コミュ力おばけと幼馴染(♀)がイチャコラするだけの話 作:百合好きの獣
ついにあの伏線を回収します!
夏である。
夏と言えば何か。
夏祭りに、花火大会、キャンプにバーベキュー。海水浴やプール。夜になれば肝試しなんかも楽しいだろう。
夏とは斯様に遊びで溢れており、パッション溢れる若者達は夏が近づけばウキウキと心弾ませるのだ。ちなみに夏じゃなくてもウキウキしてるやつらもいる。オールシーズンパーティ。人はそれをパリピと呼んだ。
夏といえば。
開放的な気分になっちゃったりして、気になるあの子と急接近! なんていう事も大いにある。
覚えがないだろうか? なんか夏休み明けたらクラスにカップルが増えてたなんて経験は。なに、無い? そんなはずは無い。よく思い出せ。あると言え。
夏は恋の季節でもある。
男も女も関係ない。狙った獲物を仕留める絶好の機会なのだ。
急に物騒になったが、なんでこんな話をしているかというと。
「予約申請数が前月よりも倍以上に増えていますね……」
「……抽選形式にしておいてよかったと、心から思った」
天白マッサージ店が繁忙期を迎えていたからだ。
夏休みまで残す所あと二週間という頃の話だった。
とある優秀な協力者に作成させた予約受付システムのリストをだーっと高速でスクロールさせながら、坂柳は頬を引くつかせていた。
全女子生徒が応募してきているのでは? というレベルで予約申請が入っているのだ。
「これはちょっとすぐには捌ききれませんね……百合さん、今週、一日営業日を増やす事は可能ですか?」
「……ん。この前ばっちり充電したから。ばっちこい」
「ありがとうございます。……あとは、抽選が外れた人はリストを控えておいて、次回以降優先出来るようにしましょうか」
「……りょーかい」
カタカタ、と淀みない手付きでノートパソコンを操り、坂柳はリストを仕分けていく。このノートパソコンは、『カルテ作るのにほしい』という天白の要望で購入されたものだ。現在は坂柳が便利に使っている。
「それにしても、急に予約希望者が増えましたね。何かあるんでしょうか?」
抽選システム(これも協力者に作成させた)によって選び出された、次週の当選者達へと当選メールを自動送信(これも以下略)している途中、坂柳が不思議そうに疑問を口にした。
「……夏休み前だから」
「夏休みだと、何かあるんですか?」
あるのである。
夏は肌の露出が多くなりやすい。
服装もそうだが、プールや海などでは水着を着用することになる。
気になる人に少しでも綺麗な自分を見せたいというのも当然の話であるし、気になる人がいなくとも、肌を見せるのであれば美しいと思われたいだろう。
そういった理由から、夏前はエステは大変繁盛するのである。逆に言えばかきいれ時である。がっぽがっぽだ。客が札束に見えてくるかもしれない。
「そういうものですか……」
「……そういうもの」
ふむ……と坂柳はあまりピンと来ていないようだ。これまで肌を出す機会というのも無かったもので。
「……有栖ちゃんも、他人事じゃない」
「え? ど、どうしてですか……?」
普通の女子高生ってそうなんだなぁ、とどこか他人事に考えていると、天白がぴっ! と指さして来た。
「……夏休みには、バカンスがある」
「え? あ、あぁ……確かに、真嶋先生がそのようなことを仰っていましたね」
期末テストの前に「この期末テストを乗り越えた者には夏休みにバカンスをプレゼントしてやろう」と真嶋が言っていた。
10万円分もポイントを最初に与えておいて、詳細説明を省き、翌月には「君たちの実力によって支給額が変わりまーす(笑)」と突き落とすような事をする学校だ。しかも、バカンスの事はAクラスだけでなく全クラスに同様の事を話しているらしい。
これで素直に「バカンスだー!」等とはしゃげる訳がない。絶対に何かしてくるという確信が坂柳にはあった。
なお天白は素直に「バカンスだー!」とはしゃいでいる。医者の娘か? これが……。
「ですが、恐らくバカンスとは名ばかりで、クラスポイントが増減するような何かがあると思うのですが……」
「!?!?」
天白はびっくりしている。口をあんぐりと開け、「そんなバカな」という表情をしていた。
「ま、まあ、とはいえ、です。何をするかは分かりませんが、自由時間が無いわけではないと思います。豪華客船に乗るということですし、楽しみですね」
「……! うん……!」
あまりにもショックを受けていたので、坂柳は慌ててフォローをした。
疑う事を知らない少女といえば聞こえはいいが、ここは高度育成高等学校。坂柳は『守護らねば……』とケツイを固めた。
とはいえ坂柳としても、何かあるだろうなとは思いつつも流石に日程全てで何かやらされるとまでは考えていない。普通に何日かは自由時間があると思っている。
それを伝えてあげると、天白は安心したかのように一転して明るい表情を見せた。
「……そういうわけで、バカンスがあるので。有栖ちゃんも水着を着る事になる。なので、肌を綺麗にしておく必要があるということ」
「……ああ、そういうことでしたか。確かに、そうですね」
坂柳はなるほど、と頷いた。
「……あら? ですがスクール水着はそこまで肌が露出するようなものでは――」
「有栖ちゃん」
学園指定の水着――所謂、スクール水着はトップスとボトムスが一体型となっているワンピース型の水着だ。手足がむき出しになっているので、露出が少ないかと言われればちょっと首をかしげざるをえないのだが、まあ確かに、肌を綺麗にする必要がそこまであるような気がしない。
気がしなかったのだが、天白はぴと、と坂柳の唇に指を当て、有無を言わさないような声音で言った。
「……バカンスでスクール水着なんて、わたしは許さない、よ?」
「は、はい……」
というわけで、後日水着を買い物に行くことになった。
◇
買い物パートはまた今度だ。
「……じゃ、いつものやるから、座って」
「……はぃ…………」
いつものである。
坂柳は天白の両足の間に収まり、天白にむき出しのお腹を触れられていた。
三度目くらいから服の裾を捲るのも面倒くさくなってしまい、上着を脱がされていた。可愛らしいスポーツブラに包まれた、非常に慎ましやかな胸部が野晒しになっている。
さす、と天白の手のひらが坂柳の肉付きの薄い、白いお腹をなぞった。
「んっ……♡」
仄かに暖かい手が、優しく慈しむ様にお腹を撫でる感覚に、坂柳は多幸感と僅かな『気持ちよさ』を感じて声を漏らした。
……お腹を撫でられて気持ちよさを感じる? ……妙だな。
数度、ぐ、ぐっ、とお腹の調子を確かめるように弱く圧迫したあとに、天白はこう言った。
「……もう、お腹は大丈夫そう。腹筋もついてきたし……張ってる感じもない。だから明日からはやらなくて平気」
「え……」
期待していたらまさかの終了宣言である。これには坂柳もショックを受けた。
「……ん? もうお腹の調子は良くなったから、わざわざ毎日わたしの部屋に来なくても良くなった。嬉しくはない?」
「えっと……その……」
坂柳は多忙だ。
裏でなにやら色々と動いているようで、あちこちに電話をしたり、クラスメイトに指示を飛ばしたりしている。
それが彼女の――そして、天白と櫛田、堀北の最終目標を達成するためのことであるとは聞いているので、邪魔をしないように詳細は聞いていないが、毎日違う人の部屋に来て数十分もお腹を揉まれるというのも負担になるだろうと思っての言葉だったのだが。
坂柳は口をもごもごさせながら「でも」とか「あう」とか唸っている。
顔僅かに紅潮し、もじもじと足をすり合わせている。
流石に天白もピンときた。
「……もしかして、きもちよかった? まだ、やってほしいの?」
「っ……は、はぃ……」
消え入りそうな声だった。
それでもしっかりと頷いていた。
これには天白の種族特性――奉仕――も『良きおねだりだ……』と鎌首をもたげ『此方も奉仕せねば……不作法というもの……』と武士の精神を呼び出した。
天白は自らの奉仕欲がビシビシと刺激されているのを感じながら、優しく声を掛けた。
「……いいよ。じゃあ、もっと……気持ちよくしてあげる、ね?」
「はぅっ……」
耳元で。
この時、天白の中で坂柳も、堀北と同等の『悦ばせてあげたい人』にランクインすることとなった。
「……んー。よし。じゃあ、ちょっと新しい事をしよう」
「新しい事……ですか?」
どうすれば坂柳をもっと悦ばせてあげられるのか。奉仕する事、そして他人の良い所を見続けてきた事によって磨かれた観察眼によって、その回答を天白の奉仕脳は導き出した。
天白は坂柳を施術台の上に寝かせると、オイルやらの備品が収納されている棚からあるものを取り出した。
「あ、綿棒……もしかして、耳かきというものをしてくださるのですか?」
坂柳は櫛田に聞かされていた「飛んでしまうほど気持ちいい」というそれに。
そして最近堀北も「思わず絶対服従をしそうになった」と言っていたそれに興味を抱いていた。
なお、その感想はやつらにしか適用されない。やつらの適性が鋭角過ぎるのでなんの参考にもならないということを付け加えておく。
しかし、天白はふるふると首を横に振った。
「……違う。今日お掃除するのは――ここ」
そう言って、つん、と坂柳のお腹の中心――いわゆる、おへそをつついた。
「……へ?」
「……ちょっと慎重にやる必要があるから、動かないでね」
「は、はい……」
動揺する坂柳をよそに、天白は綿棒にベビーオイルを垂らし、そっと坂柳の小さなへその穴に当てて優しく、羽毛が撫でているような繊細なタッチで掃除をし始めた。
「……は、ふ……ふぅ……っ」
(なんだかくすぐったい……というより、おへそを弄られているだけなのに、身体の深くを触られているような……!)
襲い来る未知の刺激に、坂柳は振り回される。
『おへそのゴマを取ると、お腹が痛くなる』
こういう話を聞いたことは無いだろうか?
へそのゴマとは、汗や皮脂がほこりや垢と混じって出来た汚れであり、ちいさな黒い塊になっている為ゴマと呼ばれている。
このお腹が痛くなるという話は事実である。
というのも、おへそとは身体のくぼみであり、皮膚の下にある皮下組織、そして腹直筋が最も薄い部分だ。
そこを強く刺激してしまうと、腹膜と呼ばれる腹部の臓器を覆う膜が刺激され、それによって胃や腸がダメージを負ってしまうというからくりだ。
しかし、じゃあへそのゴマは取らないほうがいいのかというとそうでもない。放置していると細菌が繁殖して炎症を起こしてしまう可能性があるのだ。
お風呂やシャワーなどでは取りにくいため、定期的に柔らかい布や綿棒で綺麗にしておくのが好ましい。
ただし、強い力は絶対に加えず、間違ってもぐりぐりとしてはいけない。もししてしまえば翌朝トイレで地獄を見る事になるだろう。
というわけでおへそのお掃除である。
天白は間違ってもお腹を壊さないように、と優しく、慎重に掃除を続ける。
一方で坂柳はへその穴を凝視されるという恥ずかしい気持ちと、身体の深い所を弄られているという興奮に苛まれてそれどころではない。
……なんで興奮しているんですか?
「……はーっ♡ はーっ……♡」
本来であれば息を荒げてしまうとお腹も上下してしまい、おへそ掃除の最中はとても危険なのだが、そこは奉仕の達人天白。坂柳の呼吸に合わせて力加減を変えるなど造作もない。
とはいえちょっとやりづらそうで、少し顔を近づけ、坂柳のおへそを二本の指でぐっ、と広げた。
「あっ……♡ ひゃぁ……!」
(大事なところが、あんなに間近で見られ……しかも、広げられて……っ♡)
無論、おへその事である。
「……みつけた」
天白はその様子を全く気にすることなく、綿棒を更に細い物に取り換え、同じようにベビーローションを垂らした後、開かれた坂柳のおへその穴につぷ……と差し込んだ。
「っ!?♡ あ……ぁっ……♡」
(は、挿入って……百合さんのが……私の中に……!)
この脳内どすけべピンクは頭がおかしくなってしまっているので翻訳するが、おへその穴に天白の持つ綿棒が差し込まれただけである。
「……くり、くり。……痛くない?」
「……ひっ♡ は……はぃ……!♡」
天白からすればなんでこんな息が荒いのかは分からないが、とりあえず力加減は問題なさそうなのでヨシ!
「……もう、少しで、取れそう」
「……あぁ……♡ あっ……♡ あぁ……♡」
天白からすればなんでこんなに喘いでいるのかは分からないが、とりあえず気持ちよさそうなのでヨシ!
ヨシじゃないが。
そして、先程見つけた汚れの塊――おへそのゴマをついに捉え、くい、と掻き出した。
「っ……~~~~~~~っ!♡」
坂柳は脳天を突き抜けるような激しい快楽信号に思わず口を押え、声を上げないように必死に抑えながら身体を仰け反らせた。
こいつ、ついにやりやがった。
絶頂は、性感帯や直接の行為だけでなく、極度の興奮によっても達する事がある。
つまりそういうことである。
「はぁ……♡ はぁ……♡」
「……お疲れ様。おへその掃除は、あまり毎日やるものでもないからたまにしてあげる」
「……はい♡」
「……でも、お腹は、来てくれたら撫でてあげる、ね」
「…………はい♡」
汗で額に前髪を貼り付かせ、息も絶え絶えな坂柳の頭を、天白は慈愛の表情で撫でてあげた。
へそでイかせておいてなんでこんな表情が出来るんだ……?
そう、数話前で坂柳のお腹をマッサージさせたのは、おへその掃除をするためだったのさ!!!
いや……その、よう実2期BDのAmazon限定イラストの有栖ちゃんのおへそを見てしまって……つい……。
誘惑に負けてしまった私を許してくれ……
その日暮らしを脱したいので、明日は一回投稿お休みするかもしれません。
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