クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」 作:夜桜家の壁
36ってどんな数字だと思う?
あれから俺たちは曲作りに力を注いだ。
基本的には全員で曲の方向性や雰囲気などといった大まかな所を決め、ツインダイスは入れたい振り付けに合うリズムを取ったり、振り付けを行い、
ZESTはそのリズムを取り入れてメロディを作り、歌詞を書く。最後に全員で確認して曲の完成がやってくる。
そしてその曲でイベントは大変盛り上がったのがつい昨日のことだ。
そして今日は久城先生の所に行って定期的に行う検査の日である。
「さて、雷夜さんとりあえず最近の調子はどうですか?音楽活動素晴らしいと思います。ですがそれで体調を崩してしまったらいけません」
「俺は元気ですよ、体調的にも精神的にも問題ありません」
「白夜からまた雷夜さんの方はどうですか?」
「体調崩すって程じゃないけど体力の低下はあると思う。けどそれだけだからむしろ音楽活動で体力を増やしてもいいんじゃないかな?」
「医師としてはまた少し軽めの運動にとどめて欲しいんですけど、それがストレスになるのもいけませんからねそうしましょう。さてそれでは………」
次の話に移ろうとした時に看護師が急いだ様子でやってくる。
「先生‼︎すいません、患者が1人帰ろうとしてしまっていて、先に見てもらえませんか?」
「帰ろうとしている?一体どうゆう事だい?」
「桐谷さんがもしかしたら骨に異常があるのかもしれないのですが、練習に戻ろうとしてしまい、看護師が現在押さえていますが」
「すまない雷夜くん、ここにいていいから少しだけ他の患者を見させてもらってもいいかな?」
「えーと、話に全然ついてけてないですけど大丈夫です」
「今桐谷さんを連れてくるけど驚かないでね」
えーっと?何が起きているんだ?桐谷さんが先に見た方が楽なのはわかるけど……
「久城先生とか他の先生には企業と契約してタレントの怪我とかを見る契約をしているのよ。病院がこんな都心近くにあるからねそうゆうのがあるだけで企業側にとってはとても助かるのよ。
ただ今日の患者は近いが故に練習に戻ろうとしちゃったのよ。熱心なのはいいんだけどねぇ」
この場に残って作業していた看護師が色々と教えてくれた。すると扉が開き、テレビで見ることの多い人が来た。
俺は見て少し顔が驚いてしまったがシロは初めから知っていたのかのように驚いたりしていない。
その正体アイドルである桐谷遥だったのだ。
俺はその事実を確認したのちにシロに顔を向ける。だがシロは遥の方をじっと見ている。不思議に思って俺も遥を見てみると、手に力が入りすぎている。
「先生、私すぐに練習に戻りたいです」
「少し待ちなさい。とりあえず検査して異常がなければいいでしょう。ですがもし足にダメージが入っていたら少し大人しくしていてもらうからね。それじゃあレントゲン撮ってきてください」
「失礼します」
「すいません失礼しました、雷夜さん」
「いえ、大丈夫です。あのもしかして桐谷遥さんですよね?」
「そうだよ。今日のこと言ったらダメだからね。
それじゃあ次は1月17日に検査しようか。それまで無理しないように。白夜もちゃんとやってね」
「1月17ですね。わかりました。それじゃあ失礼しました」
診察室を出てシロが会計していた時に、ピンク髪の見知った顔のアイドルにあった。絵名姉さんの友達の桃井愛莉である。
「あれ?もしかして雷夜くんじゃない?」
「こんにちは愛莉さん。足の検査ですか?」
「あはは……わかる?」
「なんと言いますか、さっき桐谷遥さんにあったんですよね。その人も足の検査だったのでもしかしたらって思って」
「番組の一つの撮影してたんだけどねぇ、1人が練習で倒れちゃったからそれで結構巻き込まれちゃって一応検査しておこうってなったのよ。
それと私と雷夜くんは同い年なんだし、楽にしゃべっていいわよ」
「初めて会った時はただの友達の弟って事で結構子供扱いしてきた人が言う事ですか?」
「うっ……ごめんなさいね。私その時てっきり年下かと思ってたのよ」
「全然大丈夫、こっちこそからかってごめんね」
「事実だったしいいわ。それにやっぱりタメ口の方がいいわよ。それに音楽活動やってるんでしょ?絵名から聞いたわ。確かツイン……ダイスだったかしら?」
「絵名姉さんが俺たちの事話すの?なんか意外というか……」
「でも少しグチな所はあるけどね」
「グチ?それって………」
「雷夜、会計終わった……よ………おぉ、桃井愛莉だ」
「こんにちは、はじめまして」
「はじめまして、雷夜の監視役というか保護者役?の風間白夜です。どうぞシロって呼んでください。ところでなんの話をしていたの?」
「いやいや、ちょっと‼︎監視役って何よ監視役って‼︎保護者役もわからないし、貴方達どうゆう関係なのよ⁉︎」
「「仲間」」
「俺と妹の怜華でやってるのがツインダイスってチーム。そしてこれからはシロと茜のZESTってチームと組む事にしたんだ」
「ねぇ愛莉ちゃん。36ってどんな数字かな?」
「いきなりね。でもそうね、多分だけど6の二乗って答えて欲しいんじゃないかしら」
「あちゃーバレちゃったか〜」
「もともと2人でサイコロの出目をかけた数の最大の36を出そうとして頑張ってたけど、ZESTの最後のest、これは比較級とかで使ったりで、4人で組んで毎回最大値の36を出してやろうって意味。だから新しいチーム名をそれに絡ませたいなって感じで考えてる」
「そうなのね。今度時間がある時に聴きに行くわ、期待してるわよ」
「ありがとう愛莉」
「気にしなくていいわよ。それじゃあね雷夜に白夜さん」
「またね〜家に来たらご馳走してあげるよ」
「俺も作るからいつか来てよ。ヘルシーな食べ物とかは買っておくからさ」
「2人ともとても優しいのね。絵名はいい弟たちを持ったわね、彰人くんも怜華ちゃんもできた弟妹だもの。私も今度遥と話したりするしいい機会があったら誘うわ」
「あはは……そうだね」
「それじゃあ俺たちはこれで、またいつか会いましょう」
「ええもちろん。じゃあね」
そうして病院を出て、特に寄り道などはせずに帰る。
「36ねぇ、雷夜ほんとにチーム名どうするの?」
「俺たちはツインダイスだったから俺たちは賽なんだよ、ならZESTはどうなんだってなるでしょ」
「私たちはペテン師………かな?賽の目を操るんだし。ペテン師の賽とかにする?」
「それも全然ありだと思う。後はイカサマダイスとか?ツインから変化したってのがわかりやすいし。
まぁでもどんなイカサマをしてるのがわからないからペテン師の賽の方がいいかもね」
「ペテン師って欺くとかそうゆうのなんだよねぇ。私的には欺くってのが違う気がするんだけど……」
「俺たちは踊りでアドバンテージを稼いでるし、間違ってないんじゃない?ある意味で騙してるし」
「それはそうかもね。それじゃあペテン師の賽として活動する?」
「ペテン師の賽で決定だな」
「帰ったら2人に話さないとね。そういえば、最近ネットサーフィンしてるの?ちゃんとKの動画出てるか確認してる?」
中学3年の夏、そろそろ奏が活動を初めてもおかしくないくらい時期になった。まふゆが一緒に曲作りを始めるのは来年の事だ。しかし奏はすでに曲を作っている。
シロにちゃんと調べてるかと聞かれたが、
「探してるけど大変なんだって、動画のタイトルも知らないし、Kだけで調べるといっぱい出てくるし、ハッシュタグがついてるのかもわからない。ただサムネは真っ黒だと思うけどさ」
そうなのだ、原作では深く書かれることのなかった部分であるため探すのがとても困難なんだ。
「まぁその探し方でいいけど私は奏の父親について調べてみるよ。後は父さんに頼んで、宵崎って名前の入院患者がいないか聞いてみる」
「ありがとうシロ、確かにそうゆう手もあるな。Kね………新しい順にしたら出てこないかな?」
「今出てきたら都合が良すぎるよ」
よく使う動画アプリで、『K ボカロ』と調べ、新しい順にする。
「……!シロこれ」
「サムネ真っ黒、Kという名前、アイコンはKだけの初期のもの、あははぁ………奏じゃないかな?」
「だよね、本当に都合が良すぎてないか?」
「多分だけどISもこの流れだったんじゃないかな?」
ISと同じ流れ?つまり雷夜は何かしらの理由があってボカロを調べる事になっていた。ってことか………ISだと雷夜はお助けキャラらしいけど、関わりのある人物って誰なんだろう?まぁそんなことは一旦置いておこう。
「雷夜、これはチャンスだよ。少ししたら君の描いた絵をコメントに貼ろう。そしてサムネの担当になろう」
「えっちょ……待って」
「よし、それじゃあ帰ってやることまとめるよ」
奏、ニーゴのストーリーの始めに接触していくのと、愛莉と遥の俺の知らない関わり、色々問題が同時に襲いかかってきそうだ。