クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」   作:夜桜家の壁

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悪い犬達、こはねを見定める。

 3人で話していると2人、彰人と冬弥が入ってきた。

 

 

「あ、お客さんだ。ごめん、ちょっと待っててね。いらっしゃ……あ、彰人と冬弥か!」

 

「こんにちは白石さん。今日もお邪魔するね」

 

「いらっしゃい!いつも来てくれてありがと、けどその喋り方……あぁ、なるほど」

 

「別に猫被りしないでいいと思うんだけど」

 

 

 なんか微妙に彰人イラついてんな、まあわざわざ言わなくてもいいような事を口にしてるし、イラってくるのはわかるけど。あ、そのまま通すみたい。

 

 

「……………注文はいつもの………あれ?そっちの子は見ない顔だね。オレは東雲彰人。よろしくね。こっちは相棒の青柳冬弥」

 

「は、はじめまして。小豆沢こはねです。あ、あの!もしかして怜華ちゃんの兄弟ですか?」

 

「……敬語は使わなくていい」

 

「私が説明しちゃおっか。こはねが思った通り、雷夜に怜華の兄弟で、このふたりは私と同じ神高の1年なんだよ。ふたりとも父さんのファンなんだ。BAD DOGSって名前で歌ってるから、近くのハコでやる前とか後とかよくくるよ。あと、雷夜が朝練する時なんかはみんなでうちで練習したりするって感じかな」

 

「白石さんともこの店とも、中学の頃からの付き合いだね」

 

「中学……?ってことは中学の頃からイベントに!?すごい……!」

 

「あはは、出るだけならそんなにすごくないよ。誰でも出られるからね」

 

「そういえば白石さん。いい加減、仲間は見つかった?そろそろ誰かと組んだほうがいいんじゃない?本気でやろうとしているようなヤツで。………本気で『RAD WEEKEND』を越えを目指すならさ」

 

 

 なんか彰人嫌な感じ、妙にこはねに対して圧を強くかけてる気がする。こはねが相棒になるとかわからないはずなのに何か、確信する根拠を持っている。

 

 

「ふふ、いいタイミングで聞いてくれるじゃん。実は見つかったんだ!しかもついさっき!」

 

「さっき?」

 

「それってやっぱり……」

 

「そうこはねが私の相棒!今日、一緒に歌ってみてわかったの!」

 

「多分彰人知ってた、てか予想できてたでしょ。こはねのこと俺が話したし。猫被りやめてとっとと本題いいなよ」

 

 

 喧嘩を始めるような、少し悪い人みたいな、まさしく凶暴な狂犬という雰囲気になった。

 

 

「兄貴とか怜華がこはねって特定の人に絡むなんてそうそうないし、ここにくるようなヤツでそんなに絡むならオレ達と同じ『RAD WEEKEND』目指してるヤツ。そしてそいつと杏を組ませようとなんかしてんのかとも思った。けど、コイツは初心者も初心者覚悟すら持ってねぇ。そんなヤツと杏は組むとは思わなかった。オレは今杏、お前に失望した。あの日にかける情熱はそんな程度だったんだってな」

 

「そんなことない!ふざけないで!私と一緒に何回も練習してるじゃん。そのときには私の情熱がこれでもかというくらい燃えてるのは知ってるでしょ!!」

 

「だからさ!だから初心者とお前が組むって信じられなかった!けどお前は組んだ、組んだんだ。それが何よりもの証拠だ」

 

「そんな……」

 

 

 杏はとてもショックだろう。普段の仲のいい人に裏切り者と言われたような者だ。けど杏はそんな程度のメンタルじゃない。こんなんじゃ挫けない。

 

 

「わかった!!私とこはねから勝負を挑む!どこかのイベントで競ってどっちが盛り上げられるか、どう!?」

 

「それじゃあオレ達が来月に出るイベント、出演者が一組出られないらしいから、そこで勝負だ。オレ達が勝ったらそいつは初心者だからまだいいが、杏の事はこれからずっと見下す。万が一オレ達が負けたら………どうするか」

 

「それじゃあ彰人には俺からなんか罰ゲームしてあげるよ。とりあえずこはねと杏に土下座は確定な」

 

「……いいぜ。けど兄貴と、怜華はコイツらに教えるのも、逆にオレ達に何かするのも無し。干渉すんな」

 

「俺はいいけど、怜華は無理だよ?同じクラスですぐに教えてもらえる環境だし」

 

 

 あと、怜華がここのこと教えてるんだから何もしないとか、ありえないってか。

 

 

「これはそいつが半端なヤツだって証明されるか、そうでないかの戦いだから杏との2人でなきゃ意味がない」

 

「なるほど、それならしょうがない。それじゃあこはねが半端者じゃなく、ちゃんと覚悟を持っているとそっちが少しでも思ったらこっちの勝ちにしてよ。初心者にはハンデぐらいあったっていいだろ?」

 

「いいぜ、そのくらいならな。杏、悪いが注文はキャンセルするぞ。冬弥、行こうぜ」

 

「………………あぁ」

 

 

 それだけ言い残して2人は去っていった。

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