インペルダウン最下層の自由人な囚人  完   作:ケツアゴ

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感想は明日以降返します


その後やあれこれ ②

① ドフラミンゴの恨み

 

「そういえば今日は新人が来るらしいぞ」

 

 頂上決戦から二年後、相変わらず好き勝手にしながら監獄での隠居ライフを送っているルヴァイド。

 盗んで来た酒やツマミのチーズやサラミ、チェリーパイ等を並べてティーチやバレットと

酒盛りの最中、ハンニャバルから大人しくしていろと言われたのを思い出した。

 

「ゼハハハハ! レベルⅥに来るとか絶対にロクな奴じゃねぇな!」

 

「テメェも大概だろ。それとルヴァイド、大人しくしてねぇな」

 

「あっ! ソーセージは一人六本だと言ったじゃろ! 残りはゲームの景品じゃぞ」

 

「ダンナは既に八本食ってんだろうが……」

 

「酒も食いもんも儂が持って来たんじゃが?」

 

 当然ではあるがティーチとバレットは拘束されているがルヴァイドは囚人服こそ着ているものの端から見れば監獄とは何なのかという光景だ。

 

 酒やらツマミを大量に並べ、七並べの真っ最中。

 尚、ティーチとルヴァイドに止められているせいで殆どバレットが何も出せずブチ切れる寸前、そんな時に叫び声が響いた。

 

「貴様等! 何をやっとるか!」

 

「「「酒盛り」」」

 

「ええい! 新人が来るんだ。もう少し囚人らしくしろ!」

 

「ぐっ! 本当にいい加減にしろ!」

 

 キリキリと胃が痛む署員、それをあざ笑う声が響く。

 

「フッフッフッフッフッ。此処は本当に監獄かよ」

 

「黙れ! 貴様は大人しく牢に入っていれば良い!」

 

 天夜叉ドンキホーテ・ドフラミンゴ、ティーチ同様に七武海だった男であり、裏でカイドウとの繋がりを築き、ジョーカーという名で武器の裏取引をしていた事で捕まった……元天竜人である。

 

「……おい、天魔王」

 

 三人の姿に胃を痛める署員の姿にニヤニヤと笑みを浮かべながら大人しく檻まで向かっていたドフラミンゴだが、不意に(ルヴァイドが勝手に入り込んだ)ルヴァイドが居る檻の前まで来た瞬間に立ち止まり、鎖を持つ署員を引っ張る勢いで顔を近付ける。

 

「ん?」

 

「テメェだけは絶対に殺してやる! テメェさえ余計な事を吹き込まなかったら俺は天竜人のままだったんだ!」

 

「え~? 何か知らんが儂が何を言っても判断して選んで行動した奴が悪いじゃろ」

 

「……ドンキホーテ・ホーミング。テメェが余計な事を教えたせいで家族を巻き込んだ馬鹿の名だ」

 

 今直ぐにでも殺してやる、そんな事が言い出しそうな空気を出しながら檻に入れられて行くドフラミンゴ。

 

 

 そして……。

 

 

 

 

「フッフッフッフッフ。天魔王、さっきから見聞色の未来視でズルしてやがるだろう。反則だぜ、そりゃあ」

 

 普通にババ抜きで遊んでいた。

 引くカードが全て手持ちであるルヴァイド、反対に取る瞬間にカードを入れ替えられるドフラミンゴは手持ちに溜まり、ティーチは普通に増減である。

 

「海賊の勝負にルールなど持ち出すな、野暮じゃぞ、貴様。……そんなんじゃからお前とは手を組むのを断ったクロコダイルがバギーと鷹の目とは組む位に嫌われとるんじゃって。バギーの事じゃから変な悪運発揮しただけじゃろうが」

 

「ゼハハハハ! ダチの息子に容赦ねぇな、旦那。親友殺した俺が言うのもアレだけどよ」

 

「いや、儂って親の罪を子には問わんって考えじゃし、それと同じで友達の息子じゃろうと情は感じんのじゃって。ほい、上がり」

 

 ティーチとドフラミンゴの手札の数からして既に勝敗は見えた状態、ルヴァイドはちょっと暇だった。

 

 

 

 

「そうそう。餓鬼の頃に見聞色で知ったんじゃが、あの誰も座らん玉座って有るじゃろ? 実際は……」

 

 尚、この会話はレベルⅥの囚人及び監視の署員も聞いている。

 

 

 

 

 

「所で最下位の罰ゲームじゃが、クジを作ったので引いとくれ。八割モノマネにしといたし、ロジャーの最後の瞬間な」

 

「……テメェ、絶対ぶっ殺す」

 

 因みにそんな理由からエースの親が誰か知っても頂上決戦には参加しなかったし、七武海になりでもしていたら処刑の為に戦ったかも知れないルヴァイドであった。

 尚、ロジャーから頼まれてたらちゃんと何かしたし、何なら多分育てたし、ホーミングと出会っていればドフラミンゴとコラソンを保護したらしい。

 

 

② ○ッ○○○○の○○  監獄侵入せずルート

 

 

「おいおい、勘弁してくれよぉ。オムツか? ミルクか?」

 

 此処は赤髪海賊団の船の中、寝ずの番の当番では無いが、有る意味寝ずの番である赤子の夜泣きの世話にシャンクスでさえも困り果てていた。

 夜通し酒宴で盛り上がれる彼も拾った娘であるウタの夜泣きで全然眠れず、子供の世話には四苦八苦。

 そろそろ限界を迎えつつもあやすがウタは腕の中で泣き止まず、一瞬だけ意識が遠のいた時、彼の腕の中からウタの姿が消えていた。

 

 

「全く、赤子をあやすのもロクに出来んのか、お前達は。もっと見聞色を鍛えれば何で泣いているかなど分かるじゃろうが」

 

「ルヴァイドさん! ロジャー海賊団解散の時以来だな!」

 

 

 直ぐ真横に立つルヴァイドの口ずさむ子守歌を聞きながらスヤスヤと安らかな寝息を立てる娘の姿にシャンクスは一安心し、ハッと気付く事が一つ。

 

 

 

 

 

 

 

「いや、何時の間に乗り込んだんだ?」

 

「偶々近くの海賊船を襲っていたらお前の気配を察知して乗り込んだ。久し振りじゃな、ちと金貸してくれ」

 

「相変わらずだな、ルヴァイドさん。餓鬼だった頃の俺やバギーから金借りてはカジノに注ぎ込んでたよな。にしても赤ん坊の世話とか何処で学んだんだよ?」

 

「お前とバギー」

 

 それもそうかとシャンクスは笑い、この後色々あってルヴァイドが赤髪海賊団に居候する事になり、少し成長したウタにゲームでズルの為の見聞色の使い方を教えたり、キッチンから上手く盗み食いする方法(シャンクスやバギーにも教えていた)を教える等をしながら過ごしたある日、音楽の国であるエレジアに一行は立ち寄った。

 

 

 

 

「それでシャンクスったら酷いんだよ、ルヴァイドさん! 私を置いて行くとか言い出すんだもの!」

 

「ははははは。だったらシャンクスのオムツを換えてやっていた儂が奴の恥ずかしい思い出を教えてやろう。街で好みの女に声を掛けられてノコノコ付いて行ったんじゃが……」

 

「おぃいいいいいいいいいっ!? その話はするなって言ったよな!? まさか他の連中には言ってないよな!?」

 

「ウタ以外の赤髪海賊団とロジャー海賊団と白ひげ海賊団、脱獄してたシキとガープとクザンとビッグマムの息子のカタクリ位にしか言っとらん。じゃあ、後で他のも話してやろう。今はお邪魔虫が居るからな」

 

 慌てるシャンクスを後目にルヴァイドは酒瓶を手に外へと出て行き、その夜はウタとの別れを惜しんだ音楽家達が集まり、ウタに様々な楽譜を渡して歌って貰っていた。

 

 

 

 

 

 そして、ウタが食べたウタウタの実に惹かれて風に乗って来る数枚の楽譜。

 トットムジカ、ウタウタの実の使い手が歌うことで顕現する魔王……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嵐脚・跳突九(ちょうとっきゅう)

 

 その楽譜は宙を飛び跳ねて四方から襲い掛かる覇王色を纏った九つの刺突によって引き裂かれ、ベーコンを炙る焚き火によって燃やし尽くされた。

 

 

 

 

 

 

「何か知らんが楽しい夜に野暮な真似は止めておけ。逆ナンに喜んだら相手がオカマだったシャンクス位に後悔するぞ。……あっ、少し焦げた」

 

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