。
ひとまず、奥に進む事にした。
奥に進む中、色んな魔物と遭遇した。
メタルキャベツだったり、桜前線という雪精に似た奴だったり、上級者殺しだったりだ。
中々に強い魔物が出てくるよな。
そんな中、奥に進む中、俺たちは疑念が大きくなっていた。
アクア達の様子がおかしいのだ。
さっきからずっと黙ってるし、アクアに至っては、無駄口を叩いたり、休憩を要求しない。
カズマ「なあ、やっぱり、あいつらの様子がおかしくないか?」
湊翔「確かに。変だ。」
白夜「アクアはそうだが、めぐみんやダクネスも大人しすぎる。」
トウカ「確かに。いつもなら、爆裂魔法を撃とうとしたり、敵に突っ込もうとしたりするからな。」
朱翼「変ですね。」
湊翔「………………ちょっとカマかけてみるか。」
やっぱり、皆感じてるんだな。
俺はそう言って、アクアに話しかける。
湊翔「なあ、アクア。そこに生えてる木の実は、高値で売れるみたいだぞ。」
アクア「ふ〜ん。そう。」
俺はそう言うが、アクアはそっけなく答える。
お金に関する話を聞いても、目の色を変えないとは。
やはり、怪しい。
すると、カズマが前に出る。
湊翔「カズマ?」
カズマ「俺に任せろ。なあ、お前ら。ちょっと良いか?」
アクア達「ん?」
カズマ「スティール!!」
すると、カズマはスティールを発動して、アクア達から下着を奪う。
やりやがったな。
それを見て、俺たちはドン引きする。
特に、白夜と朱翼のドン引き具合が凄まじい。
そういえば、カズマがめぐみんのパンツをスティールした際には、この2人は居なかったからな。
だが、アクア達は。
アクア「カズマ、何してるの?」
カズマ「え?」
ダクネス「遊んでいる暇は無いぞ。」
めぐみん「早く先に急ぎましょう。」
トウカ「え?」
白夜「あ、あれ?」
朱翼「何も反応しない……………?」
湊翔「え?」
そう。
アクア達は、パンツを盗まれても、何も反応しない。
俺たちが呆然とする中、カズマは口を開く。
カズマ「やっぱりお前ら…………!」
アクア「さっきから何よ?」
カズマ「その程度で騙せた気になっているなんて、俺も随分と馬鹿にされてるみたいだな。良い加減に正体を表せ!この……………偽物め!」
アクア達「………………。」
湊翔「やっぱりか。」
白夜「おかしいと思ったんだよな。」
カズマ、俺、白夜がそう言うと、アクア達の偽物は一旦黙って、アクアの偽物が口を開く。
アクア「ふふふふ…………何を言っているの?」
湊翔「あのな。化けるんなら、ちゃんと行動パターンを学んだほうが良いぞ。一癖も二癖もある仲間だからな。」
トウカ「だからといって、あんな見分け方はどうかと思うがな。」
朱翼「カズマさん……………最低です。」
カズマ「そ、それは言わないでくれよ……………。」
白夜「本物はどこだ?さっさと出せ。」
俺たちは、アクア達が偽物でいると見抜いた。
すると。
偽カズマ「なるほど。」
カズマ「って、俺たちもいるのかよ!?」
湊翔「マジか……………。」
偽湊翔「サトウカズマ、桐ヶ谷湊翔、トウカ、虎雷白夜、白鳥朱翼。やはり、お前達は手強い。」
偽トウカ「気づかれないうちにお前達を引き離し、さっさと子供にしてしまうつもりだったが………………。」
偽白夜「見破られたのなら、仕方ない。」
偽朱翼「戦うしか無いでしょう。」
偽めぐみん「覚悟はいいですか?」
そういって、偽物軍団は構える。
どうやら、仮面ライダーには変身出来ないみたいだな。
カズマ「くそっ!来るぞ!」
湊翔「どうやら、変身出来ないみたいだな。俺たちは変身するぞ!」
白夜「おうよ!」
トウカ「ああ!」
朱翼「分かりました!」
俺たちはそう話して、デザイアドライバーを装着して、それぞれのレイズバックルを装填する。
『SET』
すると、俺の横には、白色のシリンダーと英語でMAGNUMという文字が、カズマの横には、緑の手裏剣の絵とNINJAの文字が、トウカの横には、青の持ち手と銀色の刀身の剣の絵とCALIBERの文字が、白夜の横には、黄色い発電機と英語でLIGHTNINGの文字が、朱翼の横にフルートと英語でFLUTEの文字が現れる。
全員が変身ポーズを取り、叫ぶ。
「「「「「変身!」」」」」
俺たちは、それぞれのレイズバックルを操作する。
『MAGNUM』
『NINJA』
『CALIBER』
『LIGHTNING』
『FLUTE』
『REDAY FIGHT』
俺はギーツ・マグナムフォーム、カズマはタイクーン・ニンジャフォーム、トウカはラウンズ・カリバーフォーム、白夜はライコウ・ライトニングフォーム、朱翼はスワン・フルートフォームに変身する。
俺たちは、自分たちの偽物に戦いを挑む。
今回はここまでです。
今回は、ミステリータワーで魔石を回収して、桃源郷にて、自分たちの偽物と応戦するまでです。
偽物の確認の仕方が、カズマらしいといえば、カズマらしいですね。
まあ、湊翔達はドン引きしますが。
次回は、桃源郷での戦いの後半です。
いよいよ、クライマックスに近づいてきました。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今日のギーツは、祢音と沙羅さんが脱落してしまいましたね。
もう2人は、仮面ライダーにはなれない。
そんな中、グランドエンドが始まって、英寿は慟哭する。
すると、新たなフォーム、ブーストマークIIIに変身しましたね。
ただ、暴走フォームみたいで。
ブーストマークIIIを見ると、ナルトの暴走状態を思い起こしますね。
次回や、次回以降がどうなっていくのか。
楽しみです。
この小説でのハクビは、カズマの前世での親友が変身する感じにしようと思います。
道長が変身しているバッファも、ダクネスが変身していますし、大丈夫ですかね?
あと、ブーストマークIIIがナルトのあれみたいなので、ナルト達と共に挑むミッションをやろうかなと思っています。
どういう感じにブーストマークIIIを出して欲しいというのがあれば、受け付けます。