この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第56話 紅魔の里の案内

 めぐみんのお母さんに無理やり眠らされたその翌朝、俺は外に出ていた。

 

湊翔「ったく……………魔法で無理矢理眠らせるとはな……………。」

 

 あの人、何考えてんだ。

 俺がそう思っていると、人がやってくる。

 それも、燕尾服を身に纏っている執事的な人だった。

 雰囲気的に、紅魔族ではない。

 

???「失礼。桐ヶ谷湊翔様ですね?」

湊翔「……………確かに、俺は桐ヶ谷湊翔だけど、あなたは?」

サダメル「申し遅れました。私はサダメルと申します。以後、お見知り置きを。」

 

 サダメルね……………。

 ギロリさんみたいな名前だよな。

 という事は、デザイアグランプリの関係者か?

 

湊翔「それで、何の用ですか?」

サダメル「いえ。あなたを支援したいと思っていまして。」

湊翔「へぇ……………。」

 

 俺を支援か。

 それもありかもな。

 俺は承諾すると、サダメルは去っていった。

 その後、ゆんゆんの家に泊まったというめぐみんが帰ってきて、昨夜にあった事を話した。

 何やってんだ、あいつ。

 俺たちは、朝食を摂る事に。

 

アクア「ねえ、めぐみん。せっかくだし、里の観光案内をして欲しいんですけど。」

めぐみん「構いませんよ。今日1日は里でのんびりして、もう一晩泊まっていきましょうか。」

アクア「やったわ!それで、私はめぐみんに案内してもらうけど、クズマさん達はどうするの?」

カズマ「そうだな。俺も一緒に…………おい、今、俺の事なんて呼んだ?」

 

 アクアがそう言うと、めぐみんはそう言って、アクアはカズマに質問するが、カズマは呼ばれ方を気にしていた。

 

アクア「私、今何かおかしな事言った?」

カズマ「い、いや……………気のせいか?ダクネスはどうするんだ?」

ダクネス「私は、行きたい所がある。カスマ達は遠慮なく観光してきてくれ。」

カズマ「そっか。分かっ……………おい、今なんつった?」

めぐみん「では、アクアと湊翔とトウカ、それにゲスマの四人という事ですね。この里には……………。」

カズマ「待てや、こらあああああ!!」

 

 アクアが首を傾げる中、カズマはダクネスに聞くが、蔑称に反応する中、めぐみんもそう言って、カズマは叫ぶ。

 すると、トウカが口を開く。

 

トウカ「どうした?寝ているめぐみんにイタズラしようとしたロリマ。」

カズマ「……………………すいませんでした。」

 

 トウカが汚物を見る目と共にそう言うと、カズマは頭を下げる。

 ちなみに俺は関わらない様にして、お粥を黙々と食べていた。

 その時に思ったのは、仮面ライダーになっても本質は変わらないという事だ。

 俺、カズマ、アクア、トウカはめぐみんの案内の元、紅魔の里を散策していた。

 まずは、神社に向かったのだが。

 

カズマ「……………何これ。」

 

 カズマはそう言った。

 そう言うのも無理はない。

 めぐみんが『この里の御神体です』と言って見せてきたのだが、完全に猫耳スク水少女のフィギュアだったからだ。

 

湊翔「……………めぐみん。これは?」

めぐみん「その昔、モンスターに襲われていた旅人をご先祖様が助けたらしいのですが…………。その際、お礼にと旅人がくれた物がこの御神体です。何の神様なのかは知りませんが、何かのご利益があるかもしれないと、こうして大切に祀られているのです。この神社も、その旅人が教えてくれたらしいですし。」

 

 めぐみんはそう言った。

 その旅人は、絶対に日本人だろ。

 すると、アクアが少し不機嫌気味に言う。

 

アクア「ねえ、カズマ、湊翔。美少女フィギュアが、私と同じ神様扱いされてるのを見るのは腹立たしいんですけど。」

カズマ「こんな物を持ち込むやつをここに送ったお前は、むしろ紅魔族に謝っとけ。」

湊翔「本当だよ。」

 

 そう宣うアクアに対して、俺たちはそう言う。

 トウカは、微妙な表情を浮かべていた。

 その後、色んな場所を案内してもらった。

 剣が刺さっている岩だったり、願いの泉という場所だったり。

 色々と癖が強い観光名所が多かった。

 そうしている内に、謎の施設に辿り着いた。

 

湊翔「何だあれ?」

めぐみん「あれは謎施設です。あそこには紅魔族の天敵が封印されているんです。」

カズマ「一体何が封印されてるんだ?」

アクア「ねえ、この里、他には何が封印されているのかしら?」

トウカ「確かに気になるわ。」

めぐみん「前は『邪神が封印された墓』や、『名も無き女神が封印された土地』があったのですが色々あって今は封印が解けているのですよ。」

「「お前んとこの封印、ザルじゃねーか!」」

めぐみん「さあて!次の場所に行きますよ!」

 

 謎施設ね。

 ていうより、なんで封印がザルなんだよ。

 それはどうかと思うが。

 その後、めぐみんが寄りたい所があると言ったので、俺たちも着いていく。

 着いたのは、一軒の服屋だった。

 そこには1人の店主がいた。

 

めぐみん「こんにちは!ちぇけら。」

ちぇけら「おや、めぐみん。帰ってきたのかい。という事は、そこの人達は里の外から来た人かね?」

 

 今度はちぇけらか……………。

 もうなんでもありだな。

 すると、俺たちの事を睨んでくる。

 余所者には偏見がある人なのか?

 すると。

 

ちぇけら「我が名はちぇけら!アークウィザードにして上級魔法を操る者!紅魔族随一の服屋の店主!」

 

 この里の人達は、名乗りをやらないと気が済まないのか?

 そう思っていると、ちぇけらが口を開く。

 

ちぇけら「改めていらっしゃい!いや、外の人間なんて久しぶりだよ!名乗りを上げるなんていつ以来だろうか!おかげでスッキリしたよ。」

湊翔「それにしても……………紅魔族随一の服屋とは凄いですね。」

ちぇけら「あぁ。紅魔の里の服屋はウチ一軒のみだからね。」

カズマ「バカにしてんのか!?」

 

 一軒しかないのかよ。

 それで随一と言われても困るんだが。

 

めぐみん「それで、ローブの予備が欲しいのですよ。一着しかないので。これと同じ物はありますか?」

ちぇけら「あぁ。ちょうど染色が終わったのを乾かしてるけど。」

めぐみん「そこにあるのを全部下さい。」

ちぇけら「全部!?めぐみんも随分ブルジョアになったね。」

めぐみん「えぇ!そろそろこの里に私の名前が轟いてもおかしくないですからね!という事で、カズマか湊翔。お金払って下さい。」

カズマ「お前な。まあ良いけど。」

ちぇけら「毎度あり!」

 

 そう言ってちぇけらはローブを取っていたが、俺は気になるものを見た。

 

湊翔「おい。」

めぐみん「なんです?」

カズマ「ってこれ!」

トウカ「2人とも、これを知ってるのか?」

 

 知ってるも何も。

 これはライフルじゃないか。

 

ちぇけら「おや。これを知ってるんですか?これは家に代々伝わる物干し竿ですよ。錆びないし重宝してるんですよ。」

アクア「……………どう見てもライフルなんですけど。」

 

 ライフルを物干し竿にするなんて。紅魔族はやっぱり変わっているな。

 その後、ローブを引き取って、移動を開始した。

 

めぐみん「さて、紅魔の里を色々案内しましたが特に紹介したいところがあるんです!」

「「「「ん?」」」」

 

 そう言ってめぐみんが連れてきたのは、学校と思われる施設だ。

 めぐみんは制服と思われる服装に着替えていて、そこにはゆんゆんもいた。

 

めぐみん「ようこそ!我が魔法学園『レッドプリズン』へ!」

ゆんゆん「よ、ようこそ……。」

カズマ「ゆんゆんまで?」

めぐみん「昨日、泊まりに行ったらぼっちが寂しそうにしていたので誘っておいたのです。」

ゆんゆん「べ、べ、別に寂しくなんて…………!」

湊翔「へぇ〜。それがめぐみん達の学校の制服なのか。」

めぐみん「由緒ある魔法学園を案内するのですから正装に着替えるべきでしょう!」

 

 他の街では学校は見かけないけど、ここにはあるんだな。

 アクセルでも、学校みたいなのは無いからな。

 すると、笑い声が聞こえてくる。

 

???「フフフッ!」

「「「「「ん!?」」」」」

あるえ「我が名はあるえ!紅魔族随一の発育にして、やがて作家を目指す者!」

ふにふら「我が名はふにふら!紅魔族随一の弟思いにして、ブラコンと呼ばれし者!」

どどんこ「我が名はどどんこ!紅魔族随一の…随一の……何だっけ?」

 

 そう言って、3人の女の子が現れる。

 ていうか、一人名乗る内容を忘れてんじゃん。

 俺は気になる事があり、口を開く。

 

湊翔「ブラコンなんですか?」

ふにふら「ま、まだ、かっこいい通り名を思いついていないだけよ!」

 

 俺がそう聞くと、ふにふらはそう叫ぶ。

 すると、めぐみんが口を開く。

 

めぐみん「あるえ……。それに、どどんことふにくら。」

ふにふら「ふにふらよ!わざとね!?わざと間違ってるんでしょ!?」

 

 めぐみんとゆんゆんの同級生と思われる人物達が出てきた。

 その中のあるえは、あの妄想小説を送ってきた奴だろう。

 ふにふらは、めぐみんが名前を間違えた事に歯軋りしながら睨む中、どどんこが口を開く。

 

どどんこ「久しぶりに戻ってきたって聞いてね。」

アクア「…………誰?」

トウカ「知り合いか?」

めぐみん「魔法学院時代の同級生です。」

 

 なるほどな。

 すると、その3人はこちらに近寄ってくる。

 

あるえ「おかえり。無事に戻れたようで何よりだよ。」

めぐみん「誤解を招くので、あんな手紙はやめてください。」

ゆんゆん「ちょっ!?」

どどんこ「ところで、あなた達がゆんゆんのパーティーメンバー?」

ふにふら「本当に存在したのね。ゆんゆんのパーティーメンバー。」

 

 あるえとめぐみんが話す中、ふにふらとどどんこの二人はそう言う。

 ゆんゆんのパーティーメンバーでは無いんだけどな。

 すると、ゆんゆんが叫ぶ。

 

ゆんゆん「し、紹介します!こちらはただの駆け出し冒険者の男の子とアークプリーストの女の子とウェポンマスターの男の子とソードマスターの女の子!ここには居ないけど、やたら頑丈なお姉さんにバトルマスターの男の子と魔法戦士の女の子も居るの!あと、めぐみんがボッチしてたから、最近、パーティーに誘いました!」

 

 ゆんゆんはそんな事を早口で言う。

 それを見て、めぐみん達はドン引きして、あるえたちも、ゆんゆんが嘘を吐いていると察した様だ。

 

あるえ「素敵なパーティーじゃないか。」

アクア「ゆんゆんはパーティーじゃないけど、いつも助けてくれるのよね!パーティーじゃないけど!」

ゆんゆん「ちょっ!?」

めぐみん「ええ。パーティーじゃありません。」

ゆんゆん「なっ!?」

「「でしょうね……………。」」

 

 おい、やめてやれよ。

 見栄を張りたかったとはいえ、そんなゆんゆんを追い詰めるのはやめてやれよ。

 ゆんゆんが顔を赤くして両手で覆っている中、あるえが口を開く。

 

あるえ「そう言えば、ゆんゆんは里の外でも上手くやってるかい?」

アクア「ゆんゆんなら光る剣みたいな魔法で助けてくれたわ!」

どどんこ「それって、ライト・オブ・セイバー?上級魔法よね。」

ふにふら「あれ?ゆんゆんって中級魔法使いじゃなかった?」

ゆんゆん「もう!その話はいいから!」

湊翔(うん?中級魔法使い?)

 

 アクアがそう言うと、ふにふらとどどんこがそう言った。

 それを聞いて、俺は気になった。

 俺達はレッドプリズンを後にして、めぐみんに気になった事を聞いた。

 

湊翔「めぐみん。さっきの話なんだけど。」

めぐみん「はい?」

湊翔「紅魔族って、上級魔法を使うんだよな。なんでゆんゆんは最初は中級魔法使いなんだ?」

カズマ「確かに気になるな。」

トウカ「なんでなんだ?」

めぐみん「……実は、私は爆裂魔法を覚える為にスキルポイントを貯めていたのです。ですが、ある時、こめっこが凶暴なモンスターに襲われていて、ゆんゆんが咄嗟に中級魔法を取得して、こめっこを助けたのです。本当は上級魔法を取得する為に貯めていたのに……。」

 

 そういう事があったのか。

 それなら、無理もないよな。

 

湊翔「なるほどな。ゆんゆんはめぐみんが爆裂魔法を習得する為に庇ったということか。」

めぐみん「別に……頼んだ訳ではないのですけどね。」

カズマ「そうなのか……。一体なんの音だ!?」

 

 突然、爆発音がした。

 まさか、魔王軍が紅魔の里へと侵入し始めたのか!?

 俺たちは顔を見合わせて、その方向へと向かう。

 一方、魔王軍の方には、ダクネスがゾンビブレイカーを手に、応戦していた。

 

シルビア「何だこの女は!?」

魔王軍「シルビア様、お下がりを!こいつ、地味に強いです!」

ダクネス「私の目が黒いうちは、ここは通さぬ!」

 

 そんなふうに応戦する中、俺たちが到着する。

 

湊翔「ダクネス!待たせたな!」

カズマ「よくやったな!」

ダクネス「か、カズマ?湊翔?もう来てしまったのか……………。期待のオークがメスしかいないと聴いてガッカリしていた所に、魔王の幹部は女と来た!」

湊翔「おい!それ以上残念な事を言うんじゃねぇ!」 

トウカ「ダメだこりゃ……………。」

 

 俺たちが来ると同時に、そんな事をダクネスは口走る。

 俺は突っ込み、トウカは呆れていた。

 それを見ていたシルビアという名の魔王軍幹部は。

 

シルビア「まさか、援軍が来るまでの時間稼ぎなのかしら。随分本気では無かったようだけど。」

 

 そんな風に言う。

 少し、言うとしますか。

 そう思うと、カズマが口を開く。

 

カズマ「やるじゃないか。そこのクルセイダーはバニルと互角に渡り合った奴だぞ!」

シルビア「バニルですって!?アクセルに行ったきり帰ってこないと聞いていたけど、まさかあなた達が?」

湊翔「その通り!俺がバニルにとどめを刺した!」

魔王軍「あの、バニル様を!?」

カズマ「それだけじゃない!ベルディアにハンス果てにはデストロイヤーまで!俺達で倒させてもらったぜ!」

シルビア「何ですって!?まさか、貴方達、報告にあった、仮面ライダーとやらかしら!?」

 

 俺たちがそう言うと、シルビアはそう言う。

 どうやら、魔王軍の中でも、仮面ライダーの存在は伝わっていた様だな。

 恐らく、ロキ辺りが伝えている可能性が高いな。

 すると。

 

???「ほう。まさか、魔王軍の幹部がいるとはな。」

湊翔「ん?」

 

 そんなふうに言って、俺たちとシルビア達の間に、一人の男が降り立つ。

 誰だ?

 すると、その男を見た魔王軍は狼狽える。

 

魔王軍「あの人間は…………ま、まさか!?閃光の砲撃者か!?」

魔王軍「シルビア様!危険です!お下がり下さい!」

シルビア「まさか……………閃光の砲撃者まで出てくるなんてね……………!」

 

 閃光の砲撃者?

 そんな異名を持つ奴がいるのか?

 俺たちがそいつを見てる中、口を開いた。

 

???「それで、俺たちともやろうと言うのか?」

シルビア「……………そうね。閃光の砲撃者も居る以上、こちらが不利ね。……………そこのアンタ!アンタがある意味でリーダー格みたいだけど、名前は何なの?」

湊翔「……………俺か。桐ヶ谷湊翔。仮面ライダーギーツだ。」

 

 そいつがそう言うと、シルビアはそう言って、俺の名前を聞いてくる。

 俺はそう答える。

 

シルビア「桐ヶ谷湊翔ね。また会いましょう!総員撤退!!」

 

 シルビアはそう言って、撤退していった。

 そこを、紅魔族達が追撃していた。

 それを見ていた中、俺はそいつに話しかける。

 

湊翔「……………それで、アンタは誰なんだ?」

武劉「そうだな。俺の名は凱装武劉(がいそうぶりゅう)。仮面ライダーダイルだ。」

 

 その男は、そう名乗った。

 俺たちは、事情を聞く事にした。

 ただし、ゆんゆんの家で。




今回はここまでです。
新たなキャラクターであるサダメルと凱装武劉が登場しました。
サダメルに関しては、ニラムことゼウスの側近的な立場のキャラクターです。
凱装武劉は、仮面ライダーです。
どんな人物なのかは、次回明かそうと思います。
次回は、シルビアが動き出します。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開でリクエストがあれば、活動報告にて受け付けています。
カズマのタイクーンは、ブジンソードを手に入れる予定ですが、どんな感じで手に入れるのかは、考え中です。
ただ、闇堕ちはさせない予定です。
闇堕ちに関しては、ブラックタイクーンが居るので、そっちにさせようかなと検討中です。
他の仮面ライダーの強化形態なども、受け付けています。
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