クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」 作:夜桜家の壁
公園から足を踏み出すと、近くで走り出したような音が耳に届く。気になってその音のした方に進めば彰人の特徴的な髪色であるオレンジ色が目に入る。
「彰人聞いてたんだな、普通に追うのもいいが、電話が一番だな。楽だし。電話電話、すぐで『どうかしたか』…た」
世間一般的に使われる通話アプリで電話をかけてみると普段じゃありえないほど早く出てきた。まだ1フレーズもなってないぞ。
「出るの早いって、普段なんてほとんど出ないのに」
『まず普段電話してこねーだろうが。それで何か用かよ』
「彰人は今何してんのかなぁって」
『……いつも通り練習だけど。てかなんで面倒なことしてんだ、どうせオレがいたのわかってんだろ』
「いや、楽な選択は取りたいじゃん。練習昼まであるのは聞いてるから家で待ってるよ」
『あぁ用は何かあんのな』
「まぁそうだね。この前杏から彰人ってどんなやつーって聞かれてさ、でせっかくだから彰人からしたあのふたり………というかこはねに対してどう思ったのかとか色々本人から聞きたいなぁって」
『そのくらいならなんの問題もないけど、あいつってそんなの気にするタイプか?そん時の印象で周りの話聞かないようなやつだと思ってたんだが』
「俺もそんな感じだと思ってたけど、初めての相棒がどっかの誰かさんに傷つけられて、守れなかった……って自責の念に囚われてしまった、とか」
『守られるぐらいなら覚悟たりねーんじゃねーか』
「……そこに関してはノーコメントで、覚悟なんて曖昧すぎだし、覚悟って成長するものだと考えてるからね」
『覚悟は持つものだろ?成長ってすんのかよ』
「さぁどうだろう。まぁ色々話は後で聞くから昼帰ってきてね」
『そういえばさっき冬弥と何話してたんだ?かなり真剣な話だったろ』
「まぁ真面目な話だったけど、難しくはない話だったよ。単純にあの夜はどんなにすごいものだったのかを知りたいっていう話。彰人もいい相棒を見つけたね」
『そうだな、向上心のある行動してたんだろ?これでよりわかった。俺たちならあの夜を越えられる』
壁に当たってないから自信に溢れているのか、それともただの盲信か、はたまた井の中の蛙になってるいるのか、いずれにせよもっとお互いのこと知らないとなんだろうな。
「まぁあの夜を越えるための練習してきなよ。結構しゃべってたし、時間なくなってくよ」
『そうだった……昼冬弥も来るから母さんに言っといてくれ』
「はいよ、それじゃあ頑張れ」
少しの励ましをして通話を終える。
どうせ今セカイに行ったところでこはね達はいないだろうし、出来ることはなさそうかなぁ。どんなことがあったかの共有をしに行くのも悪い手ではないけど、今じゃない気がする。
帰り道昔よく行っていたスーパーを見かけたので寄ってみれば、秋の象徴とも言える焼き芋が売っていた。スーパーなどでよくみる焼き芋は思った以上に美味しいという経験則にのっとり、衝動買いしてしまったが運の尽き。家に帰って最初にあったは東雲絵名。
「近くにスーパーあんじゃん、あそこで焼き芋売ってたんだけど結構美味しかったよ」
「焼き芋ってまだ早くない?まだ夏と秋の間くらいでしょ」
「確かにそうなんだけど、美味かったんだって。絵名も買ってきなよ」
「えぇ、めんどくさ……雷夜買ってきてよ」
「いや、近くなんだから自分で買いに行きなよ」
口論してれば後ろから母親がやってきた。
「せっかくだからみんなの分買ってきてくれないかしら?お小遣いもあげます」
「……今日彰人の友達来るんだけど、その子の分も買っていい?」
「もちろんいいわよ。それじゃあ7つ買ってきてね」
「俺の分入ってないそれ?流石にふたつは食べないよ」
「せっかくだから買ってきなさい」
「それじゃあ雷夜よろしく」
とこのようにお小遣いで買収されて、めんどいことに発展するのだ。玄関先で喧嘩するからそうなるんだろうとはわかっているが、いつも忘れて繰り返しているように思う。
私が書くときに考えてる展開みたいなのって大体主人公いなくていいよなぁに行き着くというか、そうゆうのが好きなのだけれども、それってオリ主入れる二次創作って相性悪そうだなとふと思う。