War Commander’s 異世界傭兵戦記 作:ウルヴァリン
「ハハハハッ‼︎そいつは災難だったね‼︎」
薬草採取の依頼であったドタバタハプニングがあった次の日の朝、食堂で事の経緯を聞かれた俺は朝食を食べながらシャムさんに話す。シャムさんは豪快に笑っていることに対して機嫌斜めで朝食のサンドイッチを食べるミィ。
俺の隣にはシャムさんの朝食に舌鼓を打つシルヴィにその目の前には呆れつつお茶を飲むラウラ、俺の膝に可愛らしくちょこんと座ってミッシュブロートを食べるミケがいる。
「全く……か弱い年頃の女の子の下着姿を見るなんて……」
「本当にごめん……まさかあんな姿で水浴びしてるなんて……」
「そうですよ照史様。結婚前の女の子にそんなことをしてはメッですよ」
「シルヴィ、言うのはいいんだけど口を拭いてから喋りなさい。はしたないわよ」
「しっかしミィ、肌着を見られたからって一々怒るもんじゃないよ。そこはガーッて押し倒しちまえば良かったのにさ」
「お母さん⁉︎」
「けど照史も初だねぇ♪そんなんじゃあ女を喜ばせられないよ」
「…シャムさん……朝から下ネタは言わないほうがいいかと………」
「そんでどうだい?うちの娘は?シルヴィちゃん等みたいじゃなくまな板だけど顔はいいし、気に入った相手には尽くす方だよ。嫁にはうってつけだよ♪」
「まな板は余計だニャ‼︎」
身体のことを弄られてシャムさんに抗議するが、シャムさんがミィの額に手を置くことで前に進まず、両手をグルグルさせてしまっている。朝から元気だな……。
「それよりシルヴィとラウラはなんで朝からここに来たんだ?ただ朝食を食べに………って…シルヴィは朝食が目当てだったか……」
「はい♪シャムお母さんのご飯って本当に美味しいですから♪」
「違うでしょシルヴィ。桜崎に名指しの依頼を持ってきた」
「名指し?」
そういうとラウラはカバンから1枚の紙を取り出して机に置く。
「名指しというよりも提案だな。採取と移送を終わらせているから最後は戦闘系を経験しておいた方がいいと思って提案しにきた」
「いいのか?組合を通さずに依頼を進めるのは問題ありだと思うんだが…」
「通常ならそうだ。報酬支払い時に難癖を付けて支払われなかったり、逆に高額を違法請求されたりと問題はあるが今回は私達の新人の訓練も兼ねた討伐依頼だ。今日の昼過ぎに出発して夕方には帰って来られる」
「教習依頼のことですね?そういえば昨日の晩に引き受けた依頼があったですね」
いつの間にかシャムさんとのコミュニケーションを終わらせたミィが補足してくれた。
ミィによると山越の風では白磁等級者向けに銀等級冒険者が教官として同行する教習依頼があるらしく、大半が低級の魔物を討伐する依頼で戦闘の指南や武器の正しい扱い方、使用者によっては魔法の扱い方を教授するものとのこと。
今回は俺が次の依頼で成功したら合格だということで一緒に行かないかと誘ってくれたみたいだ。
「誰が同行するんだ?」
「私達"優凪の衛"が同行して、白磁等級のみなさんは12人が参加します」
「みんないい人ばかりですよ」
彼女達の申し込みはこっちとしても仮身分証が今日が期限だから依頼が来てくれて助かる。
「そういうことだったら願ってもないよ。ぜひ受けさせてくれ」
「はい♪大歓迎です♪仲間のみんなも喜びますよ♪」
「ミィ。すまないが組合に出勤したら依頼受諾の手続きをしておいてくれ。桜崎も直接集合場所に来るか?」
「あぁ。すまないけどミィ。頼むよ」
「ま…まぁ……お仕事ですからやりますよ。けどまだ許したわけじゃないんですからね」
「ハハハハ‼︎すまないねぇ照史。この子ったら恥ずかしいから冷たくしちゃってるだけだから気にするんじゃないよ♪」
「もぅ⁉︎お母さん‼︎もうお仕事にいくニャ‼︎」
そういいながらプンスカとサンドイッチを一気に口に放り込み、依頼書を受け取ると宿を出た。
本当に賑やかな光景でみんなから実家のようだと慕われる理由も分かる。朝食を食べ終わるとミケを床に下ろし、自身の部屋に戻って準備をすることにした。
シルヴィ達もさっさと朝食を食べ終わると準備に入るため宿を後にし、俺も時間があるので準備をしっかりしてから向かうことにしよう……………。