墓場   作:埴輪庭

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世界観①迷宮もの設定①

「この世界」は大きな大きな一つの円盤だと言った学者がいた。

 

水が満たされた円盤に幾つかの大陸が浮き、それが即ち「世界」なのだ、と。

 

 

 

真偽はともかくとして、その「大陸」の一つにアイレリア大陸という、いまでいうユーラシア大陸に似た形をした大地がある。

 

創世以来、常に戦乱に明け暮れ、群雄割拠後を絶たない混沌の地だ。

 

種族の分布としては人間種が最も多く、以下にドワーフェン、エルフェン、、ホビット、各種獣人族などの亜人種、そしてどう分類していいものか所謂魔族という者達がいる。

 

魔族とは広義の言い方だ。

 

ゴブリンなどの子鬼族や、吸血鬼や屍鬼といった不死族、あるいはさらに高位の存在もひっくるめての「魔族」である。

 

エルフェンやドワーフェン、ホビットなどは厳密には妖精種なのだが、人に似た姿形をしているために亜人と分類されている。あくまで人間種視点での分類ではあるが。

 

 

 

 

 

アイレリアには大小多くの国々が存在する。

 

 

 

アイレリアの形はユーラシア大陸のそれであると仮定した場合、現在のロシアがある辺りは大森林と呼ばれている。太古から変わらずに在り続け、自然の要害、野獣、そして魔族達の存在により、いまなお解明できていない謎が多い地域だ。

 

 

 

 

 

現在の中国とモンゴルがある地域は大砂漠地帯とよばれ、ここは二つの砂漠の強国が延々といつ終わるとも知れない戦争に明け暮れている。

 

 

 

そして現在のヨーロッパ。

 

ここは今でいう地球上でも大小さまざまな国々が存在するが、それはアイレリアでも変わらない。

 

地球でいうイギリスがある地域には、大海国とよばれるミトラ王国が覇を唱え、スペイン、フランス、ドイツがある地域はそれぞれサリア聖国、カサード帝国、カルナバン王国といった列強が名を連ねている。

 

 

 

 

 

そして現在。

 

所謂フランスがある地域の「カサード帝国」と、ドイツがある地域の「カルナバン王国」はあわや開戦という状況にまで国交が険悪化していた。

 

戦記物設定①

 

 

███

 

 

―じゅるっ…

 

――ぐチゃグチゃぐチャ

 

暗い石畳に一人の男が蹲り、「何か」を貪る音が響く。

髪の毛は白髪混じりで、ボロボロになった布の服。薄汚れた肌、その姿はさながら食屍鬼のようであった。

 

男の脇には年代物とおもわれる錆付いた剣が放り出されている。

その手に持つモノは何であろうか?

赤黒い液体が滴り落ち、質感はぬらぬらと油でてかっていて…

 

「何か」を貪りつくし、赤い液体で汚れた手をぼんやり眺めつつ彼は想う

 

 ――嗚呼俺は

 

長い月日の間に思考は鈍り、彼の頭は常に霞掛かっている。

 

それでも彼は想うのだ。

――嗚呼、俺は、なぜ

 

 

ぽろりぽろりと涙が零れる。

「これ」を食べた後はいつもそうだった

 

その時、背後から影が忍び寄り…

 

ヒュンッ…という風斬り音がするやいなや、人影がふらりと揺れ、豚のような様相をした頭部が床に転り落ちる。

 

京介の手にはいつのまにか錆付いた剣が握られており、その先端からは血が滴り落ちていた。

 

豚人間はオークという強靭なタフネスと膂力を備えている亜人種の魔物だ。

豚と侮る勿れ、個体にもよるが脅威は大きく、オーク一体で歴戦の戦士5人分の実力があるとされている。

槍でついても剣で切り裂いても、炎の魔法で焼いても、その分厚い脂肪と鍛えられた筋肉が受け止めてしまう。

 

それに加え、その腕力は凄まじく、鉄の鎧ですら握り壊してしまうほどだ。

賢い個体になると武器や魔法まで使ってくる。

 

オークの大群は国を滅ぼしうるとまで言われているほどの凶悪な存在である。

 

そんな存在を抜刀一閃で殺してしまう彼は果たして人間なのだろうか?

そう思わせるほどに凄絶な力量を示した彼であったが、彼はれっきとした人間である。

 

彼の名前は沼川京介といった。日本人だ。

とはいえ彼は「この世界」に来てからその名を誰かに告げた事は無いが。

 

ここは最果ての迷宮と呼ばれる場所。

 

世界の果ての果て、世界と世界の境界に存在し、数多の冒険者達を飲み込んで来た魔窟。

 

京介がこの魔窟に墜ちてからもう8年が経とうとしていた。

 

迷宮物設定①

 

 

 

 

 




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