気がつけば、石造りの街中に立っていました。
「ちよ、ちよ!あそこの人、耳がとっても尖っているわ!」
「やちよ、やちよ!それに
中世を思わせるレンガ造りが並ぶ街並み。道行く人の服装は、やはり見慣れぬものばかり。
お伽噺の不思議の国。
そんな世界に、今まさに迷い込んでいる気分。これで興奮するなというのが無理というものでしょう。
私たちは手を取り合い、くるりくるりと笑い合う。
きっと道行く人たちからは、随分目立って見えるでしょうね。
だけど許して?今だけは、私たちだけの世界を楽しみたいの。
「ねえ、ちよ。」
「なあに、やちよ。」
「私たち、これからどうすればいいのかしら?」
「私たち、これからギルドとやらに行くのよ?」
「そうだった、女神さまに言われていたわ」
「ええそうよ、女神さまに言われていたわ」
危うく忘れるところだったわね。
私たちには女神さまから受諾した、大事な大事な『依頼』があるのです。
「ふふふ。このご依頼、今までで一番大きなお仕事になりそうね?」
「ふふふ。今まででしたら一番は、マフィアの首領を仕留めた時だったかしら?」
そうね、大変だったわ。街を牛耳る巨大組織をふたりだけで潰したのだもの。
あれは流石に骨が折れたけど、今回の標的はそんなモノより遥かに大きな、世界を狙う『魔王』とやら。
生前日本にいた頃も色んな方を始末してはきたけれど、こんな大仕事を頂いたのは初めてね。
「しかしまあ、一度死んだといいいますのに。」
「稼業からは逃れられないものなのね。」
顔を合わせて笑い合う。
私たち、何処まで行っても殺し屋なのね。
「行きましょう。善は急げと言いますもの」
「行きましょう。思い立ったが吉日とも言いますもの」
私たちは手を繋ぎながら歩き出す。
きっとこれは、何年も掛かる長いお仕事になるでしょう。
なればこそ、まずはこの地に馴染むことから。
『冒険者』とやらになって活動の地盤を築き、一歩一歩と牙城に迫る。
「楽しみね、やちよ。魔王はどんなお顔なのかしら。」
「楽しみね、ちよ。魔王はどんな斬り心地なのかしら。」
何の因果か降り立った、名前も知らぬ異界の地。
右も左も分からぬけれど、胸中満たすは不安よりも、高揚。
私たちはふたりでひとつ。なればこそ、繋ぐ手は固く決して離れることは無い。
だからきっと、なんだって出来るはずよね。
◆ ◆
「「………………はあ。」」
ふたり並んで、溜め息ひとつ。
街行く人に訊きまして、やって来たは冒険者ギルド。
案内ついでに訊いてみれば、この街の名は『駆け出し冒険者の街 アクセル』だそうで。
それとついでに教わりましたが、このお国でのお金の単位は『エリス』。
これも聞いたお話ですが、国教の神様のお名前がそのまま通貨になってしまうなんて、とっても慕われている方なのね。
……ですがまあ、単位どうたらは些細なこと。
何せ私たち、無一文ですもの。
「よもやよもや、冒険者登録にもお金が必要だなんて。」
「よもやよもや、こんな所で躓いてしまうだなんて。」
これがさっきの溜息の理由。
先立つものが無いのでは、地盤を築く処ではありません。これでは明日も分からぬ浮浪者そのもの。
ええ、ええ、『殺し屋』などやっているなら明日も知れぬというのは同じですけど、それとこれとは違うでしょう。
「「……」」
お互いに、手を取り合いながら真剣な眼差しを向ける。
それはもう、じっくりと。
見つめ合う視線に、互いの瞳が映り込む。
「「…………はあ。」」
でもやはり、まろびでるのは溜息ばかり。
ふたりなら、何でも出来ると言いましたが、流石に限度がありますわ。
「よう!そこの真っ黒いお嬢さんたち!」
そんな折に掛けられた声。
見れば、いつの間にやら目の前に筋骨隆々の大男がひとり。
「「あなたは?」」
「おお、すげえそっくりさんじゃねえか。いやな、俺は名乗る程のモンじゃねぇよ。」
そう豪語する大男、しかしてその風体は。
トサカのように反り立つ赤髪、鋼のような筋肉をほとんど隠さぬ
一見すると強面ですが、その表情はよくよく見れば威圧も殺気も含まない柔和なもの。
まあ、強面に違いは有りませんが。
「それで、私たちに御用でしょうか?」
「用も何も、さっきから溜め息ばっかで辛気臭くて、正直言って見てらんねぇ。お前ら見ない顔だしな、冒険者の登録しに来た命知らずってとこかぁ?」
「ええまあ、仰る通りです。初対面のお方に語るようなものでもありませんが……」
「恥ずかしながら私たち、登録料すら持ち合わせていないのです。故にどうしたものかしらと……」
本当に、あまりに滑稽、お笑い草な
嗚呼、恥ずかしくって頬が焼けてしまいそう。
「んー?おいおい、登録料っていや一人千エリスぽっちだぜ。そんな金すら持たないで来たのか?」
「はい。止むに止まれず
「幸い腕には覚えは有れど、既に路銀は尽きてしまって。」
「このままですと私たち、明日には飢えて土の中。」
「嗚呼、こんなことなら
「そいつは難儀だなあ……よし分かった!ここは気前の良さを見せてやるか!ほらよっ!!」
「これは?」
「見りゃ分かんだろ、二枚合わせて二千エリス。これでちゃちゃっと登録してきな。」
よよよ、と袖口で顔を抑えて嘆いていますと、眼前に差し出されたのは二枚の硬貨。
「そんないけませんわ。出会ったばかりの方に施しを受けるなんて」
「あまりに恐れ多いことですわ。どうか御容赦くださいませ」
「良いんだよ。俺だって最初は金がなくて苦労したもんだ。貰えるもんはしっかり貰っておきな。それにこんな別嬪さんなんだ、ちょっとくらい格好付けたいってなもんさ!」
豪快に笑って見せる大男。
あらあら、中々どうして出来た殿方ではありませんか。こうまで清々しそうに言われてしまったら、断わる方が野暮というもの。
ええ、たとえ此方が同情を誘った末だとしても。
「では有り難く……」
「頂戴致します。」
「おう、健闘を祈るぜ命知らず!!」
そう言って、嵐の如く去っていく。
騒々しくもお優しい、なんとも快いお方でしたね。
「「……」」
残された私たちはお互いに顔を見合わせ、そしてふたり笑い合う。
「「ふふ」」
ともあれこうして、首皮一枚繋がりましたね。
お金がないと突っぱねられた手前、先ほどと同じ受付に向かうのは少しばかり気が引けたので。今度は別の、金の髪が美しい女性の所へ。
それにしても強面さんといい、少しばかりはだけすぎではありませんこと?
それともこれが、此処では常識的な服装なのかしら。
「ようこそ冒険者ギルドへ。本日はどんなご用でしょうか?」
「「私たち、冒険者になりにきたの。」」
二人揃った声を聴き、例の如く女性は驚く。
ですけど流石、接客慣れした受付さん。すぐに気を取り直したのか、その表情には笑みが浮かぶ。
「ええと、でしたらお一人千エリスの登録料が必要ですが……」
「「ええ、ここに」」
強面さんから頂いた、輝く硬貨を二枚置く。
「はい確かに。……ではまずは、冒険者とは何かについて簡単にご説明を」
そうして始まった受付さんの講釈によると。
一つ、冒険者とは主に依頼を請けてモンスターなる怪物を狩る者たちの総称であり、基本的には何でも屋に近しい存在。
一つ、冒険者には職業という区分があり、職業ごとにスキルという特殊な技能を習得できる。
一つ、この世界には経験値という概念があり、この世界に存在する何かしらの生命を食する、或いは殺すことによってその魂を吸収することでそれは蓄積していく。
一つ、ある程度経験値を得た生物は『壁を越える』と言ってある時突然成長することがあり、何度それを迎えたかはレベルという項目の数値で表される。
一つ、レベルが上がるとスキルを覚えるポイントやら、身体機能の高さを表すステータスやらが上がっていく。
正直聴いたこともない言葉の羅列でしたが、何とかかんとか頭に詰め込む。
つまりは戦う程に、殺す程に強くなるということなのかしら。
でしたらとても、とっても解りやすいわね。
私たちのこれまでと、何ら変わりありませんもの。
本来長い時間を掛けて少しずつ、牛の歩みで覚えるべき殺しの技能を、指先ひとつでぽんと習得できてしまうというのは正直なところ複雑ですけれど。
便利は事実。慣れねば立ち行かないでしょう。
「では次に、冒険者カードの作成を行います。そちらの水晶に手をかざしてください。カードにステータスが記述されるので、その数値を元に職業を選んで頂きます。」
窓口の脇に何やら複雑な絡繰に囲われて、水色の球が鎮座している。
受付さんはその下に、手にしていたカードを置いた。
……只でさえお肌の見える服装だというのに、身を乗り出したせいで胸元が思いきり見えているのだけれども。
なんと言いましょうか、早くも異世界の洗礼を受けてますわ私たち。
もし
ともあれこの水晶に手を翳せば、ステータスとやらが分かるのだそうで。
「翳すだけで宜しいの?」
「何とも不思議なものですね?」
「はい!その水晶が登録者の魂の情報を読み取って、カードに記載しますから!あ、当然ですけど登録はお一人ずつで……」
私たちはごく自然に、
受付さん、何か仰っていたけれど。
ごめんあそばせ、聴くより前に既に手が動いていましたわ。
「え、あ、あのっ!?複数人で触っちゃうと正確な情報が―――」
受付さんがとても慌てているけれど、青く輝きだした水晶を前に私たちは目を奪われて、それどころではありません。
ペンのような部分から走る光線が、カードに何やら書き込んでいく。
「これは……」
「まぁ……」
そのあまりに幻想的な光景に、思わず感嘆の声を上げてしまいました。
「……え、えーと。とにかくカードの確認を」
受付さんがそそくさと、カードを手に取って改める。
「ああ、きっとこれじゃ文字化けしちゃって…………え?」
「「どうかされました?」」
「あ、あの。今、お二人とも同時に水晶にふれられましたよね?なのになんで……。えっと普通、あんな風に別々の人が同時に水晶に触ってしまうと、情報の読み取りが上手くいかずに意味不明な記述になるんですが……」
そう言いながら見せてくださった、私たちの冒険者カード。
名前の欄には「ナガモリヤチヨ・ナガモリチヨ」の文字。
性別女性。年齢14歳。身長145cm。体重……おっと、これについてはご容赦を。
ともあれ違わず、私たちの身体情報がそこには書き記されていた。
「ええと、こんなことは初めてなのですけれど……。こんなの、例えばお二人の身体のつくりが全く同じとかでないと……」
「ああ、それなら納得です。」
「私たち、双子ですから。」
「え?ふたご……ですか?」
「「はい♪」」
受付さんが訝しげな目線を向けてきますが、事実なんだから仕方ないでしょう?
「い、いやいやいや!?いくら双子だからってそんなことあり得ませんよ!身長どころか体重まで寸分狂わず同じだなんて!」
「「当然でしょう、双子ですもの。」」
私たちがそう言うと、受付さんは頭を抱えてしまった。
そんなに驚くことかしら。私たちはふたりでひとつ。これくらい、当たり前のことだと思うのだけれど。
「はぁ~……分かりました。もうそれでいいですよ。で、次はステータスですけど……」
受付さんは投げやりに、次の項目へと目を移す。
ああ、そうです。思わぬやり取りで時間を使ってしまいましたが、一番の注目はそれですね。
「やっぱりひとつも文字化けしてない……って何ですかこの数値!器用度と敏捷度が異様に高いです!これなら盗賊やアーチャーといった基本職は勿論……上級職のアサシンにだってなれますよ!!」
聞き耳を立てていたのでしょうか、ざわりと周りの冒険者たちが沸き立つのが分かります。
それにしてもアサシンとは。
アサシン。暗殺者。即ち殺し屋。
私たちの得意分野じゃない。
「まあ、素敵。ではそちらの職業に致しますわ。」
「えっと、これだと強制的に二人とも同じ職業ですけど……あ、はい問題ないですか。では、アサシンとして登録致しますね」
受付さんは少しだけ、躊躇いながらもカードを差し出してきた。
私たちはそれを受け取って、カードを見つめた。
何だか不思議。自らの能力が、こうして隅から隅まで可視化されるというのは。
「でもこれで、本当に……」
「冒険者になりましたわね」
「ええ、これで登録手続きは完了です。最初から上級職になれる冒険者は本当に稀なんです。ギルド一同、お二方のご活躍を心より期待しています。」
「ありがとうございます」
「ご期待に添えるよう、努力いたしますね」
受付さんの激励の言葉に、私たちは揃って会釈した。
登録は無事に済んだみたいだし、次は早速依頼を受けましょうか。
「ねえ受付さん。お勧めの依頼はございます?」
「あ、はい!えっとですね……」
受付さんに案内された掲示板の前へ赴き、依頼書を眺める。
ざっと見回したところ、やはり討伐系が多いよう。
受付さんのおすすめは『ジャイアントトード』というモンスターらしいですけれど。
生憎と横文字には疎いものですから、トードというのがどういうモノか検討もつかなかったのですが、依頼書にある挿し絵を見てみるとどうやら牛より大きな蛙のようで。
「大きな蛙さんですって。本当に怪物退治なのね」
「だけど少し不安だわ。どうせなら、人間相手のご依頼の方が良いのだけれど」
殺し屋の業は人間を斬るもの。
積極的に人の血が見たいといった類の趣味はありませんけど、どうせなら慣れた相手が良いと思うのが人情というものでしょう?
「形だけ人の物の怪だとか、都合よく居たりしないかしら」
「ふむ……あら、ねえやちよ。こんなのはどうかしら」
あれやこれやと眺めていると、ふと気になる一枚が目に止まった。
顔すり合わせて見てみると、ゴブリンの巣を駆除してほしいという内容。
挿し絵を見るに『ゴブリン』なる怪物は、絵巻にある『餓鬼』によく似た人型生物。家畜や作物を奪うという記載からして、扱いとしては害獣とそう変わりないよう。
人であって人に非ず。疾く斬り捨てるべき悪しき存在。
「まあ、本当にあったわね!」
「ええ、丁度良かったわね!」
なんとまあ、誂えたように私たち向けの獲物ではありませんか。
そうと決まれば善は急げ。早速窓口に持って行ってみましょう。
「すみません、こちらのご依頼を受けてみたいわ。」
「え、えぇ……?これはまた、随分といきなりなやつですね……」
受付さんは私たちの持つ依頼書をまじまじと見つめながら、困惑した表情を浮かべた。
「あの、確かにゴブリンはジャイアントトードに並ぶ初心者向けの魔物ですけど、巣の駆除となると話は別ですよ?」
「「ええ、承知の上ですわ。」」
巣というからにはそこに迂闊に飛び込めば、大勢に囲まれるのは必至でしょうね。
どんな弱輩だとしても、徒党を組み数で押されてしまえば多勢に無勢。それはもう、前世の稼業で嫌になるほど思い知っていますもの。
「そ、それはこれだけのステータスがあれば可能かとは思うんですが……。しかし危険も大きいのが冒険者の仕事です。いくら上級職だからって、レベル1の駆け出しなんですし」
受付さんは心の底から案じているような面持ち。
ああ、なんて優しい方なのかしら。絶えず命が散るのを見送る立場の方でしょうに、私たちのような新参者の身を心配してくれているのね。
ですけど今回ばかりは杞憂だとお伝えする必要がありますわ。刃を振るう者という意味でなら、そも私たちは厳密には駆け出しでは無いのですし。
さて、如何様にして説得しようかしらと考えて―――いますのに。
「あの、せめて誰かとパーティーを組むのをおすすめしますよ?上級盗賊職のお二人でしたら、まずどのパーティーからも大歓迎でしょうし。」
ああ成る程。数の不利があるのなら、此方も徒党を組んでしまえば良いということね。
全くもって道理であり、また真実でしょう。先程からちらりちらりと背中に刺さる視線も多いもの。
それより何よりたった今、図ったように当てが出来たことですし。
「と、いうことで後ろにいらっしゃるあなた?」
「どうかお仲間になってくださらない?」
「「ね?」」
「えっ」
背後から響いた素っ頓狂な声に振り向けば、ぎょっと眼を見開いた少女のお顔がそこに。
「あ、あはは……バレてた?」
雑に伸ばした肩までもない銀のお髪に、頬に走る刃の傷跡。
装備は軽さと動きやすさを重視した物で、腰に差しているのは一振りの小剣。懐を見やるに他にも色々隠し持っていることでしょう。
一見すると軽業師のようではありますが……だとしても、あんなにお腹を曝け出していては不安を覚えてしまいます。主にはしたないという意味で。
今のところこの世界で一番驚かされているのが服装の露出度の高さというのが如何とも。これが世に聞くかるちゃあしょっくというものなのでしょうか。
閑話休題。
「えっ、あら、クリスさん?どうされました?」
受付さんが声を掛けると、クリスと呼ばれた彼女は照れたように頬を掻く。
「あ、どーもルナさん。いやさ、今のやり取り聴いてたんだけど。それならあたしが同行したげよう!って格好よく名乗り出ようとしてたんだけどね……うん……」
いきなり後ろに立たれたので何事かと思ったら、ただのお茶目さんだったよう。
ですけど彼女、相当な実力者とお見受けしました。
「因みにどこから気付いてたの……?」
「そうですね、受付さんの『せめて誰かとパーティーを……』と言う下りの直前には」
「うわー殆ど最初っからじゃん……あたしカッコ悪……」
すっかりしょげ返ってしまった彼女に、受付さんも苦笑い。
「あはは……。でもクリスさんならこの街でも実力のある冒険者ですし、どうでしょう?皆さんがよろしければ、パーティーを組んでみては」
受付さんの提案に、私たちも異存はない。
彼女は悔しがってはいるものの、此方も間合いに入るまで
それだけの使い手である以上、味方になってくださると言うなら頼もしいですし。
もしも
……いえ、あまり滅多な言い方をするものでは無いですね。血生臭い世界に居ると、どうにも疑り深くなっていけません。
「ええ。先程も申しましたが、むしろ此方からお願いしたいくらい。」
「クリスさん、だったかしら?私たちとご一緒して頂けるかしら?」
「え、ホント!?」
「「ええ」」
「やった!」
満面の笑みを浮かべてはしゃぐ彼女の姿は、まるで幼子のようで。
ふふ、何だかとても可愛らしいわ。
「じゃあ改めて、あたしはクリス!見ての通りの盗賊……キミたちアサシンと同系統の職業だよ、よろしくね。」
「宜しくお願い致します。私はやちよ、双子の姉です。」
「私はちよ、双子の妹です。宜しくね、クリス先輩?」
「せ、先輩……!!」
あら、同業の先達ですからこう呼ぶべきかと思ったけれど、予想以上に嬉しそう。目がキラキラと輝いています。
「よーし、そうと決まれば作戦会議だね!先輩に思いっきり頼ってくれていいからね!」
元気いっぱいに張り切る彼女。
はてさて、異世界の戦いぶりとはどのようなものかしら?期待に胸が躍ります。