クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」   作:夜桜家の壁

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いつもと違う同居人

 結局、瑞希の家に突撃する事はなく夕方に仮眠をとり、23時になる少し前の時間に雷夜は目を覚ました。

 

 

「シロってこの時間も起きてるんだね。何気に初めて知ったかもしれない」

 

「そんな事ないと思うよ。何回かこの時間に雷夜と会ってる………けどあれかな?ほとんど眠そうにしてたから無意識の行動だったのかも」

 

「記憶ないし、多分そうだと俺も思う」

 

「その話はいいや、夜ご飯食べやすいの作ってあるからちゃんと食べてね。一応私今日は起きてるから何かあったら私の部屋おいで。睡眠薬とかならあるから」

 

「夜………というか1人の時間帯?だとシロって結構ふわふわしてるんだね。普段はなんか一段と見た目に反して大人らしい様子だけど、今は見た目と似た様な感じがする」

 

 

 いつもはOLさんみたいなお嬢様みたいな、少し強めな言葉に聞こえたりするのに、今はとても優しい気がする。そういえば初めて会った時はもっと明るいキャラも演じていたし、シロは何個の仮面を持ってるんだろうか。

 いつも優しいのはわかるんだけど何というか忙しそうというか何というか………うん。言語化できないや。

 けど一つ思った事だけど元の何も演技してない時ってこんな感じなのかな?ずっと演技してるのなんか悔しいというか悲しいというか、もうちょっと信頼してくれてもいいと思うんだけどなぁ。

 

 

「何?ふわふわしてたらダメ?私は白夜として誰かと喋ってる時はいつも違和感感じるから仕方なく原作見たく喋ってるんだよ。四六時中白夜でいたら私がいなくなっちゃうよ」

 

「怜華が言ってた事だけどさ、元の精神と転生した精神が混ざる感覚って言ってたんだけどシロのもそれ?」

 

「………私は、混ざらなかった。混ざるのこの子は望まなかった。つまり、いずれどっちかの魂は消えることになると思う」

 

「魂って無くなるの?」

 

 

 シロは少し悲しそうな目を顔をこちらに見せながら、話を続ける。

 

 

「詳しい事はわからないよ。私が多分そうなるんだろうなって思ってるだけだもの。私の中には白夜と私がいて、私か白夜は役割がなくなる」

 

「役割……?そんな物みたいなこと言って」

 

「だって私が転生というか憑依したのは、盾としての役割だと思うもん。まぁ神様との約束だったしわかってたことだけどね」

 

「神様まで出てきてる。俺は実際に神様あった事ないんだけど転生してるんだよね。不思議だよ」

 

 

 シロは俺の思っていたことを肯定するように頷き、少し静かな時間が生まれた。

 

 

「私の過去の話してもいいかなって思ったけど………聞いてていい物でもないのよね。聞いてたらストレス溜まると思うし」

 

「軽くでいいから教えてよ。まだ集まる時間じゃないし」

 

「それじゃあ雷夜がご飯食べてる時に話そうかな。待っててねすぐ準備しちゃうからさ」

 

「ありがとう、寝る前にだったのにごめんね」

 

「気にしないの。私もこうやって話せるの嬉しいからさ」

 

 

 そう言いながらテキパキと夜食の準備をしてくれる。

 

 

 

 

 

「さてと、それじゃあ私の転生した時何が起きてたかから話そうか。簡単に言えば虐待。殴られたりとかかな。元々元気な子だったから、それをウザく感じて子供にあたったのかも知れない。

 私はこの時人格を表に自分からは出せなかったんだ。それは元々だったら自分を守るための人格を作る予定だったから。その枠に私が入る事になって、私は白夜の盾としてこの世界に来たの」

 

「そこまではわかったけどさ、役割ないのってむしろ今裏にいるだろう白夜の方なんじゃないの?」

 

「それはわからないよ。でも元々の白夜に近い生活を私はしてきたからどっちが残ってもみんなは気づかないだろうし、私を消した方が世界に悪影響が出ないかもしれない」

 

「シロがいる事の影響は別に悪じゃないんじゃない?それは俺に悪影響あるって言ってるようにも受け取れるけど」

 

「私からすればこんな話してる時点で悪影響でしかないけどね」

 

 

 シロは誤魔化すような冗談言ってるよと思うような笑みを浮かべていた。

 

 

「多分この話聞いてて面白くないし、優しい雷夜なら多分少しくらい可哀想とか思うんじゃない?そう思わせたらもう雷夜のストレスの原因になっちゃうからね。私は純粋に雷夜にもこの世界を楽しんで欲しい。だから本当はこんな変なことに話すつもりはなかったんだ」

 

 

 それと同時に少し、悲しそうでもあった。

 

 

「うん、やっぱり話すべきじゃなかったかもね。この話はここで終わり。雷夜、MV制作楽しんでおいでよ。それじゃあおやすみなさい」

 

 

 俺の返事は聞くつもりが元々なかったように、自分の部屋にシロは素早く戻っていった。

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