この白狐の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第86話 エリス感謝祭とアクア感謝祭

 俺たちとサポーターの戦闘は、最終的にジャマトたちが撤退した事により、中断となった。

 俺たちは、デザイア神殿へと呼び出された。

 

湊翔「アクセルにいるほぼ全ての仮面ライダーが呼び出されるとはな。」

カズマ「確かにな……………。」

トウカ「それほど、ジャマトグランプリを警戒しているって事でしょうね。」

 

 俺、カズマ、トウカはそう話す。

 その視線の先には、俺たちだけでなく、ダスト、リーン、ゆんゆん、アクセルハーツ、龍、デモニオ、進、炎魔、彩花、隼、龍牙が集まっていた。

 他の仮面ライダー達は、別の場所で話を聞いているとの事だ。

 すると、拓巳が現れる。

 

拓巳「仮面ライダーの諸君。デザイアグランプリのサブゲームマスターの黒石拓巳だ。今回、君たちに集まってもらったのは、ジャマトグランプリへの対応に関してだ。」

ゆんゆん「ジャマトグランプリ…………?」

ダスト「あのベロバとかいう奴が始めた奴だったか?」

リーン「そうだったはず…………。」

 

 拓巳がそう言うと、ゆんゆん、ダスト、リーンの3人がそう言う。

 見てたのか。

 すると、アクセルハーツやら龍が口を開く。

 

リア「ジャマトグランプリというのは何なんだ?」

シエロ「少なくとも、私たちがいい事があるというわけではなさそうですが……………。」

エーリカ「何なのよ、あれ!」

龍「対応はどうなるんだ?」

拓巳「ジャマトグランプリへの対応としては、これまで通り、ジャマトが現れたら倒す。それは変わらない。」

 

 リア達はそんな風に言うと、拓巳はそんな風に答える。

 すると、進や炎魔達が反応する。

 

進「なるほどな……………対応は分かった。」

炎魔「まあ、異論はないが……………。」

彩花「ですが、いずれ限界が来るんではないですか?」

隼「こっちも強くなっているとはいえ、ジャマトの方も強くなっているだろうからね。」

龍牙「どうするんだ?」

 

 進達は、至極当然な事を聞く。

 ジャマトも徐々に強くなってきている。

 このままだと、いずれは対応しきれなくなる可能性もある。

 すると、拓巳が口を開く。

 

拓巳「無論、対策はしてある。その為に見せたいものがある。」

湊翔「えっ?」

ツムリ「お待たせしました。」

 

 拓巳がそう言うと、ツムリはワゴンを持ってやってくる。

 そのワゴンには、大型レイズバックルが入っていた。

 ただし、白と灰色を基調とした物ばかりだが。

 中にはコマンドツインバックルやパワードビルダーもあり、コマンドツインバックルは迷彩柄、パワードビルダーも白と灰色を基調とした物だ。

 

カズマ「大型レイズバックル!?」

ダクネス「だが、色が違うな……………。」

めぐみん「これは一体……………?」

拓巳「それらは、量産型の大型レイズバックルだ。スペックはそのままに、量産出来るようにした。それを使ってくれ。」

 

 カズマ達が驚きながらレイズバックルを見ていると、拓巳はそう説明する。

 拓巳曰く、通常の大型レイズバックルは、そこまで量産出来る物では無いとの事だ。

 そこで、量産型の大型レイズバックルを作ったそうだ。

 スペックに関しては、上手く調整して通常の物と同じにできたようだ。

 

デモニオ「なるほどな……………それで、俺にはこのウェポンバックルとやらか?」

拓巳「ああ。」

ダスト「うっひょー!これならいけるぜ!」

リーン「そうね。」

 

 デモニオがそう聞くと、ダストとリーンはそう言う。

 まあ、戦力の増強にはなるか。

 すると、ツムリが口を開く。

 

ツムリ「それはそうと、トウカ様、リア様。お二人には渡しておきたい物がありまして。」

トウカ「私たちに?」

リア「なんだ?」

ギロリ「これさ。」

 

 ツムリがそう言うと、トウカとリアが首を傾げる。

 ギロリはそう言うと、ミッションボックスを取り出す。

 2人が開けると、その中にはコマンドツインバックルが入っていた。

 

トウカ「コマンドツインバックル…………!」

リア「良いのか?」

ツムリ「2人を応援している人たちからのプレゼントです。」

ギロリ「遠慮なく使ってくれ。」

シエロ「凄いね、リアちゃん!」

エーリカ「やるじゃない!」

 

 トウカとリアが驚いていると、ツムリとギロリさんの2人はそう言う。

 それを見て、シエロとエーリカはそう言う。

 そうして、戦力が増えた。

 一方、ロキ側はというと、別の拠点で。

 

ベロバ「ようこそ、ジャマトグランプリへ!私がゲームマスターのベロバよ。」

 

 ベロバは台に乗り、鈴を持ちながらそう言う。

 ベロバの前には、ルークジャマトが2体、サボテンナイトジャマトが2体、ビショップジャマトが2体、ジャマトライダーが8体存在していた。

 ベロバは、鈴を一つずつ配っていく。

 

ベロバ「おめでとう。あなた達は選ばれたプレイヤーよ。」

 

 ベロバはそう言いながら、鈴を配る。

 少し離れた場所で見ていた馬場武と牛島闘轟の手にも、鈴が握られていた。

 ベロバは、ジャマトライダー達にミッションボックスを渡す。

 その中身は、全てがフィーバースロットレイズバックルだった。

 

アルキメデル「ああ…………!これだけになってしまったが、生き残ったお前達は、大切な大切な私の右腕や左腕だ。」

 

 アルキメデルは泣きながらそう言う。

 その両手には、ジャマトが入った植木鉢が握られていた。

 参加者リストが映し出される中、ベロバは口を開く。

 

ベロバ「誰かの大切な物を壊す事によって溜まるスコアを競い合う。アハハハハ!最高にゾクゾクするゲーム!」

 

 ベロバがそう言う中、参加者リストが変わり、得点表が映し出される。

 そこには、人生が1000pt、家が500pt、夢が300pt、健康が200ptと記載されていた。

 悪趣味なルールだった。

 

ベロバ「見事、ラスボスを倒した時、最もスコアが高かった者がジャマ神となり、不幸の世界を叶えられる。」

アルキメデル「さあ!人間達に報復する時だ!ハハハハハ……………!!」

 

 ベロバがそう言うと、アルキメデルはそう高笑いをする。

 すると、馬場武と牛島闘轟が口を開く。

 

武「世界を作り変えられる力なんて、無いだろ。」

闘轟「そこら辺はどうするんだ?」

ベロバ「どうせ手に入るわ。……………ううん。2人が手に入れてくれるんじゃ無い?ラスボスのどちらかを倒して、ヴィジョンドライバーを奪ってね。気に入ってくれた?私のコーディネート。」

 

 馬場武と牛島闘轟がそう言うと、ベロバはそう言い、スクリーンには、黒石拓巳/仮面ライダーグレア、ゼウス/ニラム/仮面ライダーゲイザーが映し出される。

 それを聞いた2人は、その場から離れる。

 少し離れると、後ろから声がかけられる。

 

???「闘轟、お前はどこに向かっているんだ?」

武「あん?」

 

 そんな風に話しかけられると、馬場武が反応する。

 後ろには、1人の男がいた。

 

闘轟「………………お前か、宗介。」

武「知り合いか?」

闘轟「あとで話す。」

 

 その男は宗介と言い、馬場武がそう聞くと、牛島闘轟はそう答える。

 そう言うと、闘轟は答える。

 

闘轟「もう後には引き返せない。仮面ライダーは全員ぶっ潰す。」

宗介「そうだな。力を合わせて潰そうぜ。」

闘轟「何言ってんだ、お前はもう…………!?」

 

 闘轟はそう言うと、宗介はそう言う。

 闘轟が振り返ると、そこには1人の男がいた。

 だが、すぐにサボテンナイトジャマトへと姿を変える。

 

闘轟「何……………!?」

武「驚いたな……………。」

宗介「全ての仮面ライダーが不幸になる世界をな。ハハハハハッ……………!」

 

 それを見て、2人が驚いていると、サボテンナイトジャマトは去っていく。

 すると、石井樹が現れる。

 

樹「興味深い進化だよね。人間の姿形に擬態するだけじゃなく、記憶や知恵も身につけ始めている。そのうち、君の親友そのものになったりしてね。」

 

 石井樹はそう言うと、手に持っているIDコアを見つめる。

 そのIDコアは、白いハリネズミの絵がある青くてひび割れたIDコアだった。

 すると、闘轟は口を開く。

 

闘轟「……………お前は、ジャマトグランプリにはエントリーしないのか?」

樹「そうしたいのは山々だけど、生憎、僕や桜井要達を始めとする人たちはジャマトじゃないから。半分なりかけている君たちとは違ってね。」

武「ふん。俺は強い相手……………桐ヶ谷湊翔と戦えるなら、それでいい。それで、さっきの奴は誰だ?」

闘轟「……………一応教えておいてやる。」

 

 闘轟はそう聞くと、樹は闘轟と武の2人を見ながらそう言う。

 馬場武がそう言うと、牛島闘轟は話し出す。

 大谷宗介。

 かつて、この世界に来た際、牛島闘轟が唯一、気を許した人間だ。

 お互いに、それぞれの夢を語り合った。

 だが………………。

 

宗介「返せよ……………!そのバックルを返せよ!」

???「悪いな、これは貰っていくぜ。」

???「ざまあみやがれ!」

 

 宗介もデザイアグランプリに参加していたが、象とインパラの仮面ライダー、猪と蝙蝠の仮面ライダーの2組にリンチにあった挙句、バックルを奪われて、ジャマトの攻撃によって死亡したとの事。

 

樹「そんな事があったんだね。」

武「お前が仮面ライダーを憎む理由が分かった気がするな。」

闘轟「別にそんなつもりで話した訳じゃない。一つ言っておく。デザ神だろうが、ジャマ神だろうが関係ない。俺が頂点になって、全ての仮面ライダーをぶっ潰す。無論、お前達もな。」

武「ふっ。そうかい。」

 

 樹と馬場武がそう言うと、闘轟はそんな風に言いながら、睨む。

 そんな風に、ジャマト陣営は動き出そうとしていた。

 一方、俺は呼び出しを受けていた。

 黒石拓巳に。

 

湊翔「俺に用事って何なんですか?」

拓巳「用事というのは他でもない。以前、君に送られたブーストレイズバックルの事だ。」

湊翔「これの事か?」

 

 俺はそう聞くと、拓巳はそう言い、俺はブーストレイズバックルを取り出す。

 

拓巳「ああ。そのブーストレイズバックルは特別製でな。お前が世界を守る覚悟を見せた時、お前に新たな力を授ける為のブーストレイズバックルだ。大事に取っておけよ?」

湊翔「あ、ああ………………分かった。」

 

 拓巳はそんな風に言う。

 俺は首を傾げながらもそう答えて、俺は部屋を後にする。

 世界を守る覚悟……………か。

 まだ足りないとか、そういう感じなのだろうか?

 そう考えながら屋敷に戻ると、とんでもない光景が広がっていた。

 

アクア「返してよおおおお!返して!私の可愛いゼル帝を返してえええええっ!!わああああああっ!返してよおおおおおおっ!」

バニル「フハハハハハ!ざまあみろ、寝取られ女神め!貴様の大事なペットは……………フハッ……………ああくそっ!こっ、こらっ!付いてくるでない鳥類め!飼い主のもとへ行くが良い!」

 

 そこには、泣きながらバニルの背中を叩くアクアに、疲れ切った表情のトウカ達、ウィズは薄くなって、ダクネスと共に気絶していた。

 バニルの足元には、まごう事なきひよこがいた。

 えっ、どういう状況?

 それは、カズマとめぐみんも同じリアクションだった。

 話を聞くと、ダクネスのお父さんに呪いをかけた容疑者としてバニルが連れてこられていたが、バニルがバニル式殺人光線を放ち、アクアが反射させるとダクネスは気絶して、アクアの浄化魔法をバニルがウィズを盾にした結果、難を逃れた。

 その矢先、ゼル帝が生まれて、バニルに出して刷り込みを起こしたそうだ。

 

バニル「名前は良いな。威厳溢れる立派な名前であるとは思う。我輩に懐くだけの事はあるな。」

アクア「当たり前でしょ、誰が付けたと思っているの。アンタに懐くのが許せない所だけれど、この子は神である私に選ばれし、ドラゴン族の帝王となるべき定めの者よ。」

 

 アクアとバニルはそんな風に話していた。

 そんな中、俺達は。

 

湊翔「そんな事があったんだな。」

白夜「危なかったぜ。殺人光線に当たると死ぬから、必死に避けて。」

朱翼「というより、ひよこですよね?ひよこがドラゴン族の帝王になる?」

武劉「馬鹿馬鹿しいとしか言えないな。」

トウカ「本当よ………………。」

 

 俺達はそんな風に呆れながら話していた。

 その後、バニルはウィズを連れて帰った。

 そんなアホらしい出来事があった翌朝、俺達は飯を食べていた。

 

アクア「……………ねえ、アンタ達。ゼル帝の前で目玉焼き食べるのやめてあげてくれない?何だかこの子が怯えている気がするの。」

カズマ「そいつはドラゴンなんだろ?なら俺なんかに怯える必要ないじゃないか。」

湊翔「それより、あれをどうにかしてくれないか?」

 

 アクアがそんなふうに言うと、俺とカズマはそう言う。

 俺がそう言いながら箸で指したのは、ゼル帝のベッド代わりになっているバニルの抜け殻だ。

 バニルが帰る際、ゼル帝が離れようとしないので、バニルが抜け殻を置いていったのだ。

 存在感が凄まじいんだよな。

 

アクア「しょうがないじゃない。ゼル帝が気に入ってるんだもの。……………それより、さっきからその子はどうしたのかしら?」

 

 アクアがそう言うと、ゼル帝に突かれながらも、部屋の隅に視線を向ける。

 そこには、ちょむすけがゼル帝を警戒していたのだ。

 

めぐみん「魔力ですね。」

トウカ「どういう事?」

武劉「そのひよこからは、凄い魔力を感じるんだ。」

 

 それを見ていためぐみんが口を開くと、トウカは首を傾げ、武劉はそう言う。

 俺たちが首を傾げると、めぐみんが説明する。

 

めぐみん「卵の孵化の際、私やアクア、バニルやウィズなど、この街でもトップクラスの魔力保持者が寄って集って魔力を注いだせいでしょうか。ドラゴンの親が卵を温める際に魔力を注ぐと、子供も強い魔力を持って生まれてくるのは有名な話ですが、鶏の卵に魔力を注いでも同じ現象が起きるとは興味深いですね。これは、ドラゴンを育てているドラゴン牧場の方達にとっても朗報かもしれませんよ。」

 

 めぐみんはそんなふうに解説をする。

 鶏の卵でもそんな事が出来るのか。

 

カズマ「それじゃあ、こいつを上手く育てれば、魔王軍に対する切り札に…………。」

めぐみん「なりませんよ、ひよこですから。魔法も使えなければ、ドラゴンの様に飛ぶ事もブレスを吐く事もありません。」

 

 カズマが期待を込めてそう言うと、めぐみんはそう言う。

 ダメじゃねぇか。

 魔力の無駄遣いだな。

 

湊翔「…………なあ、そいつを食ったら、魔力が跳ね上がるとか、あり得ないか?」

トウカ「…………そうね。可愛いからあまりやりたくはないけど、あり得るかもしれないわね。」

白夜「やっぱり食うしかねえだろ。」

カズマ「ああ……………それもあるのか。」

めぐみん「魔力が上がるなら、試す価値もありますね。」

アクア「うちの子をそんな目で見るならあっちへ行って!ダクネス、ゼル帝をカズマ達から守ってよー!」

 

 俺がそう言うと、トウカ、白夜、カズマ、めぐみんはゼル帝をじっと見る。

 アクアがそう叫ぶと、ダクネスが口を開く。

 

ダクネス「……………ふふ。お前達を見ていると、本当に帰って来たという実感が湧くな。カズマたちも、アクアをあまりいじめてくれるな。これからは皆でつつがなく平和に暮らせるのだ。喧嘩なんてせず、仲良くしよう。」

 

 ダクネスはそんな風に言う。

 まあ、そうかもしれないな。

 俺は、ダクネスがアクアの口を塞ごうとするのを見ながらそう思う。

 すると、玄関のドアが開かれ、来客が来る。

 

クリス「お邪魔するよー。…………皆、今日も楽しそうだね?」

トウカ「クリスか。」

 

 そこにいたのは、苦笑を浮かべたクリスだった。

 クリスは、神器回収の件を俺たちに頼む為に来た様だ。

 

クリス「……………そんな訳で、ジャマトグランプリなんてのが始まって、大変かもしれないけど、出来れば皆にも神器集めを助けて欲しいなって思ってね。」

湊翔「俺は良いぞ。」

トウカ「私も。」

白夜「まあ、手伝ってやるよ。」

朱翼「良いですよ。」

武劉「構わない。」

ダクネス「手伝ってやりたいのは山々なのだが……………すまない、クリス。現在、前領主が行方不明になった為、まだ体調が回復しきっていない父に代わり、私が領主の仕事を任されているのだ。なので、本格的に手伝うのは、父が回復してからでないと……………。」

 

 クリスはバニルの抜け殻を見ながらそう言うと、俺達は了承する。

 だが、ダクネスはそう言う。

 なるほど、そういう事ね。

 アルダープが失踪したから、ダクネスが代理を務めているのか。

 

クリス「いいよいいよ。そっちの方が大切な仕事だし。手伝いたいって気持ちだけで十分だよ。ありがと、ダクネス。」

めぐみん「私はまあ手伝える事があるのなら手伝いますが。でも、出来ることなんて限られていますよ?その神器とやらが悪人の手に渡っているのなら、私の爆裂魔法が火を噴きますよと脅してあげても構いませんが。」

クリス「あ、ありがと、めぐみん。めぐみんに頼める様な事があれば、その時はお願いするね。ええと、それで……………。」

アクア「残念だけど手伝えないわ。」

 

 クリスはそんな風に言う中、残りの2人の方を見る。

 めぐみんがそう言うと、クリスは苦笑しながらそう言う。

 すると、アクアはそんな風に宣う。

 それを聞いた白夜とカズマが口を開く。

 

白夜「お前、デザグラとかで俺たちがいないときは、ひよこに餌をやってゴロゴロするだけだろうが。」

カズマ「こん中で一番暇を持て余してるんだから、ちょっとくらい手伝ってやれよ。」

 

 確かに。

 白夜とカズマがそう言うと、アクアは鼻で笑う。

 なんかムカつくな。

 すると、アクアはドヤ顔で言う。

 

アクア「ねえカズマ。カズマは親の気持ちって分かるかしら?」

カズマ「…………何だよ急に。そんなもんが分かってれば、ネトゲ友達から母親泣かせのカズマさんなんて呼ばれたりしないよ。」

アクア「まあそうよね。それでこそカズマよね。毎日学校にも行かずにゲーム三昧。学校に行かせようと説得すれば、可愛げのない屁理屈を捏ねるばかりでどうにもならない。…………でもね、例えそんなダメ息子でも、親の立場からすれば可愛いものなのよ。」

 

 アクアがそう聞くと、カズマはそう答える。

 すると、アクアはそんな風に言う。

 卵を孵化している時に、変な母性に目覚めたのか?

 

アクア「ダメな子ほど可愛い。そんな言葉がある事は知ってるわ。でも私は、この子を誰よりも強く、何よりも崇められる立派なドラゴンに育てたいの!この子には英才教育を施して、ドラゴン界の頂点に立ってもらわなきゃいけないのよ。」

武劉「…………それで、何をするつもりだ?」

アクア「よく聞いてくれたわね。そこで、賢い私は考えたわ。ほら、親の背を見て子は育つって言うじゃない?ここは一つ、私の強いところや崇められてる所をこの子に見せてあげようと思うのよ。」

 

 アクアはそんな風に演説をする。

 ドラゴンじゃなくてひよこだろうが。

 武劉が呆れ気味にそう聞くと、アクアはそんな風に答える。

 すると、白夜が口を開く。

 

白夜「具体的にはどうするんだよ?」

アクア「まずは魔王を倒してみようかなって思ったんだけど、今の私の実力じゃあ紙一重で負けちゃう可能性があるのよね。だから、それは最後の手段として取っておくわ。」

カズマ「……………何を指して魔王と紙一重の実力って言ってるのか分かんないが、そもそもお前、そのひよこを買ったのって、魔王と戦う際の戦力にする為じゃなかったのか?なんかもう前提がおかしいぞ。」

アクア「カズマったら、何言ってるの?可愛い我が子にそんな危険なことをさせられるわけがないでしょう。」

湊翔「お前こそ何言ってんだ?」

 

 アクアはそんな風に宣う。

 カズマがそう言うと、アクアはさも当然な様に言い、俺は突っ込む。

 前提条件がおかしいだろ。

 

アクア「まあ、私の強い所を見せるのは今度で良いわ。今はそれよりも、大事なイベントが控えてるしね。」

湊翔「大事なイベント?」

アクア「皆は女神エリス感謝祭って知ってるかしら?」

 

 アクアがそう言う中、俺がそう言うと、アクアは見回しながらそう言う。

 女神エリス感謝祭とは、1年間を無事に過ごせた事を喜び感謝し、幸運の女神エリスを称える祭り。

 毎年、この時期になると世界各地で行われている様だ。

 

湊翔「そんなのがあるんだな。」

トウカ「ええ。その日に女神エリスの仮装をすると、次の祭りの年までの1年間を無事に過ごせるらしいのよ。」

白夜「祭りか……………そういうのも悪くねぇな。」

朱翼「ですね。」

武劉「ここ最近、激闘が多かったからな。悪くないだろう。」

 

 俺たちはそんな風に話す。

 確かに、デザイアロワイヤルでの一件など、激闘が多かったからな。

 そういうのも悪くない。

 すると、アクアが叫ぶ。

 

アクア「皆、何を浮かれているの!?祭りを楽しみましょうって話をしたいんじゃないの!この私を差し置いていたたたっ!ねえゼル帝、どうして私を啄むの!?お母さんの一体何が気に入らないっていうの!?」

 

 アクアはテーブルを叩きながらそう言うと、驚いたゼル帝がに手を突かれる。

 いや、当たり前だろ。

 それに、こういう時のアクアは、ろくでもない事をするからな。

 俺は呆れながら口を開く。

 

湊翔「……………で、何が言いたいんだ?」

アクア「エリス祭りなんてものがあるんだから、アクア祭りもやってくれないと不公平じゃない。今年はエリス祭りを取りやめにして、アクア祭りをやってもらうの。」

 

 俺がそう聞くと、アクアはそう言い、クリスは紅茶を吹き出す。

 ほらな。

 絶対にろくでもない祭りになる。

 すると、アクアは口を開く。

 

アクア「だって、ずるいと思わない!?エリス祭りが行われているのに、どうしてエリスの先輩であるアクア祭りが行われないの!?たまには代わってくれても良いじゃない!だって、ゼル帝に良いとこ見せたいんだもの!」

武劉「アクシズ教徒が祭りを起こすなんて、騒動しか起こらないだろ。」

アクア「武劉、黙ってて!それに、何だかエリスの評判が凄くいいみたいだけど!あの子はね、お淑やかに見えて意外とやんちゃするタイプなのよ?それに勝手に色々背負い込んで、出来るだけ1人で何とかしようって頑張っちゃう子なんだから。まだ未熟だったあの子を私がどれだけフォローしたのか、もう数も覚えてないわ!」

 

 アクアはそんな風に駄々を捏ねる。

 武劉がそう言うと、アクアはそう叫ぶ。

 俺はトウカにチラリと聞く。

 

湊翔「……………本当なのか?」

トウカ「……………一応。でも、それってアクアがエリスに仕事を押し付けて、その仕事をこなしていたら、エリス自身の仕事が膨らんで、それで私も手伝っていると、アクアが『全く、しょうがないわね!エリスにアテナってば、私がいないとダメなんだから!』って、ドヤ顔で仕事を手伝ったんだ。」

湊翔「おい。」

 

 俺がそう聞くと、トウカはそんな風に言う。

 完全なマッチポンプじゃねぇか。

 こりゃあ、ジーンとかもアクアとはあまり会いたくないって言うわけだ。

 ドヤ顔で自慢してくるのがウザいからだろうな。

 

ダクネス「全く。その様に良い加減な事を言ってエリス様を貶めているからアクアは運が悪いのだぞ?アクアがいつも酷い目に遭うのは、きっとエリス様による罰に違いないぞ。」

アクア「何ですって!?それじゃあ私が、からかってた野良犬に突然追いかけられたのも、買ったばかりのアイスを落としたのも、全部エリスの仕業だったのかしら!エリスっまら、可愛い顔してなんて子なの!?」

 

 ダクネスは呆れた様にそう言う。

 すると、アクアはそんな風に叫ぶ。

 いや、アイスを落としたのはともかく、野良犬に関しては、お前が揶揄ってたから逆襲されたんだろうが。

 その後、めぐみんとクリスが手伝う事になったのだが、俺達は拒否した。

 アクシズ教団には、金輪際関わりたくない。

 翌日、俺、トウカ、白夜、朱翼、武劉は炎魔達と一緒に特訓をしていた。

 ジャマトグランプリがいつ始まるのか、分かったものじゃないからな。

 

湊翔「ふぅ…………ひとまず、こんなもんか?」

トウカ「そうね。」

白夜「だな。」

朱翼「皆さんもありがとうございます。」

武劉「おかげで助かっている。」

炎魔「気にすんなって。」

彩花「ジャマトグランプリで何が起こるか分からない以上、備えは必要ですからね。」

隼「そうだね。僕の予想が正しければ…………。」

龍牙「そのジャマトグランプリは、とんでもない事になりそうだぞ。」

 

 俺たちが一息吐く中、炎魔達はそう忠告する。

 ジャマトグランプリと言っても、内容はデザイアグランプリと変わらない気がする。

 ただ、人間とジャマトの立場が逆転したという事になるのだろう。

 つまり………………。

 そんな風に考えながら、俺達は訓練を終えた。

 すると。

 

アクア「ねえダクネスー!お願い、カズマが帰ってきたら私も一緒に叱ってあげるから!だから、良い加減トイレから出てきてー!そこに引き籠られると地味に迷惑だから!」

 

 アクアはそんな風に叫んでいた。

 どういう事かと首を傾げると、めぐみんが説明をする。

 どうやら、ダクネスが色々と揶揄われた結果、トイレに籠城したそうだ。

 やっぱりそうなるか。

 結婚式の際から薄々そうなるんじゃないかなって思っていたが。

 しばらくすると、カズマが戻ってくる。

 カズマ達が何かやり取りをすると、カズマはトイレの前にテーブルを置いて、上に向かった。

 テーブルがドアを開けなくさせているのだ。

 上に向かう際、カズマが俺に耳打ちをしたのだ。

 その言葉を伝えた。

 

湊翔「ダクネス。カズマが今からダクネスの部屋に行ってタンスにクローゼット、ベッドの下まで全てをひっくり返して、欲望の限りを尽くしてくるって言って何処かに行ったぞ?」

 

 俺がそう言うと、トイレの中から大きな音が聞こえる。

 ドアを開けようとするが、テーブルがつっかえ棒になって、開けられずにいた。

 すると、ダクネスは大きく叫ぶ。

 

ダクネス「カズマーっ!止めろっ!貴様、止めろ卑怯者が!おい止めろ!止め……!冗談だろう?アクア、カズマはまだそこにいるのだろう?めぐみん達も、カズマはそこにいるんだろう!?」

 

 ダクネスはそう叫ぶが、段々不安になってきたのか、そんな風に言う。

 俺達は口を合わせて。

 

「「「「「「「居ないよ。」」」」」」」

ダクネス「カズマ、私が悪かった!悪かっ……!ちょっ、出してくれ、出られない!アクア、めぐみん、湊翔、トウカ、白夜、朱翼、武劉、出してくれ!カズマすまない、ごめん!ごめんなさい!許してくださいカズマ様!」

 

 俺たちがそう言うと、ダクネスはそんな風に言う。

 やれやれ。

 その後、カズマが交渉した事で、エリス祭りとアクア祭りが共同開催される事になったのだった。

 何でそうなる。

 俺はこの時、気づいていなかった。

 色んな意味で、やばい生活が続いていくという事に。




今回はここまでです。
デザイアグランプリとジャマトグランプリ側で色んな話がありました。
湊翔達が戦力が増す中、牛島闘轟の戦う理由が明かされる。
牛島闘轟もまた、吾妻道長みたいに、親友を失っていた。
ちなみに、象とインパラの仮面ライダーは、既に登場しています。
猪と蝙蝠の仮面ライダー……………ターボンとブラーリは、いずれ登場させます。
そして、開催の準備に入ったエリス祭りとアクア祭り。
そんな中、ジャマトグランプリがいよいよ本格的に始まる。
ちなみに、原作ギーツのすずなり鬼祭りみたいに、その二つの祭りが中止される可能性もありますので。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今日のガッチャードは、ミナト先生の過去が明かされましたね。
本当に良い人です。
次回、九堂風雅がアルケミスドライバーを使って変身するみたいですね。
今日は、ギーツあにめも配信されました。
面白かったです。
景和達が王○戦○キ○グ○ー○ャーの名前を出してましたし。
次回で最終回の様です。
ジャマト・アウェイキングも、いよいよ今週から公開されますね。
楽しみです。
このすばの原作8巻に相当するエピソードで、こういう流れにして欲しいというのがあれば、受け付けています。
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