ナルトが綱手に引き取られる話   作:tanaka

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シカマル視点




中忍選抜試験5 第二次試験① シカマル視点

 

第一次試験が終わった直後、ガラスの割れる音とともにどでかい布に包まれた何かが回転しながら飛来した。突然の珍入者に一同が唖然とする中で袋の中から人間が出てくる。その人間は曲芸じみた動きで体勢を整えると、身の丈ほどある巨大な扇子を広げ、バババン!と言う効果音が聞こえてきそうなポーズを取った。

 

「第二次試験官!みたらしアンコ!見参!」

 

それはシカマル史上最もインパクトがある登場だった。

 

 

 

みたらしアンコ。そう名乗った第二試験の試験官はシカマル史上最もエロい格好をした女だった。

後ろで1つに纏めた紫の髪に、綱手様にも負けない巨乳と括れた腰、鎖帷子の上に直接ジャケットを羽織る扇情的な衣装を着用し、パンツが見えそうな程短いスカートを履いている。

 

性格は出会って数分で分かるほど豪胆で、スタイルも服装も常識外。そんな彼女は疲れを見せる受験者達にサディスティックな笑みを浮かべ、休憩を挟まずに第二試験の試験会場…第四十四演習場───別名「死の森」へと連れてきた。

ここには人すら食らう獰猛な猛獣や、お前どう見ても別種だろと思うほど育ちすぎた怪虫が跋扈し、毒草や毒キノコがしれっと群生している。子供がうっかり足を踏み入れれば間違いなく二度と生きて帰ることはないだろう魔境。木の葉で最も危険な場所の一つである。そんな場所を試験会場に選ぶなよ、と思ったがこっちに辞退する権利がある時点で何を言っても自己責任か。

 

ちなみに、この「死の森」についての説明は俺が知っていたように言っちまったが、実は、つい今し方サクラが得意気に胸を張ってしてくれたものだ。おかけでそれを聞いていた受験者達は俺を含めて震え上がって顔を青くさせている。いや、中には全く表情が変わらない強者(我愛羅、ネジ)や、何やら笑みを浮かべている奴(大蛇丸、カンクロウ、音忍など)、欠伸をしている変わり者(テマリ)もいる。あいつらは要チェックだ。出来れば敵対したくねぇ。

そして、説明をかっさらわれたアンコ試験官はと言うと、サクラに怒るでもなくその知識を称賛し、受験者にしっかりフォローもしてくれた。

 

「ふふふ、流石は博識ね…でも、心配しなくていいわ…この森には本当に危ない生物はいないから…中忍になれるくらいの実力があるなら猛獣に殺されることはないわ」

 

それはつまり中忍になれない程度の実力だと殺されるかもしれないと言うことですか…そうですか…

受験者達の心の声が聞こえるようである。

 

「それじゃ、第二の試験を始める前にアンタらにこれを配っておくわね!同意書よ、これにサインしてもらうわ」

「同意書?」

「そ。こっから先は死人も出るから、それについて同意をとっとかないとね!私の責任になっちゃうからさ〜〜〜」

 

さらりと死をほのめかし、試験官であるアンコはサディスティックに笑う。配られた紙には婉曲されてはいるものの、簡単に言えば「試験中に死んでも自分の責任」というような旨が書かれていた。更には必要な人には遺書まで用意してくれるらしい。涙が出る気遣いだ。どうせなら試験内容にもその気遣いを反映して欲しかったと切に思う。

 

「へへへへん!そんな風に脅されても全然怖くねえってばよ!!」

 

唐突に同期の──付き合いは短いもののするりと自分の心の中に入ってきた──バカだが憎めない男の声が聞こえた。と思った時には試験官の手からクナイが放たれておりナルトの頬を掠めて飛んでいく。そして、それに驚愕しているナルトの背に試験官は抜き足で回り込み、ペロリと赤い舌をナルトの頬に這わせた。…いや、羨ましいとか思ってねぇ。胸が当たってるとか、あれってキスに入るんじゃねぇかとか思ってねぇ。

 

「あなた…活きが良いわね…でも、そう言う人間ほど早死にするものよ…」

 

アンコはやたらエロい触り方でナルトを弄る。好みは少年なのだろうか。

 

「フフ…私の大好きな…赤い血をぶちまけてね」

 

あ……唇に舌が…

 

「クナイ…………落としましたよ」

 

と、草隠れの忍が奇妙な程長い舌でクナイを掴み、アンコに手渡した(…いや、舌渡した。)

 

よくやった、と言いたいところだが、試験官よりあの受験者の方がよっぽど薄気味わりぃぜ。背筋が氷る目付きってのはああいうのを言うんだろうな…あいつには絶対近づかないようにしよう。

 

「あら…ありがとう…でもね… 殺気を込めて……私の後ろに立たないで 早死にしたくなければね…」

 

「…赤い血を見てるとついウズいちゃうのよ…それに…大切な髪を切られたら誰だって興奮しちゃうじゃない」

 

……受験者も試験官もヤベェ奴しかいねぇのかよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、第二次試験の説明を始めるわ」

 

散々受験者を脅した後、ようやく試験の説明が始まる。しかし、ついさっきまでイビキに精神的に詰められ、サクラに無意識に脅され、アンコに止めを刺された受験者は、疲れきった表情でせめて十分だけでも休憩させてくれと思っているようだった。かく言う俺も思ってる。てか、もうこのまま試験すっぽかして帰りたい。第一一日に二つも試験を行うってことがもう可笑しいんだよ。

と思っているのは俺だけではないようで、ちらほら不満の声が上がる。もっとも続くアンコの「何だか皆疲れているみたいね…私好みの良い表情だわ…この試験でもっと良い表情にしてあげる、アハ」と言うありがたくない言葉に皆口をつぐんだが。

 

 

さて、肝心の試験内容だが受験者達がここに連れて来られてから薄々察していた通り実技…それも猛獣と怪虫蔓延るこの森をフィールドにしたサバイバル戦だった。

 

「ここには84人…つまり28チームが存在する…その半分14チームには「天の書」…もう半分の14チームには「地の書」をそれぞれ1チームひと巻きずつ渡す…そしてこの試験の合格条件は…期限である5日以内に天地両方の書を持って中央の塔まで3人で来ること」

 

つまり少なくとも半数の受験者が不合格になるってことか。しかも、14チーム42人が合格するのはまずあり得ねぇ。行動距離は日をおう毎に長くなるだろうし、猛獣や怪虫への備えも必要、火を焚けば猛獣はどうにか出来るとしても他の受験者に居場所が知られるリスクがある、だが、食料は自給自足…サバイバルをやるなんて聞いてなかったから兵糧丸も大して持ってねぇ…基本食材は現地調達だ…安全を考慮すれば調理に火を使うのも必須だろう…しかも、俺のチームには食べる量には定評のあるチョウジがいる…奴は早くも腹を空かせているようだった…下手なもん拾い食いしないように後で言っておかねえとな…

 

「アンコ試験官…まだ開始までに時間があるなら食料取りに行っても良いっすか」

 

ダメ元で聞いてみる。

 

「ダメね。任務中に食料を現地調達するなんて良くあることよ…そう言う能力を見るための試験でもあるんだから」

「そっすか」

 

妥当な答えだが欲を言えば人によって食べる量に違いがあることを考慮してほしかった。

まあ、無理なら無理でそれを前提に考えるだけだ。

それに問題は食料だけじゃねぇ。

俺達がルーキーってことだ。

こう言う試験はルーキーを狙うのが定石になりがちだ…普通はそうするし、俺でもそうする…それが一番成功率が高いからな…問題は俺達がそのルーキーってことだ…しかも、只のルーキーじゃない。一人は見るからにサバイバルに向かなそうな自称ポッチャリのデブ、もう一人は女のイノ、んで最後の一人は木の葉のルーキー逃げ腰ナンバーワンの俺だ。まさに鴨がネギ背負って、ついでに食料やら忍具まで揃えて歩いてるようなもの。襲ってくれと言ってるようなものである。

 

つーか、ルーキー云々以前に俺達より弱いチームってあんのか?…………………ん?………あれ……?………もしかして俺達最弱チームなんじゃ…………

……………………やべぇ…なんか凹むぞこれ…はぁ、こりゃ思った以上にめんどくせぇ…恨むぜアスマ…やっぱ俺達は今年は見送るべきだった…

 

「よーし!気合い入れて行くわよ!チョウジ!シカマル!」

「めどくせぇがやるしかねえか」

「僕も頑張るよ…」

 

 





セクハラ試験官みたらしアンコ
ナルトにセクハラをする!

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