ドルマゲスに転生してしまったので悲しくない人生を送りたい   作:えにぃ

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満を持します。


第 話 『ユリマ』 ②

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ぃ…

 

 

痛い…

 

 

苦しい…

 

 

体中がちぎれそうに痛いよ…

 

 

内臓がかき混ぜられているみたいに苦しいよ…

 

 

私このまま、死んじゃうのかな…

 

 

 

 

 

 

嫌…嫌だよ…私、まだ…

 

 

助けて、助けて…

 

 

 

ドルマゲスさん………!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああ 神様 私の人生はやっぱり“孤独”です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目覚めると、そこは暗い砂浜だった。ここ、どこだろう。

 

 

…そもそも私はなんでこんなところにいるの?

 

 

頭が痛い。身体の節々も…

 

 

夜の闇に目が慣れてきた私は辺りを見回した。私の服、靴、荷物、砂、海、イカ。…イカ?

 

 

「おっ、生きてたか。」

 

 

私の目の前には大きな赤いイカの魔物がいた。

 

 

「ひっ…ま、魔物…!」

 

 

私はびっくりして、怖くて、思わず飛び退いたけど、魔物は私を襲うつもりはないみたいだった。

 

 

「まあそう怯えないでくれよ。俺はもう船や人を襲うような真似はしねぇさ。」

 

 

この魔物、人語を話せるの…?

私は警戒は続けながらも、とりあえず杖を握りしめる手の力は緩めた。

 

 

「…イカさん、ここはどこですか」

 

 

「い、イカさん?…ここは南の大陸だな。ニンゲンの決めた区分に従うならマイエラ地方ってところだ。」

 

 

魔物はここがマイエラ地方だと教えてくれた。マイエラ地方ってトラペッタの町からかなり離れた…海を越えた先にある土地だったような…?

 

 

「それより質問をしたいのはこっちだ。嬢ちゃん、あんた海の真ん中でしかも血塗れで何やってたんだ?…身投げだったなら他所でやってくれよな。」

 

 

私が海に…?もしかしたら、この魔物は海を漂っていた私をここまで連れてきてくれたのかな?

確かに、私が()()()()の薬を飲んでからは記憶がない。覚えているのは痛かったこと、苦しかったこと…。

薬を飲んだ理由は…

 

 

「…ドルマゲスさんを…助けるためです…!」

 

 

私がドルマゲスさんの名前を出したその瞬間、魔物の態度が明らかに変化した。

 

 

「ど…!?嬢ちゃん、あんた何者…」

 

 

「!!!イカさん…」

 

 

「ドルマゲスさんをご存じなんですか…!?」

 

 

「そ、それはだな…」

 

 

「ドルマゲスさんは今どこにいるんですか!?ドルマゲスさんは無事なんですか!?ドルマゲスさんは一人で泣いてはいませんでしたか!?ドルマゲスさんはやつれてはいませんでしたか!?ドルマゲスさんは栄養のある食事はちゃんととっていましたか!?ドルマゲスさんは魔物に襲われてケガなどはしていなかったですか!?ドルマゲスさんは睡眠をちゃんととれていましたか!?ドルマゲスさんは私の名前を呼んではいませんでしたか!?ドルマゲスさんは…」

 

 

「!?お、落ち着けって!」

 

 

私がいくつか質問しただけなのに、魔物は恐ろしいものを見るような目で私を見ている。

…怪しい。あの目は後ろめたいことがある時の目に似てる。いや、きっとそう、そうに違いない。この魔物はドルマゲスさんの何かを知っていて、私に隠している。

 

 

「ドルマゲスさんはどこにいますか?」

 

 

私は魔物を見つめたまま一歩踏み出した。魔物はそれに合わせて少し後ずさった。

 

 

「し、知らねぇよ。ドルマゲスさんと最後に会ったのはしばらく前だ!船着き場から南に進んだことしか…俺ァ知らん。」

 

 

「嘘。あなたまだ何か隠してるんでしょう。」

 

 

私は魔物の方へ更に一歩近づいた。

 

 

「ま、待て、知らないって言ってるだろ!?俺は…俺はただ…!」

 

 

「…な、なあ!!お前は何なんだ!?杖を下ろせ!危ないだろ!」

 

 

「…」

 

 

「ドルマゲスさんの知り合いなら俺は敵じゃねえ!本当なんだ!だ、だからその目をやめてくれ!」

 

 

「…でもドルマゲスさんの居場所は知らないんですよね。」

 

 

「うっ…それは…」

 

 

私はまた魔物に近づいて、右足が海に浸かった。

知らないわけがない。知らないはずがない。だってドルマゲスさんが何の打算も無しに魔物に取り入ったりするわけないもん。怪しい、怪しい、怪しい。

私はまた魔物に近づいて、両足を小波に委ねた。

 

 

「イカさん、はいかいいえで答えてください。あなたはドルマゲスさんに危害を加えましたか?」

 

 

「い、いや、それは…昔のこと…で…今は違う!」

 

 

魔物は目を泳がせた。

 

 

 

 

 

 

…証拠なんてこれくらいで十分だよね。

 

 

「わかりました。変なことをたくさん聞いちゃってごめんなさい。」

 

 

「…わ、分かったならいいんだ。俺はそろそろ帰らせてもら…」

 

 

には何を聞いたって無駄ですよね。」

 

 

「…は?」

 

 

「ドルマゲスさんに危害を加えたことのあるあなたはドルマゲスさんの、ひいては私のです。命を助けてくれたことには感謝していますけど、それはあなたを生かして見逃す理由にはならないんですよ。…本当に有難く思ってるんです。私をここまで連れて来てくれて、目覚めるまで私を守ってくれて。だから…」

 

 

「え?は、お、おい待て!よ、寄るな!来るな!」

 

 

「できるだけ楽に、死んでくれませんか。」

 

 

「う、うわあああぁぁぁ!?」

 

 

怯えた魔物は口から燃え盛る火炎を吹き出して、私はその火炎を至近距離で受けた。服が燃えて、皮膚が爛れる。熱い…痛い…っ!

…でも、ドルマゲスさんの役に立つつもりなら、これくらいでへこたれてちゃ…ダメだよね。頑張れ私、負けるな私。

 

 

「…『ベタランブル』」

 

 

 

 

 

魔物の中心に紫電が迸ったかと思うと、次の瞬間には私の足元に、べちゃ、と不快な音を立てて肉塊が落ち、血の雨が降り注いだ。

 

 

 

…初めて使った呪文で、ドルマゲスさんを脅かす魔物を私が退治したんだ!私は役に立ったんだ!

 

 

 

…でも。この呪文はドルマゲスさんが考えたもの。私の技じゃないんだよね。

 

 

「やっぱりドルマゲスさんはすごいなぁ………。」

 

 

私は月も星も出ていない宵闇の空を見上げ、カラカラと嗤った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…」

 

 

またいつの間にか寝ちゃってたみたい。すっかり朝だ。私は砂浜から身を起こすと、服についた砂を払った。昨日血を浴びたままなので全身が気持ち悪い。海の方を見ると、魔物から出た夥しい量の血が流れ出して海の一部が朱く染まっているのが見えた。

 

 

…あれ、右目が…?

 

 

昨日は真っ暗だったから気付かなかったけど、私の右目はほとんど見えなくなっていた。爛れてグズグズになった皮膚は『ベホイミ』で治ったけど、この右目は治らないみたい。

 

 

…まあいっか。左目さえ見えるならドルマゲスさんを探すことはできるもん。私は杖を突いてフラフラと立ち上がると、砂浜から立ち去った。あの魔物の言ったことが真実でここが本当にマイエラ地方なら、町か修道院があるはず…。人を見つけたら、まずは水浴びをさせてもらおうかなぁ。それからご飯を食べて…もう一度寝よう…。

 

 

ドルマゲスさんの夢が見られたらいいなぁ…

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、魔物…?いや、人間なのか…!?す、すまない、他を当たってくれ…」

 

 

「ママ、あの人なんであんなにちまみれなの?」「シッ、目を合わせちゃダメよ…」

 

 

「悪いが君のような半魔をウチの宿に泊めるわけにはいかないんだ。…お引き取り願いたい。」

 

 

半魔?私が?…よく分からない。そんなに私の格好、酷いかな?確かに服は焼けて黒くなってるし、髪は砂だらけでボサボサだし…いやだ、私こんな格好でドルマゲスさんに会おうとしてたってこと?

さ、流石にそれは恥ずかしいかも…!

 

 

「そ、そうですよね…あはは、すいません私こんな格好で…」

 

 

「え?いや…その…」

 

 

「ところでここにドルマゲスさんという名の素敵なピエロさんが来ていませんでしたか?」

 

 

「いや、知らないが…本当にすまない、他の客が怖がってしまうので出て行ってくれないか。」

 

 

「…」

 

 

あーあ、成果なしか…水浴びも着替えもできなかったし…誰も見て無かったら川で勝手に水浴びしちゃおうかな?…お父さんが聞いたらはしたない!って怒られちゃうかも?ふふ…

 

私がドニと呼ばれる町を後にしようとすると、知らないおばさんに呼び止められた。

 

 

「もし、そこのお嬢さん…」

 

 

「はい?」

 

 

「失礼ながら、先ほどの話聞かせてもらいました。お嬢さんが何者かは問いませんが、扱いがあまりに不憫だったものでついここまで追いかけてきたのです。その、『ドルマゲスさん』という人物はここには来ていませんが、その人物を探している一行ならこの間ここへやってきていました。」

 

 

「!?本当ですか!?」

 

 

びっくり。まさか私以外にもドルマゲスさんを助けようとしている人がいるなんて。

 

 

でも私が一番ドルマゲスさんのことを想ってるから他の人には助けてもらいたくないなぁ。ちょっと妬けちゃうかも。…私って嫌な女だよね…。ドルマゲスさんはこんな嫌な子嫌いかなぁ。

 

 

「は、はい、彼らはこの大陸の東の方へ向かうと言っていました。…東と言えばアスカンタ王国です。お嬢さんの探し人も、きっとそこにいらっしゃるのではないでしょうか?」

 

 

「あ、ありがとうございます!!行ってみます!」

 

 

「い、いえいえ…こちらこそ、何もしてやれずにごめんなさいね…(何なんだいこの寒気は…今はまだ昼だってのに…?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

それから道なりに東進していた私にもやっと腰を下ろせる場所が見つかった。

 

 

川の近くに建ってた一軒家にとても綺麗な花が咲いてて、それを見ると何故か涙が出て。それを見たその家の人が私を家に泊めて、ご飯もくれて、水浴びもさせてくれた。その人はドルマゲスさんを知ってるんだって!しかも、この家に泊まったって!?…も、もしかしてこのベッドにドルマゲスさんが…!?

 

……違う。他の女の匂いがする。

 

 

「はあ。ドリィ様は本名をドルマゲス様と言うんですねぇ。」

 

 

「ドルマゲスさんとはどういった関係なんですか?健康そうにしていましたか?ちゃんと寝てるんでしょうか?ケガや病気はしていませんでしたか?」

 

 

「ドルマゲス様は旅の途中でこの家へ訪れて、一泊していったんですよ。一泊と言ってもあの人は馬車で寝ていましたけどねぇ。元気そうでしたよ。」

 

 

その後もおばあさんは何か話していたが私の耳には入らなかった。ドルマゲスさんは一人でも元気らしい。それが本当ならいいこと、喜ばしいこと。…でも。あの人はすぐに自分の気持ちを隠してしまう。もしかしたら他人の前では空元気を出して、本当は一人で寂しい思いをしているのかもしれない。トラペッタを出た時みたいに…。そうかもしれない、きっとそう。絶対にそう。

やっぱり私が直接会いに行かないと。行って本当に大丈夫かどうか確認しないと。確認してそれで…一緒に旅ができたらいいな。

 

 

「…のことを、私の孫のキラはたいそう慕っているみたいでねぇ。からかうと可愛い反応を…」

 

 

「おばあさん、私そろそろ出発しますね。色々ありがとうございました。」

 

 

「おや、もう行くんですか。」

 

 

私は昨日ゴシゴシ洗って何とか血の匂いだけは落ちたカバンから財布を取り出して、一泊分の料金を払おうとしたけど、おばあさんはそれをやんわりと制止した。

 

 

「いや、お金はいりませんよ。私たちもあなたと話せて楽しかったですし。孫のキラくらいしか若い子とは話せないもんでねぇ。またいつでも来てくださいね。」

 

 

「こちらこそ!有益な情報をありがとうございました!」

 

 

私は洗ってサラサラに戻った髪をひと梳きして一軒家を出た。優しい人たちだったなぁ。孫は私くらいの年齢なんだって。もし出会ったら友達になれるかもしれない。とにかく、ドルマゲスさんが向かったのはパルミドって町らしい。

早く会いたい。ドルマゲスさんがライラスを殺したのかどうか、なんで旅に出て、何を目指しているのか、なんて私にはどうでもいい。今はただ、あの人に会いたい。会って声を聞きたい。たわいも無いことで楽しく話したい。昔みたいに私に触れてほしい。私からもあの人に触れたい。そしてその時には…

 

 

「うふふ」

 

 

だめだめ、しゃんとしないと…!こんなだらしない顔でドルマゲスさんには会えないよね。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「ばあさんや、平気だったのか?」

 

「?…何がです?」

 

「さっきまでいたあのお嬢さんじゃ。わしはあの子が家にいるだけで寒気がして、昨日の夜なんて一睡もできんかったわい。…あの子は本当に人間なのかのう?」

 

「…。どちらにせよあんなにボロボロで、今にも倒れそうな女の子を見捨てるわけにはいかないですしねぇ。…それにおじいさん、安心してください。一睡もできなかったのは私も同じですからね。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

そして数日後。

 

 

「っひぃ!?ドルマゲスという道化師なら東の海がッ!?」

 

 

「ドルマゲス『さん』ね。…あの人と仲良くも無い、なんなら嗅ぎまわってるようなあなたにドルマゲスさんが呼び捨てにされてるのを聞くと虫唾が走るんです…。…まあ、そのおかげであの人がどこにいるか掴めそうなので感謝はしますけどね…」

 

 

パルミドを探し回ってもドルマゲスさんの痕跡すら見つけられなかった私は物乞い通りで途方に暮れていた。しかしその数日後に『情報屋』っていう人が帰ってきたって噂を聞いたから、何か知ってるかと思って会いに行ってみたら、

 

「ドルマゲス…あのトロデーンを滅ぼして、マイエラ修道院の襲撃事件とも関係があるというふざけた姿の男ですか…」

 

だって。何なのその態度…。思わず私は激昂して情報屋を突き飛ばしてしまった。

 

 

「…で、もう一回聞きますね。ドルマゲスさんはどこに向かったんですか?」

 

 

私は腰を抜かしてしまった情報屋の肩を足で踏みつけて床に押し倒す。これで両目が見えたら思いっきりこの人を睨んでやるんだけどなぁ。片目だから焦点が合わないや。

 

 

「ゔっ…ドルマゲス…さんは…東の海岸から西の大陸へ…海を渡ったとか…おそらく行き先は…ベ、ベルガラック…」

 

 

「ふーん、そうなんですか。ありがとうございます。情報料、これくらいあったら足りますか?」

 

 

私は足をどけて、財布ごと残り全てのゴールドを情報屋に投げ渡した。ちょっともったいない気もするけど、これでドルマゲスさんの情報がもらえるなら全然いい買い物だと思うな。

 

 

「は、はい…」

 

 

「あっそれと。あなた、もうドルマゲスさんのこと忘れていいですよ。そして金輪際、彼のことを調べようとしないでください。お願い、しますね?」

 

 

私はそれだけ言うと情報屋の隠れ家から退出した。もうこの臭い町にも用事はない。早速ここを出て海を渡る方法を探さないと…

 

 

「お、おいアレ…『物乞い通りの魔王』じゃねぇか…?」

 

 

「おっ!おいバカ、指をさすな!!」

 

 

「いつの間にか物乞い通りの奥に現れて、以来ずっと女王として君臨してるっていう…」

 

 

「ああ、美人のねーちゃんが無防備でいるってんで、あいつを狙って襲おうとした男どもが何人も失踪したっていう噂だ。しかしあいつが物乞い通りから出てくるなんて珍しいな…」

 

 

「で、でも本当に可愛いな…男が何人も失踪したなんて噂も眉唾だろ?オレ、ちょっと声かけてみようかな…?」

 

 

「…俺は忠告したからな…。」

 

 

はぁ。またバカな男たちが私を舐めまわすような視線でジロジロ見て不愉快な会話をしている。…この町は下品な人が多くて嫌になっちゃうな。でも今日でこんな町とはおさらばだし、ドルマゲスさんの向かう場所も分かったし、今の私は気分がいい。

 

 

「聞こえてますよ」

 

 

「ぎゃっ!も、『物乞い通りの魔王』…」

 

 

そこからまず失礼だと思う。私もこの場所が『物乞い通り』なんて呼ばれてるの知らなかったし、第一、物乞いなんて一回もしてないもん。

 

 

「失礼な言動行動、やめていただけますか?とっても不愉快です。」

 

 

「す、すみませんでした!!!」

 

 

男たちは尻尾を撒いて逃げ出した。ドルマゲスさんなら、こうやって凄んでも一言二言何か言い返してくれるのに、情けない人たち。

私は男たちが消えて、周りに誰もいないことを確認すると、こっそり小声で付け加えた。

 

 

「…それに、私はもう『予約済み』ですからっ…うふふ!」

 

 

われながらよくもこんなに恥ずかしいセリフを言えたもんだよね…。私は熱くなったほっぺたに手を当てながら、暁が照らす高原へと繰り出した。

 

 

 

 

 

近づいたと思ったら離れていく。乙女の心をこんな風に弄んで、ほんとに罪な人ですね?でも大丈夫、もうすぐあなたに会えそうです。…………待っててね、ドルマゲスさん!

 

 

 

 

 

 






























魔法の素養は一般人レベルにも関わらず『大魔聖水』を飲んだことで魔力の奔流で体中がズタズタになってしまい、海に落ちて気を失ってしまったユリマ。魔力の暴走で身体が断裂してはその魔力で身体を再生するという環を繰り返すことで、常に全身から鮮血を流し続けるようになっていた。(キラのおばあちゃん宅に到着するころには流血は収まっていた)さらに魔力過多の影響で右目が完全に失明し、虹彩が白く濁っているなど以前のユリマとは大分変わってしまっている。全身から強力な魔素を発散しているので彼女の近くにいる人は寒気を感じ、直接相対する人は強烈なプレッシャーを感じる。その影響で野性の魔物はまず彼女には寄り付かない。さらにそれでも害意を持って近づいてくる相手には容赦なく『ベタランブル』を放っている。彼女のその重い想いは一体どこへ向かうのか…。




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