クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」   作:夜桜家の壁

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今回、雷夜は司達とは一緒に行動せずに類と一緒に行動しています。

 本当ならえむ視点のことも気になるけど、これは雷夜が生きてく話なのでいつか別の機会に。


演出家

 うおー、やっぱり面白いものが沢山ある。謎の設計図に、よくわからないレバー、何に使うのかわからないマジックハンド。類の部屋にはなんであるんだ的なものもあるし、それ以外にも俺と類が初めてあった時に作った輪ゴム銃だってある。

 

 

「そんなに見てて楽しいのかい?」

 

「もちろん楽しいよ。なんだかんだ類の家まで行くことはあっても中で遊んだりはしてなかったし、新鮮な気分だよ」

 

「なるほどね、確かに君にとっては未知の場所だ。それで、今日は一体なんのようで来たんだい?先に言っておくけど、戻る気はないよ」

 

「まぁまぁ、そう言わないでよ。あいつはちゃんと反省してるし、ちゃんと大事なことを思い出した。なんでスターになろうとしたのかを、思い出した」

 

 

 司はあのセカイで本当の想いを見つけることが出来たんだ。

 

 

「だから、もう一度チャンスをあげて欲しい。もちろん俺があいつが変わったって言っても、信用できるわけないと思うから。だからチャンスをあげて欲しいんだ。変わったあいつを見てほしい。いや、あいつらを見てほしい」

 

「それは……もしかして司くんはみんなを集めてるのかい?」

 

「お前以外のふたり、えむと寧々はあいつとショーをするって決めた。だから後は類だけなんだよね」

 

 実は司の家に行く途中、えむに仲間が増えたなら教えて欲しいと頼んでいた。その為類からすれば、

 

 

「つまり君は司くんに頼まれて来てるのかな。これはまいったね」

 

 

そう捉えられるよね。

 

 

「正確に言えば違うんだけど、目的は一緒だから類からすればどっちも敵だね。俺はあいつらのためにチャンス作ってるんだし」

 

「………寧々が変わったというならそれはいい事だ。けど、司くんが変わったとしても、僕はもう司くんと一緒にショーをしたいとは思わない」

 

「その理由は、前に寧々から聞いた…こと……が───」

 

 

 寧々から聞いた───そう、言い切る前に、類が手を伸ばして、それ以上は言わなくていいよ。と人差し指を立てた。

 

 

「雷夜くん、これからショーをする。見てくれるかな?」

 

「いいよ、そのロボット達をフル活用してみせてよ」

 

 

 類の普段ショーをしている場所に行き、とある錬金術師のお話が始まった。

 

 

 

 

 

「あ!あれって、類くんじゃない!?ショーやってるよ!それに雷夜くんもいる!」

 

 

 類の昔の事を元に作られた物語り。一度物語りは終わりを迎えたと思ったが、続きがあったその話の後起きた事を伝えてくれた。その時の類の想いを。

 

 

 いつの間にか類のショーを見ていた司たちは類に話かけた。

 

 

「………類」「類くん!!」

 

「……寧々。えむくん。それに……君か。──今日はここまで。キリのいいところだったからね。雷夜くん、続きはまたいつか」

 

「それじゃあ帰るのか?」

 

「そうだね。僕は司くんと話す事なんてないからね」

 

「いや、待ってくれ、類!オレには話したいことがあるんだ!」

 

「昨日の事だろう。君が反省した事だったり、それはもう雷夜くんから聞いた。別に話すようなものはない。それより……」

 

「……………類……わたしは………わたしは、まだステージに立つって、決めた」

 

「……そうか。直接聞けて良かった」

 

「……ねぇ類。類も、本当はまた誰かとショーをやりたいんじゃない?」

 

「………」

 

「類。昨日は……悪かった。オレは、ショーが失敗したことで頭がいっぱいになって、一番大事なものを見落としていた。類の言う通り、最高のショーには仲間が必要だ!オレがしたことは間違っていた!簡単に許されるとは思っていない。だが、オレはまた類と………!」

 

 

 視線を少しこちらに向けて少し申し訳なさそうにしたのち、視線を戻して類は口を開いた。

 

 

「……ちゃんと反省してたんだね。悪いけど、それはどうでも良い、かな。元より君と寧々の問題だからね。寧々が君を許せばそれでいいのさ」

 

「でも……きっと、君と僕は相入れない。僕はただ、最高のショーができればそれで良い。君と僕は、根本的に価値観が違うのさ」

 

「それは……確かにそうだった。でも思い出したんだ!本当は、オレは………!!」

 

「何でスターになろうとしたのか、思い出したって言ってたね。でも僕はもう、君とショーをしたいとは思わない」

 

「……!」

 

「類……!」

 

「少しの間だけど、楽しかったよ。………ありがとう」

 

「じゃあな類。続きはいつかの楽しみにしとくよ」

 

 

 類が去り行くなか、司は類のことを追いかけようとしたが、追いかけた先で何を言うべきか、それがわからない司は、手を握り締めてとても悔しそうにしていた。

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