LIVE REVIVE ‼︎   作:ドリベンタス

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以前書いた話を修正して再投稿です。リバイバーアイドルということで知らない概念や単語が出てくると思いますが、ちゃんと文中で分かるように書いていきます。


1st stage 「デビューライブ」

 

 『トップアイドル』———。唯一にして絶対の称号を求め、彼女たちは戦場《ステージ》を目指す。人々の心を揺さぶる歌声、目が離せなくなるようなダンス、どんな場面でも己の表現を崩さない強靭なメンタルに加え、他者と被ることの無い孤高の個性。数多の能力やセンスが求められるアイドルのパフォーマンスは、まさに『音楽の総合格闘技』。ある者は才を振るい、ある者は積み上げた経験を力に変え、日々熾烈な争いが繰り広げられているのだ。

 

 そして、ヒトの身体と思考を手にしたリバイバーの中でも、『トップアイドル』を目指す者が現れた。「リバイバーアイドル」と呼ばれる彼女たちは、本来戦闘で使用する膨大なエネルギーを、ライブパフォーマンスや舞台演出に応用し、己のステージを作り出す。そして、『バトルライブ』と呼ばれる対バン形式のライブ中、リバイバーアイドルたちはイメージを具現化して互いにエネルギーをぶつけ合い、激しく火花を散らすのだ。ライブを見終えた観客たちは皆、口を揃えてこう告げる。「まるでリバイバー同士のバトルを見ているようだ」、と。

 

 

 これより幕開けするのは、各々それぞれの理由で『トップアイドル』を目指す、リバイバーアイドルたちの物語である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 静寂に包まれたライブハウスのスタジオ。煌々と光るオレンジ色の照明は全て、ステージの上に立つ一人の女に向けられていた。灰髪で毛先の茶色が特徴的な彼女がゆっくりと深呼吸をすると、呼吸音が無人のスタジオ内に響き渡った。黒地に「Chibetray」と書かれたライブハウス特製Tシャツは、彼女の呼吸に合わせてゆっくり上下した。

 

「ワン、ツー、スリー、フォー」

 

 小声で数え、右手の指を腰に軽く叩きつけ、リズムを取る。瞬間、堰を切ったように、彼女は歌い始めた。彼女の歌声に乗り、エネルギーは無人のスタジオを隈なく満たす。楽器の音色が一切存在しない空間でアカペラを披露する彼女の歌声は、透明感と力強さが絶妙に共存していた。声の勢いが増し、サビに入るまさにその時、スタジオの扉が開いた。

 

「時間だよ。ザナバル」

 

 扉の向こう側からは、一人の年老いた白髪の女性が顔をのぞかせていた。空間を満たしていたエネルギーは瞬く間に散逸し、ステージ上に立つ彼女———ザナバルは再び静寂に包まれた。ザナバルは幻想から脱却し、傍らに置いていたタオルとペットボトルを回収して老婆のもとへ向かう。

 

「ばーちゃん!アタシの聞いてた!?どうだった?」

 

 老婆———このライブハウスのオーナーは、用具を倉庫にしまいながら、自信満々に瞳を輝かせるザナバルに冷たい視線を向ける。

 

「入りが弱い。息を入れるタイミングがズレてる。加えて音程の外れも目立つ。他にも色々あるが、今はこの辺にしておく」

「あー、なんも言い返せねぇ」

「さ、もうすぐオープンだ。今日は書き入れ時だからね。タイムスケジュールはここに書いてあるから、頭に入れときな」

 

 オーナーは、レジの準備をしながらザナバルに一枚の紙を渡す。ライブハウス「Chibetray」の一大ライブイベント「チベロック」のタイムスケジュールは、出演バンドとそのセトリでぎっしり詰まっていた。

 

「リハ見てたから何となく想像してたけど、それにしてもすげぇ出演数だな」

「毎年、音楽関係者や芸能事務所のプロデューサーも見に来る。くれぐれも、客を退屈させるような真似はするなよ」

 

 そう言い残して、オーナーはスタジオの裏手に入っていった。取り残されたザナバルは、改めてタイムスケジュールを見直す。

 

「ん?最後の演目、リハには無かったな…」

 

 トリを飾る一番下の出演者欄には、「チェインプロ発!新人アイドルデビューライブ!」と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 絶え間ない業務や対応に追われながら、「チベロック」はスタートした。常連の女性客からスーツを着た関係者と思われる客まで、客層にかつてないほどの幅広さがあった。演奏を披露するバンドのライブに合わせ、ザナバルはステージ裏で機材を動かす。「Chibetray」に来てから、オーナーに散々扱かれて上達したスキルで、次々とライブを捌いていく。休憩時間に入った頃には、出演者よりも疲労困憊の様子だった。混雑したスタジオのすぐ外で水分補給をしていると、目の前に黒い帽子を被った子どもが現れた。緑のパーカーを羽織り、髪はピンクだ。帽子のつばで目は見えないが、少年のような出で立ちだった。彼———彼女かもしれない———は、質問を投げかけてきた。

 

「ここのスタッフですか?」

「そうだよ」

「機材は一人で動かしてるんですか?」

「アタシ、こう見えてリバイバーアイドルだからね」

「…なるほど」

 

 得心が行ったのか、彼は周囲を見渡す。今の会話から何か納得する要素があっただろうか。

 

「ボクからは一つです」

 

 少年は、ザナバルに顔を近づけて言い放った。

 

「この会場に、リバイバーアイドルがもう一人います。最後の演目は、リバイバーアイドルによるバトルライブになるでしょう」

「え?それって、つまりアタシが」

「話はそれだけです。頑張ってください」

 

 今の話はどこまで真実だろうか。疑問を抱くのも束の間、後半の部の開始時刻が近づいていたことに気付き、少年に礼を言って、再びステージ裏に向かった。途中、黄緑色のロングヘアの女とすれ違った。スーツにサングラスの事務所関係者スタイルだったが、ザナバルは違和感を覚えた。程良い肉付きと体感の良さは、後ろ姿や歩様からでも分かる。しかし、気にしている暇もなく、後半の部は始まった。

 

 

 

 

 

後半の部も些細なアクシデントはあったものの、オーナーの協力もあり、無事に最後の演目までやり切った。どっと来る疲れに身を任せそうになるのを堪え、オーディオ機器の調整に入ろうとしたその時だった。

 

「えー皆様、大変盛り上がって頂いている中だと思いますが、最後のシークレットライブは、チェインプロ発の新人アイドルによるデビューライブとさせて頂きます。ライブの前に、まずはこの場をお借りして、ステージを提供して頂いたライブハウス『Chibetray』のスタッフの方々、ライブの準備に携わった関係者の皆様方、そしてこの場に最後まで出席して頂いた全てのお客様に、厚く御礼申し上げます」

 

 いつの間にかマイクを奪われ、ステージ上ではスーツを着た男が何やら喋っている。観客席は喧騒とどよめきが混ざった、無秩序な空間と化していた。

 

「それでは皆様、彼女の“お祭り”にどうか最後までお付き合いください。カモン!サトリア!!」

 

 サトリア———。名前には聞き覚えがある。否、忘れるはずなどない。

 

「初めましてー!本日のチベロックの締めはサトリア☆カーニバル!お祭り大好きなサトリアだよ!みんな、私のライブのためにまだ残っててくれてありがとう!」

 

 黄緑のロングヘアを2つにまとめたツインテール。ぱっちりと開いた大きな目には赤茶色の瞳。嫌というほど見た特徴だ。

 

「私のあつーいお祭りに、最後まで付いてきてねーー!!」

 

 浴衣風のライブ衣装をまとって現れた彼女は、間違いない。“アイツ”だ。先程すれ違ったのも、彼女だったのだ。彼女———サトリアがステージ上に出てくるとすぐに、客席から声援が上がった。デビュー前から既に人気があったらしい。それもそうか。

 

「さて。私はリバイバーアイドルなので、チベロックのトリを盛り上げるには当然『バトルライブ』が良いと思うんだ!てなわけで、もう一人呼んでもいいかな?」

 

 「いいよー!」いう声が聞こえてくる。お人好しな人たちだ。ザナバルは裏手で装置を調整しようとしていると、いつの間にか背後にオーナーが立っていた。

 

「機材はこっちで動かす。行ってきな」

「いや、その必要はない」

 

 ザナバルは、エネルギーを機材へ流し込む。リバイバーアイドルは、舞台装置を動かしてバトルライブを行う。機材の勝手が分かるザナバルにとって、ここは有利な“ホーム”だった。

 

「そこで見てな、ばーちゃん。これはアタシのデビューライブだ」

 

 ザナバルは、ライブ衣装に素早く着替える。オレンジの和装風衣装に黒いコートという、ミスマッチに見える斬新なコーデは彼女の自由さを表現している。

 

「おいでー!アタシと同じ、新人リバイバーアイドルの“ザナバザール”!」

 

 ザナバルは壇上に上がる。練習の際に見ていた空の客席は今、大勢の人で埋め尽くされていた。ライブ中の壇上からの景色ってこんな感じなんだ———。緊張と興奮が入り混じる心境の中、ザナバルは自己紹介から入る。

 

「『自由』にアイドルやってるザナバザールだ!今日はよろしくな!」

 

 観客席から声援が送られる。中には顔見知りのChibetray常連の方々もいるようで、少し安心した。

 

「良いのかよ。デビューライブを『バトルライブ』なんてリスクある形式にしちまって」

「リバイバーアイドルにとって、『バトルライブ』は最も盛り上がるライブなんだよ。ここにいる皆に私を知ってもらうなら、リスクを押してでも戦う。それが私!」

 

 二人の瞳の間に、火花が散る。先程まで仕切っていた司会が開始の合図をした。

 

「負けても後悔すんなよ!」

「泣いても励ましてあげないから!」

 

 スタジオ内に二つのエネルギーが充満し、観る者全てに鮮烈な風景を見せた———。

 

 

 

 

 

~~

 

 

 透明感と力強さの共存する歌声が、場内に響き渡る。ここは、コンサートホール。しかし、観客席には金色の仏像が多数置かれている。

 

「凄い!こんな感じなんだ。ザナバザールの“ライブ”」

 

 ザナバザールはホール内で舞うように跳ね回る。曲調は和ロックだ。天井の照明がカラフルに明滅し、凛とした彼女の表情を映し出す。ポニーテールが靡き、一挙手一投足が見る者の目をつかんで離さない。だが忘れてはならない。これは「ライブバトル」だ。ザナバザールは、歌とダンスを止めることなく、サトリアに近付き強烈な蹴りを入れた。サトリアは両腕で攻撃を制する。間髪入れず、ザナバザールは近接攻撃を仕掛け、サトリアは最小限の動作で連撃を回避または防御する。広い壇上を所狭しと、ザナバザールは暴れまわる。

 

「ちゃんと鍛えてるじゃん。でも、軽い!」

 

 サトリアはバックステップで距離を取ると、どこからともなく笛を取り出した。まだ自分のパフォーマンスは終わっていないと言わんばかりにザナバザールの蹴りが炸裂するも、サトリアは笛で一撃一撃の軌道をずらして対処する。木製のような見た目とは裏腹に、笛の強度は尋常ではないようだ。曲はサビに突入し、ザナバザールの動きが洗練されていく。俊敏性も一撃の重さも、最高潮に達した。観客席の仏像たちは、圧倒的なパフォーマンスにただただ魅せられていた。

 

「見てる人、聞いてる人の心を揺さぶり、畳みかけるように己を魅せていくパフォーマンス。そうだよね、それがザナバザールの“ライブ”。持ち前のカリスマ性でオーディエンスを納得させたその腕前を間近で見れて嬉しいよ」

 

 サトリアは激しい攻撃を回避しつつ、笛を口元に近づける。ザナバザールのパフォーマンスがひと段落する瞬間を見計らっているかのようだ。

 

「でもさ。せっかくここに来てるオーディエンスの皆を、ただ観て聴くだけの“仏像”にしちゃったら、勿体ないんじゃない?」

 

 サトリアの瞳が、ザナバザールの瞳を真っ直ぐ捉えて言い放つ。瞬間、ザナバザールは場内が揺らいだような感覚を覚えた。空気が変わる。エネルギーが変質する。コンサートホールは徐々に形を失っていった。

 

「見せてあげる。私の“ライブ”」

 

 ザナバザールの動きが止まるその一瞬を狙って、サトリアは笛を吹き、軽快なメロディを奏でる。

 

「祭囃子、か」

 

 ザナバザールの周囲は瞬く間に、熱気溢れるお祭り会場となった。

 

「みんなー!楽しんでいくよー!」

 

 サトリアの声を合図に、観客席の仏像たちは歓声を上げ、瞬く間に元の姿を取り戻した。彼らは会場に並んだ出店に目を輝かせている。

 

「今夜は私主催のお祭り!いっぱい楽しんで盛り上がろう!」

 

 観客たちは散り散りになっていく。サトリアを見る者はほとんどいない。だが、彼らの顔は笑顔で満ち溢れていた。いつの間にか、サトリアは櫓の上に立っていた。

 

「デビュー曲、『二つの流星』」

 

 タイトルが披露されると、彼女の元気で明るい歌声が祭り会場を包み込んだ。ギターやベース、ドラム、キーボードが奏でるメロディやリズムも、楽しげな雰囲気を醸し出す。アップテンポな曲調は、祭りを楽しむ観客の心に染み渡っていった。

 

「一瞬で周囲を巻き込みやがった・・・」

 

 呆気にとられるザナバザールを前に、サトリアは歌いながら櫓の上から飛び降りる。そして射的の屋台にあったコルクライフルを持ち出すと、ザナバザールに向けて引き金を引いた。発射されたコルクがザナバザールを目がけて飛んでくる。当たっても少し痛いくらいだが、サトリアは間髪入れずに次の弾を装填する。ザナバザールは弾を避けるために屋台の裏側に隠れる。しかし、サトリアはその屋台で販売されていたたこ焼きを購入すると、ジャンプして屋台の裏に回り込み、ザナバザールの口に放り込んだ。

 

「あっふ!!」

 

 突然口内に放り込まれた熱球に悶えるザナバザールを見たサトリアは、にへらっと笑いながら、櫓のある広場へ駆け戻って行った。

 

「・・・でも旨い」

 

 ザナバザールはたこ焼きを咀嚼して飲み込んだ。サトリアのライブを理解したのだ。聴衆を巻き込み、皆でライブを作り上げる。デビューライブでありながら、場内はまるでライブフェスのように盛り上がっていた。広場ではいつの間にか、観客たちがペンライトを振って櫓の上でサビを歌うサトリアを応援している。

 

「みんなー!ありがとー!」

 

 歌い終わったサトリアに、歓声の嵐が吹き荒れる。ライブバトルの結果は通常、観客の印象で決まる。今回は、彼らに直接聞くまでもなく勝敗が分かれたようだ。

 

 

~~

 

 

 

 

 

 

 「・・・」

 

 「チベロック」が無事終演し、ザナバルは静かになったライブスタジオの後片付けをしていた。さっき見たサトリアのライブが頭から離れない。

 

「いつまで床拭いてんだ」

 

 背後からオーナーが話しかけてきた。

 

「今日はもう上がりな」

「ありがとう・・・ばーちゃん」

 

 明らかにテンションの低いザナバルは、スタジオを後にした。首にかけていたタオルを外して更衣室に入ると、ピンク髪の少年が座っていた。休憩中に話しかけてきた子だ。

 

「随分と落ち込んでますね」

「一番負けたくない相手だったからな」

「どうでした?戦ってみて」

 

 黒色の瞳を向ける少年に尋ねられ、ザナバルは本音を少しづつ漏らす。

 

「完膚なきまでに叩きのめされたって気分だ。あれが本場で鍛えた力ってやつか。小さなライブハウスで細々自主レッスンしてたアタシが敵う相手じゃなかったんだよ」

 

 ロッカーの扉にもたれかかり、自らの過去を振り返る。

 

「アタシ、アイドル養成学校でアイツと同期だったんだ。互いに認めるライバルっていうか、学校では何かある度にひたすら競い合ってた。でも卒業する時、事務所のオーディションを受けてたら途中で嫌になっちゃってさ。もっと自由にやらせてもらえねえのかなって。アタシがオーディション落ちて途方に暮れてる間に、アイツは一流事務所のオーディションに合格したって聞いた。不自由な環境で練習してるアイツに負けてたまるか、自由を選んだアタシが正しかったことを思い知らせてやるって意気込んで自主レッスンやってたけど、いつの間にかこんなに実力差が付いてたとはね・・・」

 

 ザナバルが語るのを、少年は静かに聞いていた。

 

「・・・笑いたきゃ笑って良いよ。アタシが間違ってただけの話だ」

「笑いません。笑えと言われても、絶対に笑いません」

 

 少年は、ザナバルの元に駆け寄った。

 

「ボクは、戦う誰かを笑ったりしないんです。ザナバルさん、すごく頑張ってると思います。歌とかダンスとかまだまだ改善点はあるかもしれませんが、その心意気とポテンシャルは、サトリアさんよりも優れていると思いました」

「よく見てるな。アイドル好きなの?」

「好きというか、勉強の一環です。ボクも戦う身なので」

 

 少年は、目深に被っていた帽子を脱いだ。ピンク髪の全貌が露になり、顔立ちがはっきりと認識できた。

 

「あれ?」

 

 少年は、“少女”だった。

 

「自己紹介が遅れました。ボクは“ティムレン”って言います。作詞作曲でそろそろ自分を売り出したいと思っていました」

「セルフプロデュースするの?」

「そのつもりだったのですが、やはり素人が事務所のやることを全て一人でやり抜くのは厳しいと判断しました。ですが、ザナバルさんと同じく、私も事務所に縛られるやり方は好みません」

 

 ティムレンの黒い瞳の奥に、微かに燃える炎が見えたような気がした。

 

「そこで提案です。ボクと契約して、二人で“頂点(トップ)”目指しませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時を同じくして、「Chibetray」の受付前にある休憩スペースでは、オーナーとサトリアが話し込んでいた。サトリアは、ツインテールを解いてぼさついたロングヘアに戻り、サングラスを掛けていた。先程までライブを盛り上げていたサトリアとは、まるで別人のようだ。椅子に座りこんだオーナーが口を開く。

 

「アンタ、どうしてうちでデビューライブしようと思ったんだい?チェインプロなら、もっとデカいとこで出来ただろう」

「正直、かなり反対されました。でも、これだけは押し通したかったんです」

 

 サトリアは、サングラス越しにオーナーを見つめる。

 

「こうでもしないと、アイツが私のライブを見てくれないと判断したので」

「全く。“アイツ”も罪作りなヤツだね」

「いえ、オーナーさんはまだ分かってないですよ。“ザナバザール”というリバイバーアイドルのこと。アイツは罪作りじゃないです」

 

 サトリアは荷物をまとめ、ライブハウスの出入口の扉を開ける。扉の先にある地上への階段の先では、事務所のスタッフが車を用意して待っていた。

 

「アイツは———私の“永遠のライバル”です」

 

 

 

 

 




次回、2nd stage。
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