ドルマゲスに転生してしまったので悲しくない人生を送りたい   作:えにぃ

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【閲覧注意】
この話には一部グロテスクな表現が含まれます。
本編とは関連していないので読み飛ばしていただいても問題ないです。





みなさんも魔物の味に興味があるみたいで何よりです。
実際全くの夢物語というわけでもなく、現世でも毎日新たな食材や料理は誕生しています。そのためにはどこかの誰かが最初に口に含んでみる必要があるわけで。そういう人は本当に尊敬できますよね。

トマトやスイカだってその色から「呪いの植物」と呼ばれた時代がありましたし、食することで生命の危機に直結するキノコ類はもちろん、腐った大豆を食べて「納豆」を発見した人や邪神とまで呼ばれ恐れられたゲテモノ代表であるタコを最初に食べた人とか、どんな人だったんでしょうか。偶然口にしたら以外とイケたのか、向こう見ずな人間だったか、食べざるを得ない状況にある人間だったか。はたまた(後世に残した功績は偉大ではあるが)ただのアホだったのか。そんなことを考えるのも楽しいですよね。








幕間:(閲覧自由) 美食道化師の諸国たべある記Ⅱ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本棚から一冊の本を手に取ったあなたは内容を読んでみた…

 

 

 

 

 

 

 

初めましての方は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶり。私は食に対しあくなき探究心を持つだけのしがない道化師です。こちらは私が考案し、選択し、実践し、反省し…を繰り返してできた魔物のベストな食べ方を記載した手記です。この手記を読むだけで涎が止まらなくなるであろうことは想像に難くないので、何か拭くものを事前に用意しておいた方が良いですよ…!

…この手記が今、世界のどこにあるのかは私の存ずるところではありませんが、これを読んでいる方の明日からの献立の幅が更に広がっていくことを望むばかりです。

 

それではどうぞ。

 

 

 

 

 

 

アスカンタ国領

 

・ホイミスライム

空を飛びたいと願い続けたスライムが魔力で浮くようになったスライムの変異種。なので本体の味はスライムと同じ酸い果実の味がする。一方で触手はまるでバナナのようなコクがあり、一気に二、三本食べても胸焼けしない。一本でも触手を残しておけば回復して再生するので、一匹捕まえれば半永久的に食事が摂れる。と言ってしまえばそうなのだが、著者は生命倫理的な理由で個人的にその方法は避けている。

 

・メタルスライム

こちらもスライムの変異種ではあるのだが、体質ごと変わっているのでフルーティーな風味は損なわれている。流体金属のような堅い体が食用に適さないのはもちろん、味もあまりよろしくなく捕獲する労力には見合わない。味や匂いが良くないのも、メタルスライムなりの防衛手段なのだろう。しかし鉄分は豊富なので、鉄分不足になりがちな戦士職の人間には食用価値もあるかもしれない。食べる時は香草などと共に長めに煮込んで溶けかけの部分を掬って食べると良い。しかし時を見誤ると固すぎたり液状になってしまったりするので逐一状態を確認すること。

 

・パペットこぞう

ほとんど食べられる部分がないが、唯一「げんじゅつし」を模したパペットだけは何故か食べることができる。ブロッコリーのような食感と味で、茹でると食べやすいが、しなびて見栄えは悪くなる。「スライム」「ゴーレム」「ドラキー」を模したパペットは大味で食用に適さない。

 

・アローインプ

【削除済み】

大量の毒が詰まった矢筒は適切な処理を行って廃棄すること。

 

・ナイトウォーカー

目玉を抜き取るとその眼窩を起点にして簡単に皮がむける。茹でるとそのままかぶりつくこともできるが、生のままミンチにすると魔力が抜けないので保存がきく。その後使いたいときにハンバーグなどにするとよい。靴は本体ではないので食べないように。肉は少し酸っぱいが腐っているわけではなさそうだ。

 

・コサックシープ

【削除済み】

 

・スライムナイト

ナイト部分が魔物であるときと、スライムが人形を操っているときの二通りの種類に分けられる。人形の場合は食べることができないが、ナイトも魔物である場合はスライム共々大鍋で煮こんでやると何とも形容しがたい味のする絶品の出汁が出る。そのまま野菜や肉を投入して鍋にするとよい。

 

・ガチャコッコ

×

 

・ブチュチュンパ

手間はかかるが表面のワックス部分を落とすと食感にも違和感なく食べることができるようになる。素揚げして余分な脂を飛ばすと食べやすい。素揚げする前に塩もみしておくのがミソ。

 

・サイコロン

「1」が出た時の目玉が最もまろやか、濃厚で美味しい。他の数字の場合は一律の味だが、翼の皮をむいて茹でたものに目玉を巻いて食べるとちょっとした腹の足しにはなる。胴体は堅くて食べにくい。

 

・ジャイアントバット

翼、脚、頭をもいでよく洗い、低温の油で長時間揚げて食べるとちょっとした揚げ餅のような食感になる。内臓や筋肉も餅化して融合しているので少し臭うが、調味料を加えれば問題なく食べられるレベル。腹持ちが良い。

 

・キメラ

胴体のヘビ部分は生で齧ることができる。しかし味は良くない。キメラを食材として捉える場合は手羽先に香草を巻いて蒸すか、グリルにして食べると美味しくいただけるが、翼の取り扱いに注意。うっかりしているとどこに転移するか分からない。

 

・バル

【削除済み】

 

・ベル

【削除済み】

 

・ボル

【削除済み】

 

・ブル

【削除済み】

 

・バベルボブル

美味しかった。

 

・シャドー

× 肉体を持っていないので実食できないが、時々妙に惹かれるかぐわしい香りを出している個体もいる。

 

 

パルミド地方

 

・ナイトフォックス

「サーベルきつね」の近縁種。しかしこちらは通常のキツネと同じ雑食性なので肉は臭くてあまりおいしいとは言えない。何度も洗ってアンモニアを抜けば、出汁をとる用途には使える。どうしてもその肉を美味しく食べたい場合は、血抜きして洗浄した肉を牛乳に付け込んで臭みを取り、赤ワインと共に煮込む。人参、ジャガイモ、玉ねぎと共に軽く炒め、鍋に入れてカレーにして食べましょう。

 

・パプリカン

貴重なビタミン源。本来タンパク質で構成されているであろう部分が全てビタミンA・C・Eやβ‐カロテンに置き換わっているトンデモ生物で、旅に不足しがちな栄養素を補うことができる。味は赤、黄ともそのままフレッシュなパプリカで、刻んでサラダに入れても炒め物にしてもおいしい。「マホトーン」などを唱えて抵抗してくるが、こちらは初めから食べること以外眼中にないので問題はない。

 

・ごろつき

【削除済み】

 

・くびかりぞく

刈られる前に狩ろう。しかし食用には適さない。

 

・ミニデーモン

まだ幼い悪魔の魔物。これからの成長に必要なエネルギーを身体いっぱいに秘めており、その血肉は滋養強壮に良い。柔らかい四肢や頭、胴体全て可食部で、エネルギーを逃がさないため蒸すか燻製にして食べるのがおすすめ。大人の人間なら骨までかみ砕いて食べることもできる。「ウドラー」をチップにして燻るとスパイシーな風味が、「じんめんじゅ」をチップにすると爽やかな香りが付く。蒸す場合は仕上がりにサラダ用のドレッシングをかけると味も申し分はない。

 

・コングヘッド

筋肉繊維が強靭なため堅くて肉は食用に向いていない。しかしその脳は珍味とされており、パルミドの住民の中にはコングヘッドの脳を食べるために命を賭けた戦いに身を投じるものもいると言われている。頭蓋骨を切開して脳を取り出し、トウガラシ、または塩漬けの生姜を薬味として和え、スプーンですくって食べる。酒と混ぜ合わせると臓物としての臭みも消えるが、どんな調理をしても衝撃的なものには変わりない。中枢神経系の神経疾患になる可能性もあるので、何度も食べることはおすすめしない。

 

・ウィッチレディ

食べたというと少々意味深長な表現に思えるがそういう意味ではなく

以下、第三者の手によってどす黒く塗りつぶされた跡があり読み進めることができない

 

・ノックヒップ

尻尾の棘を取り除けば一応食べることができ、味もそこまで悪いわけではないが、ゴムのような食感で舌ざわりが悪い。強火で焦げ目がつく程度に炙り、しょうゆ、みりん、砂糖をまぜたものに漬け、再度火に。二度目は弱火でじっくり焼くとゴムのような食感が大分マシになり、鶏皮のように食べられる。

 

・プチアーノン

海のおやつ。身は柔らかく、ミソは甘くコクがある。ワタを取り除き、ゲソを切って胴身に研いだもち米を詰め、しょうゆベースの出汁で炊けば世にも珍しい料理に。私はイカメシと呼んでいます。余ったゲソはワタと絡めて塩辛にして酒のつまみにしましょう。

 

・わかめ王子

海のサラダ。全身が食用の海藻で構成されておりそのままでも食べられるが、調理してぬめりを取ると良い。ドレッシングをかけただけのシンプルなサラダや酢の物、鶏ガラ、卵と共に鍋に投入してスープにしても良い。私はチュウカスープと呼んでいます。全身と言っても、王冠とマイクは食べられないので注意しましょう。

 

・マーマン

狂暴な半魚人だが、反面その肉は臭みのない白身。ワタやウロコを取り除いて切り分け、塩・コショウで味付けし小麦粉をまぶしてバターで焼けば高級なムニエルに。バルサミコやペシャメルソースをかけても良いが、「スライムベス」を煮詰めた柑橘ピューレが淡白なマーマンの身に良く合う。寄生虫などは確認されていないが、淡白すぎて味がないので刺身には向かない。

 

・ひとくいばこ

×

 

・おどる宝石

× 金策にはなる。中身の宝石はそのまま魔石として売っても良いが動き回るため取り扱いには注意すること。一般に魔力を抜いてただの宝石に変えた方が買い手はつきやすい。

 

・マミー

古代の王の遺体と共に生きたまま埋められた人々が怨念で蘇った魔物。「ミイラ男」とは違いこちらは綺麗な状態のまま防腐処理をされて地中深くに埋葬されたため、その肉は腐ることのないまま乾燥している。しかも健康を害する諸因子なども死滅しているので神経疾患に罹患することもない。ケバブのように薄く肉をスライスし、そのまま食べると良い。お好みで塩やブラックペッパーを振りかけても良し。歯ごたえのある食感、噛めば噛むほど染み出る深い味わい。それはさながらビーフジャーキーのようである。もちろん保存食としても使える。

 

・さまようよろい

× 魔力を抜けば売却することもできる。私はそのまま魔力鋼として利用しています。

 

・さまようたましい

× 「メラゴースト」と違いこちらはほとんど放熱していないため即席コンロとしても利用できない。さっさと浄化させてしまうこと。

 

・ぼうれい剣士

× 布切れと錆びた剣は大した売値にならない上にこの魔物自体がまあまあ強いので、できれば戦うのは避けたい相手。ちなみに本体は切り殺された剣士の霊が宿る剣で、マント部分は魔力の大部分を蓄える依り代となっている。戦う際は先手を取って剣を叩き折るか、マントを破壊して弱体化させてから放置し、先に他の敵の対処に当たること。

 

 

 

以降、詳しい調理の手順などが記載されている…あなたは気分が悪くなり本を閉じた。

 

 

 

 




前回の「たべある記」にもたくさんの感想を頂けて嬉しいです。私は知りませんでしたが、意外と魔物食を描写している作品も多いんですね。やはり誰しも食欲には抗えないのか…

どうにも私には本家ルーイさんのような猟奇性が出せません。これが本物との「差」か…まだまだ勉強することは多そうです。
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