誰かの救世主   作:スココLU

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みんなの思い

「いったい…なにがおこっている」

 

海軍中将モモンガはエレジアのライブ会場ステージにて周囲を見渡しながらそう呟いた。そこは彼が軍艦で見ていた配信とは全く違う世界だった。

天気は暗く霧が立ち込めっており、ライブ会場はボロボロであった。歓声を上げていた観客も寝息をたて、地面に横たわっている。

 

「まさか…死んでいるのか?」

「まさか、寝てるだけ」

 

モモンガが声のした方を振り返ると、そこには手にバスケットを持ったウタが立っていた。バスケットの中には何やら料理らしきものが入った透明な箱と麦わら帽子が入っている。

突然現れたウタにモモンガは部下たちへ合図を出そうとするが、「私が死んだらみんな戻らないけど、いいのかなぁ?」と言われ、動きを止める。

すると海兵たちの背後から大将藤虎が現れ、ウタに話しかけた。

 

「お嬢さんの悪魔の実の能力については十分理解していやす」

「なら説明いらないよね…それに私はもうすぐいなくなるんだし」

 

ウタはバスケットの中から透明な箱を取り出し、中に入っているものを口にした。

 

「この匂いは…少々焼けたにおいがしますが、まさかネズキノコですかい?」

「正解。ポベウスが見つけて料理してくれたんだ。そのおかげで食べやすくなったよ」

 

ウタはグッと手を突き出すと、おいしそうに焼き目がついたネズキノコを食べる。

モモンガは「ネズキノコ?」と口にすると、藤虎がその疑問に答える。

 

「そのキノコを口にしたものは眠ることができず、やがて死に至る。なぜお嬢ちゃんがそれを?そのポベウスってやつは今どこに?」

 

藤虎の質問にウタは答えなかった。

モモンガが「観客を道連れにするつもりか!」とウタに詰め寄るが、ウタは嘲笑を浮かべる。

 

「死ぬって何?大事なのは心でしょ?ポベウスも心があればみんな幸せになれるって言ってたもん。新時代はみんなが心で一緒に生き続けるんだよ」

「できれば今すぐやめてもらえることはできやせんか、あんた…あんたたちの世界転覆計画を」

「なにそれ?私たちはみんなに幸せになってほしいだけだって!」

 

藤虎とモモンガはウタに今すぐ観客たちを元に戻すよう説得するが、ウタとの会話はうまく嚙み合わなかった。

お互いに話が通じない相手とわかると、ウタは歌を歌おうとすうっと息を吸う。

海軍はウタがしようとすることに気づくと、ヘッドフォン型の耳栓を取り出し、装備する。モモンガを含む海兵は勝ち誇った顔でウタを見ていた。

しかし、ウタの表情は余裕のままだった。

 

「残念、それはポベウスの予想通りだよ」

 

突如客席から二つの人影が飛び降り、海兵たちをなぎ倒した。コビーとヘルメッポだ。

藤虎たちは味方の裏切りと思い、動揺するが、二人に意識はなかった。どうやら眠ったまま操られているようだった。

ウタは眠っている観客たちに声をかけると、それを合図に観客たちは海兵たちへと襲い掛かる。次々と襲い掛かる観客たちに一般の海兵は反撃できず、耳栓を奪い取られる。

それを確認したウタはすっと腕を伸ばし、歌い始めた。

【ウタカタララバイ】病みつきになるような中毒性のある曲、ウタが過ごした十二年間で感じた思いを込めた歌だ。

耳栓を取られ、歌を聞いた海兵たちは眠りにつき、地面へと倒れる。そして数秒後には立ち上がると観客たちと同様に他の海兵たちを襲い始めた。

たくさんのファンを率い、海軍と戦いながら、ウタは歌い続けた。

 

ウタと海軍の戦いを遠くからポベウスは見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖堂から逃げ出したルフィたちは追手から逃げ、途中でコビーとヘルメッポ、CP0のブルーノと合流していた。

ルフィたちはコビーたちから今いる世界がウタウタの実で作り出された架空の世界“ウタワールド“であることを聞かされた。どうすればこの世界から逃げ出せるとローは聞くが、世界に取り込まれた自分たちではウタに手出しができないと希望のない答えが返ってくる。

では、限界が来るまで待てばいいとバルトロメオが言うが、それは無理だとブルーノに反論される。

 

「ライブが始まる前にウタがネズキノコを食べているのを確認している。食べれば眠れなくなり、死に至るという代物だ」

「まもなく現実世界のウタさんは体力が尽きて…死にます」

 

ルフィは「ウタが死ぬぅ!?」と驚いている。ローは「ウタが死ねば俺たちは助かるのか」と質問するが、コビーは暗い表情で首を振る。

 

「ウタが現実世界で死ねば、僕たちはこの世界の住人となってしまいます。ファンを永遠にウタウタの世界に閉じ込める。それがウタの計画です」

「いかれてるべ…ん?だべよ、あのおっさんはどうなんだべ?ゴードンさんがウタ様の計画に気づいているんだべ。あのおっさんも知っているはずだべ」

 

バルトロメオはライブの最初に挨拶をしていたポベウスを思い出し、コビーたちに尋ねる。

しかし、コビーたちは顔を合わせると、先程よりも暗い表情をしていた。

 

「彼は…実のところよくわかっていないんです。ウタのサポートをしているため、計画には関わっていると思うのですが…どういった人物なのかは未だ判明していません。現在判明しているのはエレジアの外から来たということだけです」

「コビー、どうやったらウタを止められる」

「…それを探るための潜入だったんですが、結局何もわかっていません。ただ、今は戦力を集めており、麦わらの一味は別行動をとっています」

「あいつら無事なんだな!」

 

声を明るくするルフィに、「連中はエレジアに向かった。ニコ・ロビンがエレジアの過去に知っているらしい」とブルーノが告げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニコ・ロビンたちがウタウタの実の能力を探しているころ、ウタワールドのライブ会場では何も知らない観客たちがライブを楽しんでいた。

 

「みんなー!悪い海賊たちは放っておいて、新時代の誕生を待とう!」

「うぉぉぉ!」

 

 

海上に響き渡るウタの歌声、尽きることのない食べ物̶人々はライブに熱狂しているが、それはウタワールドの中だけだった。

現実世界では人々は気を失い、ライブ会場で起きているのは海軍を追い払ったウタとその戦いを見ていたもう一人だけだった。

 

「もうすぐ…悪い人たちのいない、新時代がやってくる」

「ウタ…」

「!…ポベウス。私はやるよ、ポベウスが言ったように、みんなのために私は新時代を作って見せる」

「あぁ、君ならできる。新時代を作ることが」

 

ウタはファンたちの思いを裏切らないためにも自身の計画を確実に成功させようと改めて決心する。

そう覚悟を決めたウタの脳裏にとある言葉が浮かび上がった。

 

『なぁウタ。この世に平和や平等なんてものはない…だけど、お前の歌声だけは世界を幸せにすることができる』

(…なんでこんな時にあいつの言葉なんかが)

 

過去の記憶を思い出したウタは顔の左半分を手で覆う。

雨が現実世界のライブ場にいる全員に降り注ぐ。ウタの頬には一つの水滴が伝っていた。

 

 

全力で歌い踊ってもウタは汗一つかかない。それは観客たちも同じだった。ウタワールドではすべてがウタの思うがままだ。

ウタがステージで観客に手を振っていると、太った男が警護の男たちを引き連れて、ステージへ踏み入ってきた。

太った男は「気に入ったえ~。ウチに来て、わちしのために子守歌を歌うえ~」と無遠慮に話しかける。天竜人チャルロス聖だ。

天竜人の登場に観客たちは驚くと、先程の歓声が嘘のように静まり返り、怯えながら膝をついて頭を下げる。

ウタはその男が何者かまだ分かっていなかった。すると、ポベウスが現れ、ウタの傍へ近づく。その目は男を目の敵のように睨んでいた。

 

「ウタ、この男は天竜人だ。以前、伝えただろ?」

「う~ん?…あぁ、前教えてくれたあの天竜人!世界の支配者とか言って、だれでも奴隷にしたがる世界一最悪な一族でしょ?」

「あああ?」

 

ウタの物言いに観客たちは顔色を失い、チャルロス聖は口元をピクピクとさせていた。

護衛の者は天竜人の命令に従うようウタに話しかけるが、ウタは拒否する。

まさか拒否されるとは思わなかったチャルロス聖は目を見開く。そんなチャルロス聖を余所に、ウタは目の前の男たちに話しかけた。

 

「それよりここではみんな一緒!おじさんもみんなと同じ!これから仲良く過ごそうよ!」

「おじっ!?この女死刑だえ~!」

 

チャルロス聖の命を受け、護衛たちが銃を連射する。しかし、その弾は一つもウタとポベウスに当たらなかった。ウタには音符に守られ、ポベウスには近づくと弾そのものが消え去った。

チャルロス聖は忌々しげに銃を取り出すと護衛へ向けて発砲する。背後から撃たれるとは思っていなかった護衛たちはもろに銃弾をくらい、血を流しながら地面へと倒れる。

 

「なんてことを!大丈夫、私が助けてあげるからね」

 

ウタは護衛たちへ近づき、手のひらをあて彼らの治療をする。手のひらからは音符があふれ、音符が傷口に触れるとみるみると塞がっていく。

その様子を見たチャルロス聖はますます憤慨した。海兵たちにウタを処刑するよう命令する。観客に紛れていた海兵たちは慌ててウタとポベウスを囲むように集まる。

ウタは正義の味方であるはずの海軍がどうして天竜人の横暴を許すのか理解できず、イラついていた。

 

「あなたたち海軍は正義の味方じゃないの!?」

 

ウタに強く睨みつけられた海兵たちは視線をそらし、おどおどしていた。ポベウスはイラつくウタに落ち着くように囁いた。

 

「落ち着きなさいウタ。彼らは仕方なく命令に従っているんだ。でなければ家族を殺され、自身が奴隷となってしまう」

「そっか!本当はこんな奴の命令は聞きたくないんだね!だったら平気だよ。新時代は天竜人も奴隷もみんな同じなんだから!」

「お、同じだと~!早くこいつを殺すんだえ~!」

 

チャルロス聖の命令に従い、海兵たちはウタとその近くにいたポベウスに銃を向ける。

その時、ポベウスの足元から虹色の光が周囲を照らした。その光に海兵たちは一瞬眩むと、その隙をつくように五線譜が現れ、海兵たちを上空へと貼り付けにする。

 

(あれ?)

 

ウタは上空を見上げた時、捕らえていたはずの海賊たちがいなくなっているのに気づいた。

チャルロス聖はウタが上空に気を取られた際でも凝りもなく銃を発砲する。

ウタはチャルロス聖を鬱陶しく思い、音符を放つ。音符は顔、腹、背中、腕と体の隅々に炸裂し、地面へと倒れこむ。

 

「この…下々民めがぁ!ヴォエ~!!」

 

地面に倒れたチャルロス聖は地面から表れた巨木によって上に打ち上げられ、上空に現れたハンマーによって横に飛ばされると、海兵たちと同様五線譜に張り付けられる。

脅威が消えたことをウタは笑顔で宣言する。しかし、観客たちの顔色は優れない。ウタはどうしたのかと首を傾げると、とある観客が立ち上がって叫ぶ。

 

「や、やばいよウタ!天竜人を襲ったら世界政府や海軍が襲ってくる!」

「大丈夫だよ!私がライブは中止にさせない!」

 

しかし、観客たちはこの世界が架空の世界とは知らないため、ウタが何を言っても安心しなかった。

現実世界ではライブが永遠に続くなどということはあり得ない。楽しい時間もいずれは終わり、いつもの日常が訪れる。

 

「ごめん、ウタ!そろそろ羊の世話をしないといけないから帰らないと」

「なんで?意味が分からないんだけど。それより上にいた海賊たちを知らない?」

 

海賊たちはコビーやブルーノたちによって既に解放されていた。しかし、ウタも観客もライブに夢中で誰も気づかなかった。

すると、ステージの横に丸い形をしたドアが表れ、中からコビーとブルーノが出てくる。

 

「ウタさん、こんなことはもう止めるんだ!」

「なに、あなたも天竜人を助けに来たの?」

「僕はみんなを助けに来たんだ。みんなを現実世界に今すぐ返すんだ」

「なんで!?みんな苦しんでるのに、どうして現実世界に返さないといけないの!?みんなここにいた方が幸せだよ!」

「それは…」

 

コビーは返答に困っていた。現実世界がどれだけ残酷な物か知っていたからだ。どうしてこの素晴らしいウタワールドから残酷な現実世界にみんなを返さないといけないのかと考えてしまったのだ。

すると突然観客がコビーに向けて「コビー大佐!」と叫ぶ。それを皮切りに続々とコビーの名を観客たちは口にする。

ウタはそんなに有名なのかと首を傾げると、ポベウスと観客たちからロッキーポート事件の英雄であると聞かされる。

 

「そうなんだ。私ずっとエレジアにいたから全然気づかなかった。どうしてポベウスは知ってたの?」

「新聞を読んでいたからね。ウタは音楽ばかりに集中してたから知らないのも当然だよ」

 

こそこそ話をするウタとポベウスを余所にコビーは観客へ向けて声を張り上げた。

 

「みなさん、ぼくたちがいるこの世界は現実じゃありません!ここはウタが悪魔の実で作り出した架空の世界です…みなさんは騙されているのです!今すぐここから脱出するべきです!」

 

コビーは知っていることをすべて話した。ウタウタの実の能力のことも、もうすぐウタワールドから出られなくなることも。

コビーから話を聞いた観客たちは困惑の声を上げ、ウタを見つめる。

観客たちの声や目にウタは後ずさる。ファンのみんなに懐疑的な目で見られ、自分がやっていることが間違っているのではないかと錯覚してしまう。

 

「なんで…そんな目で見るの?…私は間違っているの?」

「!ウタさん今ならまだ「いやウタは何も間違っていないよ。彼らはウタが本当に自分たちを新時代に連れて行ってくれるのか不安になっているだけだよ。ウタが思っていることを話せば、みんな理解してくれるよ…なんてったって君はみんなの救世主なのだから」っ、何を!?」

 

コビーはウタが揺らいだことに気づき、計画をやめさせるために説得しようとするが、

足元から槍のようなものが生えてくる。

コビーがそれを避けている間にポベウスはウタへと話しかけていた。

 

「…うん、そうだよね。みんなも私の思いを聞いたら分かってくれるよね!」

 

一瞬揺らいでいたウタだったが、ポベウスに諭されると、ファンたちが知っているウタへと戻る。ウタは笑顔で観客たちに自分の思い、みんなの思いを伝える。

 

「みんな!私はみんなが幸せになるよう導いているだけ!ここはみんなが望んだトコだよ。海賊に襲われることもない、病気や苦しみもない。平和で平等な時代が来るんだよ!」

 

ウタは手をたたき、お菓子やぬいぐるみを会場中に降らせる。

ウタの言葉を聞き、賛同するものもいた。ここで生きたい、外の世界なんて嫌いと叫ぶ人もいた。

しかし、反対するものもいる。今までの頑張りを無駄にしたくない、仕事をしたい、学校に通いたいと言う人もいた。

観客たちはウタワールドに残りたい者と、現実世界に帰りたい者の二極に分かれる。

コビーはもう一度ウタを説得しようと、槍を避けながら話しかける。しかし、ウタの耳には彼の言葉は入ってこない。

ウタは観客たちが言い争っていることに困惑していた。

 

「みんなは自由になりたかったんじゃないの?病気に苦しむこともなく、海賊に怯えない世界が欲しいって言ったのはうそ?あんなに配信で幸せな毎日が欲しいって言ってたじゃない!」

 

ウタは声を荒げる。

みんなが望んだから私は今回のライブを行ったんだ。みんなが欲していたから新しい時代を作ろうとしたんだ。みんなが言っていたから救世主になろうとしたんだ。みんなが苦しんでいたから…自分の命を捧げたんだ。

ウタはそれらを心で思いながら叫んだ。

 

しかし、みんなは分かってくれなかった。

 

「帰りたいって言ってんだろ!」

「…え?」

 

ウタの表情が凍り付く。

ウタが呆然としている間にも観客たちはより一層激しく言い争う。

 

「ウタは私たちのためにやってくれたんだよ!」「俺頼んでねーよ」「家に帰りたい!」「うるさい!」「ウタに賛成」「ウタはやりすぎなんだよ!」「何だと!」

 

ウタに賛成するもの反対するものそれぞれが今の状況に対して思っていることを口にする。

何でみんなわかってくれないの?何で喜んでくれないの?何で反対するの?何で何で何で…。ウタは何度も自分に問い続ける。

 

(私が間違っているの?私が思う新時代はみんな望んでないの?)

 

自分が行っていることをファンのみんなが望んでいないのではないかと考え、ウタの心は揺らいでいた。

自分の思い通りにいかないことに困惑し、泣き出しそうなウタだったが、そんな彼女に救いの手が差し伸べられる。

 

「ウタ、みんなはまだ楽しさが、幸せという感情が足りないんだ。だから、この世界のすばらしさを理解できていない」

 

ポベウスに話しかけられ、ウタはそちらへと顔を向ける。ポベウスはウタと視線を交わしながら話を続ける。

 

「ウタ、君は正しい。君のやっていることは世界の人々を幸せにするものなんだ。だから、ここで挫けてはいけない、やめてはいけない。君は世界を救うんだろ?そう約束したじゃないか…それにね、ウタ。もう私たちに逃げ道はないんだよ」

 

ポベウスは迷い人をあるべき道へと誘うようにウタへ話しかけた。

ウタは涙をこらえ、作り笑いをして立ち上がる。

 

「私は正しい…私がみんなを、世界を幸せにする…私がやらなきゃ今までの私とポベウスの苦労が無意味になる……なら、みんながもっと楽しめればいいんだ!この世界が楽しいことをもっと、もっと知ってもらえばいいんだ!」

 

そう叫んだウタの体から光が放たれ、ライブ会場の水位が上昇する。水は徐々に上昇し、触れた観客たちをお菓子やぬいぐるみへと変えていく。

コビーとブルーノはドアドアの実の能力を使い、何とかその場から脱出する。ウタはその身を上へと上昇させながら姿を変えていく観客たちへ視線を向ける。

 

「ほら!これでみんな、楽しい気分になれるでしょう!みんな、平和で自由な新時代で、ずっと一緒に楽しく過ごそうね!」

 

ウタは狂気じみた声で話しながら、可愛いもので埋め尽くされた会場を見渡す。光を失った目でその光景を見てうっとりと微笑んだ。

たった一人、ウタだけが水上に立っていた。

 




ウタのヤンデレ顔スコ
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