クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」 作:夜桜家の壁
日曜日、昨日のイオリに歌の歌い方を教えた疲れがほんの少しだけ残っているが今日は瑞希と服を見に行く日。店にいう途中に久しぶりに会う人がいた。
「そこにいるのもしかして、雷夜くんじゃないかしら?」
「久しぶり雫、もしかして迷子?」
「そうなのよ、でもこうやって雷夜くんに会えて嬉しいわ」
そう日野森雫だ。いや、普通にこの前ドッキリ仕掛けられた時のインタビューのせいでちょっと気まずいんだけど……
「そういえば雷夜くん、この前アイドル日常の収録の時に雷夜くんのこと聞かれてビックリしたわ」
「収録って、俺が出てた回にいなかったよね?何そのネタ引きずられるの?」
「私がゲストの回の時にVTRも用意されてて司会に質問されたの。でもそれだけで終わると思うわ」
………別に雫のことを信用してないとかじゃないけど、それだけで終わるのか?だって雫はオタクのことわかってないと思う。
ハーレム状態にあるただの一般人。ネットからどんな反応をされるのかわかったものではない。それにもしネットで反応があるといつまで経ってもネタは引きずられそうだ。
「いた‼︎お姉ちゃん……と……雷夜さん⁉︎お久しぶりです」
「ん?ああ志歩さん、久しぶり元気してた?」
雫から聞いた情報から色々と考えていると志歩が来ていた。少し走っていたのか少しだけ息切れしている。
「しーちゃん‼︎よかったわぁ、いつのまにかいなくなっててビックリしたわ」
「それはこっちのセリフ‼︎あぁもう………本当に雷夜さんありがとうございます。雷夜さんがいなかったらお姉ちゃん見つけるのにもっと時間かかってました」
「全然気にしなくていいよ。それと前も言ったと思うけどそんなに畏まらなくても」
「怜華があんな感じだからどうしても崩しづらいというか」
顔をぷくぅ〜とさせてる雫を横で志歩に言葉を崩すように頼む。
志歩とはこの前、ペテン師の賽として活動している時に観客として来ていたため話す機会があったのだが………どうしても学校の怜華がお嬢様してて違和感がすごいらしい。
その影響で俺は志歩からは丁寧な口調で話しかけられているという。
「怜華がこっちで歌ってる姿見てるしどうにかならない?」
「一応頑張って崩してみま………みる」
「その調子その調子」
なんか志歩が調子乗んなって目をしてる気がする。
「後で相談したいことがあるからよろしく。言葉崩す代わりだから」
「つまり拒否権はないと、わかった。それじゃあ2人ともまたな」
「雷夜くんまたね」
「雷夜さん、それじゃ」
そう言って2人は来た道を帰って行った。
現在時刻午前10時。約束した時間だ。そして今まで日野森姉妹と話していたので待ち合わせの場所についていない。
絶対に瑞希怒るだろうなぁ、幸いにもすぐ着く距離ではあるが少し遅れてしまう。
すると瑞希からメッセージが送られてきた。
『雷夜先輩ごめん、少し遅れるかも』
………首の皮一枚で怒られずに済みそうだけど、俺は一体どんな感情でいるのが正解なんだろう?