インペルダウン最下層の自由人な囚人  完   作:ケツアゴ

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先に言っておく 私はバキは炭酸抜きコーラ飲んでた位しか知識無い




 欲しいと思えば物でも、それこそ人であっても手に入り、何をしても許される。

 そんな暮らしを続け、神として扱われる日々に儂は幼い頃から疑問を抱いていた。

 

 敬って見えても心の声を聞けば、少し先の未来を見れば、それだけで敬意ではなく嫌悪や恐怖、憎悪を向けられていると分かったからな。

 

 生まれ持っての見聞色の覇気は儂を周囲の同族と違わせ、友人は隣に住んでいたドンキホーテ家の長男を含んで二人程度。

 

 そういえば風の噂で二人が結婚したらしいが元気にしておるかの?

 他の連中みたくブクブク太っていなければ良いのじゃが。

 

 自分達も人間だという考えに賛同してくれたが、楽観的が過ぎるからなあ、あの二人。

 知らん方が良いと向けられている敵意については教えなかったが……まあ、マリージョアから出なけりゃ大丈夫大丈夫。

 

 

 そんな儂は偶然手に入れた海賊の航海日誌に夢中となり、父から叱られようとも体を鍛え、直属の組織の者達の体術を見様見真似で会得した後は家出をし、色々と苦労をした末にロジャーとレイリーと遭遇、三日三晩の喧嘩の末に仲良くなった。

 

 レイリーに叱られながらもロジャーと共に心の赴くままに行動し、海賊として活動して出会った敵や仲間、本当に、本当に心躍る冒険の日々じゃった。

 

 

 だからまあ、そんな時に出会った奴と再会すると敵だろうと嬉しいもんじゃな。

 

 

 

「……テメェ、何やってやがる?」

 

「入浴」

 

 例えばクロコダイル、移送船が来たのは分かっておったが長風呂の気分でな、煮えたぎる大釜の中から顔を出せば怪訝そうな顔をされたわい。

 

「さて、流石に迷惑じゃろうから儂はもう上がるか。それにしてもクロコダイル……随分と弱くなったな」

 

「……あぁ?」

 

「いやいや、白ひげに叩きのめされるまでバレットとやり合っていたのに、覇気とか見る影も無いし、鈍るにも程があるじゃろう」

 

 風呂から飛び出し用意していたタオルで体を拭きつつクロコダイルを眺めるが衰えたのが見て取れる。

 

「お前さんも年を取ったって事じゃなあ? 因みに儂は今でも元気」

 

「ええい! さっさと自分の牢屋に戻れ!」

 

「分かっとるわい。あっ、風呂上がりの牛乳を食糧庫から貰って行くぞ。所で今日の晩飯はなんじゃ?」

 

 今日は魚の気分なんじゃがなあ、出来れば揚げ物。

 まあ、此処の飯は過酷な労働だからかガッツリ系が多いし美味い、隠居所としては悪くないぞ。

 

 

「海王類のフライだ! ほら、さっさと行け! それと牛乳は一本までだぞ!」

 

 ほいほい、分かっとるわ。

 ……コーヒー牛乳とイチゴ牛乳と普通のを一本ずつ持って行こうとしたのが見抜かれたか?

 

 少し惜しい気もするが牛乳をさっさと飲みたい儂はその場から足早に去っていこうとし、知り合いとしてクロコダイルにアドバイスする事にした。

 

 海王類のフライ……うっひょほーい! タルタルソースよりケチャップとマヨが良いのぅ、調理場に頼みに寄るか。

 

 

 あっ、5・5階層の連中の映像電伝虫じゃ、ピースピース! うぇーい!

 

 

 

「あまり看守に迷惑かけるなよ、クロコダイル。もうヤンチャする年齢でもないんじゃから落ち着け」

 

 さーて、牛乳はどれにするかの。

 

 

 

 

 

 

 

「……おい、あの野郎はずっとああなのか? 昔もああだったが……」

 

「無駄口を叩かずさっさと大釜に入れ! ……そして察しろ」

 

 

 

 

 

 クロコダイルが無限地獄に収監されてからも儂の行動は変わる事はなく、偶に風呂に入ったりサウナを楽しんだり、ハンニャバルが隠していたエロ本をベッドの上に並べたり、そんな事をしていたある日の事、久し振りに見る顔が現れた。

 

 

「なんじゃい。随分と白髪が増えたな、ガープ」

 

「お前こそ生え際が後退しとるんじゃないのか、ルヴァイド」

 

 ロジャー海賊団を何度も追い詰めた海軍の英雄、モンキー・D・ガープ中将、それがやって来たのは船が近付いた段階で分かっていたが、まさか儂に用とはな。

 クロコダイルから何かを聞き出す気だとばかりに思ったが……。

 

 互いに憎まれ口を叩き合うが、此奴とは一種の信頼みたいなもんがある。

 天竜人に関して色々と言うの珍しいしな、何奴もビビっちまって言わんのに。

 

「お前さんに要請じゃ。此処から出てクロコダイルの穴埋めに……よし、断られたので帰るとするか!」

 

「おうおう、帰れ帰れ。あっ、ついでに空になった酒瓶を看守に渡しといてくれ」

 

「そんなもん自分で何とかせぇ! 絶対断られると分かっとる要請をしに行くなんざ、書類仕事を部下に押しつける口実にする以外はしたくないわい!」

 

 相変わらず自由な奴、流石はロジャーのライバルじゃった男じゃな。

 

 

「所で東の海の方で一千万越えを倒しまくっとるのお前さんの孫か? 写真を見たが若い頃によく似とる。……昔はあの位に生え際が前の方じゃったのになあ……」

 

「うっさい! 断るんなら脱走は良いが脱獄は絶対に許さんからな!」

 

 うーむ、孫の教育を誤ったな、ガープめ。

 

 足取り荒く去っていくガープの背中から視線を外し、新聞のクロスワードパズルへと興味も移す。

 なんか世間では儂ってとっくに死んだ扱いにしとる癖に、随分と人材不足なんじゃなあ……。

 

 まあ、勢いで海賊になっただけの若造が多いって事じゃろうが、つぶし合う相手がそんなんばっかりなのにカイドウやリンリンは何をやってるのやら。

 

 

 

「何奴もノリだけで行動してるの。……あっ、そうそう。クロコダイル、プルトンをアラバスタで探しとったと言っておったな。暇じゃったし、パクって来た葉巻の代価に喋らせたが」

 

「……それがどうした」

 

「あれ、新世界に有るらしいぞ。何処にあるかは……バレット」

 

「……何だ?」

 

 元はやり合っていた二人、会話の途中で名を呼んだ事で随分と緊張した面持ちじゃ……何故じゃ?

 

 

 

 

「白ひげの船って何て名前じゃったっけ? それが分からんと他の列の問題が分からんでな。クロコダイルは分かるか?」

 

「「知るか!」」

 

 なんじゃい、短気な奴等め。

 

 

「お前さん達、もう少し落ち着きを身につけるべきじゃと思うぞ?」

 

 む? 何か凄い顔で睨んどるの。

 何故か分からんが!

 

「仕方無い、ハンニャバルにでも聞くとしよう。いや、適当な囚人で良いか」

 

 

 

 

 

 

 こんな感じで相変わらずの楽しい日々の中、その若者がやって来た。

 

 

 

「あの背中の入れ墨は白ひげの所のか。海軍もよく捕まえたもんじゃのぉ……戦争になるぞ」

 

 その男の名はエース、ポートガス・D・エース……何処かで聞いた覚えもあるが、儂って重要な事はペロッと話さぬように教えて貰えん事があったからなあ……。

 

 

 それにしても白ひげって海賊にしては穏健派、逆に抑止力になって王下七武海要らんくね? って感じじゃが、家族扱いのクルーに手を出せば面倒な奴の所のクルーを捕まえて、公開処刑という言葉も聞こえたが……。

 

 

 この時、儂は凄く気になる事があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんな風に繋がれて、便所とかどうするんじゃろ? あっ、マゼランめ、飯に毒の息を掛けおったな」

 

 彼奴の前の使い手に散々食らったから山椒みたいにピリリと来るだけの嫌がらせじゃが、ムサい男が念入りに息を吹きかけたかと思うと嫌な気分になった。

 

 




もしルヴァイドが能力者だった場合、クマクマの実モデル大熊猫かキグルミ自在作成人間
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