ナルトが綱手に引き取られる話   作:tanaka

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中忍選抜試験開始!
波の国編はガトーが大蛇丸に殺されたので護衛任務自体無くなりました!カカシの見せ場も無くなりました!

本編との差異
・ナルト、サクラ、サスケの戦闘能力UP!ただし実践経験無し!


中忍選抜試験1

 

その日、久しぶりにナルトは木の葉丸とモエギ、ウドンと一緒に忍者ごっこで遊んでいた。途中で通り掛かったサクラに「忍者が忍者ごっこして何してんのよ!」と呆れられるのも何時ものこと。しかし、今回は色々あって木の葉丸がサクラを怒らせ、「うわあ!鬼ババ!」と失礼過ぎる悲鳴をあげながら逃げた所で事故が起こった。砂隠れの額当てをした隈取の男にぶつかってしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛ぇじゃん。クソガキ。」

 

木の葉丸がぶつかった人物は砂隠れの下忍カンクロウだった。カンクロウは、木の葉丸の胸ぐらを掴み持ち上げる。

 

「ぐえっ!」

「俺…大体チビって嫌いなんだ…おまけに年下のくせに生意気で…殺したくなっちゃうじゃん……」

「あーあ。私…知らねーよ」

 

カンクロウの物騒な言葉に木の葉の人間は一瞬で警戒を高める。一方、カンクロウの隣にいた砂隠れの下忍...テマリはめんどくさそうに無関係を表明する。

 

「ごめんなさい。私がふざけて...」

 

サクラが事態を納めるべく代わりに謝罪するが、カンクロウは特に反応することなく、そのまま木の葉丸を持ち上げ続ける。

 

「うるせーのが来る前に、ちょっと遊んでみたいじゃん?」

 

カンクロウは、ナルトとサクラを見て木の葉のレベルを見ようと画策した。

 

「く...苦しい...コレ...」

 

木の葉丸は苦しそうに呻ぐ。その様子に心配そうにモエギ達が木の葉丸の名前を呼び、我慢ならなくなったナルトがカンクロウに向かって駆け出す。

 

「木の葉丸を離せ!隈取!」

 

それを見たカンクロウは、ナルトを転ばせようと靴にチャクラ糸を飛ばす。

不規則に動く物体にチャクラ糸を当てるのは難しい。中忍でも正確に行える人間は少ない。しかし、風影の息子として英才教育を受けてきたカンクロウは見事にそれをなした。

 

「うわわわわ!?」

 

唐突に動かなくなった靴にナルトは足を取られ前につんのめる。ニヤリと頬を吊り上げるカンクロウ。一瞬後に起こるであろう地面との衝突に目を瞑るナルト。直後、ナルトの足はそのまま靴からすっぽぬけて、いや、そうはならねえだろ、と言う奇跡の軌道を辿りテマリの胸にダイブした。

 

「どうした?金貨でも……ってええええ!!!」

 

あまりの事態に驚愕するカンクロウとテマリ。

特に当事者であるテマリの混乱は大きく一瞬何が起こったのか分からず唖然とする。直後、事態を把握し、みるみる顔を赤くさせる。

 

「な!何しやがんだ!この変態野郎!」

 

テマリは耳まで顔を赤くさせると、強烈な蹴りを不埒者に叩き込む。

 

「ぐえっ!」と言うナルトの悲鳴が響き、ナルトは来た道を帰るように吹き飛んだ。慌ててサクラがナルトをキャッチする。ある意味二種の果実に顔を埋めたナルトは幸運とも言えるがその代償は大きかった。

猛烈な痛みに股間を抱えるナルト。男達は一斉に顔を青くさせた。

 

「カンクロウ…テメェ…」

 

原因を作ったカンクロウにテマリが怒りの視線を向ける。

 

「い…いや、今のは俺悪くないじゃん。普通…こうはならないじゃん」

 

尻すぼみに声の小さくなるカンクロウ。比例して目付きの悪くなるテマリ。

カンクロウは分の悪さを感じて視線を反らす。

その時、タイミングを見計らったと言うわけではないが小石がカンクロウの頭に飛来し、思わず木の葉丸を掴んでいた手を離す。

 

「そのくらいにしておけ」

 

突然、拘束が解かれ尻餅をつきそうになる木の葉丸。サスケは最近の体術修行で獲得した速度を遺憾無く発揮し、木の葉丸の背を然り気無く支えてやる。

それは思わず周囲にいた人間が感心するくらいスマートな動きだった。ナルトだけは悔しそうに股間を抑えていたが…

 

「おい、待て!…俺は黒髪のガキ...てめえみたいに小利口にしてるガキが一番嫌いじゃん」

 

何もかも上手くいかず、しかも、同年代らしき男に感心してしまった怒りからカンクロウは背負っていたものを取りだそうとする。

 

「カンクロウ、やめろ」

 

しかし、それより前に冷たい第三者の声が響く。

 

「里の面汚しめ...」

 

三人目の砂隠れの下忍...我愛羅だった。

 

「喧嘩で己を見失うとは呆れ果てる...何のために木の葉くんだりまで来たと思っているんだ...」

 

その男は木の上に逆さで立っていた。サスケの登場もインパクトがあったが、我愛羅の登場はまた別の意味でインパクトがある。背筋が凍るようなオーラ。人殺しの目と言うのが一番近い。

そして、その感想はどうやら大きく外れていないようで、ここまで尊大な態度を崩さなかったカンクロウが初めて怯えの色を見せる。

 

「わ、悪い…でも、こいつらが…」

 

言い訳をするカンクロウ。

 

「黙れ...殺すぞ...」

 

だが、我愛羅はその言い訳を聞くことなく、一言で黙らせる。

木の上から消えた我愛羅はナルトの達の前に現れて。

 

「君たち悪かったな。カンクロウも他里に来て気が大きくなっていたんだ。後で俺がキツく言っておく。今回は俺の顔に免じて許してやってくれ」

 

理知的に謝罪する我愛羅。しかし、その表情は何処までも冷たく見るもの全てに恐怖を与えた。

我愛羅がテマリとカンクロウを促し、背を向けるまで木の葉丸達は息をするのも忘れていた。

 

「ふぅ…こ、こわかったね」

「こ、殺されるかと思いました」

「ビビってねえぞこれ!って…あ!ナルト兄ちゃん!」

 

そして、色々あって忘れていたナルトのことをようやっと思い出す。

 

「ナルト兄ちゃん大丈夫かこれ?」

 

ナルト ハ 屍 ノ ヨウダ

 

「だ、大丈夫ですか?」

「た、玉が…潰れるかと思った」

「ナルト兄ちゃんカッコ悪いぞこれ!」

「あんまり大きい声出さないでくれってばよ。股間に響く」

(((………本当にカッコ悪い)))

 

踏んだり蹴ったりなナルト。

その微妙な空気を変えるようにモエギがサスケに頭を下げる。その顔はちょっとだけ赤く染まっていた。

 

「でも、サスケさんはすごくかっこ良かったですね!」

「僕も感動しました!」

 

モエギに続きウドンの尊敬までサスケにかっさらわれた。おのれサスケ!許すまじ!

 

「いや、普通に戦えばナルトの方が強いぞ」

 

しかし、サスケはナルトを立てた。と言うより本心から言った。実際のところナルトの方が強いのは事実であり、それはサクラもカカシも知るところだった。しかし、何も知らないものから見ればそれは可哀想な同僚をフォローしている優しいできる男の様にしか見えない。カンクロウやテマリもそう思っていた。唯一、我愛羅だけはサスケの声音に真実を見る。

 

(ナルト、か…覚えておこう…)

 

こうして我愛羅の殺す者リストにナルトの名が加わるのだった。

本当に踏んだり蹴ったりであった。

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