クエスト「20人で助け合い、崩壊したセカイを救え」 作:夜桜家の壁
『明日は幸いにも祝日だ。明日白夜と一緒に病院に来てください。もし夜に起きず、うなされてたらまた連絡をください』
「わかりました」
久城先生との会話を終え雛さんにそのことを伝えに戻ると、雛さんは誰かに電話していた。
「それじゃあお母さんまたね。雷夜君戻ってたんだね」
「もしかして俺に気づいて電話終わらせました?」
「違うよ。ちょうど終えるところだったし。だから気にしなくて大丈夫。ところでシロの事何かわかった?」
先ほどの電話で明日病院に連れてきて欲しいという事、夜にうなされてたらまた連絡を欲しいと言ったことを伝える。
すると雛さんは顔を少し難しくした。
「一応さっき少しうなされてたんだけど、今は一旦落ち着いてるよ」
「あーそれなら次うなされたら連絡入れようかな。それじゃあ雛さん帰るなら出口までは送りますけど」
「あのね、雷夜君もしよかったらなんだけど………今日泊めてくれないかな?もちろん色々シロの事手伝ったりするから」
助かるけど申し訳なく………いやシロの友達がいてくれる方が色々と助かるか。同性同士の方がいいこととかあるでしょ。
「わかりました。泊まっててください。シロの事お願いします」
「うん、お姉さんに任せて。それでさっそくだけど、何したらいいかな?」
「これといってやる事はなくて、シロの事ちゃんと見てて欲しい。目覚めた時に雛さんが近くにいてくれた方が多分いいから」
「そんなのでいいの?」
「それでいいんです。シロを1人にしときたくないので。俺は食材買いにいってくるからその間お願いします」
それを聞いて雛さんには理解してもらえたようである。
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「それじゃあ行ってきます」
そう言って雷夜は出かけに行った。
「起きてるんでしょ、シロ」
「………知ってたの?」
「いや、動いてることに気づいただけだよ」
バレてた。それにしても今更あんな夢見るとか、この私が吹っ切れてないとでも言うつもり?
「さっきうなされてたけど、どんな夢見てたのか教えてくれないかな?」
「いやだ」
私の口から出たのはとても幼稚な否定だった。
「それは……雷夜君には?雷夜君とても心配していたよ?わたしだって心配だし」
「これは私の問題。と言うか問題ですらない。すでに解決してる事だから」
もう死んだクソ男のことなんて関係ない。本当なら夢に出てくるはずですらないんだから。
私は私。この世界にはISの原作なんてある様でないんだ。それはあのクソ男が証明してた。
私の、風真白夜の父親は私が生まれてすぐに亡くなったらしい。そして母親はシングルマザーで育ててくれた。
そして私が小学生になる頃に新しい父ができた。それがあのクソ男だ。あいつがいなかったらまだISであると思っていた。あいつは虐待なんか当たり前だった。それなのに何故か周囲の人間からは何故か好意的に見られていた。演じるのがうまかったんだ。
それから私が中学生の頃に事件は起きた。私が修学旅行に行った3日間に全て終わっていた。
家は燃え、その中にクソ男と母さんはいた。包丁を持って喧嘩していた可能性があるとも警察などから聞いていた。
その後私は茜家に引き取られた。ただ苗字は変えなかった。私が私であるためにも必要だと思ったから。
こんな事件があって私はこの世界はISであってそうではない。そう思ったのだ。だから私は私がしたい事をすると決めたのだ。
それなのに今更、夢に見るなんて………
「シ……シロ…───シロ‼︎」
「──えっ⁉︎」
「やっと気づいた。大丈夫?やっぱり何かあるんだよね?」
雛が泣き出しそうな顔をしながらこっちを真剣に見ていた。
「大丈夫だよ。私がうなされてたのは思い出したからだよ。私はお母さんが死んじゃってるからそれを思い出しちゃったんだ」
「本当に?」
「本当だよ」
「うーん、一応明日病院には行くらしいから大丈夫……かな?」
「そうなの?」
「うん、雷夜君がいってたよ」
「あー………ねぇ雛、私がうなされてた理由雷夜には絶対に教えないでね。あいつ優しいから結構この話聞いたら感情移入して大変だからさ」
「話が話だし、もちろん任せて」
ふぅ、これで雷夜に心配を……ストレスを与えることはないな。ま、本当は私がもう吹っ切れてるって思いたいだけなんだけどね。
雛にまた寝るとだけ伝えてソファで同じ様に眠りについた。
ISにおける白夜は普通の家庭でシロと茜は普通に友達だった。でもこの世界では違う。
もしこの事を知ったら雷夜のセカイはもっとひどくなる。正確には崩壊が早くなる。
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