War Commander’s 異世界傭兵戦記 作:ウルヴァリン
「……んっ………」
日差しが照らされ、眩しさで目を覚ました。
程よい風が顔を撫で、鳥の鳴き声が耳を囁く。それだけなら素晴らしい朝の迎え方なのだが、それは室内だったらの話だ。
いま俺……桜崎 照史がいるのは鬱蒼とした森の中で、大きな木の根元を枕にして眠っている状態だ。
何でこんな状態になっているかは単純で、俺はどうやら"死んだ"らしい。
大手ワイン販売会社で勤務していた俺は前職が自衛隊ということもあって物珍しさから顧客から一定の人気と信用を獲得し、営業でトップの成績を上げた。
それに嫉妬してか同僚の1人が駅のホームで待っていた俺を突き飛ばして電車に撥ねさせたというのが死因らしい。
同僚は一度は取り押さえられたようだけど逃げ出し、階段の最上段から足を滑らせて最下段まで転落して死亡。閻魔様の裁判無しで今は大焦熱地獄に落ちていく最中らしい。
本来なら死ぬのは突き飛ばしに失敗して弾みでホームに転落する同僚のみだったのだがたまたま閻魔帳に記載されていた俺の項目がお茶で汚れてしまって死んだというのが原因らしい。
なんとも迷惑な話だ。
だから閻魔大王はお詫びで知り合いの別世界の神様に掛け合って俺を異世界に転移させてくれた。
しかも特典で俺が好きなFPS"War Commander’s"で獲得したスキルや武装、装備品、ガジェットなどゲーム内で会得したものをそのまま使える。
寝たままの状態から立ち上がり、メニューを浮かび出させる。
「………凄いな…」
メニューを見たら本当にゲームそのままであり、これなら問題なく使いこなせるだろう。
だから俺はひとまずは設定してあったアバター1を選択して実行を押した。
すると俺の身体が少し光り、収まったらアバター1のデルタフォース装備となる。
Crye Precision G3コンバットユニフォームにスパルタンベースボールキャップにペルトラコムタックⅢとESS ICEアイウェア、グローブにはオークリーコンバットグローブ。
アーマーにはマルチカムパターンの5.11 Tac-Tecプレートキャリアに各種HSGI TACOタイプポーチを取り付けてコブラバックルガンファイターベルトにもCQCレッグホルスターや腰部分にオンタリオ サバイバルコンバットアックス、足にはBELLEVILLEコンバットブーツとなる。
バックパックには5.11 AMP24を選択した。
メインアームはストックをA2に戻したHK416A5にChimera300サプレッサー、MAWL-X1レーザーデバイス、MAGPUL MOEバーティカルグリップ、AIM POINT T-2ダットサイト+マグニファイア、MAGPUL CTRストックでマガジンはMAGPUL P-MAG Gen.3という特殊部隊では定番の組み合わせだ。
サイドアームはグロック21にコンペンセイターとマイクロダットサイト、シュアファイアX300を取り付けている。
ゲームでは弾薬も選択可能で、今回はMk.318 5.56×45mm高性能普通弾と230gr FMJ .45スーパーACP弾にして、初弾を装填して少しだけ引いてしっかり弾がこめられているのを確認。
準備が完了すると森の中を歩き出し、異世界での第一歩を進めた……………。