一等星の煌めきを   作:不思議ちゃん

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じゅういち

 その後、クーカーの練習風景だったり、休憩中の写真を見せてはメイちゃんのお目々がキラキラと輝いていた。

 澄ました顔をしている四季ちゃんも写真をスライドさせるたびに反応しているため、興味があることは丸わかりである。

 

 あまり遅くなりすぎるのも親が心配するからと話を切り上げたが、二人とも物足りなさそうな顔をしていた。

 

「またおいで」

 

 そう声をかけると嬉しそうな顔をして帰って行ったが、そういえば俺、ずっとバイトしている訳じゃなかったんだよな。

 俺がいる間にまた来てもらうか、それともそこで覗き見をしている母親に頼むか。

 

「…………はぁ」

 

 バイト中の時よりも重いため息が出た気がした。

 

「ただいま。まだやってるって珍しいね?」

「おかえり。ちょっとね」

「しかも優が淹れてるなんて。私にも一杯欲しいな」

「自分で淹れられるでしょ」

「えー、いいじゃーん! 優が淹れてくれたのが飲みたいの!」

 

 タイミングが良いのか悪いのか、本日の練習を終えたかのんが帰ってきた。

 エプロンをつけたままの俺を見て驚きに少し目を見開いた後、カウンターに腰掛けてコーヒーを淹れろと。

 

「眠れなくなるからミルクで我慢しな」

「そこまでお子ちゃまじゃないよ!」

「ワガママだなぁ……ほんと、こんな姉(笑)思いの良い弟なんて世の中探してもそうそういないよ?」

「笑って余計だと思うんだけど?」

「ごめんごめん。ほら、コーヒー」

「ほんと、余計な事を言わなければ良い弟だと素直に思えるのに」

 

 一口飲み、美味しいと一息つくかのんへと声をかける。

 

「んで、悩み事は何?」

「……ほんと、よく分かるね」

「伊達に何年も弟やってませんから」

「逆のパターンを私は経験した覚えがないんだけど」

「目が節穴なのでは?」

「こればかりはあまり否定できないのかも……」

 

 そんな雑談は置いておき、今現在かのんの頭を悩ませている事について聞いていけば。

 同好会として部室を貰い、新たなメンバーとして平安名さんが入ったはいいものの、スクールアイドルを軽視する発言から若干一名と相性が悪いとのこと。

 

「そういったのは話し合いか、時間が解決してくれるものよ」

「ちぃちゃんもそう言ってたんだけどねぇ……」

「平安名さんとやらが活動を通して理解を深めてくれるってのもあるけど、これも結局は時間の問題だし」

「優はまだ来れそうにない?」

「今日も満席だったけど、あと一週間もあれば落ち着くんじゃない?」

「一週間かぁ……」

「ってか、その子って体験? それとも正式に加入?」

「えへへ、聞いて聞いて」

 

 あ、かのんの話聞いて聞いてスイッチを押してしまった。

 これは長くなるため、四季メイの空いた皿やその他後片付けをしながらBGMとして流し聞くことにしよう。

 

 

 

 途中のグソクムシ、最後のスカウト風勧誘やセンター奪いにきてよ宣言だけ聞ければ十分である。

 適度な相槌でかのんも俺がキチンと話を聞いているものだと思っているし、満足そうだ。

 

 飯が冷めたと、母親に二人揃って怒られたので締まらない最後であったが。

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