殺し屋がブラック鎮守府に着任させられました   作:アイリエッタ・ゼロス

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兄と祖父

「っ....」

「随分とひどい死に方じゃな」

「首を一突きに額にナイフ....それと首を落としてさらし首....こりゃ駆逐艦どもには

 見せられねぇな」

「駆逐艦だけじゃなくて私も見ないでいいなら見たくないわよ....」

 ある通報があり、俺と爺さん、俺と爺さんの秘書官である加賀と大和は神奈川にある

 鎮守府に来ていた。

 

「冬弥、恐らくじゃが....」

「だろうぜ爺さん。こんな殺しをしたのはアイツだろ」

「アイツ....?」

「何か知ってるの?」

「まぁな。加賀、お前はこの鎮守府の艦娘から話聞いてこい。俺はちょっとここを離れて

 アイツを探しに行く」

 そう言って、俺は鎮守府の入り口の方に向かった。

 

「ちょっと....さっきから言ってるアイツって誰の事?」

「....この鎮守府の人間を殺した男だ」

 

 ~~~~

 冬樹side

 

「(釣れねぇな....)」

 仕事を終えた次の日、俺は防波堤で釣りをしていた。

 

「(ま、たまには何も考えずに釣りをするのも....)」

 そう思いながら目を閉じようとした時、こちら向かってくる足音が聞こえた。俺が足音が

 聞こえる方を見ると、そこには意外な人物がいた。

 

「今回は随分と派手にやったな冬樹」

「....こりゃまた珍客だな。こんな所で何やってんだ兄貴?」

 そこにいたのは三兄弟の長男でもある冬弥兄だった。

 

「殺されたあの男の確認だ。爺さんも来てるぞ」

「マジか....ターゲットミスったかなこりゃ」

「てことはやっぱりお前か....取り敢えずちょっとついてこい。話がある」

「話?」

「あぁ。別に今更お前を捕まえようとはしねぇよ」

「....出来たら手短にしてくれよ?」

 そう言って俺は兄貴について行った。

 

 ~~~~

 

「久しぶりじゃな冬樹」

「おうじいちゃん、おひさ」

 兄貴に連れて来られたのは鎮守府の入り口だった。そこには背の高い艦娘と兄貴の嫁さんが

 いた。

 

「っと、そっちの二人は初めましてか。海妹 冬樹、殺し屋だ。確か....戦艦大和と兄貴の

 嫁さんの加賀さんか」

「っ! あなただったのね....鎮守府にご祝儀で100万円送って来たのは....」

「大正解。兄貴なんか買ったか?」

「ありがたくダブルベッドを買わせてもらった。ありがとな冬樹」

「そりゃどうも。で、何か俺に用かじいちゃん?」

「まぁ少しな。大和」

「はい」

 じいちゃんの言葉を聞き、大和は俺に数枚の写真を渡してきた。

 

「これは?」

「ここ半年で死んだ海軍の提督じゃ。まぁどいつもこいつもブラック鎮守府や艦娘の

 人身売買を行って来たクズじゃが....」

「へぇ....それで?」

「冬樹、お前らはコイツらの殺しに関わったか? 関わったのならそいつらの情報が欲しい」

「....」

 俺は写真の顔を見たがどいつにも心当たりはなかった。

 

「こいつらの死因は?」

「ほとんどが眉間を撃ち抜かれて死亡。この二人は失踪していましたが数か月後に焼死体で

 発見されました」

「(てなるとあの二人か....)」

 死因を聞き、何となく誰がやったのかを俺は把握した。

 

「じゃあ俺じゃねぇな。まぁその代わり、誰が殺したかは心当たりがある。そいつらに

 今度聞いとくよじいちゃん」

「そうか....なら頼むぞ」

「おう。用件はこんだけか?」

「まぁ、そうといえばそうなんじゃが....」

 そう言ってじいちゃんがどこか言葉を濁したとき、突然何かに足を引かれるような感じがした。

 気になって足元を見てみると、そこには昨日俺に隠し部屋を教えた小人がいた。

 

「お前ら....昨日の小人か。なんか俺に用か?」

「おい冬樹....お前、妖精が見えてるのか....?」

 俺が小人に話しかけると、四人は驚いた表情をしていた。

 

「妖精? このちっこいのがか?」

「おい爺さん....これ完全に見えてるぞ」

「ふむ....なら仕方ないのう」

 そう言うと、じいちゃんは俺の方を見てきてこう言った。

 

「冬樹、今日からお前がここの提督をやりなさい」

 

 

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