クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」 作:夜桜家の壁
先生の話が終わり、それと同時に今日の学校は終わりを迎える。
「それじゃあ司、鋼また明日」
「おう、安全に帰るんだぞ」
「じゃーな、また明日ダ。この後スーパーいかね?コーヒー買ってくれよ」
あぁ……司のツッコミの声が聞こえてくるよ。いや別に本当には聞こえてないけど、『それはもう奢れと言ったな?』とかそのくらいの事言ってそう。
てかそんなの意識してる場合じゃないっての。早く手直ししないとMMDの方が間に合わないって‼︎
そのように考えながら駐輪場に向かっているとスマホが震える。電話が珍しくかかってきたようだ。
「はいもしもし、誰ですか?」
『あー、ボクだよ暁山瑞希。それで雷夜先輩って時間あるかな?』
「どうしようかなぁ。忙しいには忙しいけど……うん、大丈夫だよ。久しぶりに遊びたいの?」
『なんというかその……ちょっと実際に話した方がわかりやすいから、この後会った時に話した時に説明してもいい?』
「わかった。それじゃあ俺の家集合にする?それとも中学に行こうか?」
『大丈夫、雷夜先輩の家に行くよ』
「了解。それじゃあまた後で」
電話を切り、すぐに自転車を漕ぐ。しかし、忙しい時に限って信号にはよく止められる。
「ついてなさすぎてもう笑えてくるわ。別に笑うわけではないけど」
「そんなについてなかったの?雷夜先輩」
「そうなんだよ。俺が信号についた瞬間に点滅を始めるのが何回もあっ……て……………?」
「どうかしたの雷夜先輩?」
「瑞希もう来たの?俺学校から帰って来たばっかりなんだけど……普通は中学に電話持ってかないけどそれは俺らも持ってってたからいいとして、早くない?」
瑞希が学校から家に帰ってこっちに来るまでにもっと時間がかかるはずなのだ。こんなに早く来れるわけがない。
「ボクはほら、今日学校サボったし……気づいたら昼だったから寝過ごしたようなものだけど」
「あぁ〜確かにサボってる時あったな」
「まぁ本題はそこじゃないから。雷夜先輩ってMVの作り方とか知ってる?」
「つい最近基礎から学んでる所だからなんか聞きたい事あっても役に立たないと思うんだけど」
「別に技術的な事は聞かないよ。前に雷夜先輩がボクにMMD教えて来た時と同じだよ。どんな振り付けがいいかって感じの」
「じゃあMVのアイディアを出せばいいって事?」
話の流れから大体そうだろうと思った事を聞けば瑞希は『そんな感じであってる』とわかりやすく答えてくれる。
「それはまぁいいんだけど………MMDよりも自分で好きなもの見つけられたのは良かった」
「……ねぇ、なんで頭撫でてるの?それになんだかすごい親みたいな事も言ってるし、大丈夫?」
「頭を……撫でてる………?」
普段全く意識のしていない自分の腕を見てみると俺の左手は瑞希の頭の上に置いてあった………えぇ、我ながらキモい。
「ごめん、瑞希悪いんだけど先にリビングで楽にしてて、着替えてくるのと、ちょっと落ち着いて来るから」
少しいつもより早く案内して部屋に向かった。