狭間の外科医のヒーローアカデミア   作:猫咲己

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随分かかってしまいすいません。
リアルが忙しすぎたもので…。


腕試し?

自分の全身を流れる滝のような汗、目の前にはやる気満々で準備体操している美少女。

暑さもあるけれど、これに関しては冷汗としか言いようがない。さっきはちょっとした興奮もあって軽く、個性使用の組手するか。なんて言ったけど冷静に考えたら危険すぎるのだ。なんせ俺は自分がこの個性でどこまで出来るのかを全く把握しきれていない。

自由を手に入れて約半月、個性への理解を深めることをサボった日は一日たりともなかった。

おかげで生物、非生物問わずの位置の交換という最初の難関はクリアしたものの習得できたのは、『シャンブルズ』と『タクト』のみ。いわゆる直接的な攻撃なんかはひとつも成功していない。あと解っていることとすれば、練度によって体力の消耗が少なくなることだろうか。

要するに個性事故が起きないとも限らないのである。

何かの間違えで殺っちゃうとか本当に勘弁してほしい。いやほんと、切実に。

 

「…よし!実戦やろ!」

 

あらやだ、眩しい笑顔!今更止めようなんて言える空気じゃないネ!

 

「ルールはどうする?」

「そうやねえ、3回痛い攻撃が当たったら負け!」

「おっけ。じゃあ、おっさん審判?よろしく。」

「おじさん一応、仕事中なんだけどな。」

「「俺/私達しか客いないのに?」」

「ぐっ…やらないとは言ってないでしょやらないとは。」

「ほら、準備して………始め!」

 

合図と同時に距離を詰めてくる彼女を見て、バックステップを踏みながら『ROOM』を展開する。ここは簡単な手入れしかされていない空き地みたいなものだ、対象の指定には事欠かない。

 

『シャンブルズ』

 

左の死角に跳んで太ももを蹴り崩し、苦悶の表情を浮かべながら後ろ倒しになるところを服を掴んで地面に押し付ける。

 

「……っ!」

「まず、一回。」

 

痛みに耐えながら伸ばしている手に注意して素早く距離をとる。ついでに頼もしい武器の補充も済ませる。

『ROOM』特有の薄膜が消えたことを確認しながら警戒している彼女へと、あえてゆっくりと距離を詰めていく。

飛びつけば触れる距離まで近づくと、手を伸ばし攻撃をしてくる。個性の発動条件上、接近戦が必須であるからこそ指先に注意すればわかりやすい攻撃だ。

 

「…あっったらん!」

 

あ、考えることをやめたな?だからほら、ちょっと隙を見せてあげれば。

 

「っ!やあああ!」

「残念」

 

ハッと目を見開く。目の前の男の子は動いてもいないのに、突き出していた右手は後ろに弾かれ。大きすぎる隙を晒す。

当然そんな隙を見逃されるはずもなく。

素早く懐に潜り込んできてお腹への掌底、思わずくの字になった所を手首を掴まれ固められた。

 

「二回、三回。」

 

訳も分からないままに頭上の彼に目をやる。彼女にとって短い付き合いではあるがなんだかんだと優しい人だと知っている。だからこそ目にした時、言葉を飲むしかなかった。

今までの彼は本当なのかと思うほどの冷たい視線に。

 

 

「ぼ、坊主の勝ち…。」

「んん!よしっ!勝った〜。」

 

パッといい笑顔に切り替わるのを目の当たりにして思わずポカン、としてしまう。

 

「……強すぎん?!私何もできんかったよ!」

「んはは、まぐれまぐれ。」

「ねえ!最後、さいごあれ何したん?触ってもないのに手弾かれたんやけど…。」

「だな、外から見てても分からんかった。なにしたんだ坊主。」

「ああ、あれ?小石ぶつけたんだよ。手見せて、怪我してるかもしれないし。」

「う、うん。あれ?でも投げる動作も見えなかったけど?」

「秘密だ。」

 

そりゃそうだ。初見で見破られたらへこむわ。俺の奥の手だもん。

とはいえ原理は単純。手で隠せるサイズで展開した『ROOM』内で早く回して遠心力で飛ばしただけ。

メリットは攻撃の予備動作が無いから不意を付けること。デメリットというか欠点は打ち出し後『ROOM』の外に出ちゃうから、そこまで精密には狙えないこと。今回は距離が近かったのもあって当てられた。単発じゃなくて散弾風に打てれば一番いいんだけど、それだと最悪死人出ちゃうので封印中なのは秘密だぞ♡

いやー、それにしてもミスって殺っちゃうなんてことなくて良かった!

 

「よし、ちょっとした打撲程度だな。足と一緒に湿布貼っときなよ。」

「わかった!ありがとう!」

「それにしても坊主つええな!お前さんも雄英行くのか?」

「あー、今日から目指すことになった。」

「そうか!二人ともいいヒーローになるだろうな!!お、そうだ今のうちにサインでも書いて行くか?!」

「「気が早いぞ/よ」」

「本当にヒーローになれたらそん時はサインしにくるわ。」

「あ、私も!」

「そりゃいいな、楽しみにしてるぞ!」

 

さて、明日からどうするかねえ。記憶を見る限り自分の成績は良いみたいだし、勉強程々、肉体作りと個性伸ばしに邁進しよう。

六式に覇気、ここで再現可能かはまだ分からないけど覚えておいて損は無いし、先に色々あるっぽいしね?

…断じて、勉強が嫌いな訳じゃないからね?

ほんとだよ?

 




これからもコツコツ投稿していくのでよろしくお願いします!
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